樹木や緑の植物、庭石などを中心に構成される和風庭園は、静かなたたずまいが魅力です。室内からただ眺めているだけで、ホッと一息つける空間があるのは、暮らしの質を向上させてくれます。そんな和風庭園を、夜も美しく光で彩りませんか? 今回は、和のライティングとおすすめの照明器具をいくつかご紹介します。
目次
『3低の光』で彩る、和の空間
夜の和風庭園を彩るポイントは、『3低の光』。
『3低の光』とは、
①「低輝度(明るすぎない)」
②「低位置(低い位置から照らす)」
③「低色温度(あたたかい色味)」
の光のこと。和のライティングに最も適した演出方法です。
ここではその『3低の光』について、詳しくお話しします。
「低輝度」について
「低輝度」というと少し難しく感じますが、光を受けた面の明るさ…つまり、見た目の明るさです。
左の写真のように光が強すぎると、せっかくの雰囲気が少し失われてしまい、季節によっては暑苦しく感じられるかもしれません。
それに対し、右の写真は弱い光で優しく照らし出し、落ち着きのある上品な和のライティングになっています。光の強さひとつで、雰囲気も見た目も、全く変わってきます。
では、どのような照明器具がより簡単に「低輝度」を実現してくれるのでしょう?
大前提は、眩しくないこと。弱い光でも、眩しければ脳は「強い光」と捉えてしまいます。ですので、眩しさを感じさせない“グレアレス”の照明器具や、“間接光”で、柔らかく照らしましょう。
また、照明器具を使いすぎないことも大切です。庭のライティングは、明るければいいというものではなく、光と影をコントロールし、雰囲気を演出するために行います。光のバランスを考えながら、あえて暗い場所を作ったり、ライトの位置や数を調整していくと、上品な夜の和風庭園を演出することができます。
「低位置」について
ところで、「サーカディアンリズム」というものをご存じでしょうか?
サーカディアンリズムとは、一日の体内時計や生体リズムのことをいいます。人は、朝日を浴びて起き、太陽が沈み暗くなると眠る。このリズムを持った生活を何万年も繰り返してきています。
一見、ライトアップとは全く関係なさそうですが、実はライトアップをする上で、サーカディアンリズムは非常に重要なことです。
昼間、太陽が真上にあるとき、人々の行動は活発になります。
逆に夜間、太陽が沈むと、人々は落ち着きや安らぎを取り戻して眠りにつきます。
ライティングにもこれと同じような効果があります。上のほうから照らすライティングは人の活動を活発化させるので、オフィスなどで作業をするのに適しています。逆に、足元にライトがあると空間に落ち着きや安らぎが生まれ、趣を感じさせることができます。
和のライティングはこの特徴を活かし、上から照らすより足元に光を置き、庭に落ち着きを与えます。「低位置」ライティングは、簡単に取り入れることができる和の庭の演出の一つです。
「低色温度」について
「低色温度」とは、あたたかい色味の光のことを指し、単位はK(ケルビン)で表されます。
日中の太陽のような色は「5,000K~7,500K」、世間一般的な電球の色は「3,000K」、日の出後や日没前のオレンジ色の空の色は「2,700K」であるといわれています。このように、色温度が下がれば下がるほど、あたたかい色味の光になります。和のライティングには、3,000K以下の色味の光がピッタリで、蝋燭のような温かい色味の光(2,000K)で照らすと、より和を強調することができます。紅葉などがあるお庭には、赤色の光を使用したカラーライティングでも美しい夜の和風庭園を演出することができますね♪
【豆知識】情緒ある和の光、1/fのゆらぎで和の趣UP!
