“食べられるバラ”の栽培から、バラを使った食品やコスメの販売までを行うROSE LABO株式会社。そんなROSE LABOが、このたび四季折々のエディブルフラワーを使ったスイーツ店『花のババロア』とコラボし、新ブランド「RLP(アールエルピー)」を誕生させました。そこで今回は、前回に引き続きROSE LABO代表取締役の田中綾華さんと、『花のババロア』を展開する株式会社バルニバービイートライズ代表取締役社長の井田大輔さんとの対談をお送りします。エディブルフラワーの未来についてや今後のブランドの展開など、たっぷり語っていただきました。

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エディブルフラワーをもっと身近な存在にしたい

ROSE LABO 田中綾華-エディブルフラワーの課題とは

田中:井田さんが『花のババロア』を開発されたのは、エディブルフラワー産業を発展させたいという気持ちからというのを前回の対談で伺いました。実際、国内のエディブルフラワー農家さんも最近では増加の一途をたどっています。仲間が増えるのは、私にとってとても心強いことです。

井田:食べられる花を商品に取り入れさせていただいている弊社にとっても、それは本当に嬉しいことです。今後、エディブルフラワー農家がさらに増えていくにあたって何が必要だと思われますか?

田中:まず第一に、エディブルフラワーは無農薬、オーガニックが基準で、栽培そのものが難しいので、そのハードルを乗り越えられるかだと思います。あとは、もともと他の作物の栽培を安定的にされていて、あえて難しいエディブルフラワーにチャレンジする必要がないという農家さんも多いと思いますので、エディブルフラワーのニーズや認知度が世の中でもっと高まったら、栽培しようという方もさらに増えるのではないでしょうか。

井田:僕たちのつくるスイーツなどで、エディブルフラワーがもっと人気になれば、エディブルフラワー産業の盛り上がりに貢献できるかもしれないですよね。

田中:はい。今でこそエディブルフラワーの存在がだんだん認知されてきましたが、 私が起業した2015年ごろは、花が食べられるということの認知度がとても低くて。でも今は確実に認知度が上がっていますし、今後ももっと高くなると思うんです。そうしたら、必然的にエディブルフラワーに興味を持たれる農家さんがさらに増えていくと思っています。

井田-食べられる花がもっと身近な存在になってほしい!

井田:そして、農家さんが増えると、食べられる花がもっと身近な存在になりますよね。もしかしたら、野菜を買うように、スーパーでもエディブルフラワーが気軽に買えるようになるかもしれない。

田中:エディブルフラワーを取り扱うスーパーは増えてはいるものの、まだまだ多くはありません。これからは、野菜を買うように食べられるお花を買う、そういう世界をつくれたらいいなと思いますし、そうなるんだろうなという、なんとなくの予感もあるんですよね。

井田:ローズラボさんでは、通年で生のバラに挑戦していくような、今後の展望などはありますか?

田中:私のところはハウス栽培で温度が保てるので、4月から11月くらいまでバラが咲いています。ガーデンで栽培するより、だいぶ長く咲かせられるんですよね。それでも、冬はやはり出荷ができません。暖房をつければ通年栽培ができるんですけれども、重油代が高くてコストがかかりすぎてしまって。クリスマスやホワイトデー、バラの需要がありそうな時期に出荷できるようにするためにも、いつかは通年栽培にもトライできればと思っています。そのためには、重油というよりは地中熱など、限りある資源を使わずに済むエコな方法で、温かさを保てればいいなと思っています。

井田・田中:ぜひ、力を合わせて実現させていきましょう!

お互いまだまだ夢の途中…

ROSE LABO対談-お互いまだまだ夢の途中…

田中:「バラは女性の美容と健康にすごくいい」ということを、もっと知ってもらうことも、認知度や人気をアップさせるためには有効かもしれません。

井田:キレイなだけじゃなく、その栄養価にも注目してもらいたいですよね。

田中:私も、バラが“女性のためのお花”といわれている理由を、このビジネスを始めてからきちんと理解したので、まだまだ世の女性の皆さんには知られていないではと思っています。バラは3000〜4000年前からあったといわれていて、品種の数も3〜4万品種はあるんです。こんなにも長い間、女性に愛され続けてきて、バラがお花の中で“女王”と呼ばれているのは、「美しいから」という理由だけだけではなく、美容にいい成分が入っているからなのかもしれないな、と思います。昔の女性たちは、もしかしたら肌感覚でその効果を感じていたのかもしれないって。そんなバラのベネフィットを、もっと知ってもらえると、さらに食べられる花の人気が高まると思います。

