2022年春から夏まで開催した【Instagram バラのフォトコンテスト2022】。今シーズンに撮影した“お気に入りのバラ”をテーマに、たくさんの方にご投稿いただきました。ご参加くださった皆様、誠にありがとうございました!⠀ここでは、受賞者20名様の素敵な写真を「ガーデンストーリー」編集部のコメントとともにご紹介いたします。バラのある幸せな風景をお楽しみください。
目次
<最優秀賞>
「rainylove0314」さん
絶妙に入り混じって咲くバラとクレマチス。どれか一つが茂りすぎることもなく、ちょうどいいバランスで調和し、なおかつところどころに向こうの景色を透かしながら剪定・誘引されており、花景色作りの達人と見えます。側面がフェンス状になったアーチなのでしょうか、複数のバラとクレマチスが誘引されているにもかかわらず決して窮屈な感じはしません。風通しが確保されていることが奥行きのある写真からも分かり、この庭で心地よく育つ植物たちの息吹が伝わってきます。圧巻とか壮観というわけではない、このシーンの愛らしいサイズ感にも心が掴まれました。このワンシーンが生まれるまでの、いろいろな工夫や植物への愛情も読み取れます。こんな素敵な風景を自分の手で作って暮らすという、ガーデニングの喜びや楽しさを伝えてくれる一枚を最優秀賞に選びました。
最優秀賞のrainylove0314さんには、英国製のウィリアム・モリスの鉢(提供:澁谷商店)とガーデニングナイフ(提供:浅野木工所)をお贈りいたしました。おめでとうございます!
<編集長賞>
「tearosescent」さん
まるで一服の絵画を思わせる写真に心奪われました。パーゴラにつるバラが優雅に絡み、視線の先で隣家を隠すフェンスにも何種かのバラが咲き、手前ではラベンダー色のバラが枝垂れ咲いています。寒さが厳しい冬につるバラのトゲと格闘しながら剪定や整理をされて、この時を待ちわびて訪れたベストシーズン。庭主さんがブルーの椅子に座ってバラの香りに包まれ、至福の時間を過ごされている光景が目に浮かびます。太陽光を受け止めて透ける葉色と影の色、その中に浮かび上がる愛らしい花色。咲かせすぎず、目に心地よい風景づくりに好感を持ち、編集長賞に選ばせていただきました。取材に行くのが楽しみです!/編集長倉重
編集長賞のtearosescentさんには、河本麻記子さんが作出した‘アジュール’の大苗をお贈りし、ガーデンストーリー編集部が取材&撮影に伺いました。おめでとうございます!
<ディレクター賞>
「keikorosecat」さん
中輪カップ咲きで存在感のある‘ジャスミーナ’と、小輪一重咲きでひたむきに広がる‘バレリーナ’。ピンク色の2種のバラのバランスと調和が絶妙で、なんとなく“友情”という言葉が浮かんできました。奥に見えている赤や紫の色合いが、より今回の主役の2種を引き立ててくれています。投稿時のご本人のコメントによると、こちらは「4つ目のアーチ」とのこと。ほかの3つのアーチはどんな風だろう…とお庭の全貌への興味も湧いてくる1枚でした。/ディレクター元戎
ディレクター賞のkeikorosecatさんには、プランツタグ(提供:ベルツモアジャパン)に、美しいカリグラフィーでご希望の文字(提供:癒しのリラックスカリグラフィー教室)を書いたオリジナルプランツタグ2点をお贈りいたしました。おめでとうございます!
<優秀賞>
「rico.rico.m」さん
横浜イングリッシュガーデンの名シーン。連続するバラのアーチが作るバラのトンネルが有名ですが、水平垂直をきっちり捉え、手前に葉っぱを入れたダイナミックな構図で、その場にいるような感動が味わえます。ご本人もおっしゃるとおり、こんなバラの最盛期に人が入らない写真を撮るのはほとんど不可能ですが、この日は雨模様で貴重な一枚が撮れたとのこと。きっと何度も通っていればこその傑作だと思います。植物は滴をまとうといっそう美しく見えることがあるため、私たちもあえて水をかけて撮影することもありますが、この連続アーチの緑もしっとり、花色も鮮やかに映し出され美しさが増しています。年々、入場者数が増える横浜イングリッシュガーデン、雨の日は狙い目かもしれませんね。
<優秀賞>
「nonbiri_nonno92」さん
思わず笑顔になりました。両手をきちんと前で揃えてお行儀よく座った、小さなお嬢さんの‘ちょこんと感’がなんとも愛らしいです。手前にバラがぼやけて入れてありますが、画角のなかが花でいっぱいになるいい場所を見つけられましたね。撮影者さんは結構、離れた距離にいて、「はいこっち向いてー」「笑ってー」など、声をかけていることでしょう。どんなにこのお嬢さんが可愛がられているかが想像できます。愛しい人を素敵な場所で、素敵に撮って写真に残したいという思いに触れることができ、写真を見ているこちらまでなんとも幸せな気持ちになります。年頃になると写真を撮らせてくれなくなる時期もあるものですが、同じ場所に座る大きくなったお嬢さんの写真も見たいなぁと思うとともに、お嬢さんとご家族の幸せを願います。
優秀賞のrico.rico.mさんとnonbiri_nonno92さんには、神奈川・横浜市の「横浜イングリッシュガーデン」年間パスポートをはじめとした特典つき「YEGメンバーズクラブ」会員資格(一年間有効)(提供:横浜イングリッシュガーデン)とミニサイズのガーデンツール3点セット(提供:浅野木工所)をお贈りいたしました。おめでとうございます!
