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早春の予防で差がつく! 病害虫からバラを守る薬品活用術

早春の予防で差がつく! 病害虫からバラを守る薬品活用術

バラ:‘ジャスミーナ’(コルデス)

「うちのバラ、病気で葉はボロボロ、花は虫に食われて…これじゃ写真も撮れない。私の育て方が悪いのかな?」というあなた。今年は、病気や虫の被害にあう前に《予防》で対策しませんか! 早春にちょっと手間をかけるだけで、あなたのバラは本来の美しさを発揮します。

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新芽が出る前の予防で先手必勝

この花壇でいつも使っている薬品です。病気と害虫の薬品は別物です。市販の園芸薬品は、人間の医薬品と同じくらい厳しい基準をクリアしていますので、ラベルの使用方法通りに使えば、人間や自然環境に対する害はありません。それ以上に効果は大きく、イキイキとした健康な葉に美しい花を咲かせることができます。では、いつ薬品を使い始めるか? それは、新芽が出る前です。関東基準でいえば、3月がベストでしょう。

薬品を扱う際は、必ず手袋とマスクを使用します。

ホームセンターなどで売られている透明のケースは、薬品を収納するのに便利。

病気を予防する薬品散布〜バラの数が多い方〜

  • 準備したもの:殺菌剤(ベンレート水和剤)、展着剤(ダイン)、スポイト、4Lの蓄圧式噴霧器、ジョウロ、水

では、作業に移ります。噴霧器に希釈倍率に合った量の水を入れます。

展着剤を2〜3滴入れます。薬品を葉や害虫の体につきやすくし、落ちにくくしたり、広がりやすくすることができます。

殺菌剤を1袋(2g)入れます。水の量4Lに対し、ベンレートは2,000倍で使います。

薬品が水に混ざるようタンクを持ち上げ、振ります。

蓄圧式噴霧器に圧をかけます。

すべての枝にまんべんなく薬品を散布します。株元にもまきましょう。病気や害虫は葉に隠れて越冬するので、葉を落としてから薬品を散布します。芽の周りにも病害虫がひそんでいるので要注意です。この薬品散布で、黒星病とうどんこ病の発生を防ぐ効果があります。

害虫を予防する薬品散布〜花壇・鉢植え〜

  • 準備したもの:オルトランDX粒剤(広い場所やバラの数が多い方は大袋がオススメ)

使い方は、ジョウロで水をまき、地面を濡らしてから、土の表面にまくだけです。

コガネムシの幼虫のほか、春から発生するアブラムシ、クロケシツブチョッキリ(バラゾウムシ)、チュウレンジハバチ、アザミウマ類などに効果があります。

鉢植えやバラの数が少ない場合

薬品を使う量が少ない場合は、スプレータイプがおすすめです。

  • 準備したもの:殺菌剤(マイローズ殺菌スプレー)、殺虫・殺菌剤(ベニカXファインスプレー)
    殺虫剤(オルトランDX粒剤)

古い木の皮は、その下に病害虫がひそんでいるので除去します。

殺菌剤をまんべんなく枝に散布します。株元にもまきましょう。これで黒星病とうどんこ病を防ぐ効果があります。

殺虫剤を土の表面にまきます。あらかじめ土にはジョウロで水をまき、濡らしておきます。アブラムシ、コガネムシの幼虫、アザミウマ類、クロケシツブチョッキリ(バラゾウムシ)、チュウレンジハバチなどに効果があります。

予防したバラの春の開花風景です

バラ:‘ギー・サヴォア’(デルバール)
バラ:‘ボレロ’(メイアン)

早春の予防を実践してみて、病害虫の被害が目に見えて減ったと実感しています。ぜひ皆さんも予防できれいなバラを咲かせてみませんか!

■使用した薬品・手袋:住友化学園芸 https://www.sc-engei.co.jp

Credit

写真&文 albert_sun3
私は写真家ではありません。庭と植物が大好きなサラリーマンです。
「バラは難しい」と言われますが、ポイントをおさえれば誰でも育てることができます。
ガーデニングを楽しみながら、みなさんとWEBで共有できたら幸せです。
公益社団法人 家庭園芸普及協会認定「グリーンアドバイザー」

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