バラが最盛期を迎えた神奈川県横浜市では、2019年5月15日(水)から19日(日)の5日間、バラ尽くしのイベント「ばらフェスタ2019 〜世界をめぐるローズショー」を開催。会場となっている「大さん橋ホール」には、本物のバラや植物が多数使われたガーデンが6エリアも作られています。期間限定で披露されている花咲く庭は、どうやって作られたのか? 制作現場密着レポートをお届けします。

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会場作りは開催2日前からスタート

ばらフェスタ2019
開催前々日の午前の様子。

開催の2日前に、横浜港に突き出す細長い建物「大さん橋」のホールにまず運び込まれたのは、多数の植物たち。車で会場まで到着した苗はダンボール箱から取り出されて、ずらりと並べられました。この日のためにと花が見頃の状態に育てられた、コンディションがいい苗ばかりです。

ばらフェスタ制作風景

2m越えの樹木は根巻きされ、枝も縛られてスリムな姿で到着。その隣には、多数のバラの苗がずらりと並んでいます。イベント当日に花が咲き始めるようにと、昨年の秋冬から温度管理されていた苗は、たくさんの花が咲き始めているため、傷まないように不織布でふんわりと包まれていました。

ばらフェスタ制作風景

届いた苗を並べたら、植栽チームは各植物のコンディションをチェック。花がら摘みや枯葉の除去などを行っていました。とても細かな作業です。

ガーデンは通常、屋外につくられるものですが、室内で開催されている「ばらフェスタ2019」でも、屋外の庭と同様に色とりどりに咲き誇る本物の植物が使われていることで、美しいガーデンシーンとなって来場者を楽しませています。それでは、ここからメインガーデンにあたる「ウェルカムローズガーデン」ができるまでをご紹介しましょう。

「ウェルカムローズガーデン」ができるまで

ばらフェスタ ウェルカムローズガーデン

お客さまを最初に出迎える「ウェルカムローズガーデン」は、会場内で一番広いスペースを使ったナチュラルな雰囲気のデザインです。サークル状のテラスの中央には水が流れる噴水が置かれ、左右に丈高く枝を伸ばす樹木が配されています。各社ナーセリーの協力により用意された、さまざまなブランドローズが一堂に会する夢のようなガーデンです。

壁や花壇のフレームなどの骨格づくり

ばらフェスタ制作風景

会場のフロアが汚れないように、まずは全体にシートが敷かれ、背景となる壁が建てられました。

ばらフェスタ制作風景
開催前々日の午後の様子。

続けて、庭をぐるりと囲むレンガ風の低いフレームも配置されました。

ばらフェスタ制作風景
開催前々日の夜の様子。

開催前々日の夜。壁にライトが備えられ、中央の2段のテラスには噴水が、そして左右に花壇スペースが出現。テラスの中央には、3か所の穴が開けられていました。

屋内ガーデンの防水シート

くり抜かれた中を見ると、黒い防水シートが敷き詰められています。屋内での庭づくりでは、会場の床が土で汚れたり水が漏れたりしないように細心の注意を払って、しっかりした土台を完成させるのも大事な作業の一つです。

ばらフェスタ制作風景
開催前々日の夜の様子。

土台ができ上がったら、次は植栽の配置作業へと進みます。ガーデンのデザインと制作を担当するかたくり工房の阿部容子さんに、植栽の手順をうかがったところ、屋外でのガーデンづくりと同様、ここでも大きな樹木を配置してから、バラ、草花という順番で作業は進行すると教えてくれました。ガーデンで一番大きな苗となる樹木を、苗の仮置き場から移動させる際は、傷つけないようにと大勢の手で行われていました。

ばらフェスタ制作風景
開催前々日の夜の様子。

大木のマルバノキを所定の位置まで運んだ後は、縛っていた紐を解き、折れた枝や傷んだ部分がないかをチェックしながら、樹形を整える剪定も行われていました。ただ運び込んで置くだけではないのですね。

