道路に面した立地で敷地も広い場合には、きちんと外構で囲い込まないと防犯面が心配です。だからといって外構空間の周りに擁壁をガッチリと立ち上げて囲んでしまうと、中からも外からも閉塞感のある冷たい印象のファサードになってしまいます。
今回は、そのような閉塞的な印象を与えずに「リゾートホテルのロビーのような空間に仕上げて欲しい」というご要望のお客様に提案したエクステリア空間をご紹介します。
閉塞感を与えない自然なファサードを計画

お客様のご要望を受け、「リゾートホテルのロビー」という非日常空間と周辺環境との調和を考慮し、計画が進められました。閉鎖的にならないよう間口を広く取り、両サイドには高級感漂う木目調の格子を設置。全体的に重い印象にならないよう、赤みがかった茶色の格子を使用しています。また、緑を多く取り入れたので、格子の色味と鮮やかな植栽の緑が調和し、華やかで美しいファサードになりました。
千本格子を使用していることで、外からの視線を程よく遮るとともに、光や風の吹き抜ける開放的な、機能性の高いファサードに仕上がっています。
江戸時代から続く機能的で美しいデザイン『大津垣』

邸内の庭は人工の大津垣で囲われており、ファサードよりさらに和の趣を増した空間になっています。大津垣は、横に渡した支柱に対し交互に組まれた隙間から風と光を取り入れることができ、目隠しの役割もきちんと果たす機能性の高い竹垣として、古くから書院や茶席に好んで用いられています。
美しい見た目と繊細で心遣いのある日本の伝統を感じる空間になっています。
葉色を楽しみ四季を感じる庭

ファサードは日差しに強い植物が植えられていましたが、この庭には日陰に比較的強い植物を採用。数種類のモミジ、シダ、ツツジ、ギボウシが植えられ、緑豊かな四季折々の眺めを楽しむ庭になりました。品種の違うモミジを選んで紅葉の時期をずらしているため、同じ季節のなかでも表情が変化します。
こげ茶色の大津垣はグリーンとの相性もよく、シャープな印象に。燃えるような紅葉の赤もダークな色合いに調和し、日々、美しい庭を楽しむことができる空間です。
いかがでしたか。
今回は閉塞感を感じさせず、和風の趣を活かしたエクステリアの施工事例をご紹介しました。
みなさんもぜひ参考にしてみてください。
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