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アジサイ(紫陽花)のコレクション300種!プロが育てるから花数が違う「横浜イングリッシュ…PR
首都圏屈指の300品種のアジサイが主役になる季節 遅咲きのバラと早咲きのアジサイが一緒に楽しめる2024年5月下旬の横浜イングリッシュガーデン。 2,200品種、2,800株ものバラが4月下旬から咲き継ぎ、2024年も多くの人を魅了してきた横浜イングリッシュガーデン。5月下旬からは、主役が遅咲きのバラから早咲きのアジサイへとバトンタッチして、景色が日々変わっています。 左/ピンクのバラ‘ローゼンホルム’とホタルブクロがコラボ。右/8mのオウシュウナラに赤バラ’ゾマーアーベント’ が咲くダイナミックな風景。5月下旬。 ‘ローゼンホルム’や‘ゾマーアーベント’など最晩生のバラが咲く頃になると、庭のあちこちで存在感が出てくるのがアジサイです。空のように爽やかなブルーや燃えるような真紅、チャーミングなピンク花など、個性溢れる300もの品種が日毎に色づいています。 遅咲きのバラと早咲きのアジサイが一緒に楽しめる2024年5月下旬の横浜イングリッシュガーデン。 一度訪れたことがある方は、「あんなにバラが咲いていた、同じガーデンとは思えない!」と驚くほど。日ごとに存在感を増すアジサイは、6 月中旬に最盛期を迎えます。 オレンジ色の‘ラ・ドルチェ・ヴィータ’の2番花とクレマチス‘アフロディーテ’がアジサイとコラボする景色(左)や、ライラック・ピンクの‘シスター・エリザベス’の2番花とアジサイがコラボする景色(右)が美しい6月下旬。。 その頃になると、再び花を咲かせるのはバラの二番花です。ひたすらゴージャスだった一番花に比べると少し控えめながら、ガーデンに彩りを添えています。バラからアジサイに主役が移り変わる5月下旬〜6月上旬と、バラの二番花が咲き始める6月中~下旬は、バラとアジサイが一緒に楽しめる贅沢なとき。多くの植物が生き生きと育つ横浜イングリッシュガーデンならではの景色に出会えます。 花の名にも注目したい個性あふれるアジサイの競演 ローズ・トンネルの下に植るアジサイの一つ、‘恋物語’は、白に赤の覆輪が美しい八重手鞠咲き。早咲きで、花付きがよく、育てやすい。完成度の高い品種。 花弁の縁をくっきりと紅に染めるのは‘恋物語’。 花の中に青い十字が浮かび上がる‘水凪鳥(ミズナギドリ)’、そして名前の通り! と言いたくなる花姿の‘ポップコーン’など、どのアジサイも美しく、花名も魅力的。歩を進めるたびに出会う個性あるアジサイの数々をじっくり楽しんでください。 左/花弁(萼片)の縁が丸くカールする‘ポップコーン’。右/花(萼)の中心に青い十字が浮かび上がる‘水凪鳥(みずなぎどり)’。 横浜イングリッシュガーデンに咲くアジサイたち。左上から時計回りに/モナリザ、泉鳥、ギャラクシー、てまりてまり、小町、星花火、レッド・エース、メルティ・ラブ。 夏のガーデンフラワーと咲き競う最高品質のアジサイ 全国各地のアジサイの名所とはひと味違う花景色が評判の横浜イングリッシュガーデン。その理由は、「庭園」という空間でアジサイが咲いているからです。アジサイだけが咲く名所も圧巻ですが、ここでは例えば、6月中旬からデイ・リリー(ヘメロカリス)、ユリ、アカンサスなど、さまざまな花とアジサイの奏でるカラーハーモニーを楽しむことができます。 庭園の権威ある世界大会で優秀庭園賞を受賞している横浜イングリッシュガーデンのガーデナーたちは、アジサイの栽培技術に長け、独自の技術で花を咲かせています。 そのため、ほかでは見られないようなビッグサイズのアジサイが、園内を進むごとに出現。その大きさとともに、圧倒的な花の数にも驚かされます。 映えスポットが出現! 期間限定のアジサイ・ディスプレイ 2024年のアジサイ・フェスティバルの様子。5月下旬は、バラが咲き残るローズトンネルの下で、一緒にアンプレラとアジサイの装飾が楽しめる貴重な光景に。 「アジサイ・フェスティバル」期間中は、毎年“映えフォトスポット”として人気の高いディスプレイがローズトンネルに出現。今年は、雨粒のようなサンキャッチャーが縁取るフラワー形のアンブレラが頭上を彩り、色とりどりのアジサイが園路を飾ります。雨にも色が冴えるアジサイの花風景を、ぜひ園内でご覧ください。 庭散策の後は、冷たい花モチーフのスイーツでクールダウン! 花々の美しさで癒やされたら、併設するカフェ「YEG Original CAFE」でクールダウンがおすすめ。アイスコーヒーやサンドイッチなどのカフェメニューのほか、特に人気なのが、見た目も可愛い「フラワーソフト」。バラとバニラのミックスソフトに、エディブルフラワーをカラフルにトッピングした、ここでしか味わえない美味しさです。また、アジサイ・フェスティバル期間中は、アジサイ色の爽やかな飲み物が登場! 青リンゴをベースにピーチとブルーハワイのゼリーをトッピングした見た目にも爽やかな「あじさいソーダ」は、リフレッシュできる飲み物です。パラソルの陰で花々の香りに包まれながら、ガーデン散策の余韻に浸るティータイムを過ごせます。 日が傾く夕方も庭散策におすすめの時間帯です。日陰のベンチに腰掛けて花々に囲まれる贅沢な時間をお過ごしください。左上に雲のようにふわふわの花穂をつけるのは、花木のスモークツリー。 本格的な夏に向けて、アジサイに混じってスモークツリーやヘメロカリス、ユリ、アカンサスが咲き継ぎ、訪れるたびに発見のある名園「横浜イングリッシュガーデン」。庭づくりの参考に、花知識を深めるために、また、大切な人と過ごす癒やしのデートスポットとして、ぜひお出かけください。
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見渡す限りバラが咲く! 特別な時間を過ごせるバラ園「横浜イングリッシュガーデン」 ロー…PR
横浜イングリッシュガーデンが「一年で最も美しい季節」到来 入口からおよそ50mにわたりバラを這わせた大型アーチが連なる「ローズ・トンネル」。淡いピンクの‘マニントン・マウブ・ランブラー’やサーモンピンクの‘フランソワ・ジュランヴィル’、紫の‘アイヴァンホー’などが頭上を埋め尽くします。写真は、昨年5月上旬の様子。現在の庭の様子やバラの開花状況は、InstagramやHPでご確認ください。 極早咲きのバラが咲き始めた「横浜イングリッシュガーデン」に、一年で最も美しい季節がいよいよやってきます。園内に一歩足を踏み入れれば、目の前には無数のバラが大アーチを縁取る、夢のようなローズトンネルが皆さまをお出迎えする時期ももうすぐです。そして右に進めば、ワインレッドやパープル、ダークレッドのバラとクレマチスが混ざり咲き、足元にはブロンズリーフの植物がコラボするシックな印象の「ローズ&クレマチスガーデン」です。 2024年横浜イングリッシュガーデン バラの開花予想 4月中旬にモッコウバラや‘ダーム・チェリー・パイ’などの早咲きのバラが続々と咲き始めています。今年のバラの開花は、例年並みのペースとなる見込みで、5月のゴールデンウィーク後半~明け頃より見頃のピークを迎える予想です。*現在の庭の様子やバラの開花状況は、InstagramやHPでご確認ください。 「ローズ&クレマチスガーデン」に植栽されている多くのバラは、素晴らしいダマスク香を放ちます。 ‘ラプソディー・イン・ブルー’や‘ベルベティ・トワイライト’、‘真夜’……。ぜひ香りを確かめて。 圧倒的な花に包まれて時間を忘れる癒やしの庭 ‘パーパ・ジョン・ポールⅡ’や‘プリンセス・オブ・ウェールズ’などの白バラを主役に、白色の宿根草、白斑入りの植物を組み合わせた「ローズ&ペレニアルガーデン」。白花に囲まれるホワイトガーデンが時を忘れさせてくれます。 さらに先へ進み、アーチを抜けると、白バラが眩しく輝く別世界に迷い込んだり……。どこも見渡す限りバラが咲き、贅沢な時間が過ごせるガーデンです。 この季節は、バラだけでなく株元に茂る宿根草などの草花も美しい花々を咲かせています。バラに寄り添うように咲くオルレア、思わず触りたくなるふわふわなラグラスの穂、風に揺れるたおやかなアグロステンマ、お互いを引き立て合うクレマチスの花々……。バラの開花とぴったり合う草花が選ばれており、庭づくりのヒントもいっぱい見つかります。 世界最高水準の管理下で育つバラたち 「横浜イングリッシュガーデン」に咲くバラは、約2,200品種 2,800株に上り、国内外でも屈指のコレクション数を誇ります。今では希少な古い品種をはじめ、よそでは見ることができない国産品種、さらには最新の品種まで多彩なセレクション。これら多くのバラたちを最高のパフォーマンスで咲かせるには、管理のテクニックが必要です。 スーパーバイザーの河合伸志さん率いる「横浜イングリッシュガーデン」のガーデナーたちによるバラの管理水準の高さは、世界的にもトップクラスと評され、海外の専門家が見ても驚くようなレベル。最高品質のバラが、それぞれの品種本来の特性を発揮し、景色として楽しめるだけでなく、一つひとつの品種をじっくり観賞できるのも、この庭の大きな特徴です。 何度も訪れたくなるバラの開花リレー 淡いピンクやモーヴカラーのバラを主役に、ピンク、青、紫などのハーブ類、ライムリーフの植物などを組み合わせた明るい色相の「ローズ&ハーブガーデン」。 2024年の横浜イングリッシュガーデンでは、4月上旬に極早生のバラが咲き始めています。今年のバラの開花は例年並みのペースとなる見込みで、5月のゴールデンウィーク後半~明け頃より見頃のピークを迎える予想です。ゴールデンウィーク前後は気温がまださほど高くないため、花色がしっかりと発色し、また最も力のある房の中央のつぼみが開く時期。一輪の花をじっくり眺めたり、クローズアップして写真を撮るのに最適なタイミングです。 毎年、新しいバラが追加植栽され、進化した景色が楽しめます。左は、庭の奥へと誘う遅咲きのつるバラ‘ホワイト・イメンジー’が絡むアーチ。右は、8mの樹木に絡めた赤バラ迫力の風景を作ります。 5月下旬になると最晩生のバラが咲き始めます。この頃にはローズトンネルの突き当たりにピンクのバラの壁が現れ、池の脇には赤いバラの柱が出現。8mの高木に絡むバラや白花がふわりと咲くアーチなど、訪れる度に景色が変化し、見どころが絶えません。そして同時期に、庭の主役の座はそっとアジサイたちに引き継がれ、季節は巡ります。バラとアジサイが一緒に楽しめる貴重な時期もお見逃しなく。 バラの時期限定「早朝プレミアム開園」のお楽しみも! 例年好評の「早朝プレミアム開園」も開催します。時に露をまとい、シャキッとした新鮮な朝のバラは、ひと際美しい表情を見せます。また品種によっては、朝と日中では異なる印象の香りを放つ花があります。じっくりとバラの聞香をするのも通の楽しみ方。 朝の光は日中の光に比べると写真撮影に適していて、混み合わない早朝プレミアム開園タイムのみ三脚の使用も可能です。美しい写真をカメラに収めたい方には見逃せない期間、ぜひ早起きをして出かけましょう。 「早朝プレミアム開園」の開催は、4月20日(土)~5月 19日(日)の期間限定で、通常の開園時間より2時間早く入園いただけます。朝8:00開園~9:30受付終了(10:00より通常開園)。料金は、当日の入園料 +「早朝プレミアム開園」イベント料金大人800円/小中学生400円/未就学児無料(年間会員はイベント料金800円のみ)。 ●「早朝プレミアム開園」のチケット販売は、電子チケット(楽天・アソビュー)のみ販売です。コチラから購入いただけます。 情熱的な赤いバラが主役のエリア「ときめきガーデン」。 通常閉じられている「ときめきガーデン」がバラの時期限定でオープン。ときめく縁結びのガーデンになればと願いを込めて作られた、情熱的な赤いバラが主役のエリアです。‘恋心’や‘ラスティング・ラブ’など、恋愛にまつわるバラが多数植えられています。思い出に残るデートスポットとしておすすめです。 <特別展示>Imperial Roses 〜皇室ゆかりのバラ展示〜 2022年の展示の様子。4/20より開花期間中、「tvkハウジングプラザ横浜」中央通りに展示いたします。 例年人気の企画、皇室に由来するバラ「エンペラーズ・ローズ」が、本年も期間限定で展示します。美智子上皇后のバラ‘プリンセス・ミチコ’と‘エンプレス・ミチコ’、‘プリンセス・アイコ’など、全12品種の展示を今年は、開場50周年の「tvkハウジングプラザ横浜」中央通りに展示予定です。豪華な花々を一堂に観賞できる貴重なこの機会をお見逃しなく。 上段左から/‘ハイネス・雅’、‘ハイネス・愛’、‘プリンセス・アイコ’、‘プリンセス・ヒサコ’ 中段左から/‘プリンセス・サヤコ’、‘プリンセス・チチブ、‘プリンセス・ミチコ’、’プリンセス・ミカサ’ 下段左から/’プリンセス・ナガコ’、‘エンプレス・ミチコ’、‘プリンセス・ハナコ’、‘プリンセス・タカマツ’。ガーデン出口を出て右手奥「ヨコハマくらし館」入り口付近に開花期間中展示されます。 園内でお気に入りの香りを探そう! 豊潤な香りはバラの醍醐味 今回、駐日ブルガリア共和国大使館より譲り受けた「ブルガリアンローズ」は、香りのバラの代表ともいうべき存在であり、最も上質な香りのバラの一つです。その香りは、華やかでいわゆるバラらしい香り。花に顔を近づけて香りを深く吸い込めば、体全体がバラに包まれたかのよう。人々を幸福にするバラの香りに見せられて、バラの虜になる人も多くいます。横浜イングリッシュガーデンに咲くバラのなかにも、香りがよい品種が数々あり、咲き立ての香りを自由に味わえます。ぜひ、お気に入りのバラの香りを見つけてください。 スーパーバイザー河合伸志が選ぶ「横浜イングリッシュガーデン」に咲く香りのバラ5選 芳純(ほうじゅん) モダン・ローズで最もよい香りのバラの一つとされ、その名の通り豊潤なローズの香りがあり、同時に爽やかさも奥底に感じられる。