バラは、本当にたくさんの種類があって、自分好みのバラは何を基準に探せばいいか困っていませんか? バラには、花の咲き方、花の大きさ、樹形などいろいろな分類法がありますが、まずは樹形でバラを比べてみましょう。

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バラの樹形は3タイプ

「開花株」が商品として店頭に並ぶ5月は、花に顔を近づけ、香りや色合いを自分で確かめながら選べるチャンスです。「一目惚れ」という運命的な選び方も決して間違いではありませんが、バラと長く良好な関係を築くためには、ご自身の好みに加え、適した「樹形」を選ぶことがポイントです。

店頭に並んでいる姿は流通に合わせたサイズなので、ずっとそのままの形ではありません。健康に育てるためにはその年の秋に地植えにしたり、鉢を植え替えたりする必要がありますが、そうすることでバラは本来の樹形に近づきます。バラの樹形には大きく分け、次の3つのタイプがあります。

 

つる樹形

枝が2m以上に伸び、構造物に誘引することで形状はさまざまに変えることが可能です。壁やアーチ、フェンスなどの構造物に枝を誘引すれば、地面のスペースはわずかでも、空間を立体的に使って華やかな風景を作ることが可能です。例えば窓の周りをバラの花で埋め尽くしたりすることもできます。

写真の淡いピンクのバラは、つるバラの一つ‘フランソワ・ジュランビル’。樹勢がとても強く、一株で5m以上の壁を花で埋め尽くすことができます。花枝が短いので、壁面などをまんべんなく覆うのに適しています。枝はしなやかで誘引しやすい。青リンゴのような甘い香りがするのも魅力。

 

ブッシュ樹形

こんもりとした茂みのように育ち、支柱などの支えがなくても自立できる樹形。縦方向に枝を伸ばすものと、横方向に枝を伸ばすものがあります。ふんわりした花の茂みは、花壇のポイントに。小さな庭や鉢植えにはコンパクトな品種を選びましょう。写真のバラは‘ジーン・バーナー’。一年を通して繰り返し花が咲く四季咲き性です。トゲが少なく、花つきもとても良好。アメリカの著名なバラの作出家の傑作品といわれており、その名を冠しています。

 

シュラブ樹形

半自立する樹形です。ブッシュ樹形よりも枝がしなやかで1~2mと長く伸びますが、つる樹形ほどは伸びません。バルコニーガーデンなど、スペースが限られた場所でのつるバラ的扱いに重宝します。オベリスクや小型のアーチなどに仕立てることができ、低いフェンスなどに誘引するのにも向きます。写真のバラはロサ・ムンディ。原種系統で、春に一度旺盛に花を咲かせる一季咲きです。花は鮮やかなピンクと白色の絞り模様で、とても濃厚な香りを放ちます。また、秋には赤いローズヒップが楽しめます。支えをつけず、伸びるに任せておくとナチュラルな姿が楽しめます。

 

バラ園を巡ってみましょう

どのような品種がどのように使われているか、実際にバラ園やガーデンへ見に行ってみましょう。カタログや本では分からない本来の樹形を確認することができます。

観察のポイントは、まず品種名の確認。そして、サイズ感や枝の伸び具合、花のつき方(房咲きや、花が上向きか枝垂れるかなど)、トゲの様子(新枝と古枝でトゲの数が異なるものがあります)などをメモにとっておくと便利です。また、花の様子だけでなく、どのような仕掛けがあるのか、構造物や誘引具も見ておくと、自宅の庭で仕立てる場合に役立ちます。

しばしばバラ園では育て方や仕立て方の講習会を行っていますので、近くにバラ園がある場合には、そうした会に参加するのもオススメです。プロの知恵やアイデアをもらいつつ、同じ花好きの友達もできますよ。

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