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園芸が学べる! 相談できる! 地域の頼れる公園「フラワーランド(瀬田農業公園)」

園芸が学べる! 相談できる! 地域の頼れる公園「フラワーランド(瀬田農業公園)」

私たちの身近にある公園ですが、そこに咲く花は誰が植えたのか、樹木の手入れはどうなっているのかなど、意外と詳しくは知らないことが多いもの。そこでボランティア活動が活発なフラワーランド(瀬田農業公園)をご紹介します。園芸を学べたり、植物の育て方を相談したり、身近な公園でガーデニングライフを充実させられる素敵な仕組みがありました。

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区民参加型「花づくりのできる公園」

区民参加型「花づくりのできる公園」
花づくり教室の受講生がデザインした鑑賞花壇。

フラワーランド(正式名称:区立瀬田農業公園)は、昭和61年5月に「花づくりのできる公園」として開園。世田谷区の農業の発展と振興に大きな役割を果たしてきた花卉園芸(かきえんげい:観賞用に栽培される植物の生産)を中心に、区民参加によるエコロジカルな公園づくりや、環境に配慮した循環型園芸の普及に力を入れています。

区民参加型「花づくりのできる公園」
バラのアーチを通って園内へ。

園内にはバラのトンネルや観賞用の花壇、育苗室、圃場(ほじょう)、講習室などがあり、園芸相談や園芸講習会が行われています。来園者は保育園児や小学生のちびっ子から大人まで、近所の人が多く訪れるアットホームな公園です。

見応えたっぷりな秋の菊

見応えたっぷりな秋の菊
菊で美しく彩られた展示棚。

フラワーランドでは、古典菊と呼ばれる和菊を育てています。園内で育てられた菊は秋になると展示(2022年は11月20日に終了)され、訪れた人を魅了します。

見応えたっぷりな秋の菊
陽の光が燦燦と差し込む菊の圃場。

和菊は、花径(花弁の直径)によって18 cm以上は「大菊」、9〜18 cm以上は「中菊」、それ以下は「小菊」に分類されます。大菊には厚物(あつもの:花びらの先端が中心に向かって盛り上がって咲く)や管物(くだもの:管状の花びらの全てが放射線状に広がっている)、一文字(一重咲きで、キクの紋章に似ていることから「御紋章菊」とも呼ばれる)といった品種があり、中菊は弔事に、小菊は鉢植えや花壇、盆栽などに用いられます。

見応えたっぷりな秋の菊
左/“彩胡皇湯(さいここうゆ)”、右/“峯の虹(みねのにじ)”。
見応えたっぷりな秋の菊
左/“肥後桃”、右/ “一文字”。

「大菊」、「中菊」、「小菊」とそれぞれに育て方や育苗の時期が違うため、管理がとても大変な菊。それだけに手間暇かけたぶん、見事な花が咲くと喜びもひとしお。育てた人達の思いが伝わってくる、迫力ある菊にきっと出会えることでしょう。

種まきや育苗など園芸の基礎から応用まで学べる「花づくり教室」

種まきや育苗など園芸の基礎から応用まで学べる「花づくり教室」
園芸相談や園芸講習会が行われているログハウス。

フラワーランドでは、地域住民を対象に「花づくり教室」を行っています。花づくり教室とは、地域で「環境に優しい花づくり」を実践する緑化リーダーの育成を目的とし、種まきから苗の育成、花壇の管理、土づくりなど、園芸の基礎から応用までを学べる講座です。

月2回の講座と水やりを含めた花当番があり、育苗の世話などの作業を行います。講座の内容は、グリーンアドバイザーを受験できるだけの深い内容で、実際に受検して合格し、資格を生かして活躍している人もいます。

種まきや育苗など園芸の基礎から応用まで学べる「花づくり教室」
草花の苗を育てているバックヤード。

受講生の中には花をタネから育てるのは初めてという人もいますが、みな未知の世界に戸惑いながらも育てるのが楽しい、嬉しいと喜びの顔に変わっていくそう。新型コロナウイルスの影響により、近年は休講していた時もありましたが、心待ちにしていた人が多いなか、いよいよ2023年4月に第30期の花づくり教室がスタートします。12月15日(木)から受講生募集が始まるので、ご興味のある方はこの機会に申し込んでみてはいかがでしょうか。

