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素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪15 宮城「スワローテイルガーデン」
閑静な住宅街の中で 牧歌的な風を感じさせるショップ 仙台市郊外の閑静な住宅地の中にあるスワローテイルガーデン。店先の小さな庭に設けられたはちみつ色の石積みが、異国情緒を放っています。この石積みは、オーナーである小野雄大さんがイギリスの石を英国式の工法で積んだ壁、ドライウォール。ほんの数メートルの壁ですが、コッツウォルズの風景を感じさせています。 石積み+ナチュラルな草花の 素朴な演出にほっこり 石積みには、野に生えているような楚々とした草花が寄り添い、牧歌的な風景が演出されています。この本場さながらの石積みは、セメントを使わずに石を載せるだけという英国式工法で、熟練の技術と勘が必要。国内で最初に英国に渡って資格を取得した神谷造園(愛知県岡崎市)の神谷さんに学びながら、さらに本場でも研鑽を積み、技術を習得しました。現在国内でたった3人しか認定されていない難易度「レベル3」を保持しており、常に次なる高みを目指して技術を磨いています。 ふんわりとした姿の草花を合わせて、石積みの重い印象を軽減。 庭の雰囲気を盛り上げる 数々のオーナメントも必見 小さなガーデンの雰囲気を盛り立てているのは、イギリスから仕入れた、重厚感のあるオーナメントやコンテナ類。大小さまざまのアイテムが見事に石積みと響き合いながら、軽やかな植物とバランスよく調和しています。 植栽の中にひっそりと配したバードバスとカエルのオーナメント。全形を見せないのが自然な庭を造るポイント。自然体な庭づくりからは、小野さんの人柄や植物との向き合い方が感じられます。 子どもの頃から親しんだ風景が 現在つくり出す風景につながる 子どもの頃、庭に咲いた花を部屋に飾るのが大好きだったという小野さん。母方の実家は田畑に囲まれた茅葺きの古民家で、そんな風景に親しみながら育ちました。その頃の記憶が、現在抱く心の原風景になっていると言います。 「園芸というより植物全般やそれを取り巻く環境に興味がありましたね」。子どもの頃から抱いていた「植物や園芸のことをもっと知りたい」という思いに押され、高校卒業後は、タイやマレーシアの農場を一年ほどかけて見て回り、帰国後は園芸の学校に入学。園芸学校では室内装飾・インドアグリーンを専攻していました。けれど、それだけでは飽き足らず、専攻以外にも面白そうなことは何でも参加し、学校が長期休みに入ると、校内の圃場やハウスで栽培の管理を自主的に行ったり、造園の講習にも頻繁に出席。さらに、都内のインテリアショップやアンティークショップも、時間をつくっては見に行くという生活で、あらゆる感性に磨きをかけていきました。 園芸の学校を卒業した後は、通訳をしていた祖父の影響もあってニュージーランドに渡航した小野さん。ニュージーランドでは、古いモノや拾ってきたモノをさりげなく取り込んだり、自然な植栽を楽しんでいる人が多く、日本のガーデニングとは異なる‘無作為な庭づくり’に感動を受けました。毎日新たな刺激を受けるにつれ、「日本の庭園についてもきちんと学ぶ必要があるのでは?」と感じ始め、帰国後すぐに、鎌倉の造園会社に入社しました。 何世代にもわたって受け継いだものを大事にしながら、自身の趣味を反映させている家が多い鎌倉。土地柄、借景を生かした庭も多かったため、自然に見せる手法や剪定の技術を学びました。学校だけでなく、ニュージーランドや鎌倉で、あらゆることを吸収していったのです。 英国の香りが満ちあふれる 居心地のよい建物内 東日本大震災をきっかけに、奥様の明日香さんと仙台に戻り、以前から考えていた園芸店を自宅でスタートさせた小野さん。住まい兼を兼ねたショップは、イギリスにあるような小さな家がコンセプトです。壁はコッツウォルズのハニーストーンに似た色を選び、屋根の傾斜は現地の角度を参考に。緑の木のドアを開けると、イギリスの香りがさらに強く味わえる世界へ突入です。 室内はイギリスで買い付けてきたというツールや雑貨でいっぱい。暖炉のあるリビングのような空間は、誰かの住まいを訪れたような落ち着いた時間が流れています。 小野さんはイギリスに行くたびに、あちこちのディスプレイをチェック。特に、コッツウォルズのテットベリーという小さな村にある何軒かのアンティークショップがお気に入り。「ショップ巡りはとても刺激になりますよ。この村はリッチなエリアなので、置いてあるものがみんな素敵なんです」。 父方も母方も、祖父が通訳だったことから、幼い頃から海外の人や物に親しんでいた小野さん。「イギリスのトラッドなファッションが昔から好きですね。あまり時代に流されずに、カッチリしたところが好きなんです」。