咲きたてのバラに顔を近づけると「あぁ、なんていい香り」と心がほぐれますよね。バラの香りには鎮静効果やストレス軽減、免疫力向上などの効果があるといわれています。そんな嬉しい効能のあるバラそのままの香りを使った安全なコスメをつくりたいと、無農薬でバラを育てることからスタートして15年。ナチュラルな製品にこだわる女性たちに支持されているバラのコスメ「アロマローズ」をご紹介します。

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純国産のバラのコスメが誕生するまで

昨今、化粧品や柔軟剤などにバラの香りが添加された商品が増えていますが、100%天然香料で国産のバラを使ったコスメ製品は、あまり多くはありません。そんな中、これまで15年、無農薬でバラを育て続け、バラのコスメシリーズをつくる女性がいます。

「蓼科高原の山の家で無農薬栽培の野菜づくりに目覚めてから、ラベンダーも育てていた時に蒸留器で精油を採ることができることを知ったんです。これを、昔から大好きだったバラでできたら素敵だなと思ったことが、アロマローズの製品づくりにチャレンジするきっかけでした」と当時を振り返るのは、蓼科マリーローズ代表の豊後小夜子さん。現在も蓼科高原で自ら230株ものバラを無農薬で育て、安全で安心なコスメ製品を世に広めたいと、バラの栽培から製品の管理、各地で開催するマルシェでの販売を行っています。

本当のバラの香りを届けたい

「バラ本来の香りと天然成分を楽しんでいただくために、ローズウォーターをたっぷりと配合しています。使用しているローズウォーターは、薬をまったく使わずに標高1,100mにある蓼科高原の畑で育てたダマスクローズなど、香りが高いバラを使っています」。

コスメづくりをスタートした15年前は、バラは農薬がなくては育たないという認識が一般的でしたが、無農薬栽培のバラづくりを提唱しているバラ研究家の梶みゆきさんと出会うことで、このコスメづくりは前へ進みました。

「バラはとても繊細です。農薬を使うとそれを吸収するので、花びらを蒸留して抽出するとローズウォーターにまで農薬の成分が混入してしまいます。ですから、無農薬で育てることが第一条件だったんです」。

薬を使わずに健やかにバラを育てる方法を、梶みゆきさんに学び、土壌改良や風通し、鹿対策などまでアドバイスをもらいながら、まずは50株のダマスクローズの栽培を開始しました。

「最初は病害虫の被害がひどく、なかなか蒸留するまでの花が採れませんでした。でも梶先生の指導のおかげで、ようやく無農薬でバラを栽培することができるようになったんです」。

バラの香りが漂う化粧品とバスシリーズ

「自分が本当に欲しい、使いたいと思う品質を保つため、ほかの香料は一切使わずにつくっています。製品にするまでには、香りはもちろん、使い心地や泡立ち、肌や髪に対する影響などのテストを重ね、何度も試して。使っていただいている人のご意見や要望も取り入れて、現在は、ローズオイルやローズパウダー、ローズリップなど化粧品シリーズで13種、バスシリーズは4種とラインナップが揃いました」。

香料となる香り豊かなバラは、ダマスクやガリカ、四季咲き性のブルボンローズです。蓼科高原の畑で6月中旬から次々と開花する花を、一日に5〜6時間かけ、一つひとつ手で摘み取ります。最盛期には、一日に6㎏の花を摘み取って、その日のうちに工場で香りを抽出します。どの製品も、使うたびにほのかにバラの香りが楽しめるのが魅力のアロマローズシリーズ。合成香料と比べると、最初は物足りないと感じていた人も、使っているうちに優しい香りに癒されると人気。ナチュラルなものを使い続ける安心感もいいと、リピーターが年々増えています。

一年に一度、いいバラを咲かせるために

香りのバラを育てている標高1,100mにある蓼科高原の畑は、夏は昼夜の温度差が20℃。冬は−15℃にもなる冷涼で過酷な高原地帯は、原種のバラやオールドローズを農薬を使わないで栽培するのには最適な地域です。それでも、6月中旬の開花時期前から7月中旬までの間は、毎日害虫から花を守るため、手作業で害虫を駆除するといいます。

11月には霜からバラを守るために一株ごとに藁囲いをし、大きな苗は紐で枝をグルグル巻きにして、雪で枝が折れないように冬仕度をします。お礼肥をあげた後、根が凍るのを防ぐため、バラの根元には保温のためにチップをかぶせ、その上に藁を敷き、根元をカバーします。これらはすべて初夏にいい花を咲かせるために必要な作業です。「初夏に畑一面にバラが咲く景色を思い浮かべながら、冬の作業を乗り切ります。もちろん、一日の疲れはバラの香りで吹き飛ばすんですよ」。

蓼科マリーローズの製品は、現在ネット販売を中心に、東京・恵比寿やたまプラーザなどのマルシェにも出店中。ローズ石鹸を泡立てて「アロマローズ」をお客様に試していただくと、みなさん「この香りって何ですか?」と驚いた表情で質問されると言います。「本当のバラの香りが、こんなに華やかで優しいって知らない人がまだまだ多いですね」。無農薬で育てたバラをふんだんに使った数々のコスメ製品で、自らもバラの癒しの効果を実感してきた豊後さん。

天然のバラの香りに毎日癒される贅沢を、アロマローズは叶えてくれます。

Information

蓼科マリーローズ

http://www.maryrose.co.jp/

通販サイト http://xc528.eccart.jp/z976/

お問い合わせ先 0266-67-2621

恵比寿マルシェなどにも出店。イベント出店スケジュールなどはHPで。

Credit

取材&文/3and garden

ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

 

 

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