6月といえば、梅雨──。ガーデニングをしたくても屋外での作業は無理な日も多くなります。けれども、この時期植物たちは旺盛に生育し、世話をしてもらうのを待っています。さあ、雨の晴れ間をみて庭に出ましょう! 

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ラベンダーの雨よけ

ラベンダー
Oleinik Iuliia/Shutterstock.com

しとしと降り続く雨。その雨が止むと、カッと照りつける太陽──。

乾燥した冷涼な気候を好み、高温多湿を苦手とするラベンダーにとって、梅雨時は一年で最も過酷な季節です。

気温が高い中、長雨が続くとラベンダーは蒸れて枯死してしまうことが多く、数年前、北海道のラベンダー園が大きな被害を受けました。

この時期、鉢植えで育てているラベンダーは、雨の当たらない場所に移動させましょう。レンガなどの台の上に置き、鉢底周りの風通しをよくするのも、蒸れを防ぐのに有効な方法です。

花穂は早めに刈り取る

北海道では7月の上〜中旬がラベンダーの見頃ですが、本州では6月の梅雨の時期には花が咲き始めます。
青紫色に美しく色づいたラベンダーの花穂は、雨に当たると一晩で茶色く変色してしまいます。花穂はなるべく早めに刈り取り、ドライフラワーにしましょう。

ドライの花粒を小さな布の袋に入れて、「サシェ(匂い袋)」を作るのもオススメです。

バジルの種まき

バジル
Geshas/Shutterstock.com

雨の晴れ間に、バジルの種まきをしましょう。

大きめの鉢やプランター、コンテナなどに種まき専用の清潔な用土を入れ、ばらまきするか、少し間隔をあけて2〜3粒ずつ点まきにします。

覆土は、ごく薄く──。種が隠れる程度に土をかけたら、霧吹きで水をやりましょう。

家庭菜園では、まき溝をつくって条(すじ)まきか点まきにしましょう。

ポットに種をまいて苗を育成し、本葉が出てきたら、鉢やプランターに移植することもできます。

利用法は?

バジルのパスタ
Marian Weyo/Shutterstock.com

バジルはサラダやパスタなど、いろいろな料理に使える大変有用なハーブです。ナッツ類とニンニク、塩少々、オリーブオイルをミキサーにかけてバジルペースト(ジェノベーゼソース)を作るのもオススメです。

料理嫌いにこそおすすめしたい畑ごはん!「絶品ペースト2種」

このペーストがいかに美味かを知ったら、もうバジル栽培は止められません! バジルの葉は、オリーブオイルに漬けて保存することもできます。

今が種まきの最高の適期

バジルは、温暖な地方では4月から、寒冷地でも5月からがまき時とされていますが、筆者の経験では、6月中旬以降、気温と地温が十分に高くなってからまいたほうが、発芽率が格段によくなります。

梅雨時は、バジルの種まきの最高の適期なのです。

ローズマリーやタイムの収穫

タイム
Fascinadora/Shutterstock.com

この時期、ローズマリーやタイムが旺盛に生育し、次第に形が乱れたり、徒長したりしはじめます。

整姿をかねて、徒長している部分などを刈り取り、ドライにしましょう。

とくに木立性のタイムは、徒長部分をこまめに刈り取らないと、内側から次第に枯れ込んできます。徒長させないように気をつけましょう。

利用法は?

ローズマリーの料理
Barbara Dudzinska/Shutterstock.com

ローズマリーとタイムも、いろいろな料理に使える非常に有用なハーブです。

ドライにしたものをカレーやシチュー、パスタのソースなどにほんの少量加えるだけで、味が格段にアップします。また、チキンとジャガイモ、ガーリックともとても相性がよいので、これらを全てオーブン皿に入れて焼くだけでも美味しい一皿が完成します。

雑草取り

雑草取り

家庭菜園では、梅雨時にはアッという間に雑草が生い茂ります。雨の晴れ間をみて、こまめに雑草取りをしましょう。

病虫害の発生を予防するためにも、これは大切な作業です。

自家製堆肥をつくる

自家製堆肥
Maren Winter/Shutterstock.com

抜き取った草は、菜園の隅に場所を決めて積み重ねておき、堆肥にしましょう。油粕や完熟堆肥を混ぜ、時々水をかけると、発酵が進んで堆肥化が早まります。

こうしてつくった自家製堆肥を菜園に戻すと、野菜の出来と美味しさが全然違います。もちろん、花壇にも使えます。

バラの花がら摘み(花後の剪定)

