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【住宅実例】大好評シンプルモダンシリーズ第2弾! モノトーンカラーがシャープな住宅をご紹介

【住宅実例】大好評シンプルモダンシリーズ第2弾! モノトーンカラーがシャープな住宅をご紹介

各地の素敵な庭と住宅をご紹介しているこの連載で、以前大変評判がよかったのが、シンプルモダンなデザインの邸宅です。そこで、シンプルモダンシリーズと称して、スタイリッシュな住宅をいくつかご紹介したいと思います。第2弾の今回は、神奈川県鎌倉市から、モノトーンカラーがオシャレな住宅をご紹介! ぜひ素敵なデザインの庭と住宅をご覧ください。

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住宅とエクステリアで描くモノトーンのコントラスト

住宅とエクステリアで描くモノトーンのコントラスト

家の印象を決めるエクステリアとガーデンにはさまざまなスタイルがありますが、最近人気なのが、シンプルモダンなスタイル。今回ご紹介するこちらの住宅も、シンプルモダンの好例です。

住宅のベースとなるカラーは、少しブラウンが混じったチャコールグレーと、温かみのあるベージュ。色数を抑えたモノトーンの色合わせですが、モノトーンとはいっても、ただ単純な白黒カラーではありません。モノトーンには、テレビのカラーバランスの調節のように、温かみ(ウォーム)のあるものやニュートラル(中立)、そして涼しい(クール)イメージなど、じつはバリエーションがあるのです。この住宅の色彩を構成するのは、温かみのあるブラウンと深みのある濃いグレーが混色された外壁と、白色に近い柔らかなベージュで統一された門柱やアプローチです。

また、外壁に使われている横向きに細長いボーダータイルに合わせ、ウッドフェンスも横板張りにすることで、水平ラインによる統一感も演出しています。ウッドフェンスは耐久性に優れたウリン材を使用。高密度で、塗装をしなくても腐らず長もちするため、自然な経年変化を味わうことができ、ナチュラルな風合いを楽しませてくれます。このウッドフェンスにより、エントランスドアが開いていても下方の半分は目隠しされ、エントランスの土間が見えないところもポイントです。

アプローチ階段を上るとオシャレなデザインウォールが

白色に近いベージュをベースカラーに採用したデザインウォールと門柱。
白色に近いベージュをベースカラーに採用したデザインウォールと門柱。

30cm角のタイルが張られたアプロ―チ階段を上がると、ブラックの馬目地タイルを囲んだデザインウォールが現れます。馬目地とはタイルやレンガの積み方の一種で、垂直方向のタイルの列を半分ずつずらしたように、互い違いに重ねる積み方のこと。周囲がホワイトに近いベージュやアイボリーの色彩の中、注意を引き付けるフォーカルポイントになっており、視線をエントランス方向に誘導する効果があります。デザインウォールのベージュは、門柱と同色。同じようにベージュの中にブラックのポストが浮かび上がる門柱との対比も素敵です。

アプローチ階段の手すりや支柱はブラックのフラットバーで、全体の印象を引き締め、シャープなイメージを作っています。

シンボルツリーはニオイシュロラン(コルディリネ)で

寒さに強いニオイシュロラン。
寒さに強いニオイシュロラン。
植栽で海に近い南国イメージを演出。
植栽で海に近い南国イメージを演出。

デザインウォールの隣には、エントランスへと誘うシンボルツリーのニオイシュロランが植栽されています。ニオイシュロランの足元には、えんじ色やキャラメル色のヒューケラ、ドライガーデンに似合う細長い葉の植物などが植えられ、輝くような白い玉砂利が下草の植栽を引き立てています。湘南海岸から2キロも離れていないという立地条件にふさわしい、南国イメージが伝わる植栽ですね。

ニオイシュロランは別名コルディリネ・オーストラリスとも呼ばれ、ニュージーランドを原産とする常緑樹です。南国風の印象ですが、意外と寒さに強く、雪が積もらない地域であれば地植えができます。日当たりがよい場所、または明るい日陰を好みます。ニオイシュロランはドラセナと間違われるケースもよくありますが、ドラセナはアジアやアフリカなどの熱帯地域に分布する常緑樹で、別種。50種類ほどが知られるドラセナは、観葉植物としてなじみ深く、「幸福の木」ともいわれています。

ウッドフェンスの向こう側にウッドデッキの庭が

ウッドデッキは縁側のようにくつろぐこともできる。
ウッドデッキでは縁側のようにくつろぐこともできる。

ウッドフェンスの奥にはウッドデッキの庭が。フェンスがある道路側はウッドデッキを広く取り、住宅に接する部分は縁側のように腰掛けて使うこともできるよう工夫されています。

地植えの庭の植栽の管理が大変な方は、このようにウッドデッキを広く取って地面のスペースを調節すると、管理がしやすくなります。また、ガーデンセンターなどで鉢植えの植物を購入し、ウッドデッキやフェンス際に置いて楽しむのも一つの方法。鉢植えは水やりが必須ですが、移動できるのが大きな長所です。気温の変化や植物が好む環境に応じて室内に取り込んだり庭に出したりすれば、寒さに弱い植物なども枯らさずに育てられます。

鉢植えの水やりのコツは、毎日少しずつではなく、一度にたっぷりと水を与え、土が乾燥するまで待って、またたっぷりと与えること。このコツを押さえれば、根腐れを防いで元気に育てることができますよ。また、株元の地面だけでなく、時々は葉にも水をかけるとよいでしょう。ハダニの対策になるだけでなく、気孔がきれいになることで蒸散しやすくなり、庭に涼しい空気が循環するようになります。興味のある方は、植物の蒸散作用で調べてみてくださいね。

まとめ

まとめ

シンプルモダンのカラーコーディネートのポイントは、べースカラーを決めるときに、モノトーンでもウォーム(温かみ)、ニュートラル(中立)、クール(涼し気)の、どのカラーにするのかを決めること。これらのカラーにはホワイトの色味が重要で、どのホワイトを選ぶかによって全体のイメージが変わってきます。こうして選んだカラーで全体をコーディネートして統一感を演出し、シンプルモダンのイメージに品格を出すことができますよ。

また、モノトーンのコントラスト(明暗)は、狭い面積部分には濃い色を配することで全体が引き締まります。配色に加え、窓枠や階段の手すりなどの形状にこだわることで、より品のある見栄えのよいおしゃれなデザインに。また、シャープでシンプルなデザインの住宅には、たとえ少しであっても植栽スペースを設けるようにしましょう。シンプルモダンの固さを和らげ、うるおいを感じるアプローチになります。

読者の皆さんも参考にされてはいかがでしょうか?

設計施工:ヘブンズガーデン 柿崎浩司

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