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【プロが解説】湘南海岸・稲村ケ崎 リゾートガーデンのエクステリア事例

【プロが解説】湘南海岸・稲村ケ崎 リゾートガーデンのエクステリア事例

エクステリアライティング担当:菊原啓子/写真撮影:細田健太郎

エクステリアは、建物の第一印象を決める大事なデザイン要素です。今回ご紹介するのは、湘南の海を目の前に望む高級民泊施設のエクステリア。シンプルな白い外観の建物が、岩や流木を使ったエクステリアで、ワクワクする雰囲気に大変身! エクステリアで非日常感を演出した実例をご紹介します。

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ナチュラルテイストのファサードガーデンにリニューアル

サードハウス外観
サードハウス外観。

湘南海岸沿いの稲村ケ崎にある高級民泊施設「民泊3rd HOUSE」。この宿泊施設は東棟と西棟の2つの建物で構成されています。東棟のファサードはコンクリート打ち放しのアーチでシンプルなつくり。西棟も以前は同様のつくりでしたが、流木などを使ってワクワクする雰囲気にリニューアルしました。

メインのナチュラルファサードガーデン
メインのナチュラルファサードガーデン。
東棟シンプルファサードガーデン
東棟のシンプルファサードガーデン。

重厚でシンボリックなアーチのファサード

石英岩と流木で構成されたデザイン
石英岩と流木で構成されたデザイン。

アプローチ前のアーチは不揃いな石英岩を曖昧に並べて貼り付け、シンボリックでナチュラルなイメージに仕上げています。この石英岩のアーチは、大小の石による陰影が表情豊かに表現され重厚なイメージです。

花壇はグレーの石をメインにしつつ、茶系の石を3割程度混ぜてランダムに積み上げ、アーチとも調和させています。

南国と日本古風的な多国籍風デザイン
南国と日本古風的な多国籍風デザイン。

ゲートの右手は軽いイメージになるように、流木で柱と梁を組んでエクステリアを構築。

この流木はサイズがまちまちで自立できないため、アイアンウッドのポールの骨組みに流木を接着し、シュロ縄を巻き付けています。アイアンウッドとは、世界でもっとも耐久性・耐腐朽性に優れた木材で、密度が高く硬いため、高い強度も兼ね備えています。

2階通路は鯨を見つける展望台

鯨見橋の木製案内板
鯨見橋の木製案内板。

途中には木製の案内板が設置されており、「鯨見橋」のタイトルが。「相模湾で鯨を発見して下さい。最初の発見者には謝礼として、サードハウス稲村ヶ崎西棟に2泊3日のご宿泊を贈呈致します。鯨見橋と備付の双眼鏡は、ご自由にご利用頂けます」と書いてあります。遊び心あふれる案内板です。

鯨見橋に上がる不思議な階段
鯨見橋に上がる不思議な階段。

鯨見橋案内板の右手にある階段は、ステップがユニーク。左右段違いの不思議な階段を上がると、眺めのよいウッドデッキの2階通路がありました。どうやら、これが「鯨見橋」のようです。この通路の奥には双眼鏡があります。

鯨見橋・双眼鏡で鯨を見つける
鯨見橋・双眼鏡で鯨を見つける。
白基調でモノトーンのバスケットコート
白基調でモノトーンのバスケットコート。
道路際から金網越しに見るバスケットコート
道路際から金網越しに見るバスケットコート。

それから、この橋の海側を背にして見下ろすと、バスケットコートがありました。モノトーンカラーでシックなイメージでしたが、これはサードハウスのオーナー自ら、DICの色見本で指定してつくったそうです。

DICとは旧大日本インキ化学工業株式会社(現在はDIC株式会社)で出している色見本で、デザイナーの間では必須アイテムです。

室内ロビーも鯨やアウトドアなレジャーのこだわりが・・・

メイン棟ロビー・アクリル細工の鯨の置物
メイン棟ロビー・アクリル細工の鯨の置物。

サードハウスの1階ロビーに入ると、ガラス細工の鯨が。壁の棚には、オリジナルのサーフボードや自転車、バスケットコートやボールなどが飾られ、オシャレで楽しさ満載のスペースでした。

東棟ロビー シンプルな鯨の置物やサーフボードで
東棟ロビー。シンプルな鯨の置物やサーフボードが。

ちなみに、サードハウス東棟ロビーもシンプルですが、サーフボードと鯨のオブジェがオシャレに飾ってありました。

坪庭で落ち着きの空間

東棟・黒穂垣や述べ段のある坪庭 写真撮影:細田健太郎
東棟・黒穂垣や延段のある坪庭。
写真撮影:細田健太郎

エントランス右脇の扉を開けると、外観デザインからは想像できない坪庭がありました。白い玉砂利をベースに、延段(のべだん)や景石を置き、黒穂垣で囲った空間。和風の落ち着きある空間で、海外の宿泊客にも喜んでいただけそうですね。

屋上はBBQやジャグジーで楽しむ

屋上・ウッドデッキのあるBBQスペース  写真撮影:細田健太郎
屋上・ウッドデッキのあるBBQスペース。 
写真撮影:細田健太郎

ロビーの向こうにあるエレベーターで屋上に上がると、全面ウッドで敷き詰められたデッキが広がります。BBQコーナーの奥には相模湾が一望できるジャグジーも! 家族や友人と一緒に利用したら最高ですね。

海を眺めながら入るジャグジー
海を眺めながら入れるジャグジー。

夜景もステキに演出

ライティングがステキな外観 写真撮影:細田健太郎
ライティングがステキな外観。
エクステリアライティング担当:菊原啓子/写真撮影:細田健太郎

夜には建物がライトアップされ、リゾートムードがいっそう高まります。屋上や1階ファサードも照明で素敵に演出されています。

まとめ

屋上のジャグジーから眺める湘南海岸      写真撮影:細田健太
屋上のジャグジーから眺める湘南海岸。
写真撮影:細田健太

いろいろなナチュラルガーデンはありますが、流木を使ったり、石積みのアーチのアプローチやプランターは珍しく目をひくデザインで、海辺の風景ともマッチしていました。

風変わりな階段を上る鯨見橋(2階通路)は、ワクワク感を誘う楽しい仕掛けです。内側の和風の庭の落ち着きもギャップがあって目を楽しませてくれました。エクステリアと庭のデザインで、ガラリと雰囲気を変えるのも面白いアイデアかもしれませんね。

湘南海岸・サードハウス前の国道134号線から見た海
湘南海岸・サードハウス前の国道134号線から見た海。

協力:「民泊3rd-HOUSE」
https://3rd-house.jp/

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