植物にとって欠かせない要素である水。植物の様子を観察して、対話するように行う日々の水やりの中では、つぼみを見つけたり、成長を実感したりする大事な時間です。ガーデニングでは一番基本的な作業の一つです。そんな水やりと、水やりに欠かせない道具・ジョウロの関係についてお話しします。

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水やりと水量の話

鉢植えの植物に水をやる時は、毎日ちょっぴりずつ水をやるのではなく、鉢土が乾いてきたタイミングを見て鉢底からあふれるぐらいたっぷりと水を注ぐことが原則です。植物によっては乾燥気味を好むものから、たくさん水を必要とするものまで様々。植物が水を欲しているかどうかを見極めるためには日々の実践経験が不可欠で、「水やり3年」といわれるほど奥が深いものでもあります。

ジョウロとひとくちにいっても、容量や重さ、蓮口のサイズなどで排水の量や使い勝手が変わります。

 

蓮口付きの鉄製ジョウロ

蓮口が取り外しでき、2〜5ℓ入る容量が大きいジョウロは、大きいサイズのコンテナなどに水やりするときに便利。鉄製なので丈夫で長持ちします。容量が大きい分、水を入れると思ったよりも重く感じますが、取っ手が2つあることでしっかりホールドでき、水をこぼさず運ぶことができます。また、2つの取っ手を左右の手でしっかり持ち、微妙に角度を調整できるのでめがけた場所へ排水することができます。

 

蓮口がないアルミ缶ジョウロ

蓮口がなく、排水口が本体よりも遠い場所で長いジョウロは、太い水の流れが一直線にあふれ出ます。排水口が細いので、葉に水を当てたくない植物(ペチュニアなど)の根元付近にピンポイントで水やりができます。1度に2〜5ℓ入るたっぷりサイズなので水を入れると重いですが、鉄製に比べてアルミ缶は比較的軽く運ぶことができます。短時間でたくさんの水をやりたいときに便利。

 

細目の蓮口付きジョウロ

まるで絹糸を引くような細い水の流れを生み出せる細かい穴が開いた蓮口。蓮口の面を上向きにすれば、水の勢いが抑えられます。流れ出る水の量が少ないので、ちょっと水やりに時間はかかりますが、柔らかな水流は、種を播いた後の水やりや、繊細な草花、葉水にぴったりです。

 

小ぶりのプラスチック製ジョウロ

容量が1ℓ以下の小ぶりなジョウロは、多肉の寄せ植えや小さな観葉植物など、室内の植物へ少量水やりをするときに手軽に使えて便利。インテリアとして窓辺の片隅に置いて、日常使いにしたいデザイン。

 

細口の小ぶりなジョウロ

口が細く長いジョウロは、狙ったところだけに水を注げるのが最大のメリット。小さなジョウロなら水を入れても重くならず、安定して使えます。周囲を汚したくないお部屋での水やりや、ペチュニアなど葉に水がかからないほうが良い植物の根元への水やりに。

 

ホース

花壇など地植えの場所には、断然ホースで水やりするのが便利。大抵の製品がホースの先に水流の調節ノズルが付いているので、シャワー状の水流でじっくり水やりができたり、少し遠い場所にめがけてジェット噴射したりと、状況に合わせて色々な水流を出すことができます。写真のような、アイアン製のどっしりと重いホースリールが一体になったものなら、水流で動いたりせず安定して使えます。広い庭では、要所要所にそれぞれホースリールを用意すると便利。

 

ピッチャー

口が大きなピッチャーは、全体にたっぷり水を掛けることができます。たとえば、ベランダで「気がついたら水が足りなくて植物が枯れかけている!」など、ピンチの状態でも急いで水をたっぷりやることができます。また、切った花を一時的に水揚げするときや、花瓶替わりに使うこともできます。

 

霧吹き

多肉や観葉植物など室内栽培に必須の霧吹き。根元に水やりするだけでは、地上部が乾燥して葉ダニなどが発生するため、ときどき霧吹きで葉水をしましょう。雨がかからないベランダでも霧吹きを使って、葉に潤いを与えましょう。ジョウロでは流されてしまう小さな種への水やりにも。

 

水やり道具を使い分けて腕をあげましょう

育てる植物の種類が増えるごとに、それぞれに合った水のやり方についても考えるようになります。重いジョウロを持ってでも、スピーディーに水やりを終わらせたいなら容量が大きいジョウロを使いたいし、植物と対話しながら時間をかけてゆっくり水やりをするなど、生活スタイルによってもジョウロの選び方が変わってきます。

ジョウロは、ガーデンショップによって扱っているデザインや容量、素材などが違うので、見た目だけではなく実際に手にとって自分が水やりするときのことを想像して選んでください。アンティークショップなどでは、使い込まれた味のあるジョウロにも出合うことができます。ガーデニングの本場、英国で使い込まれたジョウロを使ったら、ガーデニングの腕があがるかも?

Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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