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素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪13 岡山「むらかみ農園」
本格派ガーデナーにはたまらない、 市場に出ない宿根草が揃う店 岡山駅より20分ほど車で南下して、田畑と住宅地が混在する静かなエリアに位置する「むらかみ農園」。数棟のビニールハウスと西洋ニンジンボクが茂るサンプルガーデンが目印です。ショップの主な販売用ハウスには、年間約1,000種にも及ぶ宿根草・一年草の苗が並んでいます。 「むらかみ農園」で扱う苗は、本格的な花壇づくりにおすすめの宿根草がメイン。一般的なものから市場では出回らない珍しい植物までが、ハウス中を埋め尽くしています。これらの苗は、オーナーである村上公一さんと奥様のちづ子さん、そして娘の由里子さんが手塩にかけて育てたもの。この地域に合ったオリジナル配合の土で丁寧に育てられています。 むらかみ農園はオープンして約25年。それまで母校である静岡大学で果樹栽培について教鞭をとっていた公一さんが、以前から趣味ではまっていた花栽培を突き詰めるために帰郷し、花卉農家とそれを販売する店舗をスタートさせたのです。 その当時は園芸ブームが起こる少し前で、まだ世の中に花の種類はそれほど多くなく、海外から取り寄せた種子を播いて苗づくりをスタート。果樹の中でも屈指の難度が高いメロン栽培の経験を生かしつつ、ガーデニングには向いていないこの周辺の土、真砂土を使った土づくりにも力を入れ、岡山の気候に合うかを1種類ずつ確認していきました。 オープンしてまもなく、園芸ブームが到来し、変わった種類・品種なら何でもよく売れました。その後園芸ブームが去り、猛暑が続くようになってから、見慣れない植物を警戒する傾向が強まり、花壇を彩る宿根草が市場に出回らなくなりました。しかしそんな中でも、村上さんは、この土地に合った種類を選抜しながら親株を更新し、宿根草を作り続けています。 栽培には土の力が重要 土壌改良にこだわる このあたりの土は、真砂土という花崗岩が風化してできたもので、粗いとゴツゴツ硬く石のよう、細かい場合はギュッとしまってカチカチに固まるといった特徴があります。静岡の関東ローム層の土とは全く違う、花卉栽培には不向きな故郷の土の硬さに、帰郷当時はびっくりしたといいます。 大きすぎず細かすぎない真砂土に堆肥などの有機質類を加え、用土をブレンド。試行錯誤を15年ほど重ねて研究し続けた結果、3年目ぐらいに行ったブレンドが一番よかったと村上さん。今では、そのブレンド用土を、店頭で販売しています。 大学時代に東京で建築デザインを学んだという娘の由里子さんは、3年前にUターン。今では父の後を継ぎ、主力となって動いています。デザインの世界で磨いたセンスのよさが買われて、現在、百貨店のイベントの展示なども手掛けています。自然な花合わせに定評があり、先日は百貨店の催事である『ベニシアさんの手づくり暮らし展』の展示のコーディネートを担当しました。 たくさんの苗が並ぶ中、大きなコンテナを使ったナチュラルな植栽ディスプレイも見応えがあります。 ハウスの前に広がる サンプルガーデンも見もの 白や紫、ピンクの小花をメインとしたナチュラルな植栽は、さりげないデザインが魅力。楚々とした草花が可憐に風に揺れているさまに、癒やされます。 サポナリアやオキシペタラムのやさしい色合いを銅葉のリシマキア‘ファイヤークラッカー’で引き締めた、甘さを抑えた植栽。 店頭に敷いた枕木の間には、薄いピンク花のイワダレソウと黄色い花のメカルドニアを混植。踏まれても元気に育つ、優秀グラウンドカバー。 アーチの傍らで素朴な彩りを添えているアピクラツム。寒さに強く丈夫で育てやすく、グラウンドカバーのように広がってくれます。 むらかみ農園に並ぶ ナチュラルな花たち 店頭に並んでいた、または庭に咲いていた愛らしい花々をご紹介します(6月中旬取材時)。 ◆草丈60cm以上の宿根草(花壇の中~後方におすすめ) 左から/レウカンセマム(草丈60~70cm 花期6~10月) オキシペタラム‘ホワイトスター’(草丈50~80cm 花期4~11月) ペンステモン‘ハスカーレッド’(草丈70~90cm 花期5~6月) 左から/スカビオサ・オクロレウカ(草丈0.6~1m 花期6~10月) セントーレア・ルセニカ(草丈1~1.2m 花期6~7月) コーカサスマツムシソウ‘ファーマ’(草丈50~80cm 花期5~8月) 左から/ディディスカス‘ブルーレースフラワー’(草丈60~70cm 花期4~11月) サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’(草丈50~80cm 花期5~7月) ボックセージ(草丈0.6~1m 花期5~11月) 左から/バーベナ・ハスタータ‘ブルースパイヤー’(草丈0.8~1m 花期6~10月) モナルダ・キトリオドラ(草丈60~80cm 花期6~9月) モナルダ・ディテマ(草丈0.6~1m 花期6~9月) 左から/ペンステモン‘ジングルベル’(草丈0.8~1.3m 花期5~7月) ジギタリス・ラエヴィガータ(草丈60~80cm 花期5~6月) スカビオサ‘ブラックナイト’(草丈40~80cm 花期4~11月) ◆草丈30~60cmの宿根草(花壇の中段でふんわり間をつなぐのにおすすめ) 左から/カンパニュラ‘ウェディングベル’(草丈40~50cm 花期5〜7月) ケントランサス・アルバ(草丈35~40cm 花期5~10月) ユウギリソウ(草丈50~60cm 花期5~8月) 左から/セラトセカ・トリロバ‘ホワイト’(草丈50~60cm 花期5~11月) 八重咲きサポナリア(草丈30~40cm 花期5~10月) マーシャリア/ヤグルマサワギク(草丈40~50cm 花期5~7月) 左から/アークトチス‘ブルーアイ アフリカンデージー’(草丈30~40cm 花期5~8月) アガパンサス‘ツイスター’(草丈50~60cm 花期6~8月) カラミンサ‘ブルークラウド’(草丈40~50cm 花期5~10月) 左から/サルビア‘ムーンライトオーバー’(草丈40~50cm 花期4~11月) ストケシア‘ブルースター’(草丈30~40cm 花期6~10月) イトシャジン/カンパニュラ・ロツンディフォリア(草丈30~40cm 花期4~6月・9~11月) 左から/ネペタ‘ブルードリーム’(草丈50~60cm 花期6~8月) 宿根リモニウム・アトランティス(草丈40~50cm 花期5~7月) スカビオサ‘ピンクレース’(草丈40~50cm 花期4~7月) 左から/ジギタリス・デュービア(草丈40~50cm 花期5~6月) ペンステモン‘サンバーストアメジスト’(草丈40~50cm 花期6~9月) カンパニュラ‘ピンクオクトパス’(草丈30~50cm 花期5~7月) 左から/クナウティア‘マース・ミジェット’(草丈30~40cm 花期6~10月) コレオプシス‘ローズビューティー’(草丈30~50cm 花期5~10月) アキレア・ミレフォリウム‘カシス’(草丈50~60cm 花期6~10月) 左から/ゲウム‘ブレイジング・サンセット’(草丈50~60cm 花期5~7月) ガイラルディア‘アリゾナ・アプリコット’(草丈30~40cm 花期5~10月) ガイラルディア‘アリゾナ・サン’(草丈30~40cm 花期5~10月) ◆草丈30cm以下の宿根草(花壇前方などにおすすめ) 左から/ヤシオネ‘ホワイトデライト’(草丈20~25cm 花期6~7月) ブラキカム‘ピンクデージー’(草丈20~30cm 花期6~7月) ダイアンサス‘白花さぎり’(草丈20~25cm 四季咲き) 左から/アンゲロニア‘セレニータシリーズ’(草丈20~30cm 花期5~10月) フロックス‘ムーディブルー’(草丈15~20cm 花期3~6月) ダイアンサス‘ピンキーキッズ’(草丈15~20cm 花期3~11月) 左から/カリホー・インボルクラータ‘ワインカップ’(草丈15~20cm 花期7~9月) ゲラニウム・サンギネウム‘マックスフライ’(草丈15~20cm 花期4~10月) ダイアンサス‘スポッティー’(草丈20~25cm 花期四季咲き) 左から/宿根リナリア‘ネオンライト スカーレット’(草丈20~25cm 花期3~11月) アピクラツム‘イエローボタン’(草丈15~25cm 花期3~11月) チョコレートデージー/ベルランディエラ(草丈20~30cm 花期5~7月) 〔カラーリーフ〕 左から/ロータス・クレティクス(草丈30~40cm 花期4~5月) ラムズイヤー‘オーレア’(草丈30~45cm 花期5~6月) ウエストリンギア・バリエガータ(草丈約30cm 花期4~5月) 左から/グリーンサントリナ(草丈約30cm 花期6~7月) フイリコルセウムアイビー/シンバラリア(草丈5~10cm 花期5~6月) ラミウム・マクラツム(草丈15~20cm 花期4~5月) 〔美しい花を咲かせるつる性宿根草〕 左から/アサリナ‘ミスティックローズ’(つる長2~3m 花期5~11月) クリトリア/チョウマメ(つる長1~2m 花期6~10月) ツンベルギア‘スージーミックス’(つる長2~3m 花期5~11月) 〔さまざまな表情の一年草〕 左から/八重キンギョソウ‘ツイニーシリーズ’(草丈40~50cm 花期2~11月) ブラックレースフラワー/ノラニンジン(草丈60~80cm 花期5~7月) ケイトウ‘キャンドル’(草丈40~80cm 花期6~8月) 「むらかみ農園」イチオシプランツをご紹介! オリジナル交配のパンジー・ビオラ むらかみ農園で花粉を交配させて作ったビオラやパンジーは、ふたつと同じものはありません。