全国各地でバラの開花のニュースが続々と届く中、2019年5月15日(水)から19日(日)の5日間、バラ尽くしのイベントが神奈川県横浜市にある「大さん橋ホール」にて開催されています! テーマは「世界をめぐるローズショー」。期間限定のスペシャルインベントの模様をいち早くご紹介します。
目次
横浜から世界へ バラのトレンドを発信!
「ばらフェスタ2019」は、NHKの人気番組「趣味の園芸」を制作するNHKエデュケーショナルが、2019年より開催するバラを主役とした展示イベントです。
会場では、ニューフェイスのバラ品種展示をはじめ、日本を代表するバラの専門家やガーデンデザイナー、フラワーデザイナーたちが集結。期間限定のガーデンや異国情緒漂う空間演出、食やショッピングのお楽しみまで、さまざまな角度からバラの魅力を伝える展示を披露。注目の展示内容をピックアップしてご紹介します。
「ばらフェスタ2019」の会場は横浜「大さん橋ホール」
横浜港に隣接する航路客船の主要発着埠頭であり、横浜港の象徴的存在の「大さん橋」にある「大さん橋ホール」が、「ばらフェスタ2019」の会場です。長いスロープや起伏のある床面・壁面はウッドデッキ仕上げで、大きなガラス窓からは横浜港の眺望が気持ちいい「大さん橋ホール」。このホールを含め、「大さん橋」は国際コンペで選ばれて、2002年にオープンした建築物としても必見の場所です。
世界各国のバラが勢揃い!「ウェルカムローズガーデン」
会場に入ったら、まずウェルカムゲートをくぐりましょう。正面でお客様を出迎えるのは「ウェルカムローズガーデン」です。中央に噴水を備えた円形のガーデンは、流れる水音が癒やしを誘い、優しい色調のバラがほのかに香りを放っています。ここで見られるバラは、日本を代表するナーセリーから届いた人気品種ばかり。ガーデン制作は、かたくり工房の阿部容子さん。阿部さんもお気に入りというオベリスク仕立ての‘ナエマ’や‘ローズ・ポンパドゥール’、‘ダフネ’……。咲き誇るバラと草花との調和に注目です。
最新品種からお気に入りを見つけよう!「2019ローズコレクション」
ゲートをくぐって左手は、最新品種が並ぶ「ローズコレクション」。『New Rose』編集長がコーディネイトした、2019年春に発表されたばかりの最新品種をはじめ、トレンドのバラが一堂に会するコーナーです。
ずらりと並ぶバラたちは、まだこれからつぼみを開くものも多数。ぜひ会場で、インスタ映えするニューフェイスのバラたちを写真におさめましょう!
「横浜薔薇ものがたり」で新旧2つのガーデンを見比べよう
横浜は開港当時からバラと深い関わりがありました。明治、大正、昭和、そして平成元年にバラが横浜市の花として制定されるまでの歴史を辿るコーナー。バラの苗が日本で広まっていった当時の横浜と、バラが咲くガーデンが名所となっている現代の横浜。この2つのガーデンをイメージして、バラの育種家である河合伸志さん率いる「横浜イングリッシュガーデン」のガーデナーチームが担当しました。
花々の妖精を探そう!「妖精たちが棲む フェアリーガーデン」
ガーデニング発祥の地、イギリスではガーデンには妖精が棲んでいると言い伝えられています。イギリスの挿絵画家、シシリー・メアリー・バーカーが描いた”花の妖精”は日本でも大人気。シシリーが描いた数々の草花の中から、バラと調和する9種の草花がバラを引き立て、美しい景色をつくっています。
ここに登場するバラは、‘ダフネ’や、‘ニューサ’をはじめとする、育てやすく美しいバラの数々で、バラのナーセリーが、このイベント当日のために約半年間育てあげた大株のバラがガーデンに迫力をプラスしています。シシリーが描いた草花はどう取り入れてガーデンをつくっているのでしょうか。ぜひ、会場でご覧ください。
禅とバラの一期一会
曹洞宗徳雄山建功寺住職で庭園デザイナーである枡野俊明さんによる「禅と薔薇の一期一会」。ブースの表には、印藤澄之さんによる愛らしい花が姿よく咲くバラの盆栽や、小川宏(パティオローズ)さんによる苔玉が多数並び、中央には枡野さん直筆の書が。奥へと進むと、今回初めてバラを使ったという枡野俊明さんが創作した「禅の庭」の空間へ。
京都から取り寄せた3石の景石と白砂を配した枯山水には、ダイナミックな自然樹形のバラが咲き、静かにバラと向き合える場所です。これまでにない、バラの新しい魅力の一面をぜひ会場でご覧ください。