ここまでで1日目の作業は終了です。

開催前日は急ピッチで植栽作業が進行

ばらフェスタ制作風景
開催前日の午前の様子。

黒い防水シートが敷き詰められた花壇のフレームの内側に、ツゲの小さな苗が並べられました。

ばらフェスタ制作風景
開催前日の昼ごろの様子。

いよいよ、バラの苗の配置も開始。すでにオベリスクやフェンスに仕立てられたつるバラが奥の壁面に沿って置かれました。

ばらフェスタ制作風景

ガーデンでは苗はポットから抜き出して土に植えていきますが、イベント会場ではポットのまま配置されます。でも、ただ置くだけでは庭に馴染まないため、高さを調整したり、苗が倒れないようにと一鉢ずつ固定する作業も。庭が仕上がってしまえば見えない場所であっても、レンガを使うというこだわりが。

ばらフェスタ制作風景
開催前日の午後の様子。

庭の一番正面になる場所に選ばれたのは、赤花の‘ノックアウト’。お客さんの目線でどう見えるかを確認しながら、置く位置を微調整しています。右で指示を出しているのが、阿部容子さんです。

ばらフェスタ制作風景 水やり

この後、周囲にどんどん苗が配置されて樹木の株元が隠れてしまう前に、位置を確定した樹木の株元にたっぷり水やり。これも庭づくりの大事な作業です。

ばらフェスタ制作風景
開催前日の夕方の様子。

ガーデンの周辺にたくさんの苗が集まりました。この量をあと数時間で升の中に配置するというのですから、間に合うのかドキドキ。

ばらフェスタ制作風景
時々離れてガーデンの全体を見回して、植栽のバランスを確認する阿部さん。
ばらフェスタ制作風景

赤や黄色、ピンクと、色とりどりのバラが全体的に配置されて、あとは仕上げの草花の配置です。

ばらフェスタ 植栽 ばらフェスタ 植栽

ブルー系のバラのそばにデルフィニウムを配置したり、赤花の‘ノックアウト’のそばに黒花系のカラーを組み合わせたりと、引き立て合う草花をどんどん配置して、開催前日の夜には、「ウェルカムローズガーデン」が完成!

ばらフェスタ制作風景

5月15日のオープン直前には、バラの品種名とブランド名が書かれた札もつけられました。これは、お客さんがお気に入りのバラを覚えられるようにという心遣いのアイデア。

2日間で「ばらフェスタ2019」の全ガーデンが完成!

ばらフェスタ制作風景
オープン直前、完成した庭でデザイン・制作を担当したかたくり工房のみなさんとスタッフで記念撮影。

日光が当たらず、地面もない建物の中にナチュラルな雰囲気の庭を完成させた阿部容子さんとかたくり工房のみなさんは、これまで数々の庭制作をしてきたガーデニングのプロフェッショナルです。

「ウェルカムローズガーデン」をはじめとする会場内の各エリアでは、バラやガーデニングに関わるプロフェッショナルたちが最新のバラ情報を発信中です。お気に入りのバラとの出会いをぜひ横浜で♪

取材協力/NHKエデュケーショナル 写真協力/かたくり工房

イベント概要

「Yokohama Rose Week ばらフェスタ2019 〜世界をめぐるローズショー〜」

Yokohama Rose Week ばらフェスタ2019 〜世界をめぐるローズショー〜

■日程
2019年5月15日(水)〜19日(日) 9:30〜17:30 ※初日は11:00から ※入場は17:00まで

■場所
横浜・大さん橋ホール
横浜市中区海岸通1-1-4(みなとみらい線「日本大通り」駅徒歩約7分)

■入場料
前売券(5/14まで)1,200円/当日券1,500円
※小学生以下無料、ただし要保護者同伴
※消費税込み
※お得な前売券は、ローチケ、チケットぴあ、イープラスで販売中

■主催
NHKエデュケーショナル

■共催
ガーデンネックレス横浜実行委員会

■後援
NHK横浜放送局

■お問い合わせ
TEL 03-5777-8600(NTTハローダイヤル8:00〜22:00)

■公式サイト
http://www.nhk-ed.co.jp/rose/

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Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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