ひと鉢で気軽にガーデニングが楽しめる寄せ植え。玄関先やベランダなど、地植えができない場所を華やかに演出する寄せ植えは、たくさんの種類を使わず、たった数株だけでも素敵に仕上げることができます。ここでは、艶やかで美しい寄せ植えづくりに定評のある「フローラ黒田園芸」の黒田健太郎さんに、春の小花を使ったとっておきの技と見応えを高めるコーディネートをご紹介いただきます。

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春の小花を集めた
巣籠りのようなアレンジ

パンジーやビオラなどの華やかな一年草がメインだった冬~春の寄せ植え。そろそろ違った趣きの自然なシーンを楽しみたくなってくる頃です。今回は、小花を鳥の巣のような器に合わせた“素朴さと愛らしさを詰め込んだアレンジ術”を黒田さんに教えていただきました。

寄せ植えづくりに使う
道具と用土を用意する

【使う材料と道具】

春の寄せ植えの材料

台座がある器、ココヤシ繊維、培養土、ワイヤー、緩効性肥料、ペンチ、ナツヅタのつる、ハイゴケ。

寄せ植えづくり、スタート!

今回は、新緑が美しい庭に爽やかに映える、「白×黄×青」の小花を合わせました。主張の強い花に主役を与えるのではなく、どの花にもある控えめな愛らしさを最大限に引き出すデザインです。

春の寄せ植えに使う花

後ろ左から/イングリッシュデージー、コロニラ バレンティナ、ヘリオトロープ。
前左から/ベロニカ ‘オックスフォードブルー’、アウリニア・サクサティリス。

寄せ植えの手順

  1. まずイメージする並びに苗を仮置きして、それぞれの広がり方や全体のバランスなどを確認する。植えてからやり直しはしないほうがいいので、必ず行うこと。
    春の寄せ植えの作り方
  2. ナツヅタのつるを、多めと少なめの2つの束に分ける。まずは少なめのほうの束で、器の外周の大きさのリースを作る。
    寄せ植えの作り方 リース
  3. 7~8cmにカットしたワイヤーを器の飾り部分に通し、リースと器を固定する。リースを止める

    リースを止める
    ワイヤーで器とつるをくくり、ねじって留める。
  4. 器の大きさにもよるが、4カ所ぐらい留めておく。
    リースを止める
  5.  多めの束のほうは、2で作ったリースよりやや大きめに丸め、4のリースの上にのせる。
    リースを重ねる
  6. 上下のリース同士を数カ所、ワイヤーで固定する。
    リースを固定する
  7. リースの内側にココヤシ繊維を敷く。これで苗を入れるオリジナルの器作りが完了。
    ココヤシ繊維を敷く
  8. 7で作った器部分の高さの半分ぐらいまで、培養土を入れる。
    培養土を入れる
  9. 緩効性肥料を軽くひと握り、土に混ぜる。
    肥料を混ぜる
  10. ポットから出した苗の根鉢を外側から崩して、半分ぐらいの大きさにする。
    根鉢を崩す
  11. 器の後方から苗を植え、根の周りに培養土を少しずつ足す。
    苗を入れて土を足す
  12. 利き手とは反対側のスペースから苗を足していく(右利きの場合は左側から)。
    苗を植える
  13. 苗を植え終わったら全体に土を足す。ウォータースペースは1cmほど確保する。
    苗を植える
  14. 表土を指で軽く押さえて、根鉢と土をなじませる。
    土を馴染ませる
  15. 苗の植え込みが終了!
    植え込み完了
  16. 土の上にハイゴケをのせて表面をカバーする。リースの隙間にも挟むように入れ込むとよい。
    ハイゴケでカバー
  17. 春をイメージした寄せ植えが完成。
春の寄せ植え

器側面に穴があいていない場合は?

穴をあける

キリなどで穴を数カ所あけて、底にワイヤーを通しましょう。

同様の手順で、もう一つ小さいアレンジを作成

春の小さな寄せ植え

ワイヤープランツ、セダム‘ゴールドビューティー’、シレネ・ユニフローラ‘バリエガータ’をバランス良く植え、中央にウズラの卵を数個配置。

大小2つのアレンジが完成!

春の寄せ植え

ナツヅタのつるで作った器に、素朴な小花をたっぷり盛り込みました。強い主張をするような主役は決めず、どの花にもある控えめな愛らしさを最大限に引き出したデザインです。最も目を引くイングリッシュデージーの白い花が軽やかなリズムを生み、春のそよ風を感じさせます。鳥の巣を思わせるリースの土台と見事にマッチ。

合わせる小物にもこだわって、
最高のシーンを演出!

寄せ植えに合わせる小物

鳥の巣をモチーフにした大小のナチュラルなアレンジに調和するアイテムを合わせました。飾る什器には、エイジング加工を施した木のテーブルを起用。コーディネートのベースカラーを水色でまとめることで、花色の爽やかさを強調しています。アレンジの器のシックな雰囲気を生かすために全体的なトーンは抑え、ナチュラルとシックの絶妙なバランスをとっています。

一緒に飾ったアイテムをクローズアップ

〔左側〕

寄せ植えの飾り方アイデア
アイビーを植えた大ぶりなブリキのジョウロを後ろコーナーにレイアウト。コーディネートの背景にしながら、どっしりとした安定感をプラスしています。
麻ひもスタンドや素焼き鉢を飾る
麻ひもスタンドやチャービルを植えた小さな素焼き鉢で、ほんのりとしたぬくもりを添えています。

〔右側〕

透明なアンティーク瓶などを配置
右角には、ブルーグリーンにペイントした缶やキャニスターなどを忍ばせるように配置。ガラス瓶で透明感を、ルッコラやペパーミントで潤いをアップさせています。
鳥の巣モチーフを伝える卵の飾り
小さいアレンジにはウズラの卵をあしらって。それほど目立ちませんが、鳥の巣がモチーフであることを伝える、大きな役割を担っています。
鳥のオーナメントをプラス
今回はトゥーマッチになってしまうので使いませんでしたが、鳥のオーナメントを加えると、ますます愛らしさがアップ!

健太郎さんの
寄せ植えをつくる時の
最重要ポイント、ひとことアドバイス

リースは、きつく束ねてきっちり固定するのではなく、ふんわりとラフに束ねて、自然な趣を出すこと。

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Credit


フローラ黒田園芸・黒田健太郎
多くのガーデナーから絶大なる支持を受けている「フローラ黒田園芸」のスタッフ。抜群のセンスを盛り込んだ美しい寄せ植えやショップコーディネートが大人気。全国からファンがショップに訪れる。著書に『ハンギングを楽しむ寄せ植えノート』、『365日寄せ植えスタイル』『Yoseue Plants 寄せ植えに使いたい12ヶ月の草花』、『健太郎のGarden Book』『素敵に飾る小さな庭』など多数。

取材文&撮影/井上園子

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