花の最盛期とともに、バラに群がる虫たちも増え始めます。放っておいてもよい虫もいますが、早期に対策しないとバラを枯死に至らしめる虫もいます。今回ご紹介するのは、枝や根っこを食害し、決定的なダメージを与えるため注意が必要な虫たちです。無農薬の庭では虫は避けられませんが、早めに正しい対策をすれば、被害を最小限に留められます。「葉っぱ編」と併せて、バラにくる虫たちを覚えておきましょう。
目次
葉も花も少なく、なんだか調子が悪い

Q1 以前はたくさん花を咲かせていたのに、ここ1〜2年、葉っぱもあまり展開せず、株全体の調子が悪いのですが。


A1 夏に上の写真のような昆虫がバラに集まっていませんか。カナブン、ハナムグリ、コガネムシなどの仲間がバラの周りにいる場合、土中にはその幼虫がいると思ったほうがよいでしょう。

コガネムシたちはバラの株元の土に卵を産みつけ、土中で卵から孵った幼虫は、バラの根を食べながら成長します。根っこを食害されたバラは根から水や養分を十分に吸収することができなくなり、葉が黄色くなったり、新枝が出にくくなったり、枝が出ても弱々しいものばかりになったりして、だんだん衰弱していきます。
<対策>
6月頃から成虫が飛んできて卵を産みつけるので、成虫を見つけたら捕まえるようにしましょう。上記のような症状が現れたら、株の周りの土を浅く掘って、幼虫がいたら補殺します。早めに対処すれば枯らさずに済みます。鉢植えの場合は株元をネットなどで覆っておくと効果的です。
花がやけにたくさん咲いた翌年、突然枯れた

Q2 2年ほど、ものすごく花がよく咲いて喜んでいたのに、突然枯れました。どうしてでしょうか。

A2 花が例年以上にたわわに咲く時は、実は要注意です。株元付近からおがくずのようなものが出ていないか、チェックしましょう。おがくずが出ていれば、枝の中にテッポウムシがいます。テッポウムシとはカミキリムシの幼虫で、夏頃親が枝の中に卵を産みつけます。枝の中で卵から孵った幼虫は、2年ほど中を食い進みながら成長します。枝の中を食い荒らされているバラは、必死に花を咲かせて実をつけ、自らの子孫を残そうとします。ですから、「よく咲くなあ」と思ったときにはチェックを念入りに。


<対策>
写真はテッポウムシの成虫、ゴマダラカミキリムシ。夏頃から庭で見かけるようになるので、発見したら補殺しましょう。親のカミキリムシは我が子のために、ある程度太くて立派な枝を選んで産卵しますので、5〜6年以上経って株元が立派になったバラが狙われます。バラだけでなく、果樹やモミジなど他の樹木にも入ります。夏以降は株元付近からおがくずが出ていないか定期的にチェックします。おがくずが出ていたら、穴に針金を入れて中の幼虫を引っ張り出すか、殺虫剤を注入するかします。
異変を早期に察知、早期に対処
コガネムシの幼虫もテッポウムシも、「葉っぱ編」で紹介した虫たちとは違い、バラを枯死に至らしめる決定的な被害を与えます。これらの虫たちの被害にあったバラは、枯れる前に必ず異変を発信しています。以下の異変ポイントを参考に、なるべく早く気付いて対処することが大事です。
- 葉の黄変
- 弱々しい枝しか出ない
- 葉っぱが少ない
- 花数が少ない
- 花が例年以上にやけに多く咲いた
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Credit
写真&文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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