第30期「花づくり教室」受講生募集概要

・〈期間〉:2023年4月~2025年3月の2年間
・〈日時〉:第2・4木曜日 午前9時30分~11時30分
・〈場所〉:フラワーランド(東京都世田谷区瀬田5-30-1)
・〈対象〉:世田谷のみどりを育むことに関心があり、2年間続けて受講できる世田谷区在住・在勤(優先)の方
・〈定員〉:20人
・〈講習費〉:2年間で [ 一般 ] 12,000 円 [ 会員 ] 11,000 円 ※教材費別途
・〈申込期間〉:申込開始12月15日(木)~申込締切日2023年2月15日(水)まで
・詳細は、https://www.setagayatm.or.jp/trust/map/park/index.html

■グリーンアドバイザーとは
花や植物を育てる正しい知識や楽しみ方を適切に教えられ、ガーデニングの魅力や楽しさなど役立つ情報を提供することができる専門家のこと。公益社団法人日本家庭園芸普及協会が認定する資格。

グリーンアドバイザーについてご紹介しているガーデンストーリーの記事もご参照ください。
https://gardenstory.jp/events-news/69386

花づくり教室修了生によるボランティアグループ「フラワーランド友の会」

花づくり教室修了生によるボランティアグループ「フラワーランド友の会」
花壇の手入れをするボランティア。

花づくり教室は30年以上の歴史があり、開講当初は講習だけでしたが、講習修了生からフラワーランドで学んだことを実践したいという声が上がり、希望者によるボランティアグループ「フラワーランド友の会」ができました。現在76名が在籍し、うち女性が8割を占めています。

花づくり教室修了生によるボランティアグループ「フラワーランド友の会」
イングリッシュガーデンをイメージした宿根草中心の花壇。

フラワーランド友の会は菊、コンテナガーデン、山野草、宿根草、バラ、ハーブ、サギ草と7つの部会に分かれ、活動をしています。花壇の管理や毎日の水やり、育苗をはじめ、花壇のデザインなどボランティアが主体的に活動できるような場が設けられています。

世田谷区の花“サギ草”

世田谷区の花“サギ草”
夏にはサギ草が咲く水辺。

これから春に向けて、世田谷区の花“サギ草”普及のため、世田谷区のまちづくりセンターで講習会などの講師活動や、2月には植え替えのピークを迎えます。園内には“サギソウの咲く水辺”が3カ所あり、夏になると写真撮影に訪れる人で賑わいます。今からその時が待ち遠しいですね。

コロナ禍で相談数急増の「園芸相談」

コロナ禍で相談数急増の「園芸相談」
春にオールドローズが咲き誇るローズガーデン。

フラワーランドでは園芸相談も受け付けており、昨年だけで、2600件もの相談が! コロナの影響を受け、この3年間の間、さらに年間約300件ずつその数は増加しています。電話相談をメインとし、植物に詳しい[花とみどりの専門員]が相談にのっています。

コロナ禍で相談数急増の「園芸相談」
車椅子利用者も花に触れることができる床面を高くした花壇・レイズドベッド。

基本的には世田谷区民を対象としていますが、なかには区外や県外の方からの相談も少なくないそう。相談の内容も多岐に渡り、いただいた花が枯れたという相談では、水やりをしていなかったという基本的なことが原因だったことも。

「相談者が植物の名前が分からないという場合が結構あります。実際に植物を見られないので、お話をお聞きしながらこれかなと見当をつけてアドバイスをしています」(花とみどりの専門員・荻野さん)。

相談は、園芸初心者からベテランの方までオールマイティーな内容に対応可能。困った時に植物に詳しい専門員に相談ができるのは、とても心強いですね。

■花とみどりの相談(園芸相談)
・受付時間:開園日(年末年始を除く)の午前10時~午後4時まで
※正午~午後1時は、昼休み
・電話番号:03-3707-7881
※フラワーランドに来訪相談の場合は、講習会等により不在となる場合があるため事前に要確認

Information

【フラワーランド(瀬田農業公園)】

・開園時間:4月~9月(夏期)午前8時30分~午後6時、10月~3月(冬期)午前8時30分~午後5時
・休園日:12月29日~1月3日、その他園内管理のため臨時休園あり
・入場料:無料
・交通案内:東急田園都市線用賀駅下車南口より徒歩15分、東急バス 園01「玉川病院入口」下車徒歩7分、玉30「玉川病院」下車徒歩7分
・所在地:東京都世田谷区瀬田5丁目30番1号
・電話番号:03-3707-7881
・詳細は、https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kusei/012/015/001/004/d00040493_d/fil/paufu.pdf

Credit

取材・文・写真/ガーデンストーリー 編集部

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