バラを育ててみたいけど、何からはじめていいかわからない初心者さんへ。バラをネット通販で取り寄せてから、ラベルをつけて、咲かせるまでのプロセスを、ていねいに解説します。
「バラって本当にきれいで憧れの花。わたしも育ててみたいけれど、わからないことだらけで尻込みしちゃう」。そんな人たちに声を大にして伝えたい「人生は一度きり! バラを育ててみようよ」。今、自宅の庭で何種類もバラを育てているベテランマダムだって、最初は一株のバラからスタートしています。そうしてバラに魅了されて、いつしかバラ色の人生を歩んでいるんですよ。さあ、あなたのバラを育てる初めの一歩をお手伝いしましょう。
目次
苗が届きました!
バラは、園芸店やガーデンショップ、バラ園などでも購入できますが、図鑑や雑誌で見つけた気になる品種は、インターネットで検索して通信販売を利用するのも一案です。在庫があれば、一週間ほどで自宅まで届きます。一年で一番、バラの苗が市場に多く出回る、手に入りやすい時期は3〜5月頃の春。バラは鉢植えか地植え(花壇などに植える)のどちらかで育てますが、ここではベランダで育てる鉢植えの例を紹介します。注文したのは2種類のつるバラです。高さ80cmのダンボールが一つ到着しました。早速、箱を開けてみましょう。
ラッピングを外す
2種の鉢苗を箱から引き出すと、つぼみがたくさん! これまで大事に育てられていたことがわかります。箱が到着したら、できるだけ早く開封して中に入っている株の状態を確認してくださいね。ちょっと窮屈そうなので、株の周りを覆っているラッピングを外してみましょう。
株の状態を確認
ラッピングや紐を外すと株の全体像が見えました。スリムに収まっていた枝が少し広がって風通しがよくなりました。早く外へ出して日に当ててあげたいところですが、忘れないうちにやっておきたい購入の儀式があるので、次の写真をご参照ください。
ラベルをつける
記憶力がよい人でも、自分が買ったバラの名前を忘れてしまうことはよくある話です。そこで、購入したバラに名前をつけましょう。購入店でつけてくれたラベルもいいのですが、これから何年先も付き合っていくバラですから、経年変化で名前が消えたり、破けないような名札を用意しましょう。今回は、ペンの先端で書くと凹凸ができる銅製のラベルにそれぞれの名前と購入した年月を記しました。いつ購入したのかも買いておくと、何年目の株に育ったか確認ができますね。
水やり
いよいよ外へ出して、次は水やりをしましょう。土の表面を触ってください。湿っていますか? 乾いていますか? バラが箱に収まって輸送されて届くまでの間にたいていは乾いているので、たっぷり水を与えます。株元や鉢の縁付近など土の表面全体にまんべんなくたっぷり水を注ぎます。少しおいて底面から水がじわりと流れてきたら水が行き渡った合図。これからほぼ毎日、この合図が見えるまで水やりを忘れずに。水やりは植物を育てる基本の一つです。水やりの量や回数は、季節ごとに変わってきます。春は1〜2日に1回、真夏は毎日(暑い日は朝夕1日に2回)、秋から翌年の春までは2〜3日に1回と減らします。ベランダは雨が当たらないので「表土が乾いたらたっぷりと」と覚えておきましょう。
置き場所
バラは、4時間以上日が当たるところに置きましょう。午後の西日が当たるよりも、午前中に日が当たる場所がベストです。低い位置に置くと、手すりや周囲の物の影になって日が当たりません。そんな場合は、丈の低くい株は台に載せるなどして、日が当たるように置き場所を工夫しましょう。また、開花時期が近づき、つぼみがふくらみ始める4月は一年で一番風が吹く時期です。強風で葉が痛んだり、つぼみが取れてしまったりすることがあるので、風が強い日は台から下ろしたり、状況に応じて移動することも必要です。バラを育て始めると、お天気に敏感になりますよ。バラが咲く時期は、外で過ごすのが気持ちいい時期。始めて迎えるバラの開花シーズンが楽しみですね。次は「咲いたバラを飾りましょう」をテーマに紹介します。
鉢植えにオススメのグッズ
鉢は床に直接置くと、風通しが悪くなり、真夏には太陽に熱され床の温度が鉢に伝わってバラがダメージを受けます。そこであると便利なのが、キャスター付きのプランター台。移動も簡単で、ベランダやテラス、玄関先などでの栽培には必須のグッズです。写真は、エージング加工された鋳物製。左「プラントトローリー ラウンド ラスティ」φ29㎝、2,980円(税込) 右「プラントとローリー スクエアラスティ」29㎝角、2,080円(税込) 青山ガーデン http://aoyama-garden.com/
Credit
写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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