草花を選ぶとき、あなたはどんなふうに選んでいますか? もちろん、好きなものを選びますよね。しかし、自分が好きな花、美しいと思った花だけを集めたからといって、必ずしも美しい庭ができるとは限りません。夢見た美しい風景と自分の庭がいまいちリンクしない、というズレを感じている人は、植物選びをステップアップするときです。そして、ちょっとしたガーデンテクニックが、あなたの庭の見栄えをグンとアップしてくれますよ。

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植物選びのコツ、3つの「フォルム」

草花を好みだけで選ぶとき、たいていの場合、その判断材料は「花の顔」。レースのような繊細さやオシャレなピコティ(覆輪)、ベルベットのような質感など、花には人を魅了する要素がたくさんありますが、庭は実際には花の顔だけで構成されるわけではありません。さまざまな草花の「フォルム」が織りなす全体のバランスがあって初めて美しい風景が生まれます。そして全体の景色を考えるときには、好きか嫌いかという主観だけでなく、客観的な視点が必要になります。

Photo/Marek Mierzejewski/Carlos Neto/weter 777/Shutterstock.com

客観的な視点で草花を見るコツは、花だけでなく植物の姿に目を向けること。ガーデンデザイナーの吉谷桂子さんは、庭のデザインを考える際、植物の草姿を大きく分けて「点」と「線」と「面」という3つの造形で捉えることを提言しています。例えば、ワスレナグサのような小花やメギなど細かな葉は「点」、グラジオラスやアイリスのようなシャープで直線的な葉を持つものやラインの美しいグラス類などは「線」、ダリアのような大きな花やギボウシなど大きな葉っぱは「面」とします。また、これらの要素が1種類だけにかたよっていると、景色は単調だったり漫然とした印象になってしまいますが、そうした要素がバランスよくミックスされることで庭の眺めにメリハリが生まれ、絵になる風景ができ上がります。

また、「横」に広がるものと、「上」に立ち上がるものというように、生育過程でも空間を縦と横で構成する植物の違いも意識して取り入れます。これもどちらか一方だけでなく、全体の調和を考えながら取り入れると庭に高低差や奥行き感が生まれ、絵になる風景に近づけることができます。

英国のヒドコートマナーガーデン。見事に「点」・「線」・「面」の植物で構成されている。
英国のガーデンデザイナーの自庭。セリ科の白い小花や花壇を囲む低木のメギの葉は「点」、アイリスのシャープな葉は「線」、オレンジ色のポピーやアイリスの花など、花弁の大きな花は「面」としての要素を満たしている。

ただし、当然のことながら植物は生きもの。光や風、雨の影響を受けて、その姿は絶えず変わっていきます。特に外国生まれの華やかで魅力的な園芸品種は、日本の梅雨や長雨、高温多湿の影響を受けやすい傾向にあります。思ったように立ち上がらなかったり、台風で倒れたり折れたり、草姿が乱れたりすることがしばしば。雑誌や写真集で見た海外の憧れの庭と同じ植物を手に入れても、同じように育たないことはこうした気候の違いからよくあることです。思い描いた庭デザインを実現に導くためには、ちょっとしたガーデニングテクニックが必要です。

日本の夏のガーデンには支柱が必須

テクニックといっても特別難しいことはなく、倒れる植物には「支え」をしてあげればよいだけのこと。ポイントは倒れる前に、まだ植物が小さいうちから支柱を立てることです。いったん倒れてしまうと、そこからまた上に伸びようとして、クネクネとおかしな形になってしまいますし、折れたら復活の可能性はほとんどないと思ってよいでしょう。

草丈が100㎝近くになるデルフィニウムやジギタリスはイングリッシュガーデンに欠かせない素材だが、高温多湿の日本では支柱が必須。

草花との馴染みがよいものの一つに、自然素材の支柱があります。庭の樹木を剪定した際に出た枝を乾燥させたもののほか、市販の竹製の支柱も10本300〜400円の低価格が魅力です。しかし、自然素材は風雨に晒されて劣化してしまうので、買い替えが必要です。一方、アイアンやスチール製の支柱は耐久性に優れ、繰り返し使えるのが魅力。頻繁に買い換えないので、色やデザインを吟味して取り入れたいものです。

美的でローメンテナンスを叶える支柱

ガーデンデザイナーの視点で吉谷桂子さんが考案した「スパイラルサポート」は、スチール製で耐久性があり、何よりもデザイン性の高さが魅力。どんな植物とも色馴染みのよいセージグリーンを採用し、有機的な植物に似合うカーブを描きます。まだ植物が小さいうちは庭のデザインポイントになり、また造形力の弱い植物のコーナーに構築性を与えてくれるガーデンオブジェとしても活躍してくれます。

スパイラルサポートミニミニサイズ(径3㎝×高さ51㎝)なら寄せ植えの鉢にも便利。

さらに、このカーブのデザインはビジュアル的な魅力だけでなく、手入れの手間を省くという嬉しい効果が。まっすぐな支柱の場合、植物の成長に従って支柱にヒモで茎を結ぶ必要がありますが、本数が多いとこれが結構時間と労力を必要とする庭仕事。一方、「スパイラルサポート」の場合は、クルクル曲がったスパイラル部分に植物の茎を沿わせるだけで多方向から支えられ、いちいち結びつける必要がありません。また、ニコチアナのようにあちこちに向いて咲く花の向きをコントロールするのにも重宝します。スパイラルサポートがあれば、ガーデンツールを持って庭に出る必要もなく、庭をブラブラしながらメンテナンスができてしまいます。機能性とデザイン性に加え、効率的でローメンテナンス。ガーデンデザイナーの経験が生きた支柱です。

スパイラルサポートSサイズを使った花壇。
倒れがちなゼラニウムの茎をスパイラルサポートでコントロール。

「スパイラルサポート」はミニミニサイズ(高さ51㎝)からS(高さ77㎝)・M(高さ127㎝)・L(高さ156㎝)までサイズ展開があるので、草丈に合わせて選べます。
販売元:ディノス

まずは植物の選び方をステップアップし、さらにちょっとしたガーデンテクニックを使えば、思い描く理想の庭に近づけます。ツールも賢く利用して、素敵な庭づくりを楽しんでくださいね。

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Credit

写真&文/3and garden

ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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