10~3月の間に販売しています。 「美しい網目を出すことが重要なメロンは、日にち刻みでの細かいコントロールを必要とする『苗づくり段階』が最も肝心──」。メロン栽培の難しい知識・経験を原点として生かし、花卉栽培の世界に転身した村上さん。かたや、建築デザインをガーデンデザインに生かし、コーディネーターとしても活躍の由里子さん。そんな親子のコラボレーションが見せるサンプルガーデンは現在も拡大中です。今ではなかなか手に入らないナチュラルな洋種の宿根草が並ぶ「むらかみ農園」。ぜひ、訪れてみてください。アクセス/岡山駅から車で約20分。 【GARDEN DATA】 〒702-8026 岡山県岡山市南区浦安本町107-2 TEL: 086-263-7733 http://murakamifarm.jp/ 営業時間:9:00〜日没 休日:木曜日(4~6月・10~12月無休) Credit 写真&文/井上園子 ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。おもな担当書に『リーフハンドブック(監修:荻原範雄)』『刺激的ガーデンプランツブック(著:太田敦雄)』『GARDEN SOILの庭づくり&植物図鑑(著:田口勇・片岡邦子)』など。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。 写真協力/むらかみ農園
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花の庭巡りならここ! 1万株のラベンダー畑が圧巻「蒜山ハーブガーデン HerBill」
雄大な蒜山三座を望むロケーションも魅力 涼しい高原気候ですくすく育つハーブ 「蒜山ハーブガーデン HerBill」は、1998年にオープン。標高600mの高原気候はハーブの生育に適した環境で、町おこしの一環として、そして市民の交流の場として整備されました。総面積は3ヘクタール、ハーブガーデンは700㎡(ラベンダー畑を除く)で、1時間ほどで見学できる広さです。 ラベンダー畑には約1万株ものラベンダーが植栽され、西日本最大級の規模。ガーデンでは約200種のハーブのほか、バラや宿根草、一年草、カラーリーフプランツなどを組み合わせた、ナチュラルスタイルの植栽を楽しめます。当初はハーブの種類を解説する展示圃場のスタイルでした。しかし、来園者の声に応えて、野菜やハーブ、草花を組み合わせたポタジェ、緑陰にはシェードガーデン、花の種類を見やすくするレイズドベッドなど、写真に収めて美しい景観を意識したガーデンへと進化。現在も毎年リニューアルを重ね、目新しいスポットが次々と登場しています。 そして特筆すべきは、蒜山三座を望む景観のよさ。晴れた日はくっきりと稜線が浮かび上がり、その雄大な姿に圧倒されますが、霞がたなびく景色も美しく、秋以降には雲海が広がって幻想的です。昼夜の気温差が大きいため、平地よりも花色が冴えて美しいのも魅力。夏は高原をわたる風が心地よく、植物たちも元気に咲き続けます。 「ハーブガーデン」という名称ですが、ハーブのほかにも、四季を通してさまざまな草花の開花リレーを楽しめます。春はスノードロップ、クリスマスローズ、チューリップ、初夏はバラやアジサイ、ラベンダーが見どころ。真夏はルドベキアやエキナセアが咲き誇り、秋にはセージやダリアが主役に。切り戻したジギタリスやデルフィニウムも秋遅くまで元気です。 園内に建つ「香りの館」には、ガーデンショップ、雑貨&土産物を扱うショップ、クラフト体験ができる工房、カフェがあり、観光施設として魅力的なコンテンツが用意されています。定期的にイベントも開催。ガーデンガイドツアーやバラの育て方セミナー、ガーデニング講習会、夜間に開放してジャズバンドのコンサートを行ったり、秋にイギリスの湖水地方にちなんだ「ブリティッシュフェア」を開催したりと、内容も多彩です。