皆さんは、家の周囲の温度を意識したことはありますか? 日が当たってじりじりと暑い場所や、風が通って涼しい場所など、同じ家でも場所によって温度はずいぶんと変わります。人間にとっては少しの違いでも、一つの場所にじっとしている植物にとっては大問題。育ち方にも影響してくるので、それぞれの場所の状態を知ることはとても大切です。さあ、温度計を持って温度を測りに行ってみましょう。

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家の温度を測ってみよう

東京都・O邸の場合

真夏日を計測したある晴れた日に、家の周辺の温度を計測してみました。

この日の気温は、最高気温35℃、最低気温26℃、平均気温30℃

午後2時に温度を測ってみると…

玄関前/屋外

①玄関前/屋外(日向) 42℃

気温が上昇しやすい日向。暑さや強い日差しに弱いものは日陰に移動させます。朝晩にたっぷり水やりすると、上昇した植木鉢内部の温度を下げることができます。植木鉢に当たる日光をさえぎるのも、鉢の温度上昇の防止に効果的。

軒下

②軒下 33℃

木陰

③木陰 34℃

落葉性の植物の下なら、夏は涼しく冬は暖かくなります。非耐寒性の植物にとっては、とても快適な場所です。

室外機前

④室外機前 42℃

温度が高くなるのはもちろん、室外機から吹きつける乾燥した熱風や冷風が問題。エアコンを使う場合は、なるべく室外機前に植物を置かないようにし、植物に直接風が当たらないようにしましょう。

屋上&テラス

⑤屋上&テラス 52℃

なんと52℃を記録した屋上の床。熱が伝わらないように、床面に直接植木鉢を置くことは避けましょう。ターフなどを使って直射日光を遮るのも効果的です。日中には打ち水をすると、温度を10℃ほど下げることができます。

季節による植物の置き場所

季節や気温に合わせて植物を移動してやることで、夏越しや冬越しが成功する確率がぐっと高まります。季節ごとの植物に適した置き場所を見てみましょう。

<春>

寒い冬の間、室内など暖かい場所に避難させていた非耐寒性の植物を外に出す季節。室内からいきなり外に出すと、光が強すぎることによる葉焼けが発生する恐れがあります。初めに窓辺に移動して、カーテン越しの光を当て、次いで軒下、屋外へと数日かけて慣らしながら外に出しましょう。

<夏>

真夏の床面などの温度上昇は、天気予報でみる気温上昇の比ではありません。直射日光を遮るため、ターフや寒冷紗を活用しましょう。温度が上がりやすいベランダの床には、すのこやデッキを敷くと温度上昇が軽減されます。朝晩の打ち水や、しっかりとした水やりも効果的。

<秋>

気持ちよく晴れた秋の日は、夏の暑さを耐えた植物にとって過ごしやすい季節。残暑が落ち着き、寒さがやってくるまで、ガーデナーも一息つけます。この間に植え替えや来春のガーデンの準備を行いましょう。秋の長雨や台風など、雨が多い季節でもありますので、雨風の対策はしっかりと。

<冬>

非耐寒性の植物は、家の中など寒さをしのげる場所に。霜に弱いものは軒下に移動します。屋外に置いておく場合、バークチップなど、マルチング材で土の表面を覆うと寒さ対策になります。

場所ごとの温度を知って植物に合わせた環境づくりを

一軒の家の周囲でも、日当たりなどの違いにより、これほどの温度差が生まれます。思っていたより過酷な環境になっていた場所もあるのではないでしょうか。それぞれの場所の環境を知ると、より植物に合わせた環境に置くことができ、温度に合わせて対策もとれるようになります。さあ、あなたの家の温度は何度でしたか?

Credit

イラスト&アドバイス/大野八生

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