蜷川実花「瞬く光の庭」展覧会が、9月4日(日)まで東京都庭園美術館で開催されています。2021年から全国各地で撮影された花を中心とする植物の写真と、東京都庭園美術館本館(旧朝香宮邸)のアール・デコ様式との光の共演を楽しむことができる展覧会です。ここでは、写真家蜷川実花の四季の花々を巡る写真への思いとともに、重要文化財に指定されている旧朝香宮邸の歴史をご紹介します。無料ご招待券プレゼント(抽選)企画も! 記事末の応募フォームからご応募ください。 

Print Friendly, PDF & Email

「蜷川実花新章」となる「瞬く光の庭」展

©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

蜷川実花さんといえば、誰もが思い浮かべるのが極彩色の独特の世界観。しかし今の自分の写真を表す言葉として写真家自身が思い浮かべたのは「光彩色(こうさいしょく)」という言葉でした。今回の展覧会は、そんな“光”に満ちあふれた「光彩色」で彩られています。

「今までの写真は、虚構と現実の間を表現していましたが、虚構ではなく現実として永遠に閉じ込めておきたい、封じ込めておきたいという思いに変化していきました。まるでなにかに憑りつかれたかのように国内各地の花の写真を撮り続け、その数約4万枚。何度も同じ場所に赴き、腱鞘炎になりながらも撮らずにはいられなかった一年半だった」と語っています。

©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

デビューの時から撮り続けてきた“花”は、蜷川実花さんにとって特別なモチーフ。自然の中にある“あるがまま”のものではなく、庭園や公園など人の手で育まれた花に惹かれるといいます。人々に寄り添って咲く花に、今までこれだけ撮り続けていても、四季を通して変化する花に素直な気持ちで向き合うと、また違った瞬間があるのだと改めて体感したそうです。

©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

東京都庭園美術館本館(旧朝香宮邸)のアール・デコ様式との光の共演

学生の頃から東京都庭園美術館に通っていた蜷川実花さん。その思い出深い庭園美術館の歴史ある空間を生かした展示を心掛け、建築と作品が共鳴し合うように写真を飾りました。窓から差し込む光が自然のライトとなり、写真の光と融合して幻想的な雰囲気を醸し出しています。外光を取り入れた展示のため、西日になると写真の見え方が変わるなど、時間帯や天気でも印象が大きく変わるのも本展の見どころ。ゆっくり時間をかけて堪能してみて。

本館1・2階にある写真撮影ポイント

©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

本館内の写真は、概ね2021年春から2022年春と時系列順に配列されています。順路通りに観ていくと、四季のうつろいを感じられるようになっています。

一部写真撮影可能な作品(写真)があるのも今展の魅力。展覧会ガイドを手に取って、マップにある6カ所の「写真OK」アイコンをチェックしてくださいね。

新館は幻想的な空間が広がる映像インスタレーション

©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

新館の展示のテーマは、「胡蝶の夢」。浮遊する蝶が、虚構のような夢のような世界から現実へと、四季折々の花々へ誘います。蝶は、夢と現実の間を繋ぐ象徴であり、多様な未来の可能性の象徴でもあります。激動する社会情勢下のなか、アーティストである蜷川実花さん自身も翻弄されながら作った作品です。

巨大なスクリーンに映し出される作品は、花々が織りなす色彩溢れる空間に鑑賞者を包み込んでいきます。

重要文化財指定の旧朝香宮邸の歴史

東京都庭園美術館 本館 正面外観

東京都庭園美術館は、朝香宮(あさかのみや)家の邸宅を生かした都立美術館。朝香宮家は、1906年(明治39)に久邇宮朝彦(くにのみやあさひこ)親王の第8王子鳩彦(やすひこ)王が創立した宮家です。鳩彦王は、陸軍大学校勤務中の1922年(大正11)から軍事研究のためフランスに留学していました。当時のフランスは、アール・デコの全盛期。その様式美に魅せられた朝香宮ご夫妻は、自邸の建設にあたりアール・デコ様式を積極的に取り入れました。それが朝香宮邸(旧朝香宮邸)です。

内部の改造はごくわずかで、現在までアール・デコ様式を正確に留めています。昭和初期の東京における文化受容の様子を知ることができる貴重な歴史的建造物として、重要文化財に指定されています。

緑豊かな日本庭園、西洋庭園、芝庭の3つの庭園エリア

東京都庭園美術館 日本庭園
東京都庭園美術館 西洋庭園

東京都庭園美術館には、日本庭園、西洋庭園、芝庭の3つの庭園エリアがあり、都心とは思えないほど緑豊か。四季折々さまざまな植物が庭園を彩り、いつ行っても美しい景色で楽しませてくれます。

本館の目の前に広がる芝庭には、大きなムクノキとエノキが枝を広げ、雄大な雰囲気の中でリラックスできます。日本庭園には茶室「光華」があり、キンモクセイやサルスベリなど馴染み深い樹木が植えられており、昭和を感じさせる懐かしさが。一方、西洋庭園にはワシントンザクラやスダジイが。それぞれ趣が異なる庭園の違いを楽しみながら、のんびりと散歩をするのもいいですね。

東京都庭園美術館 芝庭

蜷川実花「瞬く光の庭」展の無料ご招待券を抽選でプレゼント!

蜷川実花「瞬く光の庭」展 ポスター

ガーデンストーリー読者の皆さまへ、蜷川実花「瞬く光の庭」展の無料ご招待券を抽選で5組10名様へプレゼントいたします! ご応募は下記の応募フォームから。皆さまのご応募、お待ちしております。

▼応募フォームはこちら
https://forms.gle/wyZpuj9WTPEiRHMN9

※応募受付期間:2022年8月2日(火)〜8月15日(月)17:00まで。
※当選者の発表はご招待券の発送をもってかえさせていただきます。ご招待券発送は8月20日頃までを予定しております。

蜷川実花「瞬く光の庭」展の概要

■会期:2022年6月25日(土)~9月4日(日)
■会場:東京都庭園美術館 本館+新館
■住所:東京都港区白金台5-21-9
■電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
■開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
■休館日:毎週月曜日
■アクセス:JR山手線、東急目黒線「目黒」駅から徒歩約7分、都営三田線、東京メトロ南北線「白金台」駅から徒歩約6分
■入館料:一般 1,400円/大学生(専修・各種専門学校含む) 1,120円/中・高校生 700円/65歳以上 700円
※オンラインによる日時指定制。 詳細は展覧会サイトへ。
■URL https://www.mikaninagawa-flickeringlight.com

Credit

取材・文/ガーデンストーリー 編集部

写真提供/東京都庭園美術館、©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

Print Friendly, PDF & Email