一日過ごしても飽きずに楽しめる、今時のハーブガーデンにぜひ足を運びましょう! 何時間でも座って眺めていたい 癒やし空間を目指したハーブガーデン 新緑が美しい5月上旬の、レイズドベッドで囲んだガーデン内の一角。モルタルで造作してレンガを貼りつけたウォールやベンチ、アーチなど、アイキャッチを多数設けて撮影スポットに。常に「現在進行形の庭」を意識し、毎年ブラッシュアップを続けているので、それを楽しみに訪れるリピーターも多いとか。今や年間4万5,000人が訪れる、人気の観光スポットです。 高原気候のため、バラの見頃はやや遅めの6月頃。写真はオールドローズの‘ランブリング・レクター’2株を仕立てた一角。降るように咲き誇っていますね。一季咲きのため、花が咲かない時期でもつるを伸ばす姿が美しく見えるように仕立て方を工夫しています。 そして注目して欲しいのは、昼夜の温度差が大きい高原ならではの花姿の美しさ。「イングリッシュローズの‘ガートルード・ジェキル’って、こんなに素敵だったんだ!」と専門家も絶賛するほど、花色は冴え冴えとし、カップはより深くなって魅力を放ちます。 写真はパステルブルーでペイントしたアーチを連ねてトンネルをつくり、バラとキャットミント‘ウォーカーズロウ’など宿根草を組み合わせた、ナチュラルな一角です。レイズドベッドの間をつなぐアーチが、シーンの場面転換の役割に。カーブをつけた小径や仕切り役のアーチ、ボリュームいっぱいに張り出させた植物などで視界を遮ることで、自然とその先へと歩き出したくなるデザインにしています。 ラベンダーの見頃は7月頃で、「駐車場について、車のドアを開けたらラベンダーの香りに包まれた!」と訪れた人が感嘆の声をあげるほど、風が香ります。約1万株が斜面を埋め尽くす、ラベンダー畑は壮観です。品のよい淡い紫の花で香りが強い、オリジナル品種の‘ドリーム’には、ぜひ注目を。カフェ以外なら飲食物の持ち込みはOKなので、ベンチでお弁当を広げるのもいいですね。 2019年は7月6日から、ラベンダーの摘み取り体験を実施。当日受付で参加でき、費用は500円です。ハサミとカップが配られて、カップいっぱいになるまで摘み取りができます。100本ほどになるので、お得ですよ! 写真は秋のガーデンの一角で、カラーリーフの組み合わせにセンスが光ります。花を引き立てるグリーンの割合にはこだわりがあり、花3に対して葉7が心地よいと感じる比率とか。「華やかに咲き誇る花のエネルギーに圧倒される感動空間というよりは、リラックスして何時間でもボーッと過ごせる癒やしの空間ですね。秋のだんだん黄昏れていく景色にも、趣がありますよ」とガーデン制作担当の小谷さん。 毎年10月には「秋のブリティッシュフェア」を開催しており、紅茶の楽しみ方レッスンやマーケットなど、イギリスにちなんだイベントが盛況となります。 ポピュラーからレアまで揃うガーデンショップ クラフト体験ができる工房で、ぜひ思い出づくりを 「蒜山ハーブガーデン HerBill」園内に建つ「香りの館」。1階のガーデニングショップでは、宿根草などの花苗、ハーブ各種、バラ、コニファー類、樹木類、鉢、ガーデニング雑貨など幅広く取り揃えています。園内で一目惚れした植物があれば、ここで販売している可能性大。ぜひ立ち寄って相談を! センスよくまとめた寄せ植えもあります。 「香りの館」1階のショップでは、地元のお菓子などの土産物のほか、ハーブティー、フレグランススプレーやアロマオイル、インテリア雑貨などを販売しています。ハイセンスな雑貨ばかりが揃うので、一気にテンションが上がること間違いなし! 主な価格帯は800円〜。ここでしか買えないオリジナルグッズ、「ラベンダーのハーブ枕」2,000円がオススメです。 「香りの館」2階にはクラフトルームがあります。リース作り、ハーバリウム作りなどを実施しており、予約なしで参加OK。1時間くらいででき上がります。予算はサイズや使う花材によって変わりますが、リースが900円〜、バーバリウムが1,000円〜です。定員は40名ほど。 写真は、ハーバリウムの作品例。ボトルのサイズや使用する花材など、どれも個性がありますね。スタッフが丁寧に教えてくれるので、初めてのチャレンジでもきれいに仕上がります。訪れた記念に、世界に一つだけの作品を作って、思い出とともに持ち帰りましょう! 地元の食材を使ったランチは絶品! インスタ映えするハーブティー&ドリンクも 「蒜山ハーブガーデン HerBill」はカフェを併設しているので、歩き疲れたら休憩を。お天気に恵まれたら、テラス席で食事を楽しめます。蒜山の眺望が素晴らしく、高原らしい清涼な風が吹き抜ける心地よさも格別。