欧米にはガーデンルームという庭にある部屋をよく見かけますが、日本でも昔から同じように「離れ」が存在しますよね。静かな庭の中で、自然と触れ合ったり、自身と向き合って創作活動したりできる場所が、日本にも昔から多く存在していました。今回は、そんな空間を現代でつくりあげるための工夫について、専門家からきいたこぼれ話をみなさんにも少しだけお話しましょう。

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昔から日本人にも馴染みのあるガーデンルーム

写真/mTaira /Shutterstock.com

欧米でよく見かける庭の中にある部屋、それが「ガーデンルーム」です。屋外の開放感と室内の居心地の良さを兼ね備えた空間で、ガーデンファニチャーを置いてリビングのような使われ方をしています。

日本でも昔、大きな屋敷には「離れ」と呼ばれる建物や茶室、ちょっと休憩できる待ち屋が造られた時代がありました。その場所がガーデンルームと似たような役割を果たしていましたが、今は一つの家の敷地が狭くなったこともあり、そのような設計は少なくなりました。

ガーデンルームはちょっとしたものでも、あれば暮らしが非常に豊かで楽しくなります。少し屋根が付いて、左右に雨風の来ない目隠しがてらのパネルを施せば、もう立派なガーデンルームです。狭い住宅と敷地スペースであったとしても、うまくレイアウトすれば、夢のような庭と暮らしのスペースが一体化した生活ができるのです。

日本のガーデンルームのこれまでとこれから

写真/Ekaterina Lin/Shutterstock.com

これまで日本で販売されてきたガーデンルームは、住宅にくっつけた形が多く、外からは丸見え。全くプライバシーを保てず、欧米や日本の昔の設計と比べるとイレギュラーな形でした。狭い敷地だからこそ目隠しが必要であるのに、実情と食い違っていました。外構工事の必要なガーデンルームではなくとも、周りを緑で囲み、少し床を貼り、日陰をつくるようにオーニングをかければ、ガーデンルームと同じ空間です。

この際のポイントは隣接する住宅の境界線を背に、住宅に向かって空間をつくること。こうすると視線は内側へ向かうのでプライベートな空間となります。さらに目隠しを新たにつくる必要がなくなり、新たな壁やフェンスも必要ありません。ちょっとした工夫で狭い敷地でも、お金をかけずにプライベートな屋外空間は実現できます。

離れを現代的にアレンジして「庭ハウス」へ

建物を造るとすれば、「庭ハウス」という離れの形で建物を造る商品が注目を浴びています。さまざまな素材から好みのものを選んで壁を立て、屋根を付けてガーデンファニチャーと呼ばれる屋外家具などを置けば、立派なアウトドアリビングの完成です。お茶や食事を楽しんだり、趣味の時間を過ごしたり、これまでになかった時間の流れが生まれることでしょう。素敵なホームリゾート気分も味わえます。

ガーデンの暮らしを取り込めば、太陽の光を感じ、緑とふれあい、風を感じることができます。人は森から生まれたといわれ、DNAレベルで緑に反応して心地よさを感じるそうです。自然を感じながら人が集まって笑顔で会話し、心地よい香りや風を感じられる空間をつくることは、健康と幸せの条件ではないでしょうか。

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