そんな伝統を重んじるイギリス人は、おとぎ話や愛らしい動物が大好き。このショップでは、そんな文化も感じることができるアイテムがいっぱいです。 スワローテイルガーデンの ディスプレイあれこれ 季節ごとにチェンジするスワローテイルガーデンのディスプレイ。イギリスのウインドーディスプレイの雰囲気を意識して飾り付けをしています。その素敵の秘密をご紹介。ぜひ、ベランダのコーナーやもてなしのシーンづくりの参考にしてください。 【ガーデンアイテムは、明るく清潔感が漂うように】 ガーデンツールや雑貨も泥臭い印象にならないように、清潔感を大切に一般的な雑貨と同じ感覚で飾ります。春や夏など開放的な気分になる季節は、明るいカラーにまとめて楽し気に演出しましょう。 【チェアも什器に活用】 テーブルセットの一つであるチェアも立派な什器に。何を置いてもしっくりなじみ、ぬくもりのあるシーンが演出できます。居心地のよい空間づくりにぴったり。 【ドライフラワーもマストアイテム】 なんだか物足りない──そんな場所にはドライフラワーを添えてみましょう。ニュアンスのある色味のものを選べば、落ち着いたシーンを描けます。ほんの少し添えるだけで、絵になるシーンに。 【冬ごもりの時季は、あたたかみを添えて】 寒い時期は外の風景を取り入れながら、心もあたたまるシーンを演出します。野山に行けばいくらでもある枯れ枝は、ディスプレイで活躍する重要アイテムです。花瓶などに数本挿して、動物のオーナメントを添えれば、ォーカルポイントに。この年のクリスマスは、あたたかみのある上品なブラウンでまとめました。「冬の時期のピーターシャムナーセリのようなキラキラ感を取り入れています」。 キッチンツールで アットホームな楽しさを おたまや木べら、キャニスターなどのキッチンツールは、空間に安心感やぬくもりを感じさせるのにぴったりのアイテム。クロスやお菓子などを合わせて、楽しく演出しましょう。 テーブルコーディネートは つややかさと透明感が肝要 大切な人をおもてなしする日は、テーブルセッティングに特に力を入れたいもの。上品にまとめるためには、次の3つが大切です。①色を揃えて少なくとどめること。②ガラスも使って透明感を出すこと。④植物をほどよい分量でさりげなく添えること。 こだわりのスイーツ&ティーも並ぶ 夢のような空間 ショップ内には、「秘密の庭の小さな焼き菓子店」と名付けられた小さなスイーツ&紅茶コーナーがあります。スイーツは、近所で小野さんの母が営むレストラン、「Salon de Cafe MANNE (サロンド カフェ マンナ)」のもの。こだわりの材料で作られたタルトやシフォンケーキ、クッキーが並びます。そして10種類以上ある紅茶は、ドイツのロンネフェルト社のもの。香り高く深い味わいが、優雅なティータイムを演出してくれます。 小野さんのイチオシアイテム 「コッツウォルドストーン」 イギリスのカントリーサイドでよく見られる石積み。庭や牧場の仕切りとしてだけでなく、橋や川岸、建物の塀にも用いられています。イギリスでは景観条例が厳しいので、自然に溶け込むこの石積みが最適なのです。 小野さんは庭の施工も手掛けているので、現在日本各地で石積みをしています。地場産の石を使うこともありますが、雰囲気を出したいエントランスなどには、やはりコッツウォルドストーンがおすすめです。 イギリス人がこよなく愛する草花、お菓子、紅茶、おとぎの世界。それらすべてを取り込んで、トータルでガーデンライフを提案しているスワローテイルガーデン。イギリスのエッセンスがぎっしりと詰まった空間は、しばしの間旅行気分にさせてくれる本格的な演出です。ぜひ訪れてください。アクセスは、仙台市地下鉄南北線泉中央駅よりバスで約15分。 【GARDEN DATA】 スワローテイル ガーデン 宮城県仙台市泉区将監12-11-9-2 TEL: 022-725-6998 https://www.facebook.com/Swallowtail-garden-1426701067608819/ 営業時間:11:00~18:00(冬季は17:00ごろ閉店) 休日:日曜日、月曜日
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素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪14 宮城「ガーデンガーデン」
