室外機をおしゃれにカバーしたい! 方法や事例をご紹介
エアコンを取りつけるときに、庭などの屋外に必ず設置しなくてはいけないのが室外機です。けっこう目立つので、何とか見栄えをよくして、おしゃれにしたいものですね。そこで今回は、室外機をおしゃれに見せる「室外機カバー」の製品や機能について解説します。事例写真も掲載していますので、参考になさってください。
目次
室外機カバーって省エネ効果はあるの?
直射日光の当たる場所に室外機を設置している場合、室外機カバーを取り付けることで、直射日光を遮り、日陰をつくることができます。これにより、室外機周辺の温度が低くなるため、節電につながり、省エネ効果が期待できるといえます。
ただ、室外機カバーは通気性のよいデザインを選ばないと、逆効果になる可能性があります。なぜなら、エアコンは、例えば夏場の冷房運転の場合、室内の熱い空気を室外機から外に吐き出し、外の空気を吸い込んだのち、冷えた空気に変えて室内に送ることで、室内が涼しくなります。この時、室外機がカバーで覆われていると、室外機から吐き出された熱い空気が、外へ流れにくくなり、室外機はまたその熱い空気を吸い込むことになります。これでは消費電力効率が悪く、電気代が高くなってしまいます。
室外機カバーは、設置場所の通気性や日よけ効果などを考慮して選びましょう。
室外機カバーにはおしゃれなデザインもある!
デッキなどの横に室外機がある場合、簾(すだれ)やシェードで日陰をつくり、直射日光が当たらない工夫をすることで、消費電力効率をよくして省エネにつなげる方法もあります。しかし、室外機自体が無機質で目立つので、隠したいという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
庭に出てみると、住宅の壁際に設置している室外機は意外と目立つものです。センスやこだわりのある住宅や、ガーデニングの手入れが行き届いている庭などでは、できればそれに似合った室外機カバーでおしゃれに飾り、無機質な室外機をステキに演出したいですよね。
室外機カバーには、木製、アルミ製、スチール製などがあり、デザインも、グリッドや縦・横の格子タイプなどさまざまです。
面白いものでは、下の写真のような人工竹材の格子組みもあります。
アルミ製でも、濃いブラウンや白木など多色の木目調タイプや、上部に棚を設け、鉢植えの植物を飾ったりできる収納スペース付きのタイプもあります。
また、機能として面白いものに、逆ルーバータイプがあります。これは、室外機から出てきた空気を下向きのルーバーで地面方向に排気して、その周辺の植物に熱気や冷気が当たらないようにすることで、植物が枯れない工夫をしているものです。
このように、材質やデザインもですが、ホームセンターやエクステリアメーカーのカタログなどで比較することができますので、いろいろと見て検討してみましょう。
当然のことですが、室外機カバーは、室外機ギリギリでなく、大きめのサイズを選び、通気性がよくなるように心がけましょう。また、壁際から10cm以上開けることも大切です。
室外機カバーの施工事例をご紹介
室外機をおしゃれにカバーしている事例には、どのようなものがあるのでしょうか? 参考に見ていきましょう。
■アルミ格子部材を使った木調の創作室外機カバー
アルミ格子部材を使っていますが、白木の木調イメージの横格子デザインです。天板がついているので、直射日光を遮ることもできます。また、天板には鉢植えの植物を飾ることもでき、室外機があるとは思えない、おしゃれでセンスのよい室外機カバーになっています。
■通気性があり目隠しにもなるフェンスを室外機カバーに
通常は目隠しとして使われることが多いアルミ製のフェンスですが、室外機や給湯機などを目隠しするために設置するのも一つの方法です。ダークブラウンの千本格子で、おしゃれに室外機をカバーしています。
■脱着式足付きユニットで室外機を目隠し
玄関脇など、ファサードの住宅壁面にある室外機は、特に目隠ししたいものです。こんな場合は、千本格子足付きユニットが役に立ちます。支柱の足元部分が脱着でき、格子の取り外しができるため、室外機のメンテナンス時には便利です。高さのあるエネファーム(家庭用燃料電池)やエコキュート(電気給湯器)の目隠しにも最適です。
室外機カバーは、無機質な室外機をおしゃれに見せることができるアイテム。木材からアルミ、スチールなどさまざまな素材があり、デザインもいろいろあります。消費電力効率をよくし、省エネにつながるよう、通気性がよく直射日光を遮ることのできる室外機カバーを選ぶことを念頭に、比較検討してみてください。
Credit
文/松下高弘(まつしたたかひろ)
長野県飯田市生まれ。元東京デザイン専門学校講師。株式会社タカショー発行の『エクステリア&ガーデンテキストブック』監修。ガーデンセラピーコーディネーター1級所持。建築・エクステリアの企画事務所「エムデザインファクトリー」を主宰し、手描きパース・イラスト・CG・模型等のプレゼンテーションや大手ハウスメーカー社員研修、エクステリア業の研修講師およびセミナープロデュースを行う。
著書には、『エクステリアの色とデザイン(グリーン情報)』、『住宅エクステリアのパース・スケッチ・プレゼンが上達する本(彰国社)』など。新刊『気持ちをつかむ住宅インテリアパース(彰国社)』、大手書店に続々登場!!
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