ステキな庭にするためのカラーコーディネートを考えるVol.7〜エレガントなメインガーデンのエクステリア〜
Konstanttin/Shutterstock.com
今回は、エレガントなイメージの庭デザインの考え方をご紹介します。素材やカラーコーディネート、構造物の取り入れ方でイメージに合う庭を作ることができます。
それではまず、エレガントとはどんなイメージなのかを考えてみましょう。
目次
「エレガント」なイメージと素材
エレガントを言い換えてみると、フェミニンな、ナイーブな、優雅な、穏やかな、優しい、しみじみとしたなどがあげられます。
アーチやオベリスク、フェンスといったエクステリアに、バラやクレマチスなどのつる植物を絡ませ、立体的に花の景色を展開した庭は、上記の言葉に当てはまります。
舗装や花壇などの素材は、角のとれた色むらのレンガやオレンジ色のテラコッタタイルが似合いそうです。動物や天使などのガーデンオブジェ、また地面に斜めに埋め込んだ素焼きのツボなどもエレガントなイメージに一役買います。
エレガントなカラーイメージ
下の図の色相環(しきそうかん)をご覧ください。
黄色から赤の暖色系グループと青紫、青の補色や反対色を組み合わせると、大人っぽいエレガントな配色になります。
例えば、塀はベージュやアイボリーをベースにして、レンガ花壇にラベンダーやミントなどのハーブを植えれば、穏やかで優しいイメージになります。少しピンクがかったワインベージュをベースにすると、フェミニンなイメージになるでしょう。

アイボリー(①黄色グループ)の塀は、紫(黄色の補色)や青紫・赤紫(反対色)の花の色で大人っぽいイメージをつくる。
エレガントなメインガーデンのデザイン
それでは、具体的にエレガントなガーデンデザインの提案をします。庭は南側を想定します。中央は乱形石張りのテラスにし、ガーデンファニチャーを設置。周囲を植栽で囲み、小道もつくります。

テラスはランダムな石張りで
テラスの乱形石張りは、大きさが不規則な形の石を張ったもので、洋風ではアイボリーやベージュ基調のものや、それに茶色の濃淡が混ざったものもあります。
ガーデンファニチャーは曲線で構成されたアイアンのチェアと丸テーブルを選びました。チェアの座面とテーブルの天板は、モザイクタイル張りのファニチャーを設置すれば、可愛らしさを演出できます。テーブルにワインベージュのクロスをかければ、大人っぽいフェミニンなイメージにもなります。選ぶガーデンファニチャーの雰囲気次第で、テラスの雰囲気も変えられます。
植栽に囲まれた小道をつくる
テラスと同様の乱形石張りの小道をつくり、その周辺にはグラウンドカバーや低木を植えます。
グラウンドカバーはローズマリーやラベンダー、ミントなどのハーブ系、またはイエローやシルバープリペット、ポイントにヒューケラなどのカラーリーフを配置しても品よくまとまります。これらの植物は、初心者も育てやすい種類です。
その後ろには、部分的にマホニアコンフーサやギボウシ、クサソテツ、スイセンなどの細長い葉の植物をバランスよく植えるとメリハリがつきます。特に、ギボウシやマホニアコンフーサは日陰に強いので、塀際の日の当たらないところでも育ちやすい植物です。
カスケードの水の流れを楽しむ
庭のセンターには、壁泉を備えたデザインウォールを設置しました。足元の池の縁石はサビ御影石のピンコロタイルをランダムに配置しました。このような小さな滝のようなデザインを「カスケード」と呼びます。
ガーデンファニチャーに合わせてアイアンのバードバスを設ければ、鳥が水を飲みに来たり、水浴びに来たりするでしょう。水のきらめきや音、鳥のさえずりは、五感を刺激し、癒やしを与えてくれます。
つるバラアーチやオベリスクを飾って