緑に囲まれた環境で リフレッシュしながらショッピング 仙台の中心部から山形に向かう在来線で揺られること30分。秋保温泉や作並温泉、ちょっと先に行けば山寺「立石寺」といった名湯・名所があるのどかなエリアに位置する「ガーデンガーデン」。山並みを背に広がる観光スポットのような、広々としたショップです。 広い敷地に膨大なアイテムが並ぶ 見応えのある売り場 造園業を手掛ける「ガーデン二賀地」は開業約50年。その園芸部門としてショップをオープンした「ガーデンガーデン」は、この地に根付いて約20年。花に関心の高い方々へ向けた地域密着型の園芸店から始まり、今では東北6県を中心に、遠路はるばるガーデナーが訪れる店となりました。 5,000㎡もある広い売り場は、このショップの大きな強み。植物やグッズなど、アイテムごとにエリアに分けられ、種類豊富なたくさんの商品が、ゆったりとしたレイアウトで展示されています。 【花苗コーナー】 全国各地から新しい品種を積極的に仕入れ、ビギナーからベテランガーデナーまで満足のいく品揃え。苗売り場には屋根がついているので、雨の日でも安心してショッピングが楽しめます。 カラーリーフ類も豊富に扱っているので、どんなスタイルの花壇・寄せ植えづくりにも、大いに助かります。 花売り場の一角を華やかに彩る寄せ植え。可憐な花を使ったナチュラルなアレンジが得意。寄せ植え講習会も定期的に開催しています。 【バラコーナー】 年末から春にかけて、バラの大苗が出回る時期や開花苗の並ぶ時期は、各ブランドのトレンドのバラが約5千鉢、店頭に並びます。また、バラに造詣が深いスタッフがいることも大きな魅力。店長の丹野陽介さんは、入社時から20年間ずっとバラ担当を務めてきただけあって、近年の流行やトレンド、品種の育てやすさなどをすべて把握しています。また、バラの専門家を招いたイベントも年2回開催。 【樹木コーナー】 造園部門の脇にある樹木売り場には、大きなポットに植えられた多彩な中高木が森を形づくるように並べられています。 家庭果樹も充実しており、すぐに楽しめる実つきの株も多く並んでいます。この店イチオシなのは、ブルーベリー。「たくさん実っているから食べて味を確認してもいいですよ」と大らかな丹野店長。 他品種との交配で実がつきやすくなるブルーベリーは、多くの品種を揃えています。ハイブッシュ系、ラビットアイ系、どちらも豊富に揃っています。 左/行灯仕立てにした大鉢のブラックベリー。誘引を外してフェンスに絡ませれば、すぐに見応えのあるシーンが楽しめます。右/黄色い実が庭に異国情緒を添えるレモン。一株あるだけで、庭の雰囲気が高まります。 澄んだ空気を味わいながら 散策できるサンプルガーデン 樹木売り場の奥には、青々とした山を背景に広がる、2つのサンプルガーデンがあります。手前側には宿根草を中心とした彩り豊かな花壇が、階段を上った奥には樹木とリーフ類をメインに使ったエクステリアガーデンが広がっています。 【宿根草ガーデン】 斜面を数段に分け、自然石を積んで土留めをした花壇は、季節の宿根草を植栽した野趣に富むナチュラルガーデン。宿根草の本来の魅力・育ち方が分かります。 コニファーや低木類を背景に、色を添えている宿根草。グリーン×パープルの大人っぽい色彩が、見る人を飽きさせません。 【初夏に見頃の宿根草(6月下旬)】 左/繊細な草姿、ナチュラル感たっぷりの花が魅力のタリクトラム。右/黄色いユニークな花がアクセントになっている、華奢なトリトマ。デルフィニウムの花色とのコントラストが好相性。背後の白い葉は、アメリカハナズオウ‘フローティングクラウド’。 左/黄葉と青花のコントラストが印象的な、トラディスカンティア‘スイートケイト’。右/涼しげな雰囲気を醸しているアストランティア・マヨール。 左/春から株を覆うように次々に花を咲かせるゲラニウム‘ボックストンブルー’。花壇の最前列におすすめ。右/大人気のアジサイ‘アナベル’のピンク種。花が華奢なので、草花と馴染みやすい。 【エクステリアガーデン】 造園部門が手がける、エクステリアと植物の組み合わせを提案したガーデンです。美しい樹木使いが目を引きます。 ① 白いシェッドがあるエリア 宿根草花壇の階段を上がると、青々としたリーフの奥に愛らしい小屋が出現。ストーリーを感じさせる演出。 ② 都会的なくつろぎのエリア 都会的なエクステリアと、それらを引き立てる自然な植栽。構造物のハードな印象を、モミジなどの軽やかな葉で、ふんわりと和らげています。 ③ サンプルガーデンの中央エリア カラーリーフをふんだんに使い、グリーンを主体とした葉色のグラデーションが織りなす風景は、造園部の実力の見せ場。 ④ 木柵で囲まれたナチュラルなエリア いくつかの小さな空間を連ねて構成したサンプルガーデン。木の柵なども取り入れた、素朴で愛らしいコーナー。 このコーナーには房咲きの赤いバラ‘岳の夢’で、アクセントを添えています。 左/中~大株のホスタの葉は、さりげないアクセントを生み出すのに効果的。右/アメリカハナズオウ‘フローティングクラウド’の株元には、アジサイ‘アナベル’が。グリーンがかった白い葉と花の爽やかな競演。 木のフェンスをよりおしゃれに見せていたのは、銅葉のアルストロメリア‘インディアンサマー’ (左)と、繊細な白斑が入る五色ノブドウの葉(右)。 