蝋燭のようにあたたかな色味(2,000K)の光に、自然界の心地よいリズムとされる1/fゆらぎを取り込んだ「庭ゆらぎ」という光を使用することで、本物の蝋燭のような演出となり、和の趣をより高めることができます。
「2,000K」対応商品はこちら:
https://db.ledius.jp/?s=%E3%81%BB%E3%81%AE%E3%81%82%E3%81%8B%E3%82%8A
「1/f庭ゆらぎ」対応商品はこちら:
https://db.ledius.jp/?s=%E3%82%86%E3%82%89%E3%81%8E
和風庭園を最大限に活かしたライティングテクニック
もともと和風庭園にこだわりを持ち、自宅の庭にも「砂利」や「灯籠」「池」「筧」などを取り入れている方に、とっておきのライティングテクニックがあります!
砂利
砂利の部分には、アップライトを使用し、首が地面と平行になるよう傾けます。そうすることで、砂利の波打ったような模様が照らし出され、心地よい光と影の演出に。
灯籠
灯篭がある方は、アップライトで照らすと夜の和風庭園を彩るシンボルとなります。また、光源部分のみのライト(赤みの強い光)を灯籠の中に忍ばせると、まるで蝋燭を点しているかのような演出が可能になります。
※写真はアップライトで照らしたものです。
池
庭に池がある方におすすめなのが「ミラーライティング」。
水辺の景色を水面に鏡のように映し出す照明方法です。アップライトを植栽の背後に設置し、根元から真上に向けて照らすと、水面に樹木が映って、神秘的な空間を演出することができます。
筧
筧も、アップライトで横から照らしたり、水鉢の中にウォーターライトを忍ばせたりすると、和を強調しながら、水と光の演出でより一層美しいものになります。
※写真はアップライトで照らしたものです。
和をテーマにした照明器具のご紹介
本物の和紙を使用したライト!? ~和風ライト 粋シリーズ~
この照明器具は、本物の和紙をアクリルでコーティングしたものを使用しているので、光を柔らかく拡散させ、表情豊かな光の演出が可能になります。また、色温度が2,000Kと低く、和のライティングを行うのに非常に優れています。
詳しくはこちら:https://db.ledius.jp/?s=%E7%B2%8B
置くだけで和を演出! ~裾明り・露地・かすみ格子~
置くだけで和を演出できる、デザイン性に優れた和風ライトを3点ご紹介!
神社や和庭園でよく見かける灯籠のようなデザインの「裾明り」。
「1/f庭ゆらぎ」による炎のような心地よいゆらぎで、本物の蝋燭を使用しているかのような演出に。
詳しくはこちら:https://db.ledius.jp/hgc-d07n/
この照明器具は高さがおよそ30cmと低く、あたたかい色味。そして間接光で空間を彩るため、「3低の光」をいとも簡単に実現してくれます。
詳しくはこちら:https://db.ledius.jp/hgc-d05n/
「かすみ格子」は、その格子のデザインを照明器具に取り入れたもので、格子から室内の光が漏れるような趣を感じさせるライトアップができます。
詳しくはこちら:https://db.ledius.jp/hgc-d03n/
まるで旅館に来たようなアプローチが作れちゃう!~和風ライト 間シリーズ~
3つともシンプルなデザインではありますが、どこか和を感じさせる、まるで旅館に来たかのようなアプローチをいとも簡単に作ることができます。
結:https://db.ledius.jp/hgb-d01k/
連:https://db.ledius.jp/hgb-d02k/
心:https://db.ledius.jp/hgb-d03k/
いかがでしたか?
今回は夜の和風庭園を彩るライティング方法と、和をモチーフにした照明器具のご紹介でした。ぜひ、和風庭園をお持ちの方、これからお考えの方は参考にしてみてください♪
Credit
DIGISPOT
「光の演出で人の心を彩る」ことを目指すタカショーデジテックがお届けするWebマガジン。外構で使われている『屋外照明』や、店舗の看板などに用いられている『LEDサイン』、街を華やかに彩る『イルミネーション』など、「光の今」がわかる情報を発信している。普段は聞くことができない商品に込められた開発者の想いやものづくりの裏側や光の上手な取り入れ方など、ここでしか知ることができない情報が盛りだくさん!
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