テラス席はペット同伴OKなのもうれしいですね。 カフェでは各種パスタ1,000円〜、ピザ1,300円〜、蒜山のジャージービーフを使ったカレーランチ・サラダ、ジャージーヨーグルト付き800円やビーフライス1,000円などのメニューが揃います。季節によって旬の食材を用い、園内で育ったハーブも使用。写真は蒜山だいこんおろしの和風パスタ1,000円です。 カフェのデザートは、シフォンケーキやリコッタチーズのケーキなど、手作りケーキが単品500円、ケーキセット600〜800円(ドリンクによって価格に幅があります)。ドリンクメニューはハーブティーのラインナップが豊富で、体にやさしいハーブブレンド各種(400円)から選べます。写真はマロウティーで、ブルーのティーにレモンシロップを入れるとピンクに変わりました! インスタ映えするベリーベリーソーダ、ラベンダーソーダ各500円もオススメです。 レストラン横の苗売り場では、オリジナルのラベンダーソフトクリームも販売(350円)。自家製ルバーブビーツジャムをトッピングしたルバーブサンデー450円も人気です! Information 蒜山ハーブガーデン HerBill 所在地:岡山県真庭市蒜山西茅部1480-64 TEL:0867-66-4533 http://ww81.tiki.ne.jp/~herbill/herbill-home.html アクセス: 車/米子自動車道蒜山I.C.より約5分 オープン期間:4〜11月 休園日:無休 営業時間:9:00~16:30(季節によって変更あり) 料金:大人300円、中高生200円、小学生以下無料 駐車場:普通車80台、バス8台、身障者スペース2台(いずれも無料) Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/ 写真一部(*)/3and garden
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備前焼の魅力を伝える新プロジェクト「Bizen×Whichford」コラボイベント報告
若い陶芸家が中心となり開催された初のイベント 全国的に秋晴れとなった2018年10月20・21日に岡山・備前市にある「特別史跡 旧閑谷(しずたに)学校」にて開催された「セラミック・アート・ビゼン閑谷(Ceramic Art Bizen in Shizutani)」。備前焼作家として国内外で活躍する新進気鋭の若手陶芸家、石田和也さん(32歳)が中心となり、備前焼を盛り上げたいと1年の準備期間を経て開催され、話題となったイベントです。 プロジェクトの中心となった石田さんは、備前焼人間国宝の伊勢崎淳氏に師事後、2011年に渡英し、デヴォンのKigbeare Studioで制作活動に従事。2012年には英国オックスフォード郊外のWhichford Potteryに就職し研鑽を積むという、国内にとどまらず垣根を超えて備前焼の魅力の可能性を探り続けている若き陶芸家です。 そんな彼が備前市と協力して、“どのように備前や備前焼を盛り上げていくか”を模索している過程で、ある試みを行ったことがこのイベント開催のきっかけになったといいます。それは、毎年秋に全国から多くの人が訪れる「備前まつり」についてロンドン芸術大学の生徒達と実施したリサーチでした。彼らに客観的に「備前」を捉えてもらったことで、備前焼を販売をすること以上に、その伝統や技、他にはない価値をあらゆる角度から“伝える”ことが大切であると石田さんは自覚したのです。 そこから、石田さんの思いに地域の方々をはじめ、旧閑谷学校関係者や、備前焼の現代作家、備前焼を応援するあらゆる分野の方々が協力し、「セラミック・アート・ビゼン閑谷」が開催された2日間、予想を超える約2,000人の来場者がありました。また、陶芸や寄せ植えのワークショップには約120人が参加。見て、触れて、体験して備前の魅力を再発見してもらえる機会となりました。 備前焼に触れる英国スタイルのティータイム 開催両日、完売の人気となったのが「備前焼×英国スタイルティータイム」。使う器はすべてプロジェクトリーダーである石田さんが焼いたもので、備前焼のトレーに8種の焼き菓子の中から気に入ったものを1つ選び、Bizen×Whichfordのマグカップで英国紅茶をいただくという、このアートイベント限定のティーコーナーが旧閑谷学校前の広場に出現。 雲ひとつない晴天の屋外には、日差しを遮る大きな白いパラソルも備えられ、自然の鳥のさえずりをBGMに、手作りのスコーンと香り高い紅茶をいただく。