白いウォールまわりは、メギやアベリアとディアボロやマホニア・コンフューサなどのリーフで印象を強めて(左)。クリーム色のアルストロメリアで、優しい上品さをプラス(右)。 悪天候でも快適! ガラス温室の中でショッピング 観葉植物や多肉植物、サボテンなどのインドアグリーンと雑貨類が並ぶガラス温室は、全天候に対応できる快適な空間です。温室内は、インテリアを意識したディスプレイで、インドアグリーンを楽しむ提案が随所に盛り込まれています。 【観葉植物・サボテンコーナー】 【雑貨・ツールコーナー】 インドアグリーンと馴染みのよい雑貨類は品数も豊富。ベランダガーデンなど庭のコーナーづくりにも役立ちそうなものがずらり。 【インテリアコーナー】 温室の一部に設けられた2階は、緑が育つ部屋づくりの参考になる、グリーン×インテリアコーナー。 グリーンと並ぶアイテムは、さりげなくおしゃれで、しかも植物の瑞々しさを引き立ててくれるものに特化。 【切り花コーナー】 愛らしいミニバラや、華やかなトルコギキョウ、そして存在感満点のバンクシア——。レジ前のエリアでひと際目を引く切り花コーナーには、根付きの植物にはないあでやかさがたっぷり。眺めているだけで、ぐっと気持ちが華やぎます。 ガーデンガーデンのイチオシはコレ! 敷地内でいただける身体に優しいランチ 広い売り場でお買い物をされたお客様にほっと一息ついていただくために、ガーデンガーデンでは敷地の一角にカフェ「Café Saji」を併設。野菜たっぷり30品目以上の素材を使った週替わりランチが大人気です(12月中旬~翌年3月中旬は休業)。 カフェの横にあるアイススタンド「あいすの家」のアイスクリームも大人気。北海道夕張にある本店「あいすの家」のアイスクリームのおいしさと素材の素晴らしさに魅せられた社長の田中さんが現地まで幾度も足を運んで頼み、販売されるようになりました。夕張以外で味わえるのはここだけ。ぜひご賞味を。 広々とした空間で、ゆったりとショッピングできる園芸店「ガーデンガーデン」。「見て・買って・学んで・味わって」とガーデナーの感性をフルに満たしてくれる、アミューズメントスポットのようなショップです。ぜひ訪れてみて。アクセスはJR仙山線愛子駅から徒歩で約20分。 【GARDEN DATA】 宮城県仙台市青葉区上愛子蛇台原62-5 TEL:022-391-8718 https://www.nigachi.co.jp 営業時間:9:30〜18:00(夏季)/10:00-17:00(冬季) 休日:なし Credit 写真&文/井上園子 ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。おもな担当書に『リーフハンドブック(監修:荻原範雄)』『刺激的ガーデンプランツブック(著:太田敦雄)』『GARDEN SOILの庭づくり&植物図鑑(著:田口勇・片岡邦子)』など。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。 写真協力/ガーデンガーデン
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バラが描かれた西欧の画がのこる仙台のバラ寺「円通院」を訪ねて
江戸から移築された本堂のある「円通院」 「円通院」は、仙台駅より仙石線に乗って約40分、日本三景の一つ「松島」のある「松島海岸」駅より徒歩約6~7分の場所にあります。「伊達政宗」の嫡孫(ちゃくそん)「光宗」を祀る臨済宗妙心寺派の寺院で、「光宗」の菩提寺です。本堂の「大悲亭」(松島町指定文化財)は、江戸にあった光宗の「納涼亭」を1647年(正保4)に解体し、船で運んで移築されたものだそうです。 「伊達政宗」の嫡孫「光宗」は、「政宗」の次男「忠宗」(二代藩主)と徳川家の「振姫」との間に生まれた次男でした。兄が7歳で亡くなったために世子となり、幼少の頃より文武に優れていました。徳川幕府にとって恐るべき逸材であったためか、江戸城内で亡くなったことに関しては、病死なのか毒殺なのか憶測が広まりましたが、事実は不明とのことです。 亡くなった時、「光宗」はまだ19歳の若さでした。その死を悼んで、父である「忠宗」が円通院の境内に、「光宗」の霊廟「三慧殿(さんけいでん)」(国指定重要文化財)を造ったのは、1646年(正保3)のことです。 「三慧殿」の「厨子」に秘められた西欧への想い 「三慧殿」に近寄って内部の厨子をよく見てみると、中央には、白馬に乗った光宗像があり、その左右には、殉死した7人の像が祀られています。そして、向かって右側の上には、赤い花弁と7枚の葉のバラの画が描かれています。 当時の絵具は、サンゴを細かく砕き、膠(にかわ)で溶いたもので、これもそれを使って着色されているとのことですが、剥離もなく、色彩も鮮やかで、とてもよい状態で保存されていることに驚きました。