化粧品会社によってこの香りをイメージした商品が誕生している。 アンブリッジ・ローズ 柔らかな色彩に豊満な印象のカップ咲きの花には、強いアニス(ハーブの一種)のような香りがある。やや薬臭い印象の個性的な香りのため、好き嫌いがはっきりと分かれる。 シルバー・シャドウズ グレーの陰影を感じる薄紫の花には、甘さと爽やかさを兼ね備えた香りがある。目を瞑りその香りを深く吸い込むと、新緑の森の中にたたずんでいるかのように思えてくる。 アンヌ=マリ・ドゥ・モランヴィル パールのような小さな花には不思議な香りがある。香りの研究者いわく「カメムシの香り」とのこと。怖い物見たさで、ぜひ嗅いでみるのも一興。まさかバラにこんな香りがあるとはと驚くかもしれない。 ドゥフトボルケ ボリュームのある大きな花には、熱帯の果実を思わすような濃厚な香りがあり、その強さに思わず頭がくらくらしそうになる。古くより香りの名花として知られる品種で、品種名は「香りの雲」の意味。 バラ満開の園内で優雅な時間を過ごそう 約2,200品種 2,800株のバラが咲く「横浜イングリッシュガーデン」に一歩入れば、そこは非日常の癒やしの空間。咲き立てのバラの香りを嗅いだり、日に照らされて輝く花々に出会った感動を写真に撮ったり、木陰のベンチで家族や友人、恋人と語らったり……。一年で最も美しいガーデンで、ぜひ今年一番の素敵な思い出を作ってください。 日が傾く夕方も庭散策におすすめの時間帯です。ベンチに腰掛け、バラ咲く風景を存分に眺める贅沢な時間をお過ごしください。 ‘バラの国’ブルガリアの魅力を知る2日間!「ブリガリア・フェア」※2024年の開催は終了しました。 横浜イングリッシュガーデンに植樹されたのは、香料を取るためにブルガリアで古くより栽培されている本家本元のブルガリアン・ローズ(写真は昨年開花の様子)。駐日ブルガリア共和国大使館マリエタ・アラバジエヴァ大使を通し、ブルガリア国立バラ研究所から寄贈された貴重な1株です。貴重な株の今年の開花もご期待ください。 昨年、駐日ブルガリア大使館より寄贈された「ブルガリアン・ローズ(ロサ・ダマスケナ、トリギンティペタラ、カザンラク)」の株が植樹されて一年を迎えた今年、ローズ・フェスティバル開催初日となる4/20(土)・21(日)に「ブルガリア・フェア」を開催! 駐日ブルガリア共和国大使館の後援により、見て・聞いて・食べて・買って、ブルガリアを満喫できる貴重な2日間です。ぜひ横浜イングリッシュガーデンで、ブルガリアを旅する気分で体験してください。 ブルガリアン・ローズが植る芝生のエリアでは、ブルガリアの民族衣装をまとったダンサーが「ブルガリア・フォークダンス」を披露するほか、ブルガリアの魅力を紹介する講演会、伝統的なブルガリア刺繍のワークショップなど、‘バラの国’ブルガリアの魅力を堪能するイベントです。併設のショップ・カフェでは、ブルガリアン・ローズを用いたジャムなどを販売するほか、ブルガリア産ワインの出張販売もお見逃しなく。 昨年の「ブルガリア・フェア」イベント報告記事はこちら『至高のバラ「ブルガリアン・ローズ」が横浜イングリッシュガーデンに登場』 民族衣装をまとったダンサーが「ブルガリア・フォークダンス」を披露 園内「ローズ&シュラブガーデン」芝生エリアにて、色鮮やかな民族衣装をまとったダンサーが「ブルガリア・フォークダンス」を披露します。日時:4/20(土) 11:00、13:00、14:00、15:00頃予定 4/21(日) 11:30★、13:00、14:00、15:00頃予定 ※雨天時は変更、★印の時間帯はガーデンエントランスにて開催。 講演会「バラの国ブルガリア」4月21日(日)14:00〜14:40 駐日ブルガリア大使員を講師にお招きして、ブルガリアの魅力についてご紹介していただきます。参加費無料。ヨコハマくらし館イベントスペースにて座席数20席程で行います。また、4/20(土)・21(日)は、同場所でブルガリアを紹介する写真やパネル、民族衣装も展示いたします。 ブルガリア刺繍のワークショップ 美しい色と伝統的な模様のブルガリア刺繍を体験していただけるワークショップを開催します。参加費無料。講師:山美イレン氏(エンブロダリスタジオ羅美那)日時:4/20(土)・21(日)各日2回 11:00〜12:00/13:00〜14:30 *各回参加ご希望の方は、10時より会場にて配布する整理券をお受け取りください。場所:ヨコハマくらし館イベントスペース
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宿根草とグラスの美しいハーモニーで話題のガーデン「服部牧場」を訪ねる
初夏の服部牧場を訪ねて 左から時計回りに、クナウティア、ルドベキア・ゴールドスターム(黄花)、アスチルベ、ヘメロカリス・クリムゾンパイレーツ(中央赤花)、銅葉のニューサイラン、クナウティア・マケドニカ(赤い小花)、スティパ・テヌイッシマ、ヤブカンゾウ(ニューサイラン手前のオレンジの花)、バーベナ・ボナリエンシス(淡紫の背の高い植物)。 ガーデンストーリーで服部牧場をご紹介した最初の記事は、2020年1月に公開しました(前回記事はこちら)。ついこの間くらいに思っていたら、もう3年半の月日が経っていました。前回は、晩秋から初冬のグラスや宿根草の枯れ姿が中心でしたが、今回は今年2023年6月後半に訪ねた、さまざまな花が生き生きと咲き乱れる彩り美しい服部牧場のご紹介です。 左から、ヘメロカリス・ベラルゴシ(赤花)、アキレア(白)、ベルケア・パープレア(淡いピンクの花)、ダリア・サックルピコ(ヘメロカリス上のオレンジ)が左ボーダーの彩りに。小道奥で黄色く輝く葉は、ニセアカシアフリーシア、その左で丈高く茂るのはバーノニア。右手前では、バーベナ・ボナリエンシスが咲き、奥の銅葉のニューサイランの手前で、赤花のポンポン咲きダリア・サックルバーミリオンがアクセントに。 グラスがいい仕事をするガーデン 左下から時計回りに、スティパ・テヌイッシマ、フクシア・マジェラニカ(赤花で吊り下がった形状)、銅葉のニューサイラン、アメリカテマリシモツケ‘サマーワイン’(銅葉の木)、ホルディウム・ジュバタム(中央の生成り色のグラス)、ルドベキア・マキシマ(右上背の高い黄花)、フロックス‘レッドライディングフット’(赤ピンク花)、ヘメロカリス(桃色花)。 思い起こせば、3年前の僕は“グラスを多用したガーデン”こそが新しいガーデンの形だと信じ、夕陽に輝くグラスやシードヘッドの写真ばかり追い求めていました。グラスが多数植栽されているこのガーデンにも、何回も足を運んだものです。 左下から時計回りに、バーベナ・ボナリエンシス、バーベナ‘バンプトン’(ボナリエンシスの株元のこんもり姿)、ダリア‘サックルブリリアントオレンジ’(ポンポンダリア)、ダリア‘サックルコーラル’(隣のポンポンダリアの赤)、スティパ・テヌイッシマ、アガスターシェ・ルゴサ・アルビフローラ(スティパの上に写る縦長の花穂)、フロックス‘ブライトアイズ’(ピンク)、ミソハギ(ピンクのフロックスの後ろに写る縦の紫色の花穂)、クロコスミア‘ルシファー’(ミソハギの後ろ)、カライトソウ(中央ピンクの垂れ下がる花穂)、アメリカテマリシモツケ‘ディアボロ’(右上端の銅葉の木)、フロックス‘ブルーパラダイス’(右側中段の横に広がる紫の花)。手前で2本の花穂が上がるアカンサス・スピノサス‘レディムーア’がこのコーナーを印象付けている。 秋から冬にかけてこのガーデンを訪れた際は、グラスの美しいシーンをカメラに収めることで満足していましたが、やがて季節が変わり、春から夏になると、グラス類に代わって宿根草たちがガーデンの主役になっていました。 左/上から、アリウム‘サマードラマー’、ダリア‘ミズノアール’、ユーパトリウム・アトロプルプレウム(右上)、ベロニカストラム‘ダイアナ’(白のとんがった花)、グラジオラス‘バックスター’、アスチルベ・プルプランツェ(右端のピンク花)、メリカ・キリアタ(手前下のグラス)。右/ベロニカストラム‘ダイアナ’、ユーパトリウム・アトロプルプレウム(左上)、奥の彩りは、ヘリオプシス‘サマーナイツ’(黄色)とダリア‘熱唱’(赤花)。 宿根草が生き生きと育つそのそばには、グラス類が存在しています。代わる代わる咲く宿根草の花々は、それを引き立てる名脇役のグラスが組み合わされているからこそ美しいのだと、改めてこの庭に気付かせてもらったように思います。 カメラマンを唸らせる美しいガーデン 左下から時計回りに、アガスターシェ・ルゴサ・アルビフローラ(縦の花穂)、バーベナ・ハスタータ‘ピンクスパイヤー’、フロックス‘ブライトアイズ’(ピンク)、ダリア‘サックル・ルビー’(赤いポンポンダリア)、ミソハギ(サイロの屋根の下に写る縦の紫の花)、クロコスミア‘ルシファー’、カライトソウ(中央ピンクの垂れ下がる花穂)、ヘリオプシス‘サマーナイツ’(カライトソウの後方右に写る黄花)、アリウム‘サマードラマー’、ダリア‘ティトキポイント’(いろんなダリアが重なって写っているが、一重のピンクで中央がオレンジっぽいダリア)、オレガノ‘ヘレンハウゼン’(カライトソウの手前右)、バーベナ‘バンプトン’(カライトソウ左下のふんわり姿)、カラミンサ(オレガノの手前)、ミューレンベルギア・カピラリス(手前右角に写るグラス)。 この多くの宿根草やグラス類をナチュラルに組み合わせて美しいシーンを作り、いくつも僕に見せてくれるのは、“寝ても覚めてもガーデンと植物のことが気になってしまう”服部牧場のガーデナー、平栗智子さん。僕のガーデンフォトの最良のパートナーだと、いつも感謝しています。 上左/ヘメロカリス‘ブラックアローヘッド’ 上中/下からダリア‘冬の星座’、ユーパトリウム‘アイボリータワー’、アリウム‘サマードラマー’、バーノニア 上右/エキナセア‘ミルクシェイク’ 下左/モナルダ・プンクタータ 下中/ベルケア・パープレア 下右/カライトソウとフロックス‘クレオパトラ’。 ここでご覧いただいている写真は6月の服部牧場で、伸び伸びと育った大型の植物をふんだんに使う“平栗智子流のガーデンデザイン”による、生命感溢れるシーンばかり。夕方の沈みかけた綺麗な光で、思う存分撮影してきた大満足の写真満載です。 左下から奥の順に、エキナセア‘ピンクパッション’、トリトマ‘アイスクイーン’、スタキス、アスター‘アンレイズ’(緑色のこんもり姿)、パニカム‘ブルーダークネス’(アンレイズ左のグラス)、チダケサシ(アンレイズの後ろの淡いピンクの花穂)。右側、斑入りのフロックス‘ノーラレイ’とエキナセア、株元の丸葉は、ヒマラヤユキノシタ。 そして、各写真に添えられた解説は、平栗さんがこの写真を見ながら丁寧に品種名を書き出してくれたものです。この景色を作る鍵となる宿根草の具体的な品種名の数々は、ガーデンラバーズさんにとって最良のテキストになると思います。この記事で服部牧場の魅力の秘密が伝わることを期待しています。
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【話題のスポット】森の中の北欧が香るヒーリングガーデン 『ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ』
フラワーアーティスト ニコライ・バーグマンが考える誰もが心癒やされるガーデン デンマーク出身のフラワーアーティスト ニコライ・バーグマンさん。ボックスに花を敷き詰めた‘フラワーボックス’を生み出し、国内外に多数のフラワーブティックを展開する、今をときめくフラワーアーティストです。 20年以上日本に暮らし、切り花の世界で培った感覚を“ガーデン”という形を用いて新たに表現。アーティストとしての次なるステージを、ここ箱根でスタートさせました。 エントランスから見上げた風景。きらきらとこぼれる木洩れ日に心躍る。* 9,000坪もある手つかずの森を極力そのまま生かし、自ら仲間と開墾してつくった『ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ』。9年の月日を費やし、一昨年2022年4月にオープンしました。緩やかな傾斜が続く敷地内では、散策路に自生する植物に触れ、鳥のさえずりを聴き、新鮮な空気が味わえます。自然を求め、多くの人々が、訪れています。 箱根はアジサイの名所ですが、園内の約2,000株ものアジサイは、バーグマンさんが植えたもの。7月中旬が見頃。 バーグマンさんは、かねてより「日々得られるインスピレーションを形にして永続的に残したい」という思いを抱きながら、それにふさわしい場所を探していました。そんなとき、箱根の土地を大切に扱ってくれる人を長年探していた地主さんに出会ったことで、庭づくりの計画が進展。そして、9年の歳月を費やして完成したのが、『ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ』。「身近な自然を新たな視点で味わってもらいながら、僕の大好きな箱根ももっと知ってもらいたいんです」とバーグマンさん。 デンマークの国土は平らで、最高地点でも海抜わずか173mほどしかないため、日本の連なる山々は新鮮で、海抜600mの箱根もとても魅力的でした。この起伏に富んだ地に、デンマークの豊かな自然や慣れ親しんだ近所の農園、家族の庭など、心の原風景を映し出し、日本とデンマークの自然を融合させています。 敷地中に生い茂る約2mもあるクマザサを刈って設けた平らな広場。デンマークのアウトドア家具ブランド『SKAGERAK(スカゲラック)』のファニチャーを点在させているので、ここでランチを食べたりお茶を飲んだりしても。* 風景をデザインするだけでなく、サステナブルであることも大切にしています。例えば、伐採したクマザサは短くカットして、園路をマルチングするチップとして活用。