夜間、バランスよくライトアップされたエントランスや庭は、とてもおしゃれですよね。特に、中庭やテラスなど小さめの空間は、壁面をライトアップすることで、少ない光量でも空間をより広く見せる効果が期待できます。今回は、少ない光でより魅力的な空間をつくり上げるための壁面のライトアップのテクニックやコツをご紹介します。
目次
壁面を明るくするメリット

人の視界は、床面より壁面のほうが認識しやすいため、壁面を明るくすると、空間全体を明るく、そして広く感じさせることができます。また同時に、壁面を照らすことで、その付近の明るさも確保されます。
壁面に当たった反射光は柔らかいため、足元を明るくしたいときにも壁面をライトアップするとよいでしょう。
このように、壁面のライトアップを上手に取り入れると、空間の魅力や機能性がぐっと上がります。
壁を美しく照らすポイント
壁面の色味で変わる明るさ

壁面をライトアップする場合、同じ明るさでも壁自体の色味によって明暗が異なって見えます。それは、光は白い色味のほうが反射しやすく、暗い色味だと反射しにくいためです。
上写真のように、同じライト製品を使い、同じ光量を当てた場合、壁の色味によって周囲の明るさが変わってくるのです。
少ない光量で明るく見せたい場合は、白い壁面をライトアップするとよいでしょう。
壁面のテクスチャを生かす手法“グレージング”

“グレージング”とは、ライトをなるべく壁面の近くに設置してライトアップすることで、壁面に陰影をつくり、テクスチャーを浮かび上がらせる手法です。
石材やレンガなどによって壁面に凹凸のテクスチャーがある場合は、“グレージング”によるライトアップで素敵に演出しましょう。
光のラインをつくるようにライトアップ

壁面を使ってアートのように光のラインをつくるというのも、おしゃれな手法です。上写真のように、壁の下方から上方に向けて、直線的でシャープな細い光を浮かび上がらせると、スタイリッシュになります。この光は、シンプルな白い壁面に効果的で、より光のラインが際立ちます。
壁面のライトアップにオススメの照明器具
地中に埋め込むタイプの“グランドライト”

グランドライトは、直接見てもまぶしさを感じにくい照明器具「グレアレス(不快なまぶしさを抑えた。下記参照)」のタイプを選ぶとよいでしょう。
一定の間隔に配置すると、まとまり感のある落ち着いた雰囲気になりますよ。

両側配光のウォールライト


ひとつのライトが上下両方向に照らす両側配光のタイプの照明器具は、壁面を効率よく照らすのに向いています。壁面が一気に華やかな印象になり、反射光の効果で周りも明るくなります。下方も明るくなるので、上の写真のように、光が当たる場所に植え込みを置くのもアイデアですね。
壁面を均一に明るくするライン状のライト

このように壁面を全体的に照らしたい場合は、ライン状のライトがオススメです。
壁面に沿って隙間なく設置することで、器具と器具の間の光が途切れず壁一面にライトアップされます。これは、空間全体をより広く見せたいときに使うと効果的です。
光のラインを出すなら超狭角のライト

光のラインがはっきり出るスポットライトを壁面に向けて設置すると、光で壁面をデザインすることができます。自分の好きな角度に置いて、オリジナルの光によるデザインを楽しんでみるのもよいですね。
少ない光でも効果的に設置することで、空間が明るくなるうえ、華やかでおしゃれな演出が楽しめる壁面のライトアップの事例の数々を、ぜひ取り入れてみませんか?
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