気温が下がり始め、多くの樹木や宿根草が休眠する季節がやってきました。これまで鉢植えで育ててきた植物は、1〜2年に一度は植え替えするのがオススメです。特に、マンションのベランダなどで鉢植えを中心にガーデニングを楽しんでいる場合は、できるだけ毎年、植え替えをすることで、植物の急な不調を未然に防ぐことができます。その理由をご紹介しましょう。

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夏に急に葉がしおれた樹木を掘り上げてみると……

写真は、前年までたくさんの実りがあったイチジクの木の根っこです。夏頃、水が足りないわけでもないのに、急に葉が落ち、木が枯れたため掘り上げてみました。すると、細かい根がびっしりついていたはずなのに、すっかり坊主になっていました。これは、一体どうしたのでしょう?

犯人はカブトムシの幼虫?

ここでガーデニングの初心者さんによくあるエピソードを一つ。冬に植え替えをしていたら小さな幼虫に遭遇し、「あら、こんな都会にもカブトムシの幼虫がいるのね」などと勘違いをして、土中に幼虫を優しく戻したというのです。その後、おそらくその鉢に植わっていた植物は夏を越すことができなかったことでしょう。そう、イチジクの根を食い荒らした犯人は、カブトムシの幼虫ではなく、コガネムシの幼虫だったのです。

カブトムシの幼虫の頭はこげ茶色で、コガネムシの幼虫は写真のように頭は黄土色をしています。鉢植えの中で見つけた幼虫は、ほとんどの場合コガネムシの幼虫です。覚えておきましょう。

コガネムシの産卵は5月と9月

コガネムシの成虫がガーデンやベランダにやってきて、表土に産卵し、その後土中で幼虫が育ち始めます。産卵を防ぐために表土に網を張る防除法や、産卵時期に殺虫剤を使うのも方法ですが、秋冬の植え替えも駆除の手段の一つです。

鉢植えの用土をリフレッシュする植え替え

秋冬の植え替えは、コガネムシの幼虫を駆除するために行うというよりも、硬く古くなった用土を入れ替えるために行います。鉢植えの植物は1〜2年も経てば根が成長していますし、表土に雑草も生えている場合もあります。一度掘り起こして鉢の中の環境をリフレッシュさせることで、翌年の成長がスムーズになります。もし、コガネムシの幼虫が土中にいる状態で年を越してしまうと、夏頃には植物が枯れてしまいます。秋冬の植え替えは一石二鳥の作業なんですよ。

鉢植えの植え替えをしている時、必ずしもコガネムシの幼虫が出てくるわけではないので、あまり気にしすぎずに作業しましょう。虫が苦手という人には、鉢植えに使っていた古い土は一旦黒いビニール袋に入れて密封し、太陽が当たる場所でしばらく放置しておきましょう。後日再生するのも方法です。場所がなくてすぐに土を再生させたい方は、掘り出した土をふるいにかけながら、枯葉や古い根、幼虫を除くとよいでしょう。

Credit

写真&文/3and garden

ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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