雨後に水がはけやすいほか、ふかふかとして歩きやすいなど利点がいっぱいです。 倒木の幹は花台に、枝葉はガーデン内のオブジェの材料として活用しています。バーグマンさんの豊かな発想は、生命の循環を意識することからも生まれています。 切り株や古い木の根元に生えるキノコたち。自然な森の姿に出会える。 「ここには、箱根特有の色や香りがあり、独自の自然が息づいているんです。ユニークな生態系の保全を第一に、自然と融合できる機会を提供しつつ、癒やしと新しい発見、インスピレーションを得られるような場所を目指しています」。 枯れ枝をスクエアにまとめたものと、ツゲのトピアリーをリズミカルにレイアウト。見せ場となっている造形的なシーン。 左/木のツルを繭のような形に編んで吊したオーナメント。不思議な雰囲気を醸している。中/折れた木の枝を束ねて作ったオブジェ。右/伐根したクマザサの根をボール状にまとめたオブジェ。 左/梅の剪定枝を園路脇の柵に活用。ところどころに芽吹いた葉が見られる。中/枯れ枝や剪定枝を鉢植えのマルチに活用。サークルを描いて施すところが、やはりデザイナーならではの小技。 右/流れるように並べられた本小松石。アーティストらしい小技があちこちで見られる。 パビリオンが感じさせるフラワーアーティストが紡ぐ洗練 自然に親しみながら木漏れ日の輝く園路をたどると、都会的な雰囲気を放つパビリオン(グラスハウス)が出現します。黒いフレームが北欧の雰囲気を漂わせるガラスの温室。バーグマンさんが気に入っているデンマークのメーカー『JULIANA社』のものです。ブラックは森の中で悪目立ちしない色。 最初に出会うショップパビリオンでは、バーグマンさんがセレクトした草花を販売しています。初夏は大好きなアジサイをメインに、白・ブルー・紫・ピンクの花が、『SKAGERAK』のファニチャーとともにディスプレイされていました。 マメツゲのトピアリーが、都会的なデザイン性を加えている。 パビリオン内には、見頃を迎えたあでやかな鉢植えが、効果的に配置されています。これらは盛りを過ぎても切り花のように捨てられることはなく、ほかの場所で養生し、また見頃になったらディスプレイに出されます。このスタイルをバーグマンさんは「モバイルガーデン」と称し、飾るだけでなく、植物の健やかな栽培・生育にも意識を向けています。 一番高い場所にある見晴らしのよいバレービューパビリオン。ウッドデッキも斜面側に設置されています。 イベント時などは、バーグマンさんの豪華なアレンジが見られることも。 北欧の洗練が香る心にくい演出をチェック! パビリオンだけでなく、園内あちこちに散りばめられたデンマークらしいデザインも見逃せません。最も効果的なのが、フォーマルな印象が強いツゲやコニファーのトピアリー。一般的には野趣に富んだ空間ではほとんど用いられませんが、あえて異なるスタイルのものを導入することで、自然な風景を洗練されたシーンに昇華させることができるのです。これをさりげなくやってのけるのは、バーグマンさんだからこそ。クマザサが茂る原生林に見事に溶け込ませています。 傾斜の急な場所に設けた蛇行する階段は、グラスハウスに合わせてブラックにペイント。北欧らしいしつらい。 園路の分岐点にもゲッケイジュのトピアリーやツゲのコンテナが。箱根の自然に不思議とマッチしている。 大きなコンテナがシンメトリーに置かれた、新たな空間への入り口。自然と相反するスタイルも、コンテナの色形・質感をうまく選べば、こんなにも素敵によくなじむ。 園内には、『SKAGERAK』などのファニチャーが各ポイントに設置されています。手触りのよいチェアでくつろぎながら、自然の息づかいを感じてみましょう。 北欧風インテリアのカフェで、こだわりのメニューを味わって 散策のあとは、エントランス奥にある『ノム ハコネ(NOMU hakone)』で、オーガニックコーヒーとこだわりのスイーツを。心地よい陽光が差し込む空間には、デンマークの老舗家具ブランド『フリッツ・ハンセン(FRITZ HANSEN)』や、照明ブランド『ルイス・ポールセン(LOUIS POULSEN)』など、スカンジナヴィアスタイルを取り入れ、北欧の雰囲気の中でくつろぎの時間を楽しむことができます。 北欧風のブラックの建物の中は、あたたかみにあふれる素敵なしつらいが。 カフェでは、ガーデン内の倒木を切り出してバーグマンさん自らデザインした、無垢のテーブルを使っています。すべての人や物に感謝するバーグマンさんの精神が、あちこちで見られます。 「箱根の素材をふんだんに使用したデンマークらしい料理」をテーマに、箱根周辺で育った野菜や果物を取り入れたサラダやスイーツを提供。国産小麦にこだわったパンは自家製酵母で発酵させて、毎日キッチンで焼き上げています。ここだけの季節のメニューを、ぜひ味わってみて。 またすべてのメニューが、ガーデン内のベンチや広々としたカフェパビリオンでいただけます。バスケットに入れてもらえるので、森の中でピクニック気分を楽しんでも。 カフェ内には、『ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ』でしか購入できないさまざまなオリジナルグッズが揃う。また、プリザーブドフラワーのボックスも販売。 カフェ横にも、たくさんのツゲのトピアリーが。きれいに並べすぎないところがポイントで、濃紺の背景に美しく映える。 アジサイが咲き誇る入り口からの坂道。アジサイは、南青山にあるニコライ・バーグマンさんのフラワースクールで花材として使った株を植えたもの。無駄をせず、循環させることを徹底している。* フラワーアーティスト ニコライ・バーグマンの感性と箱根の自然が共鳴した『ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ』。ここにつながるすべてのものを大切にする思いと、自然を守ることを核とした姿勢で育まれています。雨の日も楽しめるガーデン。ぜひ、四季折々に彩られる美しい風景を見に訪れてみてください。 ニコライ・バーグマン(Nicolai Bergmann)デンマーク出身のフラワーアーティスト。20年以上日本を拠点として活躍し、現在、国内外に多数のフラワーブティックを展開している。日本の伝統、文化、風土から得られる和のインスピレーションとデンマーク(洋)スタイルとを融合させたデザインに定評がある。 【Garden Data】 ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ神奈川県 足柄下郡 箱根町 強羅 1323-119TEL: 0460-83-9087https://hakonegardens.jp/開園時間:10:00~17:00休園日:水曜日 (水曜日が祝日の場合は開園し翌木曜日を休園)アクセス:箱根登山電車・「強羅駅」下車→箱根登山バス・観光施設めぐりバス「ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ」バス停下車すぐ。「強羅駅」からタクシーの場合約5分。車の場合は、御殿場ICから国道138号→国道733号経由(22km)で約40分。箱根湯本から国道1号→強羅駅→国道733号経由(10km)で約25分
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至高のバラ「ブルガリアン・ローズ」が横浜イングリッシュガーデンに登場
世界一のバラの香料を生産するブルガリア「バラの谷」 朝日を浴びて輝き出すバラの谷。nikolay100/Shutterstock.com ブルガリアの中部、バルカン山脈の南に位置し、スレドナ・ゴラ山脈との間に挟まれた東西約140kmの細長い渓谷、通称「バラの谷」。5月、吸う息や吐く息さえもバラ色に染まりそうなほど、谷はブルガリアン・ローズのピンク色で埋め尽くされます。ブルガリアン・ローズはロサ・ダマスケナ、カザンラクの名前でも知られるオールドローズの一つで、樹高は人の背丈程度。春にピンク色のクシュクシュとした愛らしい花を咲かせますが、何よりも人を引きつけるのは、その香りです。ブルガリアン・ローズの香りは「ダマスク香」というバラを代表する甘く芳しい香りで、さまざまな現代の園芸品種にも受け継がれています。 花は一つひとつ丁寧に手摘みされる。macondo/Shutterstock.com バラの谷では何世紀にもわたってバラの栽培が行われ、国家事業の一つとしてローズオイルが生産されてきました。北海道とほぼ緯度を同じくし、湿気が少なく冷涼なこの地で生産されるローズオイルは、その品質の高さから「黄金の液体」と称され、シャネルなど多くのメゾンが自社の香水にブルガリアン・ローズオイルを用いています。高い品質を維持するために、ブルガリアにはバラの花やローズオイルの栽培者・扱い業者の権利と義務を法制化したバラ製造に関する法律があり、世界に誇る品質が守られてきました。 摘み取られたブルガリアン・ローズは袋詰めされ、すぐに抽出所へ。RaDoll/Shutterstock.com ブルガリア国立バラ研究所は品質維持のための中枢機関で、ローズオイルやローズウォーターの分析・評価・認定を行うとともに、その効果効能についての化学的・薬理学的な研究が進められてきました。ダマスクローズは他国でも栽培されローズオイルの生産が行われていますが、生産地や抽出の技術などによってローズオイルに含まれる成分には大きな差が生まれます。 Anita Ben/Shutterstock.com バラの谷のローズオイルは275 種類以上ものマクロ、ミクロ成分を含有し、複合的かつ絶妙な構成配分であることが分かっています。ゆえに調香師の世界では、単にダマスクローズオイルではなく、「ブルガリアのダマスクローズオイル」を用いることが重要なポイントであることは常識です。「至高の香り」と呼ばれるバラの谷のローズオイルは香水として用いられるだけでなく、その多彩な微量要素の働きにより疾病治療や美容、女性特有の不調などに古くから利用されてきました。 ブルガリア国立バラ研究所からYEGに寄贈された特別な1株 そんなバラの国、ブルガリアから、神奈川県横浜市のローズガーデン「横浜イングリッシュガーデン」にブルガリアン・ローズがやってきました。バラの谷の東端に位置する街、カザンラクの名前でも呼ばれるこのバラは、日本でも苗が市販されていますが、今回やってきたのは、駐日ブルガリア共和国大使館マリエタ・アラバジエヴァ大使を通し、ブルガリア国立バラ研究所から寄贈された貴重な1株。2023年4月28日(金)に、マリエタ・アラバジエヴァ大使とテレビ神奈川熊谷典和社長による植樹式が執り行われ、ブルガリアン・ローズが横浜イングリッシュガーデンの芝地エリアに根をおろしました。 左から「横浜イングリッシュガーデン」スーパーバイザーの河合伸志さん、ブルガリア大使、テレビ神奈川熊谷典和社長。 ブルガリア大使のバラの楽しみ方 バラはブルガリアの国花で、女の子の名前にバラが使われていたり、ブルガリアでは人々の暮らしにとても身近な存在だといいます。大使ご自身もバラが大好きで、公邸にもカザンラクが植えられています。 「この季節は朝、カザンラクの香りをかぎに庭に出るのがとても楽しみなんです。バラは観賞するだけでなく、ブルガリアではバラジャムやバラの蜂蜜など、食卓にもしばしば登場します。これらは胃によいことでも知られ、私はパンケーキやヨーグルトに入れて食べるのが好きです。ローズオイル生産の副産物として抽出されるローズウォーターは最も身近な化粧水で、肌の水分を保持するのにとてもいいんですよ」(マリエタ・アラバジエヴァ大使) 植樹式当日は、駐日ブルガリア共和国一等書記官のペトラ・ニコラエフ氏によって、ブルガリアの観光と歴史を紹介する講演が開催。1kgのローズオイルを得るために3,000kgものバラの花びらが必要であることや、毎年開催されるバラ祭りについて、またバラと並んでブルガリアの特産品であるヨーグルトを使った夏のスープなどが紹介され、ブルガリアの奥深い魅力に触れる機会となりました。 この投稿をInstagramで見る 横浜イングリッシュガーデン-公式アカウント(@yokohama_eg_official)がシェアした投稿 また、園内の芝地エリアでは軽快な音楽とともにブルガリアの伝統舞踊が披露されました。その様子を上記の公式インスタグラムで紹介しています。 バラがより強く香る時間帯の「早朝プレミアム開園」実施中! 4/22(土)~5/21(日)の期間中には、毎年好評の「早朝プレミアム開園」も実施。期間中は通常より2時間早く、8時に開園。清々しい早朝の園内で、ブルガリアからきた貴重なブルガリアン・ローズの香りを堪能してみませんか。植樹した木は芝生エリアにあり、まだまだこれからつぼみが開きます。ただし春の一季咲きなので、この期間をお見逃しなく。売店にも特設コーナーを設置し、ブルガリアン・ローズの化粧水やジャム、蜂蜜を販売しています。 ブルガリア大使の食卓にも上るバラの蜂蜜は、売店で購入できます。 今年のバラの開花は、これまでの温暖な気候の影響で、例年になく全体的に早いペースとなりそうです。ブルガリアからやってきた貴重なブルガリアン・ローズとともに、横浜イングリッシュガーデンにはさまざまなバラが咲いています。バラの香りにどっぷり浸るひとときは、この季節だけの贅沢。芳純なバラの香りを堪能しに、ぜひ横浜イングリッシュガーデンへお出かけください。 ●『見渡す限りバラが咲く! 特別な時間を過ごせるバラ園「横浜イングリッシュガーデン」』では、「ローズ・フェスティバル2023」の見所をご紹介しています。
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春の新名所! 横浜「山下公園」の市民参加の球根ミックス花壇