こちらのバラの画は、伊達政宗の命を受け、1613~1620年にかけて、慶長遣欧使節(けいちょうけんおうしせつ)としてヨーロッパへ渡った支倉常長が、ヨーロッパから持ち帰った日本最古の「洋バラ」が描かれた画といわれています。 また、「洋バラ」の画の他にも、向かって左側には、イタリア・フィレンツェを象徴する花「水仙」が描かれ、十字架のクロス模様、クローバー模様、ダイヤ模様、スペード模様、ハート模様など、西欧文化が図案化されています。 慶長遣欧使節、支倉常長(はせくら つねなが)とは 支倉六右衛門常長(はせくら ろくえもん つねなが)といい、祖は、伊藤壱岐守常久で、伊達氏の始祖、伊達常陸介朝宗に仕えて伊達氏の世臣となりました。常久から15代目の時正に世継ぎがなく、山口飛騨守常成の子である常長を養子として迎えました。常長は、伊達藩の鉄砲組頭を務めていました。 常長は、伊達政宗よりメキシコ、スペインとの通商目的の命を受け、1613年、宣教師ルイス・ソテロ他と共に、仙台藩の月ノ浦(現、石巻市)で製造された帆船「サン・ファン・バウティスタ号」に乗って、太平洋を横断し、メキシコを経て、スペインに到着。歓迎行事が開かれる中、国王フェリペ三世に謁見し、通商同盟を希望する親書を渡しました。また、国王臨席の下に洗礼を受け、霊名ドン・フィリップ・フランシスコを授けられました。 さらにローマに行き、ヴァチカンでローマ教皇パウロ五世に謁見しました。ローマでは、公民権が与えられたうえに、貴族にも列せられるなど厚遇を受けました。しかし当時、日本でのキリスト教徒迫害の情報が入っていたためか、スペインとの交渉は成功せず、再び船に乗り、フィリピンのマニラを経由し、長崎を経て、1620年8月に仙台に帰国しました。その帰国とほぼ同じ頃、伊達政宗が幕府の反キリシタン政策に従い、領内にキリシタン禁制を布告し、家臣に改宗を命じ、多数の殉教者を出すことになってしまいました。支倉常長は、帰国から2年後の1622年、失意のうちに病死したといわれています。享年52でした。また、航海を共にしたルイス・ソテロも1624年に殉教しました。 350年間、扉が閉ざされていた「三慧殿」 三慧殿の内部は、現代になってから、こうして私たちも見ることができるようになりましたが、上記のような状況下、また鎖国制度などにより、徳川幕府には、伊達家の霊廟であると伝え、約350年間もの長きに渡って扉を開けることはなかったそうです。 境内にはバラ園がつくられて このように、支倉常長が持ち帰ったとされる洋バラの画や、支倉常長を通して伝わった西欧文化を図案化したものが、光宗の霊廟「三慧殿」の中に、秘蔵として大切に護られてきました。円通院の境内には、それらの偉業の象徴として6,000㎡の敷地にバラの庭「百華峰(びゃかほう)西洋の庭」もつくられたのです。 バラの品種はランダムに集められ、オールドローズから現代バラまでさまざまです。どれも、しっかりと手入れされ、美しく咲き誇っていました。その中に、約350年前にヨーロッパで咲いていたであろうオールドローズ「ロサ・ガリカ・オフィキナリス」(G)も植栽されていました。 かつて、西欧のバラがまだ日本に無いに等しい時代から比べると、何とバラエティー豊かにさまざまな品種が、現在の日本で愛でられるようになったことか、きっと支倉常長も喜んでいるのではないでしょうか。また、「三慧殿」の中で、日本に確かに伝わっていた西欧文化の証を、まるで護ってきたかのような若き光宗の凛々しい姿が強く心に残りました。ぜひ、多くの方に訪れていただきたいと思います。
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希望の花・家族の花「クリスマスローズ」のナーセリーを訪ねて ~宮城県川崎町 びいなすふぁあむ~
希望の花「クリスマスローズ」 仙台市にある私の庭で、春一番に咲く花が「クリスマスローズ」です。10年前に、植物関係の仕事をしていた姉から「このクリスマスローズは貴重な花だから大切に育ててね!」と言われ、大株の苗を譲り受けました。その後、地植えしたものが、上の4枚の写真です。育て始めた頃は価値が分からず「下向きに咲く暗いヤツ」と思い、なんとなく付き合ってきました。そのイメージが覆ったのが東日本大震災が発生した年の春です。震災で心身ともに疲れきった私が花壇に目を落とすと、クリスマスローズがたくましく新しい茎を何本も地面から伸ばし、その先で葉を広げ、宝石のように美しい花とつぼみがうつむくように咲いていました。私は、「うわぁ、凄い!」と叫びながら地面に寝そべり花を見上げ、再び生きる希望が湧いたことを覚えています。それから年を追うごとに株は成長し、毎年立派な花を咲かせています。 ※一般に花弁と呼んでいる部位は萼片(がくへん)で、本来の花弁は退化して蜜腺となっています。 