花好きの友人や離れて暮らす家族、日頃お世話になっているご近所さんを自宅に招いて、花が咲いた喜びを分かち合えるのが、ガーデニングシーズンの醍醐味。丹精した庭でゲストに楽しく過ごしていただくための、おもてなしのアイデアを紹介します。

【1列目】(手前左から)、‘クリスティアーナ’(六分咲き)、‘ホーラ’、‘フローレンス・デルアットル’、‘フランソワ・ジュランヴィル’。【2列】‘シンデレラ’、‘ラレーヌ・ヴィクトリア’、‘クィーン・オブ・スウェーデン’、‘ノヴァーリス’、‘ボスコベル’、‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’&‘群星’。【3列】‘クリスティアーナ(十分咲き)’、‘アルベリック・バルビエ’、‘ピエール・ドゥ・ロンサール’。

東京のマンションの庭で、無数に花をつける‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’をはじめ30種類のバラを育てているKさんは、バラのオープンガーデン当日に庭の入り口に用意するのが、名付けて「プレゼンテーション・テーブル」。その日に咲いている見頃のバラを一品種ずつ、小さなゴブレットやシャンパングラス、ショットグラス、デザートグラスなどに活けてゲストにお披露目します。

 

約40坪に無数のバラを咲かせる

 

幅16m、奥行き9mの長方形の敷地がKさんのローズガーデンです。一年で6mもシュートを伸ばすつるバラ‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’が敷地をぐるりと囲むように誘引されています。5月中旬のバラの最盛期には、無数の花に囲まれて夢のような空間に。長年、さまざまなバラを育ててきた経験から、本数は最小限にとどめながらも多くのバラが咲く品種を選んだことで、豪華なガーデンシーンを実現。そのうえ、本数が少ない分、手入れも最小限に抑えることができるのです。無理のないローメンテナンスが、常に庭をきれいに保つことができる秘策です。

 

2017年のお気に入りのバラベスト3

 

少数精鋭でバラを育てているKさんの庭で、お気に入りのバラを三つご紹介しましょう。まずは、‘ノヴァーリス’。最大の魅力は素晴らしいラベンダー色と形の斬新さ! 2010年にドイツ・コルデス社から発表されたシュラブローズで、四季咲き性もあり丈夫な性質。

 

薄く繊細な花びらが幾重にも重なり、淡いピンクのグラデーションが美しい‘クリスティアーナ’。2013年にドイツ・コルデス社で発表されたクライミングローズ。カップ咲きの花はレモンを思わせる香りが漂い、素晴らしい。

 

コロンと丸いカップ状のかわいい花型、ダマスクの香り、花もちの良さに魅力を感じるというオールドローズの一つ‘ラ・レーヌ・ヴィクトリア’。1872年にフランスで発表されたブルボンローズで、ダマスクにフルーツを混ぜた香りも魅力。

 

プレゼンテーション・テーブルに並ぶどのバラにも、庭主がそのバラと出合った時の思い出や育ててきた体験談など、エピソードが隠れています。ゲストが好きなバラはどれかを尋ねたり、庭主の思いを明かしたり、オープンガーデンで初対面同士の会話のきっかけにもなります。バラに限らず、庭のお気に入りの草花をテーブルに並べたら、思いがけない話に場が盛り上がることでしょう。ぜひ、お試しを!

Credit

写真/K

文/3and garden