見る人を一気に引き込む! 球根ミックス花壇づくりは今年で7年目 ピンクや白、オレンジ色のチューリップの間に、アネモネやヒヤシンス、スイセンが混ざり咲くこの花壇は、横浜市中区にある山下公園の北側(大さん橋側)の一角にあります。春風に揺られる花に、「わぁ、かわいいー!」と思わず駆け寄る人が続出しています。 2027年開催の国際園芸博覧会「GREEN × EXPO 2027」に向けて、花と緑の取り組みを積極的に進めている神奈川県横浜市。2023年3月25日からは、市内各所で花々の春の装いが楽しめる「ガーデンネックレス横浜2023」もスタートしました。その会場の一つが山下公園で、この花壇は横浜市民が参加してつくられています。 このエリアが毎年、多数のチューリップで彩られ、人々の目を楽しませるようになったのは2017年全国都市緑化フェアのメイン会場になって以来。チューリップやスイセン、ムスカリなど、開花時期の異なる春咲きの球根を数種交ぜてランダムに植え付けるこの手法は、オランダのガーデンデザイナー、ジャクリーン・ファン・デル・クルートさんのデザインや施工、手入れの考え方を山下公園らしくアレンジしたもので、当時、最新の花壇デザインとして話題になりました。 2017年に開催された全国都市緑化フェアの「球根ミックス花壇」。* 2017年の全国都市緑化フェアでは、ジャクリーンさんによるデザインの方法を学んだ横浜出身のガーデナー、平工詠子さんの指導のもと、市民連携花壇講座として公園愛護会の方々が花壇をつくりました。それ以降、平工さんに教わりながら、毎年色合いが異なる球根ミックス花壇がつくられ、2023年で7年目。この花壇づくりの手法は、市内のほかの公園でも実践されて、春の横浜は球根花で彩られます。 2023年2つのテーマの球根ミックス花壇見どころ ピンクが映える「春祭りおとめ」 4月5日の「春祭りおとめ」の様子。 山下公園の大さん橋側入り口から入ってすぐ目の前に広がる花壇のタイトルは「春祭りおとめ」。寒い冬から暖かな春への移り変わりを、青みがかったピンクから暖かなピンクへと変化していく花色で表現しています。 開花は2月下旬のミニアイリスと原種系のクロッカスから始まり、4月末ごろまで開花期が異なる品種がバトンタッチしながら、見頃が長く続きます。 「春祭りおとめ」花壇には、クロッカス4種、ミニアイリス1種、ヒヤシンス2種、スイセン1種、アネモネ1種、チューリップ9種の合計18種が植えられ、4月上旬には上写真のように10種以上の花が同時に楽しめます。 <春祭りおとめの主な品種の特徴> ① 爽やかなラベンダーブルーのヒヤシンス‘アクア’。② 八重と一重が咲き、鮮やかなピンクのアネモネ‘セントブリッジドピンク’は、花びらにシルクのような光沢があるのも魅力。アネモネは、チューリップよりも開花期間が長く安価で、コスパもよいのでおすすめ。花後の丸いタネも観賞価値があります。また、葉の形がよく、地面を隠すグラウンドカバーとしても役立ちます。「ヨコハマブルーガーデン」では、これの青花種を入れています。③ 八重の房咲きのスイセン‘チャフルネス’は、すっきりとした香りのよい品種。 ④ 受賞歴もある人気のチューリップ‘アプリコットビューティー’は、アプリコットからピンクに花色が変わる、やや早咲き種。 ⑤ 花が大きく、花びらの中央が濃いピンクで炎のような色合いが特徴のチューリップ‘アフケ’。⑥ 八重の紫花のチューリップ ‘ブルーダイヤモンド’。八重咲きを入れるとボリュームが出ます。⑦ とても鮮やかで目立つ一重の赤花は、遅咲きのチューリップ‘ヨセミテ’。⑧ 先端が尖った純白花のチューリップ‘ホワイトライアンファター’は、ミックス花壇でもよく使う品種。遅咲きの中でも特に遅く、背が高くて目立ちます。花壇の最後のシーズンを爽やかに飾り、とてもよい仕事をしてくれます。 海と夕日がテーマカラー「ヨコハマブルーガーデン」 4月5日の「ヨコハマブルーガーデン」の様子。 「春祭りおとめ」花壇と隣り合い、港を背景に広がる花壇のタイトルは「ヨコハマブルーガーデン」。横浜のシンボリックカラーである爽やかなブルーと、美しい夕日のオレンジから連想したコンビネーションで、横浜の洗練されたクールな印象を表現しています。 この花壇も、開花は1月上旬のスイセンから始まり、4月末まで、開花期が異なる品種がバトンタッチしながら見頃が長く続きます。 このエリアには、クロッカス4種、ムスカリ1種、ヒヤシンス2種、スイセン2種、チューリップ10種の合計19種が植えられ、4月上旬には上写真のように12種以上の花が同時に楽しめます。 <ヨコハマブルーガーデンの主な品種の特徴> ① 低く咲くのはムスカリ‘バレリーフィニス’。ムスカリの中でも優しい雰囲気のブルー花で、アネモネのブルーよりも淡い色。同系色の濃淡の花を入れると、より繊細で複雑な色合いを花壇の中に表現できます。② きれいなブルー花が特徴のアネモネ‘セントブリッジドブルー’。横浜のシンボルカラーである爽やかなブルーを表現しています。③ 大きな花が咲くチューリップ‘サーモンファンアイク’は、メインカラーとして他のチューリップより多めに入れています。④緑の「がく」がある白花のチューリップ‘ホワイトバレー’ 。白花と緑の間をつなぐ役目に。 ⑤ 花壇の中でもひときわ目立つオレンジ花のチューリップ‘オレンジエンペラー’。花びらに緑のラインが入ります。⑥ 一重のチューリップ‘ネグリタ’は、深い紫色のシックな色合いで引き締め役として活躍します。⑦ 花弁の先端が尖っているピンクのチューリップ‘サンネ’は、フルーティーな香りがあります。花びらの中心が濃く、縁が薄い色合いで、咲き始めは桃色、咲き進むにつれて淡い色になっていきます。⑧夕日を思わせるオレンジ系の花色としてセレクトした八重咲きのチューリップ ‘チャーミングビューティー’。 2つの花壇には春咲きの球根のほか、今は低く目立ちませんが、宿根グラスのスティパや、サンジャクバーベナ、ツワブキ、リグラリア(写真右)、ペンステモン‘ダークタワーズ’ 、キャットミント(写真左)、チョウジソウなども間に植えられていて、球根の花が終わっても、ほかの開花がしばらく続くようになっています。 球根ミックス花壇をつくるのは市民が活動する団体「公園愛護会」 港南区「下永谷八木第二公園」の公園愛護会が植栽した2023年春の花壇。* 2027年開催の国際園芸博覧会の開催地として注目される横浜市内には、約2,700の公園があり、そのうち9割にあたる約2,450もの公園で「公園愛護会(こうえんあいごかい)」が活動しています。この会は、各地の公園を拠点に、地域の人たちが清掃活動や花壇づくりなどを行うボランティア団体で、花苗やタネ、清掃用具やゴミ袋など、作業に必須のものは横浜市から支援してもらい、草刈り機の貸し出しや技術講習、花壇づくりの講習なども受けることができます。 こうした活動は、1961年からスタートした横浜市の事業です。公園愛護会のサポートにより、地域市民が協力して公園の清掃を行い、花を植えるなどの活動をすることは安全な地域づくりにもつながり、SDGsの目標の一つ「住み続けられるまちづくり」にも貢献しています。 2022年10月の山下公園、植え付けの様子。大小さまざまな球根をばらまく作業のひとコマ。* 山下公園の花壇づくりは、毎年秋に公園愛護会に所属する方の中から参加希望者を募り、10月末の植え付け、12月と2月の草取り(有志のみ)、4月の開花の観察と手入れまでを行っています。山下公園での作業経験が、地域の公園の技術アップにもつながるという人気の企画です。 あなたの庭でも実践できる! 球根ミックス花壇の魅力 旭区「鶴ヶ峰公園」では、公園愛護会と近隣の保育園、土木事務所が一緒に花壇づくり。球根をばらまいてランダムに植える作業に、園児たちも楽しく参加。* 山下公園で実践されている球根ミックス花壇は、公園愛護会を通じて各地の公園でも行われ、さらには各家庭での花壇づくりの手法としても普及しています。その魅力は、・長く楽しめる・予想のつかない魅力的な景色が作れる(どんどん変わる) ・組み合わせが無限大また、ガーデニング初心者でもポイントを覚えれば毎年楽しめる花壇づくりです。 旭区「鶴ヶ峰公園」の公園愛護会が植栽した2023年春の花壇。* <球根ミックス花壇の作り方のポイント> 山下公園では例年10~11月に植え付けを行いますが、植え付け時期は、紅葉が始まった頃が目安。ここでご紹介した品種を参考に、この秋はオリジナルの花壇づくりに挑戦してみましょう! ポイント① 早咲き・中咲き・遅咲きの球根を1:1:1〜2:1:2程度の配合でブレンドして植え付けます。 ポイント② チューリップだけでなく、遅咲きのスイセン、クロッカス 、ムスカリなどを入れると花の時期が長くなったり、さまざまな組み合わせの変化を楽しめます。 ポイント③ 植物を何も植えていない場所では、チューリップの球根は平米あたり40〜50球を、宿根草などほかの植物が植わっている場所では、平米あたり5~15球を目安に植えますが、球根がない場所もあると自然な雰囲気になります。 カンタン!気軽にやってみよう! 春のお手入れのコツ 山下公園では、早咲きのチューリップが咲き進んだ4月上旬に、植え付けから参加してきた「公園愛護会」のメンバーが集合し、花壇の観賞会と手入れが行われました。可愛く咲く花々を愛でながら、手分けして短時間で作業は完了! 初心者からベテランまで一緒にできる手入れのポイントをご紹介します。 <球根ミックス花壇のお手入れのポイント> ●種類ごとのポイント チューリップ/終わった花も、終わりかけと思った花も花首の下をポキッと折り取る。光合成の役に立つように花茎を残す(少しでも来年開花しやすくなるように)。落ちた花びらは病気の原因につながることもあるので取りのぞきます。花弁が反って広がりっぱなしの花は、もう終わりのサイン。 アネモネ/花が終わり、自然に花弁が落ちている茎は、切り取らなくてもOK。このあと、花心が膨らみタネがつきますが、アネモネはタネをつけたままでも株が弱ることがありません。タネになる過程も観賞価値があります。種の後に出てくるわた毛がうっとうしいようなら切りましょう。 ヒヤシンス/花が傷んでいたら花茎の根元で切り取る。花が重く倒れていたら、二股や三股に分かれたきゃしゃな小枝を支柱にし、花を地面から起こして自然な角度で支えてあげましょう。自然の枝を使えば花壇に馴染み、目立ちにくくなります。 スイセン/頭の節を手でポキッと折り取る。 アネモネの葉と咲き終わったクロッカスの葉もグラウンドカバーになっています。* ●雑草は抜く?抜かない? 山下公園の球根ミックス花壇では、春の雑草は景色の邪魔になったり、球根の花や葉などの成長の妨げにならない限りは生かしています。その理由は、地表の土が隠れて、緑の草のカーペットの中からチューリップが咲いているような見た目の効果があること、また表土の水分の蒸発を抑えるため、水やりの頻度が減り、手入れの時間も短縮できるからです。早春に芽生えた小球根の葉が草に覆われないように、12月と2月に草取り作業を行っています。 公園愛護会をサポートする横浜市の職員が手入れの説明を行った後、用意された道具を使い、手分けして作業開始。20分もかからずに、ゴミ袋2つ分もの花がら摘みなどが完了。 公園愛護会により毎年、来園者を笑顔にするフォトジェニックな球根ミックス花壇。山下公園で始まった花壇づくりの方法が市民に引き継がれ、横浜市のあちこちの公園で球根花が春到来の喜びを伝えています。2027年開催の国際園芸博覧会「GREEN × EXPO 2027」に向けて、花と緑の取り組みが加速する神奈川県横浜市に、こうして年々花咲く風景が増えています。 2022年オランダで開催された国際園芸博覧会『フロリアード EXPO 2022』では、2027年の国際園芸博覧会のPRとして、山下公園で横浜らしく成長した球根ミックス花壇が『里帰り花壇』としてつくられ、多くの人々を魅了しました。 ●山下公園の花壇の開花状況や、各地の花壇、花壇づくりの動画などを横浜市のHPでご覧いただけます。●「公園愛護会」については、こちら
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【ホリデーシーズン・おすすめ植物園】冬に咲く! カラフルなアイスチューリップが魅力の「花菜(かな)ガ…