造園協力/日本造園設計株式会社、株式会社植藤造園
有瀧聡美が提案する「バラのある暮らし」
まるで咲いているバラの花そのものを写したような「ローズキャンドル」などを手作りし、多くのファンがいるキャンドル作家、有瀧聡美さんのコーナー。ラッピングにもこだわった数々のオリジナル作品は、これまで雑貨店やイベント、ワークショップなどでは即完売するほどの人気です。
そんな憧れのキャンドル作品が生まれるのは、古道具やアンティーク家具を用いてDIYで作り上げたという自宅のアトリエ。会場では、有瀧さんのアトリエを訪れたかのような空間が再現されています。
モロッコ 魔法のバラ
ダマスクローズの産地でも知られ、バラとの関わりが深いモロッコをテーマにしたエリア「モロッコ 魔法のバラ」では、フラワーアーティストの曽我部翔さんが中心となって、花と緑をふんだんに使ったモロッコの優雅な時を再現。鮮やかなブルーの壁やテーブル、模様タイルや噴水などでモロッコのイメージがぎゅっと詰まった場所へ、黄色やオレンジのバラの切り花が曽我部さんの感性で次々と活けられて、よりゴージャスな空間に。仕上がりは、ぜひ会場で堪能してください。
バラグッズやバラの味覚も堪能しよう!
見学コースの最終地点では、バラモチーフの雑貨や横浜ローズウィークにちなんだオリジナルグッズ、シシリー・メアリー・バーカーによる著書やグッズもずらりと勢揃い。
このイベントを解説する公式ガイドブックも、ショップコーナーでぜひ手にとってください。会場につくられたガーデンの制作秘話や新品種の美しいバラのビジュアルページなどが楽しめる一冊。イベント訪問の記念として、遠方で会場に来られなかった花友さんへのお土産にも。表紙のロゴタイトルが銀箔押しのプレミアム冊子です。
開催中の5日間、バラの専門家たちによる楽しいトークショーやライブ、デモンストレーションなど数々のステージが予定されています。こちらも、ぜひお見逃しなく! また、会場奥では横浜会場内であなたの心を射止めたバラの苗が入手できるマーケットも入り口付近に。
ここではご紹介しきれないバラ尽くしのイベントです。ぜひお誘い合わせのうえ、開催期間の5日間にお出かけください。
バラ散策と横浜観光を一緒に楽しみたい「横浜ローズウィーク」
横浜市の花がバラに制定された平成元年以降、2016年開催の「全国都市緑化よこはまフェア」などを機に、バラが咲くスポットが次々と増えた横浜。ご紹介の「ばらフェスタ2019」の会場と一緒に、足を伸ばして楽しみたいオススメコースをご紹介しましょう。
「山下公園未来のバラ園」から「元町・中華街駅」のエレベーターを利用して、駅の上にある「アメリカ山公園」を経由(起伏のあるエリアのオススメコース)。そして、港から吹く風が心地よい「港の見える丘公園」へ。「イングリッシュローズの庭」、「香りの庭」、「バラとカスケードの庭」の3つのエリアでバラが開花中!
ご紹介の最盛期のバラの庭を巡る贅沢なバラ三昧コースは、この時期限定のオススメプランです。
さあ、お気に入りのバラとの出会いをぜひ横浜で♪
取材協力/NHKエデュケーショナル
イベント概要
「Yokohama Rose Week ばらフェスタ2019 〜世界をめぐるローズショー〜」
■日程
2019年5月15日(水)〜19日(日) 9:30〜17:30 ※初日は11:00から ※入場は17:00まで ※会期は終了いたしました。
■場所
横浜・大さん橋ホール
横浜市中区海岸通1-1-4(みなとみらい線「日本大通り」駅徒歩約7分)
■入場料
前売券(5/14まで)1,200円/当日券1,500円
※小学生以下無料、ただし要保護者同伴
※消費税込み
※お得な前売券は、ローチケ、チケットぴあ、イープラスで販売中
■主催
NHKエデュケーショナル
■共催
ガーデンネックレス横浜実行委員会
■後援
NHK横浜放送局
併せて読みたい
・横浜は「バラの街」! 3つのローズガーデンの魅力をご紹介
・横浜とバラの歴史を刻み続ける「港の見える丘公園」
・世界バラ会連合会議で「横浜イングリッシュガーデン」が栄誉ある賞を受賞!
Credit
写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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