Forget-me-notの名で知られるワスレナグサ。「私を忘れないで」というなんともロマンチックな名前を持つ春の花ですが、空を映したようにブルーの小花を庭一面に咲かせる様子もかなりスイート。主張しすぎないブルーの小花はどんな植物とも合わせやすく、庭づくりの素材としても人気です。チューリップとの組み合わせが、いま密かなブームです。

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ビギナーにもおすすめの
可愛い春の一年草

ワスレナグサは5㎜ほどの小さな花を3〜5月にかけて咲かせます。タネから育てることもできますが、花苗が園芸店やホームセンターでも冬から流通し始めます。本来は、毎年花が咲く多年草ですが、暑さに弱いため夏にも冷涼な地域を除き、日本では一年草として育てられています。一年草はその年の開花期が終われば抜いてしまうため、夏越しなど難しい管理がない分、ビギナーにもオススメ。春だけの楽しみ、といっても、苗が出回る2月に植えれば5月までたっぷり4カ月は楽しめます。1ポット200円くらいから販売されているので、たくさん植えて空色の絨毯を庭につくってみてはいかがですか。

ワスレナグサの空色の群生。

チューリップとの組み合わせで
いっそうロマンチックに

ワスレナグサのブルーの群花の中から、チューリップを咲かせるのが、いまガーデナーの間で流行中。春の定番になってきていますが、それは毎年見ても心奪われるロマンチックな風景だからこそ。ワスレナグサの草丈は10〜40㎝で、チューリップとの草丈バランスもぴったり。また、ワスレナグサの空色を背景にすると、チューリップの花がいっそう美しく見えます。

ワスレナグサとピンクのチューリップとの相性は抜群。
ブルーのワスレナグサの間から、グリーンのラインが素敵なチューリップと、白いスイセンを咲かせた花壇。

ワスレナグサとチューリップの
ガーデンのつくり方

ワスレナグサの群花の中からチューリップを咲かせるには、前年の晩秋に準備をします。9〜10月にワスレナグサのタネを播いて、苗をつくっておきます。また、この頃園芸店には球根が並び始めるので入手しておきましょう。チューリップには早咲き、遅咲きがあるので、ワスレナグサと開花期が合う種類を選びましょう。チューリップがワスレナグサの花を背景にして咲くように、草丈40㎝以上の高性種のものを選びます。

球根は、地温が10〜15℃以下に十分下がってからが植えどきです。暖かいうちに植えてしまうと、春の開花時にしっかり茎が伸びず本来の姿で咲かなくなってしまいます。気温が十分下がった晩秋にまず先に球根を植え、その間にワスレナグサの苗を植えます。その後は定期的に水やりしましょう。3月頃からワスレナグサが咲き始め、続いてブルーの小花の中からチューリップが咲き上がってきます。

横浜の公園での植栽。フレンチラベンダー、ノースポール、チューリップの花々とともにワスレナグサが咲いています。間のフサフサの葉はカレックス。

可愛いピンクのワスレナグサも

ブルーの小花が代表的なワスレナグサですが、ピンクの花もあります。ピンクの小花の可愛らしさは、他の花との組み合わせでいっそう引き立ちます。オススメは春の小球根のムスカリ(写真左)。ブルーの粒々の花とピンクの小花がよく似合います。また、ヒラヒラと風に揺れるように咲くアネモネも好相性(写真右)。

ワスレナグサとスイセンで
春のブーケをつくろう

小花のワスレナグサは、ブーケをふんわりまとめるのにも最適です。お花屋さんではあまり売っていませんが、自分で育てれば花がたくさん咲くので、庭から切ってきてブーケで楽しむことができます。ちょうど同じ頃に咲くスイセンやラナンキュラスなど、少し大きめの花と合わせると素敵です。

Credit

文/3and garden

ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

Photo/1&7) Ben Jones/ 2) Shulevskyy Volodymyr/ 3) Chris Collins/ 4) pr2is/ 5) Peter Turner Photography/ 6) Janelle Lugge/ 8) Vlad Vahnovan/ 11) Agnes Kantaruk/Shutterstock.com 9&10)3&garden
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