園芸から収穫体験までできる植物園 神奈川県立花と緑のふれあいセンター「花菜ガーデン」は、2010年3月、園芸や農業を楽しみながら学べる施設としてオープン。園内は約9.2haと広大で、サクラやバラ、クレマチスなど約3,280品種の花々が植栽された「フラワーゾーン」、野菜の植え付け・収穫などの体験ができる「アグリゾーン」、展示室や図書室などがある「めぐみの研究棟」の3つのゾーンで構成されています。 ■花菜ガーデンのシンボル“カレル・チャペック”とは 『園芸家12か月』の著者であるチェコの作家で、園芸家としても知られるカレル・チャペック。プラハに現存するチャペックの家と庭をイメージし、「カレル・チャペックの家と庭」として園内に展示されています。 かつて“バラの切り花日本一”と言われた平塚市 花菜ガーデンのある神奈川県平塚市は、戦後いち早く温室でバラの切り花生産を開始し、昭和50年代には「日本一のバラの産地」と呼ばれていました。温室で花苗を育てている花の農家が現在でも多いのが特徴です。 関東有数の品種数を誇る花菜ガーデンバラ園のバラは、野生種から近年のバラまで合わせて約1,300品種。「風ぐるま迷図(フラワーゾーン)」にある[香りのバラ]には、モダンローズの中でも特に芳醇な香りの品種が集められ、クレマチスと一緒に展示されています。 これから春に向けて、バラの剪定と誘引作業が行われます。この時季になると、自宅でバラを育てている人から「誘引作業を見学したい」という声をいただくそう。もちろん、誘引作業の見学(入園料はかかります)は大歓迎。ご興味のある方は、自宅のバラ誘引の参考にされてみては。 カラフルで可愛いアイスチューリップに気分が上がる! 花菜ガーデンでは、毎年クリスマスシーズンに向けてアイスチューリップの植え付けをしています。2014年からスタートして9回目となる今年は、約7千球のアイスチューリップがフラワーゾーンの[花菜ガルデン]を中心に植え付けられ、来園者の目を楽しませてくれています。 花菜ガルデンに植え付けられたアイスチューリップは‘イルデフランス’(赤)、‘ピンクツイスト’(桃)、‘プリンセスイレーネ’(赤&白)、‘イエローフライト’(黄)、‘ダーウィスノー’(白)など16品種。 普通のチューリップの球根をポットの土に植え付けて根を成長させ、その後冷蔵施設に保存。一定期間低温管理した後、自然の環境下に戻すと「春が来た」と勘違いをして花を咲かせたのが“アイスチューリップ”。冬は気温が低いため花もちがよく、開花時期を長く楽しむことができます。 クリスマスの装飾で可愛いフォトスポット アイスチューリップの開花時期に合わせて園内には、クリスマスの装飾で飾られたワゴンやリース、ツリーなどの写真スポットがいっぱい。自分好みの写真スポットを見つけてくださいね。※クリスマス装飾は27日(火)まで。 新鮮な神奈川県産農水産物を使用したレストランやショップ [みのりの棟](めぐみの研究棟ゾーン)には、神奈川県産の農水産物を使用したレストラン「キッチンHana」とショップ「Dear CAPEK(ディア・チャペック)」があります。 レストラン「キッチンHana」は、シーズンやイベント限定のメニューもあり、バラエティー豊富。なかでもスペシャルメニューで、スパイスやフルーツを組み合わせた自家製の “ホットワイン(グリューワイン)”がおすすめ。アルコール入りとノンアルコールがあり、ノンアルコールはグレープ100%のウエルチジュースに、スパイスやフルーツを加えたホットワイン風。ほどよい甘さとクリスマスらしい香りでとても飲みやすく、冷えた体が温まります。 同じ[みのりの棟]には、ショップ「Dear CAPEK」があります。神奈川県の特産物や、バラに関連した雑貨がたくさん置いてあります。 Information ◆神奈川県立花と緑のふれあいセンター「花菜ガーデン」◆ ・開園時間:午前9時~午後4時(3月~11月は午後5時) ・休園日: 12月~2月は毎週水曜日(祝日の場合は翌日)および年末年始(12月28日~1月4日) ※2023年1月11日(水)は開園 ・入園料:[12月]大人550円、シニア(65歳以上)400円ほか、[1月] 大人200円、シニア(65歳以上)150円ほか ※2023年1月8日(日)は神奈川県民感謝の日のため、お得料金に ※開園時間・休園日・入園料はシーズンや年により変動するため、詳細はHP参照 ・所在地:平塚市寺田縄496-1 ・交通案内:JR平塚駅北口より神奈川中央交通バス「秦野駅(北口)行き71・74・75系統」で所要時間約20分「平塚養護学校前」下車徒歩約5分、小田急線秦野駅北口より神奈川中央交通バス「平塚駅(北口)行き 71・74系統」で所要時間約25分「平塚養護学校前」下車徒歩約5分 ・電話番号:0463-73-6170 ・HP:https://kana-garden.com Credit 取材・文・写真/ガーデンストーリー 編集部
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よみうりランド「HANA・BIYORI(はなびより)」花苗・野菜の展示即売会を初開催! [お出かけ情報・東京ボ…
たくさんの花に出会えるフラワーパーク「HANA・BIYORI」 よみうりランドに隣接する日本庭園に、2020年3月にオープンしたエンターテインメント型フラワーパーク「HANA・BIYORI」。花々が咲き誇る約1,500㎡の温室や、日本初となる「花」と「デジタル」技術を融合したプロジェクションマッピングショーが私たちを幻想的な世界に誘います。さらに花の香りや彩りを体感できるワークショップ、花や緑に囲まれたカフェなどエンタメ要素がふんだんに盛り込まれたフラワーパークが堪能できます。 圧巻の300鉢を超えるフラワーシャンデリア(吊り花) 「HANA・BIYORI」の中心に位置する温室内には、日本最大級となる300鉢超のフラワーシャンデリアが咲き誇ります。壁面には長さ20m、高さ2mを超す「壁面花壇」があり、床面を彩る花々も含め、360度花に囲まれた空間が広がります。いつ行っても満開に咲く季節の花々を楽しむことができるのが最大の魅力。360度花に囲まれた空間を心ゆくまで楽しめます。 「花」と「デジタル」が融合した「マルチエンディング」型アートショー ガラスの温室が暗転すると、60m(総長)にせまる壁面3面を使った「花」と「デジタル」が融合したプロジェクションマッピングがスタート。「イマーシブ(没入型)空間の創造」をテーマに、2つの異なるエンディングを用意したマルチエンディングを採用。最新の感情分析システムにより、観客の感情をリアルタイムでデータ化。その結果がエンディングに反映され、観客自身も参加しながら楽しむことができます。 現在、秋限定バージョン「色づく紅葉と花景色」が上映中。空に舞う紅葉や舞い散る雪など、深まる秋と冬の始まりの景色を楽しめます。上映スケジュールなど詳細は、HANA・BIYORI公式サイトをご確認ください。 コラボイベント「秋のPW (ピーダブリュー)花苗即売会」を初開催 10月7日(金)~10日(月/祝)の4日間、植物の国際ブランド「PW (ピーダブリュー)」とのコラボイベント「秋のPW花苗即売会」が開催されます。PWの新品種や今後注目の花、多肉植物や観葉植物を観賞したり購入することができます。ほかにも四季の庭などで、見本展示が行われます。スタッフが丁寧に商品の説明をしてくれるので、花に詳しくない方は気軽に相談してみては。 PW(PROVEN WINNERS=プルーブンウィナーズ)とは アメリカ・日本・ドイツ・オーストラリアなどの企業20社が参加する、世界の園芸業界を代表する植物の国際ブランド。それぞれの地域の育種家が開発した新品種を集め、気候条件が異なるアメリカ・ドイツ・日本で試験栽培を行い、日本の気候に合う高い基準をクリアした品種を厳選し、PWブランドとして発売しています。 展示・販売予定の花はこちら これらは展示・販売予定の花のほんの一部。会場でお目当ての花や育ててみたいと思うものを探してくださいね。 「PW×HANA・BIYORI 秋のPW花苗即売会」開催概要 ■開催期間:10月7日(金)~10日(月/祝) ■時 間:10:00~17:00 ■場 所:HANA・BIYORI館内「おみやげびより」前 ※要HANA・BIYORI入園料 「HANA・BIYORIマルシェ」で野菜や宿根草などを販売 10月14日(金)~16日(日)の3日間、「HANA・BIYORIマルシェ」が開催されます。JA東京むさしの新鮮な「東京産野菜」や、HANA・BIYORIのロスフラワー(廃棄予定の花)を使用したハンドメイドグッズ、宿根草などが販売されます。 「HANA・BIYORIマルシェ」開催概要 ■開催期間:10月14日(金)~16日(日) ■時 間:10:00~17:00 ■場 所:HANA・BIYORI館内「おみやげびより」前 ※要HANA・BIYORI入園料 ■参加予定店舗 ・JA東京むさし(管内の武蔵野市・三鷹市・小金井市・小平市・国分寺市で生産された野菜やその他の商品) ・はるはなファーム(日本でも有数の生産者が生産した宿根草) ・espoir(モイストポプリ、バスソルトなどHANA・BIYORIの花を再利用した商品) ・ハクサンインターナショナル(観葉植物、多肉植物など) ・HANA・BIYORI特設ブース(ロスフラワー、切花など) 花と緑に囲まれたカフェ「スターバックス」 植物園に日本初出店となるスターバックスは、本物の植栽でSTARBUCKSのサイネージ(看板)を表現。「New life style with coffee」をデザインコンセプトにした店内は、心地よく響く水音と花と緑に囲まれたボタニカルな新しいカフェ体験を提供。南側の屋内テラス席からは、一年中花が咲き誇る「四季の庭」が望め、毎日がお花見日和。コーヒーとともに、季節によって変わる花や植物を愛でられる至福の空間が楽しめます。 ぜひ秋の行楽シーズンに訪れてみてはいかがでしょう。 HANA・BIYORI情報 ■営業時間:10:00〜17:00 ※時期により変動 ■入園料:大人(中学生以上)1,200円、シニア(65歳以上)1,000円 小人(3歳〜小学生)600円 ■住所:東京都稲城市矢野口4015-1 ■公式サイト:https://www.yomiuriland.com/hanabiyori/ Credit 文/ガーデンストーリー 編集部 写真提供/よみうりランド
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ブーケセラピー 花摘みで癒やす花屋「ガーデンバウム」
癒やしがテーマの新しい体感型の花屋 100種以上のオーガニックハーブ&フラワーが咲く庭 神奈川県座間市の住宅街のはずれにある花屋「ガーデンバウム」。川沿いに連なる林を望む小さな丘の上、100種類以上のハーブや花の咲く庭が「ガーデンバウム」の花の供給源です。この庭は店主の山口裕子さんが仲間とともにオーガニックで育てており、ワークショップでは花かごを持って庭を巡りながら季節の花を摘み取ることができます。あるときはさまざまなミントの香りを楽しみながら、またある時はラベンダーの香りに癒やされながら、またある時は庭に実るベリーを口に入れながら、お客さんは季節の花でカゴを満たしていきます。 ガーデンブーケやガーデンリースなどを作るワークショップでは、自然に育った草花のユニークな姿を生かしたブーケ作りのレッスンが受けられます。レッスンの前には、山口さんが庭を案内。「ハーブだったらその植物の効能をお話ししたり、『赤毛のアン』や『ピーターラビットのおはなし』に登場する植物を話題に、物語に浸ってもらえるようにしたり。ただ花を摘む、買うのではなくて、ここで豊かな時間を過ごしてもらえるように庭をご案内しています」(山口さん)。 ハーブの絨毯に寝転んでお昼寝とアーシング 木陰にはテーブルと椅子が用意され、山口さんセレクトの本を読んで過ごすこともできます。また、ガーデンにはローマンカモミールとタイム、2つの香りの丘があり、ワークショップには「ハーブの丘でお昼寝とアーシング(無料)」というメニューも。「アーシングというのは素足や素肌で大地とつながることで、身体に帯びた電気を解放する健康法の一つとされています。ぜひ、ハーブの丘で香りの絨毯に寝転んでみてください。香りはもちろん、地面のひんやりした感触や光、風の音など、身体中で自然を体感できますよ」。 自身の経験を生かして そんな体感や体験こそが、山口さんが大切にしている「ガーデンバウム」のコンセプト。「私自身が体験してきて、今もなお感じている自然から得られる心地よさや安心感を共有したいと思って、ガーデンバウムを作り続けています」。山口さんが「ガーデンバウム」を作り始めたきっかけは、自身の心身の不調です。30代の頃、シングルマザーとして子育てや仕事へ邁進するうちに、心身のバランスを崩してしまいました。 オーガニックハーブ&フラワーの栽培を通して癒やしを体験 さまざまな自然療法を試すうちに、たどり着いたのがハーブ。一つひとつのハーブの持つ薬効を知り、アロマやハーブティーとして取り入れるとともに、植物そのものに触れることや、自然のなかに身を置くことが、健やかな心身を取り戻すことにつながっていると気がつきました。 「自分が健康でいるためにはどうすればいいのか、対処法が分かったというのは大きな安心でした」 しかし、山口さんがハーブと出会った当初は、ブームに乗じた産地偽装や成分知識の未熟さなどからくる健康被害も起きていました。そこで、安全なハーブを自分の手でつくろうと思ったことが、ガーデンバウムへとつながっていきます。2013年、風の吹き抜ける牧場の跡地に1本の木を植え、ごろんと寝転ぶ香りの絨毯、ハーブの丘をつくることから庭づくりが始まりました。無農薬無化学肥料で花やハーブを栽培し、その庭を「風の谷のハーブ畑」と名付けました。なるべく自然にまかせ、鳥や虫たちとも共存しながら季節の花を育て、収穫するという一連の作業は、山口さん自身に限りない癒やしをもたらしました。その経験を多くの人とシェアしようと、2020年にガーデンを一般に開放し、庭のあるオーガニックフラワーショップ「ガーデンバウム」をオープンさせたのです。 「コロナ禍などで不安の多い昨今、誰にとっても安全で安心して過ごせる場所がより必要になっていると思います。ですから、庭をもっと充実させて、ガーデンバウムを癒やしの場としてより有効に利用するために、ガーデンカフェなどさまざまな計画を温めています」。 その計画の一つとして、所属している企業において今年新たに開始したのが、障害福祉サービスの一つ「就労継続支援B型(*)『庭と森』」です。障害や心身に不調を抱えた人々が安心して働き、社会とつながって活躍できる場所になるよう、ガーデンの維持管理や苗の生産を利用者とともに行っています。 「これまでの人生で、さまざまな出来事がありましたが、その度に、園芸療法やメディカルハーブ、コミュニティガーデン学など知識を得る機会に恵まれました。より具体的に療法的観点からのガーデンの有用性を知り、ハーブガーデンをいつか福祉に活かすことも私の夢だったので、それが実現してとてもうれしいです」 *一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行う(厚生労働省HPより) 心に寄り添う安心できる居場所 「以前ハーブの丘の手入れをしていた利用者のお一人は、最初誰とも会話をせず、言葉を発することがなかったんです。