新築時に外構についてもしっかりと考えて工事をすることで、建物と調和した美しい外観にすることができます。この外構は新築時にきちんとデザインとコンセプトを合わせて計画、工事が行われました。ライティングもバランスよく設計された、温かな印象の玄関まわり。その雰囲気をつくり出す要素を、分解して紹介していきます。

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写真/タカショー

優しい雰囲気を醸し出すこちらの住宅は富山県にあります。建物はベージュを基調に暖色系でまとめられた、可愛らしくオシャレなプロバンス風。そして建物の雰囲気にぴったりと合ったエクステリア。この外構は、新築時にきちんとデザインとコンセプトを合わせて計画、工事が行われました。ご希望の植栽や既存植栽も移植する位置などを十分に確認してから着工。

玄関前には駐車スペースを設けていますが、決して広くはないこの場所を、ちょっとした立ち話ができ、見た目も窮屈な印象を与えない空間へ。お客様からの「道路が近いので、外からの視線が気になる」という懸念も解決しています。

玄関まわりはちょっとしたプライベート空間

写真/タカショー

茶やオレンジの混じった瓦屋根と木製のドア。全体の色味を暖色系でまとめた住宅です。

レンガを積んだ塀も、その柔らかな雰囲気に合わせてRラインにし、さらに1段毎に段差をつけて動きを出しました。また門塀は、斜めにラインが出るようにレンガタイルを貼り調和させています。丸みを帯びた塀のデザインは優しい印象を与え、植栽がナチュラルな雰囲気を演出。

植栽を取り入れ、外構にも自然を感じさせる素材を用いることで、美しい風景に溶け込む可愛らしい雰囲気のプロバンス風住宅のデザインとマッチングさせています。花壇で作業をする際に気になるのは、道路からの視線。それを適度に遮るために設置された門塀のおかげで、ゆっくり作業ができる空間になりました。

Rラインの塀と、敷地に沿って設置された直線的なフォルムの門塀とのバランスは、抑揚のある楽しげな雰囲気も感じさせます。

窮屈な印象を与えない門袖デザイン

写真/タカショー

きちんとプライベートな空間が確保された玄関前。しかし、塀に囲まれた窮屈な空間での長い立ち話や来客対応は、意外とストレスを感じてしまいますよね。

この門塀は、適度な目隠しとなりながらも窮屈さを感じさせない工夫が施された優しいデザインになっています。壁にほんの少しスリットを入れることで圧迫感を軽減し、安心感のあるイメージに変えているのです。狭くても適度に空間が確保されていれば、外での来客対応時も、視線を気にせずに余裕を持って過ごすことができます。

また、通りの人や訪ねてきた人にとっても、玄関先の明かりが道路側まで照らしてくれるのは心強いものです。真っ暗な夜道を歩くのは寂しく、なかには怖い思いをする人もいるでしょう。このスリットは見た目だけではなく、通る人や近所の人に安心を与える優しいエクステリアのデザインです。

「ただいま」「いらっしゃい」を楽しくするライティングポイント

写真/タカショー

家の顔として迎えてくれる玄関まわりは、いつでも安心感と優しさを与える空間であってほしいものです。そのために重要な要素といえば、やはりライティング。夜、玄関の明かりに優しく包まれるだけで、少しホッとした気持ちになるのではないでしょうか。心をときほぐす玄関のライティングには、ちょっとしたポイントがあります。

人間の視線は、明るい場所からだんだんと暗い場所へ移動していく習性があります。この習性は向日性と呼ばれています。向日性を利用した行動心理として、奥が明るいと安心感や期待が高まり進みやすくなるといわれています。

ご紹介しているこの空間も、ゴール地点である玄関のライトを、それまでに通るアプローチや門塀よりも明るく設定することで、より安心感を与える照明計画になっています。

ライティングにこだわりを持つことで、「ただいま」「いらっしゃい」が聞こえてきそうな明るい印象を演出し、家族や周囲の人に元気を与えます。

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