緑に親しむ人が愛する自然・生活に関わる本も含めて良本を幅広くご案内。自然の美しさに気づき、素晴らしいと思うことのできる感性──それが「センス・オブ・ワンダー」。子どもたちに最も必要なものだと著者は考えていました。でも、もっと必要としているのは現代の大人たちかも!

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『センス・オブ・ワンダー』

(レイチェル・カーソン著、上遠恵子訳、新潮社)

「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではない。

これは1960年代、化学物質による環境問題を告発した女性生物学者、レイチェル・カーソンの言葉。

ある嵐の夜、著者レイチェル・カーソンは1歳8カ月になったばかりの甥ロジャーを毛布にくるんで、雨が降る中を海岸へと降りていく。真っ暗闇、崩れながら浜辺に押し寄せる波の叫び声。だが、ロジャーは怖がることもなく、むしろ楽しそうな笑い声をあげる。彼の幼い心の中には「センス・オブ・ワンダー」(大自然の美しさ、驚異、神秘性などに気づき、素晴らしいと感動することのできる感性)がすでに育まれていたのだ。

レイチェルとロジャーはその後も、雨の日の森や虫たちが小さなバイオリンを弾いている秋の庭などへの探検を繰り返し、センス・オブ・ワンダーを豊かにしてゆく。

60ページ足らずの本だが、癒しと美しさに溢れたガーデナー必読の1冊。

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