でも、いつもとっても丁寧に水やりをしてくれて、おかげで春を迎えた時に花がすごくきれいに咲いたんです。それを眺めながら見事だなあって感動していたら、その方がトントンと私の肩を叩いて『これを家族に見せたい』って一言。初めてその方の声を聞いた瞬間でした。そして実際、ご家族もいらして、とても喜んでくださったんです。ああ、この場所を作ってよかったなぁと思いました」 山口さんはこれまで障害や疾患を抱えた人々と接するなかで、自身を否定してしまうケースも多く見てきました。「自分なんか、と思ってしまっている人が少なくないんですね。そう思っている人が、自分の仕事によって人を喜ばすことができると知ることは、どれほど大きな力になるかしれません。でも、誰だって仕事で失敗したり、家族とケンカしちゃったり、つまずいたり自信を喪失することはあります。そんな時に、大丈夫だよ、と寄り添って、また元気な自分に戻れるように背中をそっと押してあげられるような場所でありたいと思っています」。 花と心の共鳴「ブーケセラピー」 コロナ禍に、ガーデンバウムの庭を一般にオープンして2年あまり、こうした場所の必要性を改めて強く感じていると話します。 「花を摘むって他愛もない作業のようにも思えますが、いろいろな花が咲いている中でその一輪に目がとまって、その花を摘もうと手が動くって、美しいなって心が動いている瞬間なんですよね。それって、今咲いている花と今の心が、きっと共鳴しているんです。私はそれを花摘みのマジック、ブーケセラピーと呼んでいます。疲れていたり、悲しみを抱えていたとしても、人には美しいと思える力があり、思わせてくれる力が花にはあるんですよね。 これからも、子どもからお年寄り、障害のあるなしにかかわらず、老若男女みんなが楽しく過ごせて元気になれる居場所と体験を提案していきたいと思っています」 「ガーデンバウム」は、自身にとってもなくてはならない場所だと山口さんは話します。バウムとは年輪。多くの人に癒やしの場を提供し、その輪を広げながら、「ガーデンバウム」は、はじまりからもうすぐ10年目の年輪を刻みます。 Information gardenbaum 風の谷のハーブ畑 住所:神奈川県座間市栗原1750 TEL:046-204-7841 Mail:garden.baum.shop@gmail.com 営業日・営業時間の最新情報はインスタグラムよりご確認ください。 https://www.instagram.com/gardenbaum/ Credit 写真提供/ガーデンバウム 文/3 and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪38 神奈川「安藤農園」
卸中心の玄人向けの 知る人ぞ知る農園 川崎の北西部に広がる緑豊かな多摩丘陵エリアに位置する「安藤農園」。ウグイスやホトトギスの鳴き声が響き、のどかな雰囲気に満たされています。 600坪もの広い敷地一面に花が並ぶ風景は、まるで圃場のよう。この農園は卸がメインなので、買い付けの卸業者やこだわりのある造園家、園芸店の人たちが出入りしており、一般客は全体の1割ほど。お茶の先生や寄せ植え講師、近所の花好きな人など、いろいろな方が訪れています。 戦後すぐに近所の農家に野菜や花の種子を販売していた安藤農園。今のような苗の販売スタイルになったのは、昭和30年代に入ってからだそう。その後約60年、茶花に使えそうな雰囲気のある花木や山野草などを扱い続けています。山野草は主にここの環境でしっかりと育つ種類を扱っており、低地で育ちにくい高山植物などは、ほんの一部です。 「一般的な園芸店では見かけないものが多いと思いますが、特別珍しいものにこだわっているわけではありません。珍しいというよりは見慣れないものといったほうがいいかな。近年出回らなくなった古来の植物も、よいと思うものは積極的に並べています。最近は、楚々とした洋の山野草や花木も並べていますよ」と、代表取締役の氏家修司さん。 1シーズンに約500種類、年間3回ほど入れ替え、いつも1,000種類ほどの苗が並んでいます。ここに並ぶ7割ほどの苗は、日本全国の信頼する生産者から取り寄せており、1種類1~2パレットと、少量でなるべく多品種を揃えるようにしています。これも玄人に人気の秘密。例えば、汎用性があって人気の高いギボウシ、特に小葉タイプは、数パレットにわたりたくさん並んでいます。「流通上の関係から、まだ花芽のない時期のものも取り寄せています。並べてしばらくすると花芽が上がってくる。成長の段階を見るのも楽しいよね」と氏家さん。 つる植物コーナーも充実。見慣れない植物がたくさん並んでいますが、どれもナチュラルな庭にぴったり。苗は基本的に支柱に誘引されています。旺盛に茂る中で、斑入りイワガラミが目を引きます。 売り場には落葉植物が9割、1割ほどが常緑植物です。樹木苗のなかでも面白いのは、枝が「ぐねり」と曲がったタイプや松ぼっくりから芽が出たマツなど、今どきの手軽に楽しむ盆栽におすすめの苗がたくさん揃っています。 見ていて楽しい 農園内あれこれ 売り場の通路には、いろいろな植物がこぼれ種から芽を出し、自然なシーンを楽しませてくれます。これらの植物は、丈夫でこの地域でよく育つものとして、農園で鉢上げされて店頭にも並んでいます。 楽しみ方の参考にと、売り場のところどころに寄せ植えが並んでいます。この状態でも購入できるので、贈り物などにも最適。ギフト用のラッピングは対応していません。 素焼き鉢や角鉢、軽石鉢なども販売されています。お手頃価格でカラフルに揃うので、まとめ買いしたくなってしまいます。 売り場で見つけた おすすめプランツ・初夏 訪問時に咲いていた魅力的な植物をご紹介します。 【花が愛らしい宿根草】 【球根植物】 【斑入りリーフ】 【花がきれいな樹木】 【実をつける樹木】 【アジサイ】 【つる植物】 「卸が中心なので一般的な店舗と異なり、作業に追われて十分な接客ができないこともありますが、植物は自生地の環境に合わせて育てることが大切ですので、分からないときは近くにいるスタッフに声をかけてくださいね。春や秋が特に楽しいですよ」と氏家さん。 細やかな管理で少量多品種を徹底し、たくさんのプロに支持され続けている「安藤農園」。‘今らしさ’を感じさせる日本古来のものから洋種までを揃えた山野草の宝庫です。ぜひ訪れてみてください。アクセスは、JR南武線「稲田堤」から徒歩約5分、京王相模原線「京王稲田堤」駅より徒歩で約8分。 【GARDEN DATA】 安藤農園 神奈川県川崎市多摩区菅北浦3-3-8 TEL :044-944-2984 営業時間:8:00~17:00 定休日:なし(お盆と年末年始のみ)
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古都・鎌倉ゆかりの桜【松本路子の桜旅便り】
‘静桜’に会いたくて鎌倉へ 奈良の吉野山で源義経と別れた白拍子・静御前は、源頼朝の追っ手に捕らえられて鎌倉に送られた。吉野山で2人が数日間隠れ住んだ吉水院(現吉水神社)の書院について綴っていて、鎌倉に‘静桜’という名前の桜が植えられたという話を思い出した。鶴岡八幡宮の一角に咲くという‘静桜’を目指し、今年(2022年)4月、鎌倉を訪れた。 鶴岡八幡宮の流鏑馬(やぶさめ)馬場、東の鳥居近くにある‘静桜’は、満開を迎え、やや花の盛りを過ぎていたが、楚々とした花姿で迎えてくれた。静御前は鶴岡八幡宮で、源頼朝や北条政子を前にして、義経への想いを今様で詠い、舞ったことで知られる。 「よしの山 峰の白雪ふみ分けて いりにし人の あとぞこいしき 」 「しづやしづ しづのをだまきくりかえし 昔を今に なすよしもがな」 義経が吉野山の奥の女人禁制の山に落ち延び、別れざるを得なかった心境と、繰り返し自分の名前を呼んだ愛しい人と過ごした時に戻りたい、との切々たる思いが溢れた歌だ。 頼朝はこの歌に激怒したが、政子がとりなしたという話が『吾妻鏡』に残されている。『吾妻鏡』は北条氏側の記録書なので、史実は定かではないが、静御前の命が絶たれなかったのは事実のようだ。彼女のその後には諸説あり、そのひとつが奥州に向かった義経の後を追ったが、義経が討たれたことを知り、旅の途中で池に身を投げたとするものだ。 福島県郡山市には静御前を祀る「静御前堂」がある。亡くなった静御前を憐れんだ里人が塚を設け、江戸時代に、その場所にお堂が建てられたのだという。堂内には静御前の木像が安置され、近くには同伴した乳母や従者の碑が建っている。堂の傍らには、‘静桜’、‘義経桜’と名づけられた桜が植えられ、毎年3月に「静御前堂例大祭」が執り行われる。鎌倉の‘静桜’は、2005年にここから移植されたものだ。静御前の儚い生涯と悲恋の物語は、桜とともに今に語り継がれている。 ‘実朝桜’と歌碑 ‘静桜’の隣には‘実朝桜’が 植えられている。源実朝は頼朝の二男で、鎌倉幕府三代将軍。武家同士の権力争いの中、鎌倉八幡宮の境内で若くして暗殺された人物だ。歌人としても知られ、百人一首では「鎌倉右大臣」と称され、自作集に『金槐和歌集』がある。桜を詠んだ歌も多く、‘実朝桜’の傍らには、歌碑が建っている。 ‘実朝桜’は2011年に神奈川県秦野市から移植された八重桜。神奈川県秦野市には実朝の首が葬られた御首塚(みしるしづか)があり、毎年11月に「実朝まつり」が開かれている。 鶴岡八幡宮の桜 ‘静桜’と‘実朝桜’が植樹された鶴岡八幡宮は、源頼朝が開いた鎌倉幕府とともに始まった。頼朝の祖先が由比ヶ浜に祀った氏神を現在の地に移したのが、治承4年(1180年)。以来、鎌倉の守り神、武士の守り神として崇められてきた。 境内には静御前が舞ったとされる若宮回廊跡に舞殿(まいどの)が建てられ、毎年4月に開催される「鎌倉まつり」では、雅楽とともに「静の舞」が奉納される。 鶴岡八幡宮の参道、若宮大路の段葛(だんかずら。一段高く築かれた歩道)には、‘染井吉野’の並木が続く。境内の桜も数多く、なかでも‘オオシマザクラ’の古木が目につく。‘オオシマザクラ’は、伊豆大島を中心とした伊豆諸島に分布する野生の桜だが、伊豆半島や三浦半島の海岸線にも自生している。室町時代に関東武士によって京都に運ばれた‘オオシマザクラ’が、数多くの桜の栽培品種を生み出すもととなった。鎌倉由来の桜‘桐ヶ谷(きりがや)’‘普賢象(ふげんぞう)’は、‘オオシマザクラ’が突然変異して生まれた桜で、こちらも古くから知られている。 ‘桐ヶ谷’という名前の桜 ‘桐ヶ谷’と名づけられた桜には、‘御車返(みくるまがえし)’ ‘八重一重’という別の呼び名がある。‘桐ヶ谷’は鎌倉・材木座にあった地名から、‘御車返’は車上の2人が、花が八重か一重か言い争って車を引き返したという故事から、‘八重一重’は一本の木に八重と一重の花が同時に咲くことから、とされる。 ‘御車返’は、京都に原木のある‘御所御車返’としばし混同されて語られるが、こちらは後水尾天皇が花の見事さから車を引き戻したとされるもので、別の栽培品種である。 極楽寺の桜 極楽寺に‘桐ヶ谷’の古木が1本あると知り、訪ねた。寺の山門から本堂に向かって‘染井吉野’の並木路が続く。本堂の手前では‘桐ヶ谷’が大きく枝を広げていた。ここでは‘八重一重咲き分け桜’との案内板が掲げられており、その名の通り、同じ木に一重と八重の花が咲いていた。北条時宗が手植えした桜の株から発生した木だとの説明があり、それによると‘桐ヶ谷’は鎌倉時代中期から存在していることになる。花は数輪だけだったが、数日後に再び訪れ、一面に開花した桜を見ることができた。 ‘普賢象’という名前の桜 日本最古の八重桜である‘普賢象’。白色の花弁の中央から太い雌しべが2本突き出ているさまを、普賢菩薩が乗る白象に見立ててこの名前がつけられた。原木は鎌倉の普賢堂にあったとされ、別名‘普賢堂’。室町時代には京都に伝わっていて、室町幕府三代将軍、足利吉満がこの桜を愛でたという記録が残されている。 *植物学の慣例に従い、野生の桜をカタカナ、栽培品種の桜を漢字で表記しています。 Information 鶴岡八幡宮 住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31 電話:0467-22-0315 HP:https://www.hachimangu.or.jp 極楽寺 住所:神奈川県鎌倉市極楽寺3-6-7 電話:0467-22-3402 HP:http://www.trip-kamakura.com/place/135.html(鎌倉観光公式ガイドHP)
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女性たちに輝きと透明感を授ける、ルネ・ラリックの麗しき世界