実際に備前の器を手に取り、使うことで肌触りや日常での使い方を知り、備前焼を身近に感じることができるおもてなしでした。 英国のアフタヌーンティーに欠かせないスコーンなどの焼き菓子は、全部で8種。写真左上は、オーソドックスなJersey Milk Scone、右上はサンギリスコーン、右下、ジンジャーケーキ、左下は、黒豆きな粉にドライイチジクの丸い模様をあしらったボタモチスコーン。 左上は一番人気だった、プロジェクトリーダーである石田さんの作品をイメージしたイシダスペシャルスコーン、右上は、英国のティータイムで定番の菓子ヴィクトリアサンドイッチ、右下はオーツケーキ、左下は、チェダーチーズでたすき模様を描いたヒダスキスコーン。 この手作りスコーンにも、実は備前焼を思わせる要素が隠されているのです。例えば、穴窯で焼かれるゆえに現れる備前焼の焼き色の特徴「ヒダスキ(緋襷)」や、黒~灰青の景色の変化「サンギリ(桟切)」、丸い模様が浮かぶ「ボタモチ(牡丹餅)」など。スコーンをいただきながら、備前焼の模様に興味を持ち、お茶の後、実物を見て「なるほどー」と理解できる仕掛けに、来場者もびっくり。 「備前焼×英国スタイルティータイム」は、兵庫県在住のフラワー&ティーコーディネーターの内田恭子さんを中心とした5名で開催。内田さんは、お花を飾りお茶をいただく英国スタイルの楽しさと、くつろぎを広める活動をしています。これまでイギリスでスコーン作りやお茶を学んだ経験を、備前でも伝えたいと、今回参加しました。写真左から、ロールケーキのお店「F.T.E」店長の木村正彦さん、田淵さん、牧野さん、橋本さん、COZY STYLE主宰の内田恭子さん、イギリス文化を日本に伝える新会社を立ち上げたブリティッシュ・プライドの新宅久起さん。 日英文化の融合Bizen×Whichford 今回、ガーデニングファンが特に注目したのが、英国の伝統園芸鉢工房「ウィッチフォードポタリー」と備前焼のコラボレーション企画です。まず1つめは、オリジナル作品の販売コーナー。ガーデニングの本場イギリスで、伝統的な技術とデザインのフラワーポットを作り続けている「ウィッチフォードポタリー」の鉢は、日本でも広く流通し、ガーデニングファンに愛用されていますが、ここでは、イギリスの素焼き製ではなく、備前焼で作られたオリジナルの鉢が購入できるとあり、他県からも多くの方が訪れました。 こうして英国と備前がつながるきっかけの一つが、2002年にウィッチフォードポタリーの代表、ジム・キーリングさんが備前へ足を運び、素朴で味わいのある備前焼に惹かれたことにあります。備前焼と園芸鉢は全く異なるジャンルでありながら、「無釉焼締め陶(むゆうやきしめとう)」の共通点から、2017年に初のBizen×Whichfordフラワーポットが誕生しました。 その後、ジムさん自らも備前での作品制作やワークショップに参加し、市民や地元アーティストとの交流も進み、2018年1月にはイギリスからウィッチフォードポタリーの職人たちが来日して、他県からも参加者が集まる初のワークショップも開催されています。 ガーデニングファンが駆けつけた陶芸体験 ウィッチフォードポタリーの石膏型などを使って、オリジナルの備前焼フラワーポットづくりができる「陶芸ワークショップ」5講座と「Bizen×Whichford を使った多肉植物の寄せ植え」1講座は、2カ月前から事前にSNSなどで参加者を募集しました。すると、北海道から宮崎まで約120人が応募、その8割以上が県外からの参加者で、2日間で計6回のワークショップは大盛況となりました。 ウィッチフォードポタリーの代表、ジム・キーリングさんと陶芸家の石田和也さんをはじめとする、陶芸のプロたちが直接指導をする約2時間の「陶芸ワークショップ」では、実際にウィッチフォードポタリーでも使われているモールド(模様の型)を使いながら、オリジナルの鉢を完成させていきます。中でも人気だったのは、ビオラやニワトリ模様。植物模様のスタンプや、転がして模様をつけるルーレット、細かな仕上げをする棒状の道具も用意されていました。 ワークショップの冒頭に、ジムさんは「備前焼と私たち工房の作品には、釉薬をかけないという共通点があります。それは、デコレーションのディテールが薄い膜で覆われず、はっきり模様が見えるという特性があります。備前焼もイングリッシュガーデンも、どちらも伝統がありますが、今回はその2つの伝統が土という素材を通してコラボレーションします。備前にはなかった、このような装飾道具を使うこともコラボレーションの一つで、新しいものが生まれることでしょう。