クリスマスローズの故郷を訪ねてみたい クリスマスローズの魅力にとりつかれた私は、この花が育った場所を訪ねてみたくなり、わが家のクリスマスローズを生産した「びいなすふぁあむ」さんに連絡をとることにしました。びいなすふぁあむさんは、全国の愛好家の間では有名なナーセリーで、特に原種の生産においては聖地と呼ばれるほどです。 クリスマスローズのナーセリー「びいなすふぁあむ」さんは、蔵王連峰のふもとにある、宮城県・川崎町という自然豊かな美しい町にあります。「クリスマスローズについて教えてください」と私がたずねると、柔和な笑顔で「いいですよ!」と大森さんご夫妻が出迎えてくださいました。 「びいなすふぁあむ」を営む大森さんご夫妻にお話を伺いました。 どうしてわが家のクリスマスローズは立派に育っているのですか? 普通のクリスマスローズの苗は、温室の中で鉢植えで育てられ、1月の寒い時期に店頭で販売されます。温室育ちの苗は鉢の中で根が回り、外の寒い環境に適応できず、うまく育たないものも出てきます。びいなすふぁあむでは、冬に掘り上げて鉢植えしたものを、ゆっくりハウスの中で開花させて販売したり、露地栽培で開花したクリスマスローズの株をお客様に選んでいただき、それを掘り上げて販売するので、鉢の中で根が回っていることがなく、そのまま地植えしても丈夫に育つのです。 どのようにして生産しているのですか? びいなすふぁあむでは、無農薬有機栽培で苗を育てています。3~5年寝かせたバークを元土として使い、自家製のくん炭と地元でとれた赤土に発酵豚糞、骨粉、苦土、かき殻石灰を混ぜた用土で育てています。土全体がふかふかで通気性と排水性、保肥力に優れ、クリスマスローズが丈夫に育ちます。 クリスマスローズの楽しみ方を教えてください。 クリスマスローズの原産国(東欧諸国など)では、落葉樹の下や野原でクリスマスローズが咲き、ヘパチカ(雪割草の原種)、プリムラ・ブルガリス、クロッカス、スノードロップ、アネモネ類などとコラボレーションする美しい風景が見られます。クリスマスローズは本来、庭で地植えして楽しむ植物です。ですから、これから日本の庭でもこの植栽を広めていきたいです。 家族の花「クリスマスローズ」 地元の小学校の卒業式に、クリスマスローズの苗をプレゼントしてきました。それを自宅で植えた卒業生が大人になり、どこか違う町でクリスマスローズを見つけると故郷を思い出すそうです。クリスマスローズは毎年咲き、家族とともに成長していく花なのです。 写真の風景は、農地に隣接する「ゴーシュの森」です。ふだん街中に暮らし、土に触れることが少ない子供たちに思いっきり時間を忘れて遊んでもらえるよう、特製のブランコや木登りできる木、BBQスペースなどを設け、解放しています。森林を満喫し、クリスマスローズも自然の姿で育った苗から好みのものを選んでいただけます。 大森さんにクリスマスローズにまつわる興味深いお話を伺い、すっかり魅了されました。私が自分の庭で感じているクリスマスローズが醸し出す優しさが、作り手からも伝わってきました。それで、ぜひ皆さんにもクリスマスローズの魅力を伝えたいと思い、本サイトでも記事で発信していただくことに。とにかく温かい人柄と、クリスマスローズを通して人の生き方を提案していく大森さんの記事をお楽しみに! 協力:びいなすふぁあむ http://venusfarm.blog.jp/ Credit 写真&文/albert_sun3 私は写真家ではありません。庭と植物が大好きなサラリーマンです。 「バラは難しい」と言われますが、ポイントをおさえれば誰でも育てることができます。 ガーデニングを楽しみながら、みなさんとWEBで共有できたら幸せです。 公益社団法人 家庭園芸普及協会認定「グリーンアドバイザー」
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花の庭巡りならここ! ペット同伴OKなのが嬉しい「泉ボタニカルガーデン」
約6万9300㎡の敷地を持つ「泉ボタニカルガーデン」は、1998年にオープンした、約1,500品種、約10万株の植物が息づく自然植物公園。宮城県七北田ダムに隣接する、自然豊かな里山の景観を生かした植栽は、山歩きを楽しむ感覚で四季を彩る花々の景色を観賞できます。この庭園を運営する母体は、ガーデン施工会社「泉緑化」で、元々圃場として利用していた場所を、市民の憩いの場として提供しようと、長年かけて整備してきました。樹木や草花はどれくらいの大きさに成長するのか、日陰ではどんな植物が育つのか、相性のいい植物の組み合わせ方など、個人庭園に参考になるモデルガーデンとしての役割も備えているといいます。プロの技がたくさん詰まった植栽術を見に、ぜひ出かけてみてはいかがでしょうか。 四季の変化によって見どころが移ろう、 何度でも訪れたいガーデン 広大な敷地はエリアごとに区分けされ、それぞれに雰囲気の異なる見どころが設けられています。