日常に豊かさと公園のような心地よさを提案しているparkERsが、観葉植物を日本の四季のある暮らしに取り入れる新しい植物の楽しみ方をご紹介。日本の文化には移り変わる季節に合わせた行事や習わしがたくさんあり、それらを大切にして暮らしてきました。慌ただしく暮らす毎日に、その時旬の花や自然の情景を取り込んで日本人らしく植物と生きる考え方を未来へ運びます。

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植物の文化を運ぶplants culture caravan

心豊かな生活を送るには?

都会にいながらもっと自然を感じるきっかけや仕組みを増やす必要がある
北欧には“自然享受権”という権利があることをご存じですか?

北欧には“自然享受権”という権利があることをご存じですか?

“散策する権利”とも言われ、住民が自由に森の中を歩いてベリーやキノコなどを採集したり、魚を釣ったり、自然の中のレクリエーションを楽しんだりする権利が法律により与えられています。

例えばフィンランドでは、国土の約73%を占める広大な森、約19万もの湖、沿岸に存在する多くの島々まで、国中でこの法律が適用されています。

北欧は、サスイナブルな社会を目指すSDGs(*1)の達成度ランキングで常にトップを独占しています(2018年:1位スウェーデン、2位デンマーク、3位フィンランド……15位日本)。また、国際連合の幸福度調査でもトップを独占(2018年:1位フィンランド、2位ノルウェー、3位デンマーク……54位日本)。しかも、意外にも北欧人の8割以上は都会で暮らしているというのです。都会にいながらも自然をしっかりと感じていることが、サステイナブルで豊かな生活に繋がっているのかもしれません。

残念ながら、日本の自然のほとんどは所有者に厳しく制限されていて、自由に遊んだり、果実を採取したりすることができません。だからこそ日本人は、都会にいながらもっと自然を感じるきっかけや仕組みを増やす必要があるのだと思います。

*1
SDGs:「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、国際連合加盟193か国が2016~2030年の15年間で持続可能な開発を実現するために掲げた目標です。全169のターゲットを大きく17項目に分類した目標のうち、森に対する活動を行うことで14項目にも貢献できるといわれています。

室内に“森を想う”きっかけづくりを

室内に“森を想う”きっかけづくりを

日本人の歴史を振り返ると、縄文時代から、生きるために森にクリの木を植え、神社を建てて神が宿る森を守り、世界でもいち早く国内すべての山の植生を調査して森の実態を知りました。もともと日本人は、北欧人と同じように森と寄り添い、森を想いながら生活をしてきたのです。

日常の多くを室内で過ごす時代だからこそ、室内に森を想うきっかけをたくさんつくるべきです。

下の写真は、都心のオフィスビルのエントランスに森の要素を入れ込んだ事例です。事前に敷地内にある森の植生調査をして、室内でも育つ植物を一部選定しています。

仕切りとなっているルーバーには、森の間伐材を利用しています。時間の経過とともに割れやすい芯の部分は避け、滑らかに加工された特別な木材を使用することで、子どもでも安心して触ることができます。

私たちparkERsは、このような森の温もりを肌で感じてもらえる工夫を各所に取り入れて空間づくりをしています。

都心のオフィスビルのエントランスに森の要素を入れ込んだ事例
仕切りとなっているルーバーには、森の間伐材を利用しています

下の写真は、私たちのオフィスの壁面緑化プロダクトです。電気エネルギーを一切使わず、水を無駄にしないというコンセプトで作られています。サイフォンの原理や毛細管現象を利用することで、通常使うポンプを動かすための電力が不要になり、じわじわと水を広げながら余分な水を与えません。

森を想うと、室内緑化においてもサステイナブルな仕組みを取り入れる必要があると感じるのです。

parkERsオフィスの壁面緑化プロダクト
parkERsオフィスの壁面緑化

森と対話すると分かること

森と対話すると分かること
植樹の森
植樹の森。樹を植えるためには、まずその山の“水の道”と“風の道”を読み取り、豊かな土壌をつくることから始まります。

私たちの身の回りに溢れるすべてのものは“生産者”である森からきています。石油・石炭、水、鉱物、木材、繊維、それに室内に飾る花や緑も。今、その生産者が完全に失われつつあります。人間の手で破壊された森は、人間の手でしか回復させることができないといわれています。

だからこそ、私たちは植樹の取り組みも行い、森と対話をしています。そこには将来の人々の暮らしを豊かにする空間づくりのヒントがたくさん眠っているのです。

私たちは森の生産と消費のバランスを整えるために、室内緑化にもサステイナブルな仕組みを取り入れたいと思います。都会と森との意識レベルでの循環が、人間本来の豊かな時間を送るために必要なのかもしれません。私たちは都会にいるからこそ、森を想う必要があるのです。

今月の植木屋:農業の知恵を都市へ −みのる産業株式会社-

みのる産業株式会社の固化培土「エクセルソイル」

もともと農業の発展のために開発された、みのる産業株式会社の固化培土「エクセルソイル」。これは特殊な技術により培土をポリエステル繊維で固化したものです。ポリエステル繊維は純度100%。人が舐めても問題なく、手術用の糸よりも安全といわれている資材です。

このエクセルソイルは、トマトやイチゴなどの野菜類から、トルコギキョウやダリアの花苗の栽培まで、そして壁面緑化の基盤材など、幅広く利用されています。

壁面緑化のユニットは、施工される半年ほど前から岡山県の農場で植物を育てあげますが、これらが一同に並んでいる姿は圧巻です。何よりも、エクセルソイルは植物をしっかり育てるという観点で作られた資材であるため、安心して使うことができるのが魅力です。

みのる産業株式会社の壁面緑化

みのる産業株式会社 壁面緑化:http://xn--cjrt5kjv0b8mv.jp/

併せて読みたい

「縄文時代の“自然との共生”本能を現代に…」植物の文化を運ぶ plants culture caravan vol.6
「室内にも水と植物の織りなす風景を」〜植物の文化を運ぶplants culture caravan vol.5
「植物と人が共に過ごす時間づくり」〜植物の文化を運ぶplants culture caravan vol.4

Credit

辻永岳史プロフィール
辻永岳史(Tsukie Takeshi)

大学院にて壁面緑化を中心に都市緑化技術を研究。その後、大手花屋でフラワーデザインや空間装飾を学ぶ。緑化技術とフラワーデザインのノウハウを掛け合わせ、さまざまな生活シーンに植物の豊かな表情を生かした空間を提案している。お客さまのニーズに合わせ、見ていてワクワクするような印象に残る居心地よいグリーン空間づくりを目指す。

https://www.park-ers.com/

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