数ある植物の中から、いま注目の植物をピックアップするシリーズ「Now blooming」。編集部がセレクトした、植え時・買い時・咲き時のオススメ植物をご紹介します。今回は、まだ寒さの残る早春に、春の花に先駆けて開花するウメをピックアップ。甘く清々しい香りと、凛とした花姿、趣のある枝ぶりから、古来より日本人に愛されてきた美しい花です。

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古来より日本人に愛されたウメの花

中国を原産とするウメは、遣唐使が日本に伝えたとされ、その姿や香りのよさから、古来より日本人に愛されてきました。万葉集や古今和歌集などの歌集に多くの歌が詠まれていることからも、人々に親しまれていたことが分かります。現在でも、春を告げる花として、早春の景色に色と香りを添えるウメの花。馥郁とした甘く清々しい香りが鼻をくすぐると、春の訪れを実感するという人も多いのではないでしょうか。また、ウメの実を漬けた梅干しは日々の食卓に欠かせないものにもなっています。

花梅、実梅、ウメの種類

ウメには、花を楽しむ観賞用の花梅と、実を食用とする実梅があります。花梅には、原種に近い「野梅系」、枝や幹の内部が紅い「緋梅系」、ウメとアンズの交雑種「豊後系」の3系統があり、さらにその中で9性に分かれます。野梅系のウメは非常に香り高く、緋梅系のウメは華やかな緋色のものが中心、豊後系のウメはアンズに近い桃色の花を咲かせるものが多いという特徴があります。

日本の気候風土に合ったウメは、代表的な庭木の一つ。非常に寿命が長く、年月をかけて樹形を自分好みに整えていくことができるため、庭植えや鉢植えのほか、盆栽としても楽しまれています。ウメは1品種だけでは結実しにくいので、実の収穫を楽しみたい場合は他品種を混植するのがオススメです。

魅力的なウメの品種4種

‘思いのまま’

一つの枝に白花、ピンクの花、そして絞りの花を咲かせる‘思いのまま’は、とても華やかで美しい品種。色のコントロールができず、勝手に咲き分けてしまうことからこの名がつけられたといいます。野梅系。

‘紅千鳥’

鮮やかな明るい緋色の中輪一重咲きのウメ‘紅千鳥’。丈夫で花付きがよく、やや小ぶりな花を咲かせます。遅咲き性で、見頃は2~3月頃。緋梅系。

‘楊貴妃’

ややフリルがかったようなたっぷりしたピンク色の花弁が美しい‘楊貴妃’。豪華で美しい花姿は存在感抜群で名前にふさわしいものです。豊後系。

 ‘露茜(つゆあかね)’

Photo/国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

2007年に生まれたばかりの新しい実梅‘露茜’は、日本スモモとのかけ合わせで生まれた新品種。大きな実の内部まで鮮やかに赤く色づき、梅酒やジュース、ジャムなどにすればとても美しい紅色が楽しめます。品種登録から間もないため、なかなか見かけない希少な品種ですが、自分で栽培すると実の収穫も楽しめます。

Credit

文/3and garden

ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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