90年代のガーデニングブームを経て、今再び「緑のある暮らし」に熱い視線が注がれています。そのトレンドを牽引するボタニカル・インダストリーが数多く集結するのがトレードフェア。毎年、複数開催されるトレードフェアの中でも、新潟県の老舗メーカー「芳樹園」の園芸見本市は実に44回もの歴史があり、また年のはじめに最も早く開催されることから、その年の流行の最先端を見ることができます。2018年1月に開催された見本市の様子をレポートします。
新しい花の傾向は‘コンプレキシティー’
雪吹きすさぶ2018年1月の新潟市内、新潟朱鷺メッセで行われた「芳樹園 第44回園芸見本市」。植物はもちろん、鉢や用土、肥料、什器などを扱うボタニカル・インダストリー40社が集結し、会場内は屋外の風景とはうって変わって熱気に包まれました。まず目を引いたのは、植物類。ちょっと変わった色合いのものや面白い草姿のものが多く目につきました。
近年、新しく生まれる花の傾向は‘コンプレキシティー(複雑性)’。一つの花の中に複数の色が混ざり合っていたり、花形も複雑なものが増えています。一輪でも絵画的な見応えがあり、多くの花を取り揃えなくても十分満足できるため、スペースの限られた都会のベランダガーデンなどで重宝しそうな花々です。また、個性的なビジュアルの面白い植物も海外から導入され、選択肢はますます広がっています。











インテリアグリーンの演出の進化
インテリアグリーンは、和洋、大小さまざまな種類が豊富に登場。植物自体に目新しい品種があるわけではありませんが、よりカッコよく演出するためのインテリアや雑貨関連は、年々新しいものが登場しています。男性を中心に人気が高いインダストリアル系インテリアは注目大。





植物は暮らしを豊かにする
「Life is beautiful 植物は暮らしを豊かにする」が第44回の見本市のテーマ。主催の芳樹園は昭和14年に創業して以降、造園業から園芸用品の卸売り、フラワーショップまで多岐にわたり事業を発展させてきましたが、花と緑の文化の育成という一貫した理念が今回の見本市でも体現されていました。実際の展示には暮らしのシーンを具体的にイメージさせる演出が随所にあり、金銭感覚や物の価値観にシビアでありつつ、発信力のある若者世代の心を掴むのに、こうした提案力はこれからますます不可欠な要素になりそうです。さらに、時代空気を敏感に反映したユニークな仕掛けも際立ちました。



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