この時間を通して、皆さんの備前の見え方もまた違ってくることでしょう。作品づくりを楽しんでください」と挨拶し、ワークショップはスタートしました。 ウィッチフォードポタリーでは、ろくろ成形後一日乾かしてちょうどよい固さになった作品にデコレーションをしていきます。このワークショップでも、同様の手順が踏めるようにと、参加者は事前にS、M、L、LL、3Lの中から作りたいサイズと数を申請。人数分の鉢を、ジムさんなど職人の手によってろくろを使い、3日間かけて用意されていました。 説明を30分聞いた後、まず、鉢のどの位置へどの模様をいくつつけるかを決め、思い思いに仕上げていきます。ポターさんによるお手本の作業工程を見て覚えたつもりでも、実際に自分の手を動かし、模様の型に土を詰め、鉢に押し付け、模様の縁をきれいにならしていく工程は、思ったようには進みません。 参加者はそれぞれに迷いながらも、集中して手を動かしていきます。ジムさんと石田さん、ポターさんは慌ただしく参加者一人ずつに気を配り、作業につまずいている人を手伝い、アドバイスしながら、アッという間の1時間半。鉢の仕上げにBizen×Whichfordのスタンプを押して、作業は終了時間を迎えました。 ウィッチフォードの鉢で特徴的な縁取りの装飾は、プロの手にゆだねて仕上げてもらうことができました。写真は、ウイッチフォードポタリーで大型鉢の責任者を任されている職人の、サイモン・ガーンさん。 1月に参加して「世界に一つしかないオリジナルのポットが作れるという貴重な体験をまたぜひ!」にと、再び参加した千葉在住の橋本景子さん。「前回と違うモールドを使ってみたかったことや、ポッターさんに再びお会いするのが楽しみでやって来ました。今回を振り返ってみると、時間的に余裕がなく、焦ったり失敗もありましたが、サイモンさんが手助けをしてくれたり、ジムさんが絵を描いてくれたりという幸せな時間もありました。仕上がりが本当に待ち遠しいです」。 2日間で作られた約140点もの作品は、その後、乾かされて2019年の早春に穴窯による焼成が行われます。穴窯は、なんと10日間火を絶やすことなく焼き続け、備前焼ならではの自然釉の景色や炎の表情が生まれるとのこと。参加者は、自分の作品の仕上がりを首を長くして待っているところです。 2日間に渡り行われた6つものワークショップを支えた皆さん。左から、Bizen×Whichfordを担当したガーデナーの田中美紀さん、ジム・キーリングさん、「セラミック・アート・ビゼンin閑谷」プロジェクトリーダーの石田和也さん、サイモン・ガーンさん、去年までWhichfordで2年間陶芸を学んだ経験がある鈴木麻莉さん、陶芸センター事務員の滝川美由紀さん。 日本の伝統と英国の伝統がコラボするという、ガーデニング界にも新しい風となったプロジェクト「セラミック・アート・ビゼン閑谷」。今後の展開が期待されます。 今後の活動やニュースは、以下で発信されます。要チェックです。 【フェイスブック】Bizen×Whichford https://www.facebook.com/bizenwhichford/ 【ブログ】ウィッチフォードに恋をして https://wfpottery.exblog.jp 併せて読みたい ・カメラマンが訪ねた感動の花の庭。滋賀「English Gardenローザンベリー多和田」のパンジービオラフェスティバル ・クリスマスやお正月にもぴったり! 冬こそ楽しめるおしゃれなリース型の寄せ植え ・絶対かぶらない! 女性にも男性にも喜ばれるおしゃれなプレゼント「ワインと花の冬の寄せ植え」 Credit 写真&文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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岡山県
花の庭巡りならここ! 自然美にため息がこぼれる「深山イギリス庭園」