ガラス工芸家ルネ・ラリック 洗練されたジュエリーやガラス工芸で知られるルネ・ラリック。19~20世紀の装飾美術工芸史のなかで、アール・ヌーヴォー、アール・デコの両時代にわたり活躍しました。日本では、アール・デコ様式の旧朝香宮邸・現東京都庭園美術館の正面玄関のガラスレリーフ扉やシャンデリアなどを手掛けています。 ラリックは1860年、シャンパーニュ地方マルヌ県の小さな村アイに生まれ、ブドウ畑が広がる自然豊かな地方で育ちました。16歳のときに母の勧めで、パリの宝飾職人に弟子入りすると同時に美術学校に進学。パリではオペラ座が建てられるなど、華やかな時代で、ラリックの自然を注意深く観察して培われた感覚は、日本美術(ジャポニスム)や古代ギリシア・ローマのエキゾチックな雰囲気などに刺激され、どんどん磨かれていきました。 装飾柵「蝶の女」(左)/木版画「ラリックのウィンドウ:万国博覧会Ⅲ(フェリックス・ヴァロットン作)」(右) 着実に実力をつけたラリックは、1882年からパリでカルティエ社やブシュロン社などの高級宝飾メーカーのジュエリーデザインの下請けも手がけるようになります。1885年には自分の工房を持つ宝飾作家として独立。大女優サラ・ベルナールも顧客に名を連ねるほどの成功を収めたラリックは、1900年のパリ万博に出品(「装飾柵・蝶の女」など)。東洋やオリエンタル文化の影響を多大に受けつつ、自然をモチーフとした斬新なデザインで訪れた人々をあっと驚かせ、彼の展示ブースは多くの人でごった返しました。 コサージュ「バラ」 ジュエリーにはもっぱら高価なダイヤモンドやルビーが使われていた時代、ラリックは自分が持つイメージを形にするために、エマイユ(七宝)、獣角、ガラスなどの価値は低いが加工のしやすい素材を積極的に用いて、モチーフである植物や昆虫などをリアルに再現。蝶やトンボの羽の薄さ、花の質感や女性の肌の透明感など、精緻な技術による豊かな表現は、パリ中に絶賛されました。柔軟かつ斬新な発想で今までの概念を大きく覆し、‘モダンジュエリー’のスタイルを確立したのです。 チョーカーヘッド「オリーブ」 かつては上流階級層が文化の中心となっていましたが、列車が走るようになったこの頃から一般大衆が活躍する時代に突入。多くの人が豊かな文化を享受できるようになったため、各業界はスピード感と量産が必要となりました。ビジネスの感覚をしっかり持ち合わせていたラリックも、多くの女性に自分の作品を届けるために、時代に合わせた作品づくりに舵を切ります。 香水瓶「四つの太陽」 ラリックは1910年頃からガラス作品の制作に力を注ぎ始めます。それまでのジュエリー制作は一点一点の手作りでしたが、機械を導入してのプレス成形や型吹き成形により量産ができるガラス作品制作は、時代に合わせつつも、彼の高い芸術意欲を叶えるものでした。 香水瓶「シクラメン」 ラリックの表現力を高く評価した化粧品ブランド「コティ」に香水瓶の制作を依頼されたことをきっかけに、以後さまざまなブランドの香水瓶などを手掛けるようになりました。ブランドから依頼されたものは、その会社のカラーが色濃く反映されていますが、自身の「ラリック」ブランドは、多少手間のかかる手法も取り入れ、自由度の高い作品を制作しました。 花器「バッカスの巫女たち」 その後、ラリックは花器などの小品から照明、ガラスのウォールなど建築のための大作までを手がけました。時代はアール・ヌーヴォーからアール・デコに入り、1925年のアール・デコ博覧会では、ガラスの噴水塔「フランスの水源」をメイン会場に制作したり、自社のパヴィリオンを出展するなど、時代を代表するガラス工芸家としての絶対的な地位を築いたのです。 装飾パネル「花束」 そのほかの魅力的な ラリックの作品をご紹介! ブローチ「シルフィード(風の精)、あるいは羽のあるシレーヌ」 ベッドサイドランプ「日本の林檎の木」 香水瓶「香水A(または香水N)」 ペンダント・ブローチ「ユリの女」 ペンダント・ブローチ「冬景色」 カーマスコット「孔雀の頭」(左)/「トンボ」(右) 灰皿「鈴蘭」(左)/「雀」(右) 自然豊かな「箱根ラリック美術館」で約230点の作品に触れる アール・ヌーヴォーからアール・デコにわたって一世を風靡したラリック。そのしなやかな感性が生み出した、数々のアクセサリーやガラス工芸。眺めているだけで、フランスの優雅な文化と時代の香りに浸ることができます。ラリックの作品約230点の作品を所蔵する「箱根ラリック美術館」で、ぜひこれらの作品を鑑賞してください。庭の池の周りには、さまざまな草花が咲きこぼれています。カジュアルフレンチ料理が楽しめるカフェ・レストランも併設されているので、箱根の自然と季節の味を満喫しながら芸術に触れてみませんか。 Information 箱根ラリック美術館 所在地:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原186番1 TEL:0460-84-2255 開館時間: 9:00~17:00(美術館入館は16:30まで)/2021年12月1日より9:00~16:00(美術館入館は15:30まで) 休館日:2021年12月1日より毎月第3木曜日(但し8月は除く) 駐車場:無料(80台) 取材・写真協力:箱根ラリック美術館 Credit 写真&文/井上園子 ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。おもな担当書に『リーフハンドブック(監修:荻原範雄)』『刺激的ガーデンプランツブック(著:太田敦雄)』『GARDEN SOILの庭づくり&植物図鑑(著:田口勇・片岡邦子)』など。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。
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素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪28 神奈川「Lucy Gray(ルーシーグレイ)」
花と緑で包まれた 絵葉書のような美しいショップ 大きな公園や図書館など、緑が多い閑静な地域にある「Lucy Gray(ルーシーグレイ)」。アメリカンスタイルハウスと、ファサードを覆うピンク×白の可憐なつるバラが目印です。その愛らしい佇まいは、まるで洋書の1ページのよう。 正面はリーフが美しい低木とつるバラの競演(写真は4月下旬撮影)。植物それぞれが、ほどよい存在感を放ちながら見事な調和を見せています。向かって左側はピンクのつるバラで、右側は白。ショップに入る前から、オーナーの杉山洋さんと真奈美さんご夫婦のセンスのよさがうかがえます。 二人三脚で叶えた ショップ 1991年にオープンした「Lucy Gray(ルーシーグレイ)」。センスのよさとご夫婦の人柄のよさは多くのガーデナーの憧れで、遠方からわざわざ来る人も少なくありません。 オーナーの杉山家はもともとナシ農家でしたが、後継ぎであるご主人の洋さんがシクラメン栽培をスタート。けれどそれだけでは飽き足らず、ハウスの一角にギャラリー風の苗売り場を設置しました。そして、次なる構想を練っている最中に真奈美さんと出会い、洋さんは力強いパートナーを得たのです。 しばらくすると、ギャラリー風のショップでは手狭となったため、新たなショップに建て替えを計画。夫婦でどんな建物がいいかなどの検討を重ねた結果、デザインとコストの兼ね合いで、このアメリカンスタイルに決定。「本当はグレーの倉庫のような男前の建物にしたかったんですけど、当時そのスタイルはちょっと早すぎましたね。でも、私は自然な草花が好きだから、それらになじみやすいアメリカンスタイルでも結果的にはよかったようです」と真奈美さん。柔軟な発想で、自身の世界観を見事に形にしていきます。 ナチュラルにバラが咲く サンプルガーデン 建物脇のアーチ奥に広がる小さな空間は、ショップをオープンさせてから最初にしつらえたサンプルガーデン。リーフの緑とバラの白でまとめられた、瑞々しいスモールガーデンです。長方形の自然石が敷き詰められた床面にバラが絡むパーゴラで構成した空間は、ロンドンの中庭のような佇まい。パーゴラの下に置かれたチェアに座ると涼やかで、居心地がとてもよい場所。 はじめは園芸に興味がなく、洋さんの手伝いをしている程度だった真奈美さん。初歩的な草花の名前も分からないレベルだったとか。けれど、生命力あふれる植物の健気さや美しさに触れるにつれ、庭づくりの世界に強く引き込まれました。その頃ちょうど創刊されたガーデン雑誌の誌面を彩るイギリスの庭などに魅了されたこともあり、真奈美さんのガーデニング熱は一気に加速。今の「Lucy Gray(ルーシーグレイ)」の基礎が形づくられていきました。 ナチュラルな庭づくりに ぴったりな草花苗がたくさん 真奈美さんが夢中になって読んだ園芸雑誌や洋書などに出てくる花壇の花は、インパクトが強いものが多かったのですが、ショップで販売しているのは、楚々とした草姿やニュアンスのある透明感あふれる花がほとんど。生産農家だけに、苗の状態も抜群です。 ベランダなど小さな空間でも真似できそうなコーディネートが盛りだくさん。ブロカントとアジサイが印象的な北欧の庭を思わせるシーンは、シック好きなガーデナーにはたまらない組み合わせです。人気のアジサイは西洋種に加え、ヤマアジサイ、枝垂れる新品種など品揃えも豊富。 見どころ満載 多彩なシーンで構成された庭 敷地内のガーデンには、ぬくもりあふれる手づくりの構造物やあしらいが点在。見どころがたくさんあるので、近隣に住む人の散歩コースにもなっているのだとか。 「Lucy Gray(ルーシーグレイ)」にこんなにも人が訪れるようになったのは、ブログやSNSを始めたことがきっかけで、他店の人や生産者、お客様など多くの人との交流が生まれたことが大きく影響しているそう。「たくさんの人たちと知り合えて、みなさんの力を借りながらショップは成長してきたように思います。感謝でいっぱいですね」と真奈美さん。庭の構造物などを作る際にもいろいろな仲間が関わっているため、ガーデンは多彩な表情を見せています。 ギャラリーのような 落ち着きのある屋内売り場 アメリカンハウスの中は、色を抑えた雑貨類が並ぶシックな空間。照明の明るさにもこだわった落ち着いた雰囲気です。ここはまさに洋さんの目指していた、ギャラリーのような園芸店。暮らしのセンスアップにぴったりなアイテムが揃っています。 北欧の暮らしをヒントにした 花屋が2020年秋にオープン! 敷地の一角にオープンした、ガーデニングコーナーとは趣が異なる切り花の店「Lucy Gray botanisk」。botaniskとはスウェーデン語で「植物」を意味しますが、ここでは切り花のみならず「植物のある暮らし」を提案。店内に並ぶ花は、外の売り場と同様、ナチュラルなものでいっぱいです。 植物の力で心癒やされる ショップを目指して 花がある心地よい生活をトータルで提案する「Lucy Gray(ルーシーグレイ)」。「ここにいると癒やされるって言われることが一番嬉しいんです」と笑う真奈美さんの目指すところは“癒やしの場所であること”。以前、お母さまを看病していたときに感じた病院の殺風景さや、闘病している友人が植物から大きな力をもらっている様子を目の当たりにしたことで、「現在、緩和医療学の中にどう植物が取り入れられているか」に興味を持ち始めました。 大学に再度入学して日本の福祉とターミナルケアについて勉強した真奈美さん。卒論で緩和医療の現場における園芸療法の取り組みについて調べると、現場で植物を取り入れる難しさを目の当たりにしました。これを機に自分自身のショップを癒やしの場として提供することに強く意識を置くようになり、「植物で花好きな人々を元気に──」という思いで夫婦ふたり、ショップを日々進化させています。 杉山さんのイチオシはコレ! HAWSのジョウロ 杉山さんのおすすめは、人気の英国HAWS社のウォータリングカン。大きなサイズもありますが、屋内や小さなベランダにはこのコンパクトなものがぴったり。置きっぱなしでも飾っているように見えるのも◎。ステイホーム時だからこそジョウロにもこだわって、楽しく水やりをしてみませんか? 植物の瑞々しさとオーナー夫妻の飾らない人柄に魅せられ、多くの人々が訪れる「Lucy Gray(ルーシーグレイ)」。2021年9月現在、敷地の一角にエディブルプランツのポタジェなどの新しいコーナーを造作中です。ぜひ訪れてみてください。アクセスは、小田急線・湘南台駅より徒歩約8分。 【GARDEN DATA】 Lucy Gray(ルーシーグレイ) 神奈川県藤沢市湘南台7-23-1 TEL:0466-45-6565 営業時間:10:00~17:00 定休日:水曜日 http://www.lucygray.net/intro.html Credit 写真&文/井上園子 ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。おもな担当書に『リーフハンドブック(監修:荻原範雄)』『刺激的ガーデンプランツブック(著:太田敦雄)』『GARDEN SOILの庭づくり&植物図鑑(著:田口勇・片岡邦子)』など。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。 写真協力(※)/Lucy Gray
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素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪23 神奈川「サカタのタネ ガーデンセンター横浜」