バラの花後剪定

5月上〜中旬から次々に美しい花を咲かせてくれたバラ──。

早咲きはすでに咲き終わり、遅咲き種もそろそろ花期の終わりを迎える頃です。この時期に大切なのが、花がら摘み(花後の剪定)。

咲き終わった花の数節下で、剪定をかねて切り戻しておきましょう。四季咲き種はこうすることで二番花の開花が期待できるようになります。

一季咲きのオールドローズやつるバラは、花後の剪定は不要です。

クレマチスの花がら摘みと切り戻し

クレマチス
Marina_Saw_it/Shutterstock.com

品種が多く、花の色や形がきわめて多彩なクレマチス──。

6月になってもまだ豊かに花を咲かせ続けていますが、咲き終わった花は順次、摘み取りましょう。そのままにしておくと、返り咲きが見られません。

人気品種の‘エトワール・バイオレット’や‘プリンセス・ダイアナ’は、満開を過ぎて花が散り始めた頃、根際近くで切り戻すと、再びつるが伸びて秋にも花が楽しめます。

アサガオの摘心と誘引

アサガオ
Adastra/Shutterstock.com

5月に種をまいたアサガオが順調に生育しています。

本葉4〜5枚になったら、つるの先端を摘み取り(摘心)、側枝が出るのを促しましょう。こうすることにより、花の数を増やすことができます。

摘心をせずに、伸びた1本のつるを支柱に誘引していくやり方もOKです。誘引するときは、支柱に対して左巻きになるように行います。

トマトとナスの脇芽かき

トマトの脇芽かき

4〜5月に植えたトマトやナスの苗が、6月になると大きく成長。一番花や二番花が咲き始めます。と同時に、葉柄のつけ根から伸び始めるのが脇芽。脇芽を放っておくと、側枝がたくさん伸びて花を咲かせ、結果的に小さな実しかならなくなってしまいます。

なので、トマトもナスも脇芽はすべてかき取りましょう。ハサミを使うとウィルス病に感染するリスクが高くなりますので、手で脇芽をかき取ります。

傷口がなるべく早く乾くように、わき芽かきは晴れた日の午前中にやりましょう。

ナスの3本仕立て

ナスは脇芽をかき取って、主枝と側枝2本を伸ばし、3本仕立てにします。そして、大きな実を育てるために、一番花と二番花、三番花は摘み取ります。

水を大量に必要とする野菜ですので、水切れにはくれぐれも注意しましょう。

ミニトマト

ミニトマト
Bondvitz/Shutterstock.com

ミニトマトも上記の要領で同じように脇芽かきを行います。

やがて第一花房が見え始めたら、苗の周りを軽く耕し、ようりん、魚粉、化成肥料を少量、追肥として施します。その後は2週間に1度、追肥を続けます。

ジャガイモの芽かきと土寄せ

ジャガイモ
Nednapa/Shutterstock.com

九州や西日本など温暖な地方では、6月は新ジャガの収穫期ですが、関東以北の寒冷地では、種イモの植え付けは5月の上〜中旬。今、ようやく芽が出て花を咲かせようとしている頃です。

元気な種イモからは芽がたくさん出ます。それをそのままにしておくと、小さなイモばかりになってしまいます。なので、芽が10〜20cmほどに伸びたら、生育のいいもの2〜3本を残して、他はかき取りましょう(間引き)。

このとき、カリ分の多い肥料を追肥として施し、株の周りに土寄せをします。さらにその2〜3週間後、2回目の土寄せをします。

ジャガイモは地表に出て日光を浴びると、表面が緑色になり、有毒な成分が生成されます。土寄せは、それを防ぐために必要な作業です。

ジャガイモの花は摘み取る

ジャガイモの花
Andrei Metelev/Shutterstock.com

ジャガイモの芽が伸びると、やがて花が咲き始めます。その眺めもなかなか美しいのですが、よいイモを収穫するためには、花はすべて摘み取ったほうがよいといわれています。

もちろん、花をそのまま咲かせておいてもジャガイモの収穫はできます。

ネギの土寄せと追肥

ネギ
Leonid Eremeychuk/Shutterstock.com

春先に定植したネギが元気に生長し、白い部分が目立つようになっています。その白い部分がなるべく長いネギを収穫するために、土寄せをして白い部分に土をかけます。

土寄せを終えたら、油粕などを追肥として施します。

このとき注意したいのは、分けつ部分(緑の葉が二股に分かれているところ)の上まで土をかけないようにすることです。分けつ部分を土で覆ってしまうと、新たな分けつが発生。よいネギができません。

土寄せと追肥を、夏まで3〜4回繰り返しましょう。土寄せは腰と背中に負担のかかるかなりの重労働ですが、白い部分が長いネギを収穫するためには、この作業は欠かせません。

Credit

文/岡崎英生(文筆家・園芸家)
早稲田大学文学部フランス文学科卒業。編集者から漫画の原作者、文筆家へ。1996年より長野県松本市内四賀地区にあるクラインガルテン(滞在型市民農園)に通い、この地域に古くから伝わる有機栽培法を学びながら畑づくりを楽しむ。ラベンダーにも造詣が深く、著書に『芳香の大地 ラベンダーと北海道』(ラベンダークラブ刊)、訳書に『ラベンダーとラバンジン』(クリスティアーヌ・ムニエ著、フレグランスジャーナル社刊)など。

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