「ローズガーデン」「シャクナゲの斜面」「アヤメの湿原エリア」「エビネとヒメシャガの日陰」「カタクリとツツジの谷」「ガクアジサイの岬」「野草の枝道」「カルミアと東屋」「芝生広場」などのエリアがあり、季節の変化によって、見どころも次々と移ろっていきます。 5月上旬はチューリップが見頃で、約8,000球を植栽。毎年色の組み合わせを変えており、株元を彩るネモフィラなど一年草との組み合わせ方も参考になります。 里山の景色を生かしつつ、斜面を色で覆い尽くすように植栽されたシャクナゲのエリア。5月の2週目前後が見頃となり、サクラやヤマツツジも同じ頃に開花するので、春がいっぺんにやって来る北国ならではの風景を楽しめます。「この季節を待ってました」とばかりに、多くの方々が足を運んで特に賑わいを見せ、「最高の眺めが楽しめるハイキングコース」と親しまれています。 「泉ボタニカルガーデン」では、約400品種、約600本のバラが植栽され、6月中旬に見頃となります。写真は、手作りの木製パーゴラに仕立てた‘アンジェラ’の満開の様子。歩き疲れたら、パーゴラ下のテーブルとチェアで休憩ができます。園内にはたくさんの休憩スポットが用意されており、持ち込みでの飲食もOK。ゴミは各自持ち帰って、マナーを守りましょう。 職人さんが手作りした木製のアーチが何本も連ねられた小道は、幅約3m、奥行き約30m。ダイナミックなバラのトンネルは、赤の‘トラディション95’‘テス オブ ザ ダーバービルズ’‘LDブレスウェイト’、ピンクの‘スパニッシュ・ビーューティー’‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’‘ラウブリッター’、白の‘アイスバーグ’などと、花色を絞って優美に彩っています。 寂しくなりがちなアーチの足元には、キャットミントやアルケミラモリス、アリウム・ギガンチウム、ラムズイヤーなどの宿根草をボリュームたっぷりに植栽。アーチの庭への上手な取り入れ方のヒントになりそうです。 夏〜秋は植物の成長が著しく、 ボリューム感のある景色が広がる バラの季節が終わると、ヤマアジサイやセイヨウアジサイなど、アジサイが主役の季節へとバトンタッチ。さらに梅雨があけて夏を迎えると、ルドベキアやヒマワリなどを中心に、黄色い花々がガーデンに輝きを与えます。写真左は8月上〜中旬の景色。写真右は夏らしいビビッドな色づかいで、草丈の高低差を生かした植栽術が目を引きます。少し標高が高いので、真夏も植物がへたらず元気いっぱいに咲き誇る姿が魅力です。 秋になると、背の高い宿根草が伸び上がってきて、ボリュームたっぷりの景観をつくりだします。写真は10月頃で、さまざまなセージがダイナミックに群植されたコーナーが見どころです。 また、10月のハロウィンの季節はマルシェが開催され、たくさんのさまざまなイベントが楽しめます。公式ホームページでは、季節ごとに音楽コンサートやワークショップなどいろいろなイベント情報が掲載されているので、ぜひチェックしてみてください。 青空の下でいただく食事は、 いつもよりずっとおいしい! 「泉ボタニカルガーデン」内には、カフェ「Cafe Terrace Felicia」が併設されています。オープン時間は10:00〜16:00(ラストオーダー15:30)。4〜6月は無休、7〜11月は水曜定休。空が開け、風が頬をなでるオープン席が人気です。メニューはパスタ850円のほか、そば、うどん、丼ものがあり、季節によって変わります。オススメは手作りのケーキセット(ドリンクつき)850円です(写真右)。 ほかにも、ハンドメイド作家がつくる雑貨のショップや花苗・花木の売店があり、不定期でマルシェが立つなど、お買い物も楽しめます。 ペットも喜ぶ! 里山の景色を楽しみながらハイキングを 「泉ボタニカルガーデン」ではペットを同伴でき、一緒に園内のお散歩を楽しめます。リードをつけていれば、走り回ってもOK。これまで犬や猫、ウサギのほか、オウムまで来園したことがあるそうです。マナーとして、トイレの始末は各自で行いましょう。写真は「泉ボタニカルガーデン」看板犬のチェリーちゃん。園内の芝生広場に毎日のように出勤しています。 Information 泉ボタニカルガーデン 所在地:宮城県仙台市泉区福岡字赤下 Tel. 022-379-2698 http://www.izumi-green.co.jp/botanical/ アクセス: 仙台市地下鉄泉中央駅より 車で約30分 仙台泉I.Cより 泉ヶ岳方面へ車で約40分 仙台宮城I.Cより 国道48号線経由、国道457号線大和方面へ車で約40分 オープン期間:4月第2土曜日~11月第2日曜日 営業時間:9:30~17:00(最終入園は16:30) 入園料:大人500円、小学生100円、未就学児無料 会員パスポート(年内有効)1,000円 団体割引10名以上大人300円 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが、醍醐味ですね。https://twitter.com/passion_oranges/