バラの効能については、「美にも健康にも嬉しい…食べられるバラの魅力と栽培方法[ROSE LABO通信Vol.2]」で話しているので、ぜひ読んでみてください。

井田:もっとたくさんの方にエディブルフラワーを食べていただけるよう、僕たちの業界も努力しないといけない部分があって。今は、『花のババロア』は関東だけしか配送をしていないんです。冷凍してしまうと、どうしてもプルプル感が損なわれてしまうんですよね。でも、いまも研究と技術開発が進んでいますし、いつかは全国に届けられるような花のスイーツをつくれたらいいなと思っています。

田中:お互い、まだまだ叶えたい夢がありますね。

RLPにも実現したい夢が!?

花のババロア-「ブーケ・ドラレーヌ」 2,800円(税抜き)
「ブーケ・ドラレーヌ」 2,800円(税抜き) ※限定商品のため、現在お取り扱いがございません

田中:コラボブランドの「RLP」でも、じつは私、夢を持っていて。このコラボを、毎年シリーズ化できたらいいなと思っています。

井田:そうなんですか! いま初めて聞きました(笑)。

田中:化粧品が、毎年クリスマスのシーズなどの“コフレ”を出すように、RLPも決まった時期にコラボ商品をリリースしたいんです。化粧品のコフレって、ファンにとってはとても楽しみなものです。「今年はどんなデザインだろう? 何が入っているんだろう?」と、発売時期になると、すごくワクワクしますし、発売日を指折り数えて待つ方もいらっしゃると思います。RLPも、そんな存在であってほしいな…と。「そろそろRLPの季節だ! 今年のバラはどんな色だろう」とか、「今年も朝から並んじゃうよ」みたいな(笑)。

井田:はい、頑張ります(笑)

田中:ぜひよろしくお願いします!

最後に私たちから伝えたいこと

田中:Garden Storyの読者さんは、もともとお花が好きだったり庭づくりが趣味だったりという、素晴らしい感性をお持ちの方ばかりだと思いますので、このRLP は絶対お好みに合うと信じています。それに、ビジュアルが美しいだけじゃなく、味も本当においしいんですよ!

井田:じつは、RLP をやらせていただいたことがきっかけで、既存の商品も一緒に味を見直して、全て新しくしたんです。さらにおいしくなったと自負しています。田中さんのバラもですが、弊社もこの規模にしては珍しく、全工程が手作業なんです。

田中:本当にすごいですよね。

井田:せっかく田中さんからいただいた大切なバラなので、一輪一輪を大切に、妥協することなく美味しくお客さまに食べていただきたくて。それに、生産性は悪いですが、手作業で行ったほうが伝わるものがあると思うんです。

田中:おいしく食べていただきながら、私たちがそれぞれ、バラづくりに込めた思い、お菓子づくりに込めた思いも感じていただけると嬉しいですね。

コラボブランドの「RLP」

2回にわたり、若き経営者2人の対談をお届けしました。RLPによる“食べられるバラのスイーツ”のシリーズ化、ぜひ期待したいですね。

併せて読みたい

美しすぎるバラのスイーツが誕生!「花のババロア」とROSE LABOがコラボ[ROSE LABO通信Vol.4]
食べられるバラの栽培地レポートを埼玉県深谷市よりお届け! [ROSE LABO通信 Vol.3]
夢を持てない少女が“食べられるバラ”農園の若き経営者になるまで[ROSE LABO通信 Vol.1]

Credit

●田中 綾華(たなか あやか)

ROSE LABO株式会社代表取締役。
農林水産省農林女子プロジェクトメンバー。世界56カ国から世界一の学生起業家を決めるGSEA2016日本代表。SNB女性起業家賞受賞。埼玉県深谷市にある約1,000坪(約3,000平方メートル)のビニールハウスで、無農薬の“食べられるバラ”を栽培している。栄養も摂りながら、五感で楽しめる加工食品やコスメなど、オリジナル商品の生産・販売も行う。

https://www.roselabo.com
https://www.roselabo.jp/

●井田 大輔(いだ だいすけ)

株式会社バルニバービイートライズ代表取締役社長。
パティスリードパラディのスイーツ販売をメインに、エディブルフラワーを使ったババロア専門店「花のババロア」などを展開する。「PARADIS 小石川本店」「PARADIS トウキョウミタス店」「ARINCO TOKYO STATION」など8店舗を運営。

https://www.hana-no-babaroa.com

文/徳永 幸子(とくなが さちこ)
人物写真/3 and garden

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