壁面などに斜めやグリッド格子のトレリスを設置して、つる植物を絡ませるのもよいのですが、もっとステキに演出する方法があります。それは、カスケードとアーチの組み合わせです。カスケードの手前につる植物のアーチをつくり、その左右にアーチより低めのオベリスクを並べます。シンメトリーな構成は、よりシーンがシンボリックになり庭のフォーカルポイントになります。
つるバラは大人っぽい雰囲気ですが、朝顔やキウイなどのつる植物は自然で素朴な感じになります。
オベリスクとは、つる植物の支柱として、植物を縦に長く仕立てて演出するエクステリアの一つです。もとは古代エジプトで神殿の門前の左右に建てられた、先のとがった白い石柱の記念碑(モニュメント)のことをいいます。下部は方形で、上部にいくにしたがって細くなる形状から、ガーデニングではオベリスクといわれています。素材はプラスチックやスチール、アイアンなどがあります。
オベリスクの魅力は、つる植物を縦方向に絡ませて仕立てることができるので、狭い空間でも枝を長く伸ばすつる植物を楽しむことができるところです。庭に限らず、マンションのベランダでももちろん使えます。また、初心者の方がつるバラやクレマチスを育てる際には、壁や塀よりも仕立てやすいのでおすすめです。
つるバラは、12月中旬から1月末ぐらいまでの間に剪定や誘引を終えるようにします。時期が早いと枝が折れやすくなり、冬の寒さで新芽が傷んでしまうので避けましょう。誘引とは、植物のつるを絡ませたり、茎を支柱に結び付けることです。できるだけ茎や葉が重ならないように誘引し、風通しをよくしたり、均等に日が当たるようにすると、花や実がつきやすく病気も少なくなります。
つるバラは、一般に植えてから2〜3年すると花つきがよくなってくるので、気長に、根気よく育てましょう。
プランターは2段植栽でゆったりと
塀際には、プランターを設けました。手前は立ち上がりのない花壇にしてグラウンドカバーを。2段目はレンガなどの花壇をつくり、好みの中低木を植えてみましょう。地面よりも塀際が高くなるので、庭が広く、ゆったりしたイメージになります。
例えばラベンダーは、紫の花が優しいイメージにしてくれますし、蚊などの虫よけ効果もあっておすすめです。
南西の角に設置した収納庫には、庭のお手入れに欠かせないガーデニング用品をしまっておきます。DIYでつくってみても面白いでしょう。塗装はオイルステイン系の木目が見えるものや、白っぽい塗料を塗り、半乾きになったら布でふき取るとシャビーシックに仕上がり、エレガントなイメージになりそうですね。
まとめ

エレガントなイメージのキーワードは、ベージュやアイボリーといった穏やかな色合いのエクステリア、つる植物のオベリスクやアーチ、曲線が優しいアイアンのガーデンファニチャーなど。植物は赤、紫、赤紫、青の花々、エンジやキャラメル色などのカラーリーフを加えると、大人っぽいエレガントなイメージの庭になるでしょう。
Credit
文&イラスト / 松下高弘 - エムデザインファクトリー主宰 -

まつした・たかひろ/長野県飯田市生まれ。元東京デザイン専門学校講師。株式会社タカショー発行の『エクステリア&ガーデンテキストブック』監修。ガーデンセラピーコーディネーター1級所持。建築・エクステリアの企画事務所「エムデザインファクトリー」を主宰し、大手ハウスメーカーやエクステリア業のセミナー企画、講師を行う。
2007年出版の『エクステリアの色とデザイン(グリーン情報)』の改訂版として、新刊『住宅+エクステリア&ガーデンの色とデザイン』が大好評販売中! 色の知識、住宅デザイン様式に合わせたエクステリア&ガーデンデザインとカラーコーディネート、プレゼンシートのレイアウト案など、多岐に渡る充実の内容! 書籍詳細はグリーン情報ホームページから。
著書
『住宅エクステリアのパース・スケッチ・イラストが上達する本』彰国社
『気持ちをつかむ住宅インテリアパース・スケッチ力でプレゼンに差をつける』彰国社
『住宅+エクステリア&ガーデンの色とデザイン』グリーン情報 など他多数
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