今回は、戸建住宅でできる犬と暮らすためのガーデンアイデアをご提案します。犬は屋外で走り回って遊ぶの大好き! 庭を遊び場にする楽しいアイデアや、家からお散歩へ出かける際に通るアプローチの工夫をイラスト入りで解説。愛するペットへの配慮が素敵な庭づくりにもつながりますよ。

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ファサードガーデン

1.ファサードガーデン
イラスト制作:エムデザインファクトリー 松下高弘

●小型犬も上り下りが楽な階段

敷地と玄関ポーチの高低差が大きい場合、玄関ポーチ前の階段は蹴上(けあげ)が高くなりがちです。小型犬のために、階段の蹴上と踏面(ふみづら)の間にレンガや枕木を置いてあげましょう。きつい階段も上り下りが楽になり、これでお散歩も安心です。

●お散歩帰りに役立つ犬の足洗い場

お散歩から帰って、まず必要なことは、犬の足を洗うことです。小型犬は、汚れがひどくなければシートで拭き取るだけでも済みますが、大型犬は、水で手足を洗う必要があります。そんなときに、玄関ドアの脇に立水栓があったら便利ですよね。リード掛けやタオル掛けもついていたら、もっと作業も楽になります。もちろん、植栽の水やりにも利用できます。

●犬も喜ぶ!? ハーブのプランター

犬も喜ぶ!? ハーブのプランター
EGG90/Shutterstock.com

住宅の基礎が塀のように高く見えてしまうファサードをよく見かけませんか? そんなときは最近人気のハーブ系のポットやプランターを並べて、基礎を隠す工夫をしましょう。ポットやプランターの周りに石を並べてハーブ植物のみが見えるようにすると、ナチュラルなイメージになってステキです。ハーブは香りがよく癒し効果がありますが、一般に成長が早いので、足の踏み場がなくならないうちにお手入れをする必要があります。

人間同様の作用が犬にも期待できるハーブと、そうでないハーブがありますので、育てる際にはしっかりと獣医師や専門家に確認をしてください。

下記のような獣医師監修の記事を参考にしてもよいでしょう。

https://petpetlife.com/kind-of-herb-tea-you-must-not-give-dog-and-attention/

メインガーデン

メインガーデン
イラスト制作:エムデザインファクトリー 松下高弘

●芝生運動場とランニングサークル

犬は芝生で寝転んだり、飛び跳ねたりするのが大好きです。庭の中央部分に芝生を敷いてみましょう。コンクリートやタイルなどの舗装は、夏場の日差しで熱くなり、犬が足をやけどしてしまう恐れがあるので、おすすめできません。芝生はガーデンセンターで1枚35×25cm程度のサイズで販売しているので、敷きたい面積を計算して購入しましょう。水やりのいらない人工芝もあるので、ホームセンターなどに行って検討してみてください。

また、頻繁に犬をドッグランに連れて行けなくても、庭や敷地のサイドヤードを使って、土のランニングサークルを作れば、そこで走り回ることができます。砂場はネコのトイレになることも多いため、作る場合は砂場にフタができるような工夫が大切です。

●子どもの鉄棒も犬の遊具

庭に子ども用の鉄棒がある場合は、その鉄棒の一部を犬にも提供してみませんか?

ペットボトルに穴をあけ、シュロ縄や麻で編んだ丈夫なヒモを通して、鉄棒に吊り下げておきます。犬はジャンプしながらペットボトルをくわえようとするので、大型犬や小型犬に合わせてヒモの長さを調節したり、ペットボトルを少しつぶしてくわえやすくするなど、遊びやすく工夫しましょう。

●フェンスの隙間に注意して

庭のフェンスの足元が抜けていると、小型犬が遊んでいる間に外に出てしまう危険があります。そんなことにならないように、足元をふさぐ安価な方法があります。100円ショップで売っている60×30㎝程度のメッシュパネルをフェンスの足元に並べて、メッシュパネルと同色の針金で止めます。これなら、長さ20mほど並べても4,000円程度です。また、小型犬・中型犬用にはなりますが、網がポリエチレン、支柱はスチールで、高さ1m、長さが20mのフェンスもあります。こちらはDIYで自在に設置できるタイプで、通販で購入できます。

●犬用のプールでボウフラやフィラリアを寄せ付けない

地面に直接設置した池やプールは、蚊の幼虫となるボウフラやフィラリアの寄生虫の棲処になります。犬にとっては危険な場所なので、近くに寄せ付けないようにしなければなりません。しかし、子どももペットも楽しめるビニールプールにすれば、ボウフラやフィラリアの発生を防げて安心です。通販では、折りたたみ式や空気を入れなくてよいもので2,000~3,000円程度でゲットできます。

フィラリアやマダニに気をつけよう!

フィラリアやマダニに気をつけよう!
logistock/Shutterstock.com

屋外でペットを思いきり遊ばせてあげたいものの、春先から夏にかけては蚊の発生がピーク。フィラリアは蚊が媒介して犬の肺動脈や心臓に寄生し、全身の血液循環や内臓に障害を与え、命取りになる恐ろしい虫です。

また、ここ数年前からマダニによる被害も多くなりました。人間だけでなく、犬にとっても危険な害虫です。このフィラリアやマダニ予防には、5~12月の間、1〜2カ月に1回摂取する薬があります。塗り薬や飲み薬など、いろいろなタイプがあるので、どれがよいかはペットショップや動物病院に相談しましょう。

また、毎年4〜6月にかけて、国で義務づけられている狂犬病ワクチンの予防接種もあるので、動物病院に出向いて注射をしてもらいましょう。市町村の保健所で、犬の登録や狂犬病予防注射票の交付などの手続きがあるので、詳細はお問い合わせください。

 

人間がペットと共に暮らすなかで、楽しいひとときだけでなく、モラルなどをペットから学ぶことも多くあります。癒しを求めるだけでなく、ペットにもストレスを与えないよう、お互いに充実した生活を送りましょう。ペットのためにも、甘えさせるだけでなく、しつけもしっかり行うことが大切です。

なお、マンションのベランダ編については、「ペットと共に暮らす1〜犬と暮らすマンションのバルコニーリフォームアイデア」https://gardenstory.jp/29640をご覧ください。

Credit

文:松下高弘

文/松下高弘(まつしたたかひろ)

長野県飯田市生まれ。元東京デザイン専門学校講師。株式会社タカショー発行の『エクステリア&ガーデンテキストブック』監修。ガーデンセラピーコーディネーター1級所持。建築・エクステリアの企画事務所「エムデザインファクトリー」を主宰し、手描きパース・イラスト・CG・模型等のプレゼンテーションや大手ハウスメーカー社員研修、エクステリア業の研修講師およびセミナープロデュースを行う。

著書には、『エクステリアの色とデザイン(グリーン情報)』、『住宅エクステリアのパース・スケッチ・プレゼンが上達する本(彰国社)』など。新刊『気持ちをつかむ住宅インテリアパース(彰国社)』、大手書店に続々登場!!

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