<特別賞>
「yoshirou.46」さん
大型のバラのアーチのちょうど真ん中に太陽をとらえた瞬間ですが、バラの開花具合、お天気、雲間から太陽が出るタイミング、人がいなくなる瞬間など、クリアしなければいけない条件が多くあり、長く時間をかけて撮られた一枚なのかなと思います。構造物のラインも歪みなく中央におさめられており構図も完璧。ファインダーの上部に額縁のようにバラを配置することで、満開感を強調して華やかな印象を出しながらも、逆光によってバラだけでなく自然の美しさが映し出された壮観な一枚。太陽の光を受けグラデーションになった雲や、光を受けて輝く道など、まるで西洋絵画のようです。この写真を見ると、この公園がとてもよく考えられたデザインであることが改めて分かります。
<特別賞>
「usakofleur」さん
白い紙の上にバラの花首を並べて、品種名を書き入れたマイガーデンのバラ図鑑。庭のバラでこんな花遊びができたら楽しいですね。バラのある暮らしをとても楽しんでいらっしゃることが伝わります。中輪から小輪のシュラブ樹形のバラが雰囲気よく並べられてあり、この組み合わせを見るだけでも素敵なバラのお庭が想像できます。最盛期を過ぎて褪せた花も美しく感じられるのは、センスのよさの賜物です。
<特別賞>
「just_follow.my_heart」さん
かわいい! その一言に尽きます。なんてお行儀よく座ってお利口さんにカメラを見つめているのでしょうか。ただ、私たち編集部は知っています。ワンちゃんをこのように撮るのが簡単ではないことを。たいていの場合はジッとさせておくのに一苦労で、そのうえカメラに目線をもらうために必死に声かけをすることになります。バラのお庭は素敵なフォトスタジオですね。モッコウバラの花枝が枝垂れる空間に灯りをプラスして、花のふわふわ&灯りのキラキラがメルヘンチックで2匹にぴったり。
<特別賞>
「emuzupapa」さん
撮影の順番待ちができそうな庭のフォトスポットですね。ベンチの手前にも奥にも庭が続くところから、なかなか広いお庭であることが想像できます。広い庭ではこうしたベンチやアーチなどの構造物を使って、所々にフォーカルポイントを設けると庭の風景に変化が生まれ、歩くのも楽しいものです。庭は外部空間と接しているため、電線や隣家の給湯器など意図しないものが見えがちですが、雰囲気を壊すものが見えないように、つるバラを使って庭を立体的に演出し、風景を上手にコントロールされているように思います。お庭づくりのヒントがいっぱいもらえる写真です。
<特別賞>
「bluemoon_cottage」さん
夜のローズガーデンを写した幻想的な一枚です。建物の壁を這い登り、埋め尽くすように咲くバラが見事。手前の植栽がシンプルなグラス類で構成されているため、夜景ながらピンクのバラが際立って見えます。昼間もきっと見事な風景に違いありませんが、夜の灯りに浮かぶ庭の風景は、楽しい想像を掻き立てます。あのバラに囲まれた扉の向こうでは、誰がどんなふうに暮らしをしているのか。可憐なお姫さまか、はたまた魅惑の魔女か…。勝手な想像を巡らせてワクワクします。
特別賞のyoshirou.46さん、usakofleurさん、just_follow.my_heartさん、emuzupapaさん、bluemoon_cottageさんには、クラシックなフォルムのハンドサイズが特徴のハンドスコップまたはハンドフォーク(提供:浅野木工https://asano-mokkousho.co.jp/language/ja)をお贈りしました。おめでとうございます!
