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切り花専用「カッティング・ガーデン」植物選びの4つのポイント

切り花専用「カッティング・ガーデン」植物選びの4つのポイント

カッティング・ガーデンとは、切り花専用のフラワーガーデン。花屋さんが身近にないカントリーサイドでは、ヨーロッパでも日本でも昔から室内に飾るための花を庭の中で栽培してきました。カッティング・ガーデンに向く花をご紹介します。

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カッティングガーデンの花選び 4つのポイント

風景として美しい庭を構成する花と、日常的にアレンジメントに消費していく花とでは、少し選び方が変わってきます。カッティング・ガーデン向きの花のポイントは、

  1. たくさん咲く
  2. 次々咲く
  3. 長期間咲く
  4. 一つの花の花もちがよい

という性質を持っていること。例えば、チューリップのように1つの球根から1本の茎を伸ばし、その先に1輪しか花を咲かせないような花は、切ったらそれでおしまいです。一方、茎が枝分かれして複数の花を咲かせたり、根元から次々に花芽が立ち上がってくる種類は、惜しみなく切って楽しむことができます。暮らしの中で日常的にフラワーアレンジが楽しめる、切り花向きの花々を11種ご紹介します。

マトリカリア

キク科・多年草 草丈30〜80cm(品種による)

白の小花はアレンジにボリュームを出したり、素朴な雰囲気を加えたりと何かと重宝します。別名フィーバーヒューやナツシロギクとも呼ばれます。葉っぱに斑が入ったり黄色の花を咲かせるものなど、複数の品種があります。

オルラヤ‘ホワイトレース’

セリ科・宿根草 草丈60cm前後

ガーデンフラワーとしてもとても人気の高い花です。レースのような花はどんな花とも相性がよく、風にそよそよと揺れる姿がエレガントな雰囲気。花後も緑豊かな葉はアレンジメントの添え葉として重宝します。繊細な花姿とは裏腹に、とても丈夫で繁殖力旺盛です。

ポピー

ケシ科・一年草 草丈70cm前後

一年草と多年草がありますが、カッティング・ガーデンでは一年草。非常に生育旺盛で、こぼれ種で勝手によく増えます。交雑しやすく、いつの間にか八重やピンクなどが現れる驚きも楽しい花です。

ヤグルマギク

キク科・一年草 草丈50〜100cm(環境による)

ブルーやピンク、紫、黒などのカラーバリエーションがあります。茎は細いながらしっかりとしていて、アレンジメントに使いやすい花です。秋のうちに種まきしておけば春から咲き始めます。その後はこぼれ種でよく増えます。

庭に咲いた花は茎が曲がっていたり、花もあちこち向いています。こんな花たちの自然な姿がアレンジを素敵に仕上げてくれます。ガーデンフラワーに難しいテクニックは必要ありません。

ラークスパー

キンポウゲ科・一年草 草丈50〜100cm(環境・品種による)

青や紫、ピンク、白などの色があり、一重や八重と咲き方にもバリエーションがあります。音符のような姿のつぼみが茎に並んで、下から順に咲き上がっていきます。別名チドリソウとも呼ばれます。

ベロニカ

ゴマノハグサ科・宿根草 草丈30〜100cm(品種による)

動物の尻尾のような面白い咲き方をします。花は白やピンク、ブルーがあり、クルンと丸まった花穂の先がアレンジメントに野趣を与えてくれます。年々株が大きく成長し、たくさんの花をつけるようになります。カットは一年目以降に。

スカビオサ

スイカズラ科・一年草 草丈20〜80cm(品種による)

二年草、宿根草がありますが、カッティング・ガーデンでは一年草。西洋マツムシソウと呼ばれる品種が色数も多く、切り花としてもよく栽培されます。細い茎にふわふわとした花姿が可愛い花です。下から次々に花を上げ、長期間咲き続けます。

ニゲラ

キンポウゲ科・一年草 草丈60cm前後

糸状の細かな葉の中に花が咲く様子からラブ・イン・ア・ミストというロマンチックな別名も持っています。花はブルーが代表的ですが白やピンクもあります。よく枝分かれしてたくさんの花を咲かせます。特徴的な形のタネはドライフラワーにも。

クレマチス‘プリンセス・ダイアナ’

キンポウゲ科・宿根草 200cm前後(つる性)

クレマチスには300〜400種の園芸品種があり、カッティング・ガーデンに向くものもたくさんありますが、多花性で剪定することで初夏から秋まで花が咲き続ける‘プリンセス・ダイアナ’は最もおすすめの品種です。

ラムズイヤー

シソ科・宿根草 草丈60cm前後

フラワーアレンジメントでは少量ながら必須になる葉の美しい植物。ラムズイヤーは茎も葉も白いふわふわとした毛で覆われおり、白いブーケを作りたい時などに重宝します。春から秋遅くまで楽しめます。

アルケミラ・モリス

バラ科・宿根草 草丈50cm前後

こちらも葉がアレンジメントに重宝する植物です。ライムグリーンの丸い大きな葉は小さなブーケのラッピングとしても活躍します。春から初夏にかけては輝くような黄色の小花を咲かせます。暑さが苦手なので、栽培は涼しい場所で。

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Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

Photo/ 1)MaskaRad/ 2)Nadezhda Nesterova/ 3)kzww/ 5)Del Boy/ 6)Valentyn Volkov/ 8) Preeyaporn Suwannarat/ 9)Ottochka/ 10)Sarah2/ 13)sasimoto/ Shutterstock.com

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