今回ご紹介するのは、神奈川県横浜市にあるオシャレな輸入住宅の庭。緑豊かなナチュラルガーデンは、植栽やガーデンファニチャーで変化を持たせ、見所がいっぱい。輸入住宅によく似合うステキなデザインのファサードと、まるで自然の中のように緑に囲まれる庭の実例をご紹介します。
目次
個性的なデザインのファサードを彩る植栽


今回ご紹介する神奈川県横浜市の住宅は、今から40年ほど前に輸入住宅会社で設計・施工されました。玄関扉は、古代ギリシア建築に見られる柱のような装飾が施され、まるでヨーロッパの住宅のような雰囲気。板を水平に重ねながら張り合わせたラップサイディングの外壁は白、玄関扉は淡いペパーミントグリーンと、上品な色彩です。
エントランス前の花壇には、シンボルツリーのオリーブを植え、ポストを設置。シックな紺色のポストと、白い2本のフレームとのコントラストが目を引きます。このエントランスの植栽は、花にプラスして、ディアネラやフイリノシランなど細長い葉を持つ常緑植物を取り入れることで、一年中緑が絶えないようにしています。濃い葉色のユッカは玄関ポーチ脇に、その隣に明るい葉のフイリヤブランを配した、バランスのよいオシャレな植栽です。
リビングのガラスケースにも海外を感じさせるコレクションが

エントランスから室内へ進み、リビングから外を眺めれば、開放的な掃き出し窓の向こうに、緑あふれる庭景色が広がります。壁際のガラスケースには奥様が集めたナンタケットバスケットのコレクションや、船のグッズが飾られていて、異国情緒を感じさせてくれます。

ちなみにナンタケットとは、米国・マサチューセッツ州南東部コッド岬の南、48km先にある島のこと。「遠い島」や「遠く離れた海上の地」を意味するネイティブアメリカンの言葉に由来します。島の伝統工芸品で「世界一美しいカゴ」とも称されるナンタケットバスケットは、手作りで同じものが2つとなく、また籐、オーク、チェリー、メープルなどの素材により、大きく表情が変わるのが特徴です。

自然の中にいるかのような緑あふれる庭





リビング前のウッドデッキからは小径が、庭をぐるりと回るように伸び、庭の最奥部に設置された木製パーゴラに続きます。小径を巡らせたことでデザインや歩きやすさなどのメリットはもちろん、植栽や芝生のスペースが制限されて、雑草対策の手間やメンテナンスの負担も減りました。
小径に囲まれた庭中央のスペースには、純白の花を咲かせるアジサイ‘アナベル’や細葉のカレックス、銅葉の植物を植栽。みずみずしい緑にカラーリーフをワンポイントとして加え、庭景色に変化がつくよう工夫されています。
この植栽スペースには、子どもたちが遊び場として楽しむ流木のオブジェも。土留めがなく、小径とシームレスにつながるので、ナチュラル感満載です。
ハンギングや木製ベンチのあるパーゴラ



小径をたどると、庭の最奥にあるパーゴラに到着。パーゴラの下には、ヴィンテージな雰囲気の木製ベンチが据え付けられ、その周囲にはブッドレアやシルバーリーフなどの鉢植えが。パーゴラからはアンティークな照明やハンギングバスケットが吊り下げられ、リラックスして庭を楽しむのにぴったりな快適空間に。
自然風でメンテナンスも簡単なウッドデッキ


リビングにつながるウッドデッキは、じつは天然木ではなく人工木。木粉とプラスチックを配合した人工木は、色も質感も天然木のような風合いを再現しながら、一般に防虫薬品不要で経年劣化も起こりにくいのがメリットです。
ウッドデッキの端にはオリーブの鉢植えがさりげなく置かれ、折りたたみできるナチュラルな風合いのパラソルとともに、地中海を感じさせるようなオシャレな空間が演出されていました。
次々に見所が現れる小径



パーゴラに向かうもう1つの小径の途中には、鉢植えに真っ赤なリンゴの実がなっていたり、水草の間に可愛らしいメダカが泳ぐ水鉢があったり、歩を進める度に小さな可愛らしい発見が。景色に変化を持たせることで、見所満載のガーデンになっていました。
まとめ
雑草のない、緑の絨毯のような芝生の維持管理は大変ですし、観光ガーデンのように手入れの行き届いた庭づくりは手がかかります。しかし、小径をつくることで雑草が生えるスペースを少なくし、その周辺に自分の好きな植物を植えれば、四季の花の彩りをもっと簡単に楽しむことができます。また、自然なガーデン風景には色合わせもポイント。葉色の濃淡をバランスよく配置すると、庭に変化を生みつつもナチュラルな印象に。赤茶やエンジ色など銅葉のカラーリーフは主張が強いため、一箇所にたっぷりと植えるより、ところどころにワンポイントで植栽して引き締め役にしたほうが、まとまりがよくなります。
流木などのオブジェやガーデンファニチャーも、カジュアルな庭演出に一役買ってくれます。ベンチは座ったりくつろいだりといった実用面はもちろん、庭のフォーカルポイントとしてガーデンデザインのアクセントにもなります。
こんな緑あふれるナチュラルガーデンが暮らしのそばにあれば、毎日が心地よく、穏やかに過ごせそうですね。
設計施工:株式会社プロトリーフ niwa-kura 中田理英子

Credit
写真&文 / 松下高弘 - エムデザインファクトリー主宰 -

まつした・たかひろ/長野県飯田市生まれ。元東京デザイン専門学校講師。株式会社タカショー発行の『エクステリア&ガーデンテキストブック』監修。ガーデンセラピーコーディネーター1級所持。建築・エクステリアの企画事務所「エムデザインファクトリー」を主宰し、大手ハウスメーカーやエクステリア業のセミナー企画、講師を行う。
2007年出版の『エクステリアの色とデザイン(グリーン情報)』の改訂版として、新刊『住宅+エクステリア&ガーデンの色とデザイン』が大好評販売中! 色の知識、住宅デザイン様式に合わせたエクステリア&ガーデンデザインとカラーコーディネート、プレゼンシートのレイアウト案など、多岐に渡る充実の内容! 書籍詳細はグリーン情報ホームページから。
著書
『住宅エクステリアのパース・スケッチ・イラストが上達する本』彰国社
『気持ちをつかむ住宅インテリアパース・スケッチ力でプレゼンに差をつける』彰国社
『住宅+エクステリア&ガーデンの色とデザイン』グリーン情報 など他多数
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