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宮城県
花の庭巡りならここ! 澄んだ青空に広い花畑が映える、宮城「やくらいガーデン」
宮城県にある「やくらいガーデン」は、1997年にオープンした観光ガーデン。稜線の美しい薬莱山(やくらいさん)を借景に15万㎡という広大な敷地を生かして迫力ある花畑をつくり出し、面で魅せる演出が特徴的です。年間を通して約2,000種類の植物が数万株植えられ、季節によって景色がガラリと変わるのでリピーターも多く、年間約6万人が訪れる、人気のガーデンです。 春は菜の花やビオラが爛漫と咲いて絨毯を広げたような景色に 結婚式を挙げることができる、チャペル前の広場。地元でも親しまれている薬莱山を正面に望む、開けた視界の中に花畑をつくっています。春はビオラで円形花壇を構成。白、黄、紫、青などの花色で、華やかなボーダーをつくり出し、新郎新婦の門出を盛り上げます。 4月下旬〜5月中旬は、黄色い絨毯が敷かれたように、菜の花畑が広がります。春はスイセン、ビオラ、菜の花から始まり、バラ、ハーブへとバトンタッチ。秋はサルビア、ケイトウ、マリーゴールドなどへ引き継がれ、壮大な花畑のシーンを楽しめます。エリアごとに植栽を変えてそれぞれに見どころを設けており、大人の足でゆっくり歩いても1時間ほどで回れます。 初夏になるとバラのエリアが見どころに 6月中旬〜7月上旬には、バラコーナーが見頃を迎えます。アーチを連ねてトンネル状にし、つるバラをダイナミックに仕立てており、その下をくぐれば馥郁とした香りに満たされ、幸せな気分に。イングリッシュローズやオールドローズなど、約300株のバラが見られます。 バラが見頃の6月には毎週末にローズフェアを開催し、ガーデンツアーをしています。つるバラや木立性、修景バラなどさまざまな品種のバラが集まっているので、詳しい解説を聞きながら回れば、庭に迎えたい品種が見つかるかもしれません。見ごたえのある仕立て方のガイドから、自庭への応用のヒントも得られそうです。 秋は赤いサルビアが一面を覆い、青空とのコントラスが美しい 「やくらいガーデン」では、9、10月の秋が一番見ごたえのある季節。「ふるるの丘」では、赤のサルビアがカーペットのように一面を覆っています。15万株もが植栽されている花畑は、毎年植栽エリアやデザインを変えているので、この季節を楽しみに訪れるリピーターも多いといいます。 ケイトウや青のサルビアなどでライン状に畝をつくり出したエリアは、人気のフォトスポット。空が開けて視界が広がる景色に「日本じゃないみたい」「北海道のように壮大な景色」との感想が聞かれます。 また、秋はハロウィンにちなんで、カボチャやキノコのオブジェのディスプレイエリアも加わります。 おみやげ用のショップやレストランも充実! おみやげコーナーでは、ハーブティーや雑貨などが揃います。季節によって品揃えが変わるので、ぜひパトロールしておきたいもの。バラのハンドクリームやせっけん、タオルなどラブリーなグッズがずらりと並んで、目移りしそうです。 こちらは特に人気が高いという、バラのルームフレグランスシリーズ。種類によって香りのニュアンスが異なるので、トライしてお気に入りを見つけてみましょう。 「やくらいガーデン」では、レストラン「フォーリア」を併設しており、メニューが充実しているのも嬉しいところ。4月後半〜10月のハイシーズンはバイキングのみで、約40種類のメニューが70分間食べ放題。大人1,600円、小学生800円、3歳以上300円。営業時間は11:00〜16:00、ラストオーダーは平日14:30、土日祝日は15:30。ハイシーズン以外では単品で注文でき、ピザ、パスタ、チーズフォンデュ、ステーキなどに人気があります。デザートも各種揃うので、歩き疲れてひと休みしたい時には、ぜひ立ち寄ってみましょう。 Information 「やくらいガーデン」 所在地:宮城県加美郡加美町字味ヶ袋やくらい原1-9 TEL:0229-67-7272 http://www.yakurai-garden.com アクセス:仙台駅から車で約70分、古川駅から車で約40分 オープン期間:4月中旬~11月下旬 Open 10:00~17:00 入園料:大人700円、小・中学生200円 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが、醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/