母娘で17年間、北海道の大地にガーデンをつくり続けている上野砂由紀さんは、楽しみながら自然と親しむ方法をよく知っている女性です。そんな彼女が北海道旭川の「上野ファーム」を舞台に、庭づくりをしながら感じたこと、発見したこと、感動したことを季節の写真とともにご紹介します。ガーデンは思いがけない感動をくれる、心の栄養補給ができる場所ですよ。

日中の最高気温であっても、マイナスが続く北海道の冬。毎日降り続ける雪と除雪作業の繰り返しで大変な日もありますが、この寒さと雪が心を温めるシーンをつくってくれます。厳しい寒さが続く雪国でしかつくれない、とっても簡単な風船アイスキャンドルのつくり方をご紹介しましょう。準備するものはとってもシンプル! 風船とヒモと水だけ!

まず最初に、風船に水を入れます。大きさは好みですが、あまり小さいとキャンドルやライトが入りにくくなるので、少し大きめにつくります。風船の口を縛るときに、吊り下げるために使う紐も一緒に巻き込みながら縛ります。

作り方プロセス1

美しい形にするために、水を入れた後しっかりと中の空気を抜いてから縛ってください。

カラフルな水風船は、つくるときから雪に映えます。

作り方プロセス2

水が入っているだけの風船ですが、数個も吊り下げるとかなりの重量になるので、しっかり支えられる場所に吊るします(上野ファームでは、ビニールハウスの骨組みに吊るしています)。

作り方プロセス3

ここで大切なポイントは、2個セットでくっつくように縛って吊るすことです。風船同士をくっつけておくことで、そこだけ温度が下がりにくくなり、中の水が凍りにくくなるのです。この後、中の水を出したときに、そこだけ自然の穴が開くため、あとからアイスピックなどで穴をあける必要がなくなり手間が省けます。同じ高さで仲良くくっつけて吊るすのがコツです。

作り方プロセス4

ある程度、表面が凍って氷の厚みができたかなと思う頃、風船同士をくっつけていた場所を目掛けて、アイスピックなど先が尖ったものを突き刺し、穴をあけて水を出します。外気温によって凍る速度は変わりますので、観察しながらお好みの氷の厚さになるまで吊るしておきましょう。夜温がマイナス20℃にもなるような日は、一日中吊り下げておくとすべてが凍ってしまいキャンドルをいれる空洞がなくなるので、昼間に吊るして夜中に水を出したりしています。外気温と凍る速度を研究することも大切です。写真は、水抜きの瞬間。ちょうどくっついていたところが穴になって、凍っていない水が中から流れ出ています。

水を入れる前に風船に絵具を少しいれて、水を入れながらよく混ぜて凍らせれば、ポップなカラーアイスキャンドスもつくれちゃいます!

出来上がったらあかりを入れよう

できあがったキャンドルに、お好みでろうそくやLEDライトを設置して完成! 寒さが厳しい日は午前中に吊るして、夜にはあかりを灯すなんてことも上野ファームではよくある冬の楽しみです。

出来上がった氷のランタンは、手の温かさで溶けたり、落として割らないように、ソリに乗せて運ぶのもオススメです。

電球色のLEDなら暖かい雰囲気になります。クリスマスが終わったら、電飾はアイスキャンドル用として大活躍するのです。

冬の夜をアートに輝かせる雪あかり

写真は、日が沈んだあとのカフェの前。

電球のあかりだけでは表現できない、氷でできた幻想的なしずく型のアイスキャンドル。風船と水だけでできているなんて、想像できないくらいアートで可愛いあかりが、冬の長い夜を楽しくあたたかな気持ちにしてくれます。厳しい冬が続く北国の冬ですが、こんな素敵なあかりが灯ると、寒くても外に出るのが楽しみになりますよ。寒い地域にお住まいの方は、ぜひ試してみてください。

Credit

写真&文/上野砂由紀

北海道旭川にある「上野ファーム」のガーデナー。大学卒業後、アパレル会社に勤務し、園芸を学ぶため退社して渡英。2001年から実家である「上野ファーム」で庭づくりを始め、旭川ではいち早くオープンガーデンをスタート。2008年に放送されたTVドラマの舞台となった富良野の「風のガーデン」や「大雪 森のガーデン」の植栽デザインのほか、全国で講演会・トークショーなども行う。二男の母。

上野ファーム www.uenofarm.net
facebook http://www.facebook.com/uenofarm1906
Instagram  https://www.instagram.com/ueno_farm/