<佳作>
「_nanohana_2021」さん
ピンクのグラデーションが美しいバラは‘ピエール・ドゥ・ロンサール’。世界バラ会議で殿堂入りした名花ですが、一輪でもさすがの美しさ。花が乗っているのはルバーブポットという蓋つきの特殊なテラコッタポットのようです。花枝が伸びてきたのか、ユニークなシチュエーションで目を引きました。
<佳作>
「chiiiii_2021」さん
ふわふわと咲くキモッコウ、キラキラと輝く春の陽光、あどけない幼児の仕草。お子さんへの暖かな眼差しと、穏やかな日常への愛おしさをファインダーのこちら側に感じます。子育ては悩みも苦労もないわけはありませんが、すべての子がこんな春の陽だまりに包まれ育っていってほしいと願います。
<佳作>
「k_shikuramen」さん
爽やかな緑を背景に、枝垂れた枝先に咲くバラがよく映えますね。小輪のバラの横顔は、愛らしくも慎ましやかな雰囲気。花の女王といわれるバラにもさまざまな表情があり、どんな花にカメラを向けるのか、人それぞれに違うのも面白いものです。
<佳作>
「ynnymilk」さん
絞り咲きのバラの代表‘バリエガータ・ディ・ボローニャ’。雨粒をまとって静かに咲きながらも、幾重にも重なる花弁は濃密なダマスクの香りを内包しており、そのドラマチックな香りを思わせるアップがいいですね。
<佳作>
「tukusi01」さん
一面に広がるバラの野と雄大な富士山におおーっと感嘆の声が漏れました。白糸自然公園という場所のようですが、香りも楽しめる富士宮市の絶景スポットの一つではないでしょうか。バラもたくさんつぼみをつけて元気いっぱい! なんだかいいことが起こりそうな縁起のいい写真です。
<佳作>
「shian0131」さん
淡いクリームイエローの‘ティージング・ジョージア’と‘ミツコ’。2つとも強香に分類されるバラで、‘ミツコ’の名前はフランスの「ゲラン」が1919年に発表した香水「ミツコ」に由来します。切り花のバラには香りがないものが多いので、こんな香り豊かなバラのブーケは、育てた人の特権ですね。
<佳作>
「nocturne62」さん
2022年にリニューアルオープンした「ぎふワールド・ローズガーデン」のローズテラスとバラ回廊。中央の大型ガゼボは晴れているとこんなふうに地面にもバラを描き出してくれるのですね。月日を追うごとにガゼボがバラで覆われ、広い園内に貴重な木陰も作ってくれるのでしょう。リニューアル一年目でまだまだこれからですが、赤いバラを画面手前に配置して華やかさを上手に演出しています。
<佳作>
「myu_rosegarden」さん
紫色の雲のようにふわふわと頭上を彩るのは‘マニントン・モーブ・ランブラー’。フェンスには淡い紫色の‘レイニーブルー’が咲き広がり、華やかながら紫色で統一してあるシックでおしゃれな雰囲気です。構造物のカラーも植物と馴染んで素敵ですね。バラの回廊になるはず、とのこと楽しみです!
<佳作>
「animauni」さん
撮影者さんいわく「泣きだしそうな空に朝焼けを一滴たらしたような、もわんとした、なんとも形容し難い色をしている」 ‘ガブリエル’。ミニマムな白い空間が、繊細ながら個性の強いバラの表情に気づかせてくれます。写真も、そこに添えられた言葉も詩的で印象的。
<佳作>
「yumi_rea」さん
ピンクのバラ‘ジャネット’が旺盛に育って花盛りのアーチ。庭への入り口でしょうか、一人が通れるくらいの幅のコンパクトなアーチには小型のつるバラとして扱えるシュラブがぴったりですね。下草のオルラヤが大輪のバラを引き立ててロマンチック。バラと交代に株元に茂ったアナベルが咲いてきても、きっと素敵でしょう。四季を通じた楽しみがありそうです。
佳作の_nanohana_2021さん、chiiiii_2021さん、k_shikuramenさん、ynnymilkさん、tukusi01さん、shian0131さん、nocturne62さん、myu_rosegardenさん、animauniさん、yumi_reaさんには、「マイローズばらの活力剤 480ml」と「マイローズばらの肥料 700g」(提供:住友化学園芸)をお贈りしました。おめでとうございます!
Credit
コメント / 3and garden
![](https://gardenstory.jp/wp-content/uploads/2023/03/3andgarden.jpg)
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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