岡山県玉野市の市政60周年を記念して、2000年にオープンした英国式庭園「深山イギリス庭園」。ガーデンデザインはイギリスの著名な庭園技師、ピーター・サーマンさんが手がけました。彼は「深山イギリス庭園」の設計にあたって深山に3カ月滞在し、当地の気候を肌で感じたうえで、自然・環境との調和を目指した「20世紀の伝統的なイギリス庭園」をコンセプトに構想をまとめ上げました。7,500㎡の敷地は、大人がゆっくり歩いて1時間程度で観覧できる広さ。約200種8,000株の植物たちが四季折々に織りなす、豊かな景色をお楽しみください。 「深山イギリス庭園」は、カマクラヒバの生け垣で6つに区画され、6つのスタイルのガーデンがつくられています。ガーデンは、①「深山イギリス庭園」のシンボルのトリプルドルフィンの噴水を中央に配したウォーターガーデン(水の庭)、②イングリッシュローズを中心に集めたローズガーデン(バラの庭)、③夏花を集めたサマーフラワーガーデン(夏花の庭)、④明るい花色で演出したホットカラーガーデン(暖色の庭)、⑤白やシルバーの花や葉を集めたホワイトガーデン、⑥大きめの花弁をもつ太白桜が咲くグレイトホワイトチェリーガーデン(太白桜の庭)の6種です。 写真はウォーターガーデンのエリアにある休憩スペース。ガーデンテーブル&パラソルが4セット、ベンチが6つあり、飲み物のみ持ち込みOKです。 一番の見頃は5〜6月のローズガーデンが満開になる季節! 「深山イギリス庭園」のローズガーデンの見頃は5〜6月頃です。四季咲きのイングリッシュローズ、つるバラ16種類、約100株は、白、ピンク、黄色系の花色を中心に選び、宿根草と組み合わせてナチュラルに植栽されています。イングリッシュガーデンらしい華やかさと共に、空間に無限の広がりを感じさせるような、バラを仕立てたアーチのレイアウト術も見どころ。また、フォーカルポイントとしてつくられた噴水は、その賑やかな音で花が咲き誇る様子を表現。隣のウォーターガーデンが「静」なら、こちらは「動」で対比させています。発色のよい手前の赤バラは、‘L.D.ブレスウェイト’。 写真は、ローズガーデンを別角度から見た構図。奥に見える建物はイギリスの田舎屋風に建てられたパビリオンで、庭園のインフォメーションとして利用されるほか、アーチストの作品展示コーナー、絵葉書やハンカチ、ボトルフラワー、押し花、パンフラワー、書籍など、植物にまつわる雑貨ショップも併設されています。 旬を迎える花が、主役として輝くステージを随所にしつらえて 幅4m、奥行き12mのフジ棚には、紫のフジ、シロフジ、ベニフジ、ヤエフジ、ノダナガフジの5種類15株が植栽されています。開花時期に多少のずれはありますが、ほぼ咲き揃う5月上旬になると甘い香りが漂い、レースのカーテンのように花がさらさらとなびいて、それは見事なものです。フジの花言葉は「決して離れない」。カップルのフォトスポットにぴったりではないでしょうか? 左の写真はホワイトガーデンのエリア。高さ2.5mのアーチに、樹齢約20年のシロフジを沿わせ、ダイナミックに縦の空間を彩っています。奥に見えるシンボルツリーはオオデマリで、同時期に白い花をたわわに咲かせます。右の写真もホワイトガーデンの一角。オオデマリ、イングリッシュデージー、シロタエギク‘シルバーダスト’など、白花やシルバーリーフでまとめています。 モニュメントとエバーグリーンが織りなす、英国の伝統的な庭 写真のエリアは「彫刻の回廊」。ヨーロッパ独特の石灰岩ライムストーンを原材料に、動物の神や聖女をモチーフにした12体のモニュメントが整然と配置されています。英国の伝統的なガーデンに見られる、彫刻や鉢をシンメトリーにレイアウトする手法が見どころ。フォーカルポイントとなる槍状のオベリスクを奥に据えて奥行き感を強調し、中央にヤシモドキを植栽したゴシック調の飾り鉢を4つシンメトリーに配すことで、単に彫像を並べただけではない、景色の変化をもたらしています。見る方向や角度によっても印象が変わる、フォーマルな庭です。 四季を通して花々で彩られる「深山イギリス庭園」では、写真展やガーデニング教室、アフタヌーンティー、バグパイプ演奏が楽しめるイギリスフェアなど、さまざまなイベントも開催されています。あらかじめホームページでイベント内容をチェックして出かけるのもオススメです! Information 深山イギリス庭園 所在地:岡山県玉野市田井2丁目4490 TEL:0863-21-2860 http://www.tamano.or.jp/usr/miyama/ アクセス:JR岡山駅/30号経由宇野駅、渋川行バス40分/深山公園入口下車 瀬戸中央自動車道水島IC/車30分 オープン期間:通年 定休日:水曜(祝日の場合は翌日)、年末年始 営業時間:9:00~16:30(3月~11月)、9:00~15:30(12月~2月) 入園料:小学生100円、中学生以上 200円、65歳以上100円 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが、醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/