2021年、開店70年を迎える 老舗の園芸店 日本を代表する種苗メーカー「サカタのタネ」のアンテナショップとして、1951年にこの地にオープンした「サカタのタネ ガーデンセンター横浜」。今年開店70年を迎えますが、その時々の園芸スタイルに合わせて、改修・リニューアルを重ね、多様化する人々の暮らしに寄り添いながら、多くのガーデナーに支持されるショップに成長し、現在に至ります。 「サカタのタネ」は1913年の創業以来、多岐にわたる種子の研究・開発に取り組んできました。また園芸店の先駆けとして、美しい花とおいしい野菜でうるおいのある暮らしを届け、実りある世界づくりに貢献することを第一に考えています。その理念を一般の園芸を楽しむ人々にダイレクトに伝える役割を担っているのが、「サカタのタネ ガーデンセンター横浜」。本格的なガーデニングブームに対応するためにも、園芸教室や催し物を開催し(新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当面の間休止しています。再開は店頭・ホームページをご確認ください)、夢のある店づくりを目指しています。 広い敷地に並ぶ無数の植物に テンションアップ! ターミナル駅・横浜の隣駅から徒歩圏に位置し、幹線道路に面しているので利便性は抜群。120台駐車できるパーキングを完備し、郊外にあるような広々とした解放感が魅力です。 2,000㎡近くもある店舗には、花や野菜、ハーブ、花木、果樹、バラ、盆栽、資材のコーナーが設けられ、植物の数は年間約1,200種類にものぼります。外の売り場にも屋根があるので、雨の日でも安心。陽気のよい時季は爽やかな風が吹き抜け、とても心地よい空間となっています。 時期により見本鉢が飾ってあるので、花色や植える鉢のサイズを確認できます。大きく育った実物を見ることで、栽培条件に合っているかを事前に確認できるだけでなく、理想的な目標として育てることができます。売り場にはベテランの園芸アドバイザー(主にサカタのタネOB)が常駐しているので、栽培方法など分からないことは気軽に尋ねてみるといいでしょう。 山野草コーナーも充実。洋から和まで、あらゆるスタイルの庭づくりに対応しています。 カラーリーフやオージープランツなど、季節に応じてさまざまな花木や樹木が並ぶ樹木売り場。定番の樹木と併せて販売しています。 最近は、ハーブやブルーベリーをはじめとする果樹など、食べられるものが大人気。ナチュラルライフにおすすめの種類・品種が多数並んでいます。 緑が瑞々しい盆栽コーナーの小鉢に入ったコンパクトなカエデ(右)や、白い小花をつけた白紫壇(左)。ほとんどがビギナーさんでも気軽に始められるお手頃価格。なかには、マニアもうなるような、風格のある糸魚川真柏などの本格的な盆栽も。春・初夏・秋には盆栽フェアを開催。育て方などを盆栽栽培専門家に相談できます。フェア開催予定等はHPをチェックして。 育てやすくおいしいと評判の 「サカタのタネ」自慢の野菜 色・形がよく、さらには病気に強く、高い生産性を併せ持つオリジナル品種を次々に生み出している「サカタのタネ」。種苗会社だけに、野菜コーナーも充実しています。自社開発品種の多くは、指定生産者が育てているので品質は抜群。 苗のラベルはもちろん、丁寧に説明が書かれたポップ類は、品種選びの際にとても便利。野菜栽培はビギナーさんには難しいと思われがちですが、育てやすく改良されているので、ぜひトライを。園芸アドバイザーは野菜にも詳しいので、ぜひ話を聞きながら、おすすめ品種を教えてもらいましょう。 おすすめの野菜の見本鉢の展示は、成長後をイメージしやすく、眺めているだけで楽しい。このときは、丈夫でおいしい長卵形のミニトマト‘アイコ’(左)と、トウモロコシの中でも強風にも倒れにくく、暑さに強くて育てやすい品種 ‘ゴールドラッシュ’(右)、ナス、インゲンなどが展示。自宅でこんなに実ったら嬉しいですね。 ミニトマト‘アイコ’(左)に続き、姉妹品種がたくさん登場しています。オレンジ色の実をつける‘オレンジアイコ’(中)、愛らしいえくぼができる‘プリンセスアイコ’(右)、そのほか、甘みが強くフルーツ感覚で食べられるチョコレート色の‘チョコアイコ’など、他店では入手しにくい品種がたくさん。 葉野菜のミニチンゲンサイ‘シャオパオ’も、展示用レイズドベッドで栽培。ふっくらした株が規則正しく並んでいる様子に、気持ちがなごみます。 気候に左右されず、いつも快適 ゆったりとした屋内売り場 明るい光が差し込む建物内は、ギフトなどの花鉢や園芸資材の売り場。ゆったりと什器が配置されているので、長時間買い物をしていても疲れません。ここに並ぶ植物も、外の売り場同様、信用のおける生産者から仕入れた、確かな品質のものばかり。 母の日が近い時期に訪れたため、近年おしゃれな品種が増え続けている人気のアジサイがずらりと陳列されていました。「母の日の直前は、もっとたくさんのアジサイが並びます。どれも素敵なので、選ぶのに困ってしまいますよ」と、スタッフの小林秀美さん。 在宅時間が多くなり、需要がどんどん伸びている観葉植物。コンパクトな卓上タイプだけでなく、丈のある大きな尺鉢なども並んでいます。 種苗会社ならでは!圧巻の 種子&播種グッズコーナー 色とりどりの種子袋が壮観なコーナー。主に、自社開発の種子が並んでいます。その数は一番取り扱いの多い時期で、花・野菜を合わせてなんと約500種類! まるで図書館の一角のような光景です。春まきは1月頃、秋まきは7月頃が一番多いそう。 播種アイテムも充実。特にビギナーにおすすめなのが、そのまま植えられる土ポット ‘ジフィー’(左上、左下)と、種子とプランター、培養土が一緒になったセット(右下)。そのほか、さまざまなアイテムが揃っています。 豊富な品揃えのガーデンツール類。ハサミだけでもたくさんの種類があるので、迷ったらアドバイザーに相談を。そのほかガーデニング用エプロンやグローブなど、ガーデニングに必須の実用的なものがすべて揃います。 大人気。食卓に彩りを添える 野菜やスイーツ販売もときどき開催! 地元産新鮮野菜やスイーツ販売などのイベントも、不定期で催されます。詳しくはHPのチェックを!この日は「春日井 よし乃」の旬の和菓子が並んでいました。 おすすめの「サカタのタネ」オリジナル品種 春~秋まで楽しめる「サカタのタネ」オリジナルの品種をご紹介します。どれも育てやすいものばかりです。この夏、ぜひ庭に取り入れてみましょう。 「サカタのタネ ガーデンセンター横浜」スタッフ小林さんのイチオシはコレ! 一株でこんもり育つ‘サンパチェンス’ 真夏の強い日差しに耐え、春から秋までと長期にわたりトロピカルな美しい花を咲かせる‘サンパチェンス’。大きな株に育つのが最大の魅力です。草丈は、鉢植えの場合約60cm、地植え(花壇植え)では約1m近くの大株になることも。生育速度も従来のインパチェンスより格段に早く、栽培は簡単です。 ホームセンターとは大きく異なり、園芸をするにあたり、あらゆるものが揃う本格派のガーデニングショップ「サカタのタネ ガーデンセンター横浜」。ワークショップや専門的な講習会などが定期的に開催されるなど(コロナ禍中は休み)、ガーデニングについて学べる格好の場です。ぜひ訪れてみてください。アクセスは、京浜急行・神奈川駅より徒歩約5分、東急東横線・反町駅より徒歩約7分、JR・東神奈川駅より徒歩約10分。 【GARDEN DATA】 サカタのタネ ガーデンセンター横浜 神奈川県横浜市神奈川区桐畑2 TEL:045-321-3744 営業時間:10:00~18:00 定休日:3~5月はなし。6~2月は水曜日。 https://www.sakataseed.co.jp/gardencenter/index.html Credit 写真&文/井上園子 ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。おもな担当書に『リーフハンドブック(監修:荻原範雄)』『刺激的ガーデンプランツブック(著:太田敦雄)』『GARDEN SOILの庭づくり&植物図鑑(著:田口勇・片岡邦子)』など。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。
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花の庭巡りならここ! 箱根が誇る、夢の花園「箱根強羅公園」
抜ける青空の下、箱根の山々を借景に 花々で豊かに彩られる癒やしの公園 1914年開園という古い歴史を誇る「箱根強羅公園」。開園時は1910(明治43)年にロンドンで開催された日英博覧会場に日本庭園をつくった、一色七五郎氏が設計・監督を担当。洋風庭園と和風庭園があり、地質を生かして多数の巨岩を用い、風景になじませた造成が見られて、当時の高い造園技術を垣間見ることができます。 「箱根強羅公園」は、26,500㎡の敷地をもち、ゆっくり歩いて30〜40分くらいで一巡りできる広さです。現在の園内は、大きく分けて「バラ園」「噴水周辺」「体験施設(クラフトハウス)」「温室」「お茶室」にゾーニングされています。 園内中央には噴水広場があり、ここから望む箱根の山々の眺めは特に素晴らしいので、ぜひ立ち寄りましょう。このビュースポットの花壇は、主に一年草で構成され、年に4回の植え替えを実施。春はホワイトで統一して爽やかに、夏はブルーと黄色でコントラストをつけ、秋はハロウィン仕様、冬はハボタンで彩ります。「箱根強羅公園」は標高約600mに位置するため、昼夜の温度差によって花色が冴え冴えとしているのも魅力です。 また、特筆すべきは、冬でも楽しめる3つの温室。熱帯植物館(約211種3,000株)、ブーゲンビレア館(ブーゲンビレア48種)、熱帯ハーブ館(約70種125株)、イベント館があり、じっくり観賞して約30分で周遊できます。 熱帯植物館では、ジャングルをイメージして植栽。バナナ、パパイヤ、パイナップルなどのトロピカルフルーツや、レンブ、ソーセージの木なども観られます。 写真のブーゲンビレア館は、年間を通して華やかに咲く姿を楽しめます。ブーゲンビレアは夏の花のイメージがありますが、南米コロンビア原産の短日植物で、一番の見頃は秋から春先(11~3月)です。短日植物のため夏は花が少なくなりますが、この時期はハイビスカス(長日植物)などが華やかに咲き競い、年間を通して花盛りとなるよう配慮されています。 一方、熱帯ハーブ館では、香辛料のもとになる植物を展示。温帯性ハーブと熱帯性ハーブの違いを比較しやすいように、熱帯ハーブ館の近くに温帯性ハーブ園をつくっているので、香りを比べてみるのもいいですね。 「箱根強羅公園」は、一年を通して豊かな花々で彩られ、開園当初から親しみを込めて呼ばれていた「夢の花園」の愛称を、今も守り続けている観光庭園です。その他、カフェやレストラン、セレクトショップ、クラフト体験など、レジャースポットとしてのコンテンツも魅力たっぷり。一日ゆっくりと時間を過ごすつもりで、出かけてみてはいがでしょうか。 標高約600mに位置する公園では 四季を通して花色が冴え冴えと輝く 5月中旬〜下旬は、ツツジが見頃を迎えます。噴水池の周囲を中心に、赤、紫、白など約1,000株が満開に。園内には、高地でしか見られないアカヤシオ(3月下旬)、シロヤシオ(3月下旬)、天城ツツジ(4月上旬)などの姿も見られます。枝葉を埋め尽くすように咲き、色の塊となる満開の時期は、大変鮮やかで見応えがあります。 バラの見頃は5月下旬〜6月下旬。約200種1,000株のバラが爛漫と咲き誇ります。香りのよいバラを集めたコーナー、オールドローズを集めたコーナー、皇室にまつわる名前を冠したバラのコーナーなど、テーマを設けた展示も見どころ。バラの魅力を最大限に引き出すため、木製アーチを連ねたバラのトンネルや。宿根草と組み合わせたダイナミックな花壇など、歩を進めるのが楽しくなるローズガーデンです。 アジサイの見頃は6月中旬〜7月上旬。園内に咲く、多くの山アジイや西洋アジサイが、しっとりとした表情で出迎えてくれます。特に清楚な白花で人気の高い‘アナベル’の群生や‘イワガラミ’の大株が目を惹く存在です。「アジサイ展」の期間中は、約80種のアジサイが展示され、山アジイや西洋アジサイの苗も販売されます。 紅葉の季節を迎える秋は、一年を通して最も見応えのある景色を楽しめます。見頃は11月上旬〜11月下旬で、イロハモミジやヤマモミジの大木を中心に植栽され、園内全体が朱色に染まります。また、10月中には、春とはまた異なる深みを帯びた色で咲く秋バラが楽しめ、パンパスグラスの穂とのコラボが見事です。 12月〜翌年3月は、園内に植栽された約100株のクリスマスローズが見頃に。12月下旬にニゲル種、12月下旬〜1月下旬にニゲル交配品種、2月中旬に木立クリスマスローズ、2月下旬に細葉クリスマスローズ、2月中旬〜3月中旬にレンテンローズと、次々に咲き継がれていきます。 食事どころは2店舗あってオシャレ! こだわりの食材を使ったメニューが揃う 園内には、食事どころが2店舗あります。写真は「サンドイッチ料理 一色堂茶廊」で、素材にこだわったサンドイッチ料理が楽しめるお店です。人気メニューは「自然有精卵のだし巻きサンド」(1,210円)、たっぷりのローストビーフをレタスとともに挟んだ「和牛ローストビーフサンド」(1,760円)。営業時間は10:00〜17:00(ラストオーダー16:15)で、テイクアウトもできます。 「サンドイッチ料理 一色堂茶廊」では、写真のフレンチトースト(770円)が大人気! 牛乳と生クリーム、自然有精卵を混ぜ、パンを浸してじっくり一日寝かせてから焼き上げたもので、しっとりとした食感。季節のフルーツと生クリームを添えていただきます。 一方、こちらの写真は、カフェ「PIC」のパンシチュープレート(1,078円)。丸くくりぬいたフランスパンの中に、白ワインとハーブで漬け込んだ鶏肉と地場産の野菜を煮込んだミルクたっぷりのシチューを注ぎ、チーズをのせて焼き上げたものです。他に1日40食限定の強羅カレー、20食限定のポーチドエッグカレーも人気。手作りハーブクッキー付きのハーブティー(605円)もおすすめです。営業時間は10:00〜17:00(ラストオーダー16:15)。 工芸品を集めたセレクトショップは必見! 6種の工芸体験も楽しめる 園内には箱根の土産物が揃う「おみやげショップ」があり、雑貨やお菓子などが豊富に揃います。注目したいのは、2019年夏にオープンした、セレクトショップの「こまもの屋 箱根」。「アート&クラフト」をテーマに、箱根の伝統工芸品や、国内で活躍している工芸作家の作品を販売しています。ぜひ立ち寄って、旅の記念になりそうなショッピングを楽しみましょう。 園内には、「箱根クラフトハウス」があり、6種の工芸体験を実施しています。料金と所要時間の目安は以下の通り。吹きガラス(3,800円〜、約15分)、陶芸(3,600円〜、40〜60分)、サンドブラスト(2,100円〜、約60分)、とんぼ玉(2,500円〜、約15分)、ポタリーペインティング(2,900円、約60分)、切子(3,500円〜、約60分)。いずれもマンツーマンで、懇切丁寧な指導が受けられます。