ロザリアンにとって、春夏秋冬いつでも暮らしのそばでバラを愛でていたいですよね。繰り返し咲くバラも花数が少なくなってくる冬ですが、寒空の下でも花が咲く希少な花を集めて、新年を迎える花飾りを用意してみませんか?バラ文化と育成方法研究家で「日本ローズライフコーディネーター協会」の代表を務める元木はるみさんに、意外な器を利用した和風に飾るアレンジメントのテクニックを教えていただきます。

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冬に咲いた貴重なバラを暮らしに飾る方法

真冬のバラ
真冬の庭で霜をまとうバラも素敵ですが、花びらが傷む前に切って室内に飾りましょう。Photo/Shebeko/Shutterstock.com

剪定や整枝の時に、まだ咲き残っている冬のバラは、集めてみると結構あるものです。

寒さによる花傷みはあるものの、それも冬ならではの表情です。この時期らしい、その表情も暮らしの中で身近に楽しみたいものです。

また、年末の家の中の大掃除や整頓等で、押し入れや物置の中から普段使っていなかった和風の器や、お菓子の空き箱等がみつかる時期。

今回は冬に咲いているバラを使用して、普段眠っていた器や、お菓子の空き箱等に活ける楽しみをご紹介いたします。

大掃除で発掘した器や空き箱を利用するアレンジ例7つ

お菓子の空き箱を利用したアレンジメントの方法

空箱
Photo/xiaorui/Shutterstock.com

空き箱は、水を入れることができないからと、花を飾るアイテムとして認識が低い器かもしれませんが、ひと工夫でおしゃれなアレンジメントが完成する便利な器です。飾りやすいコンパクトなアレンジができるので、ぜひチャレンジしてください。

セロファンとオアシスで花器に

作り方は簡単です。空き箱の中側にセロファンを敷いてから、水に漬けたオアシスをカットして中に入れ、バラとプラスアルファの花をバランスよく刺していきます。花茎が短いバラでも、オアシスを使えば安定させることができ、花も長持ちします。

お正月のバラアレンジ

主役になっているバラは、多花性で四季咲き性の強い‘マリア・テレジア’です。色合わせと、この時期に入手しやすい花材でもある、ガーベラやストック、ヒぺリカムを組み合わせました。小さな松と扇を添えることで、お正月の雰囲気がプラスされます。コンパクトで、持ち運びしやすく、お年賀のプレゼントにも重宝しますよ。

扇や松などお正月の雰囲気がある小物は、百均でも多数利用できるものがありますので、この機会に活用しましょう。

南部鉄器の急須を利用したアレンジメントの例

南部鉄器の急須

安定感のある花器として利用できる南部鉄器の急須の中に、水に浸したオアシスを入れます。

オアシスをカット

オアシスの大きさは、目安として蓋の大きさにカットするとよいでしょう。

大きさを合わせる

蓋の大きさと同じサイズにカットしたら、さらに一回り小さく整えて中に入れます。

南部鉄器に活けたバラ

急須の向きや配置を決めて、バラを活けていきます。急須に活けたバラは、ティーローズやノワゼットローズといった古い時代の品種を合わせてみました。花首が細く、横や下を向くバラであっても、このような高さが低い器なら活けやすく、また、取っ手にもたれかけさせることもできて便利です。庭の姫ウツギの葉を添えました。

茶道のお茶碗を利用したアレンジメントの例

Photo/Jit-anong Sae-ung/Shutterstock.com

茶道のお茶碗は、口が広く高さが低いので、中側には、水に浸したオアシスを入ると安定して、活けやすいです。

茶碗に活けたバラ

バラは、‘雅’等の「和ばら」を中心に活けました。庭のバラは、あまり茎を長く残してカット出来ない場合が多いですので、こうした低い器に活けると収まりがようです。

あまったバラを、さらに小さな湯呑み茶碗等に

湯呑茶碗に活けたバラ

余った小さなバラたちも、捨てられないのが、ロザリアンです。

高さのある器には、ハイブリッドティーローズやチャイナローズ等の、茎がすっと伸びるバラが合うようです。

印判の器を利用したアレンジメントの例

印判の器とバラ

水を張った印判の器に、ただ浮かべるだけの簡単アレンジです。

オアシスを使ったアレンジ

同じ器に山のようにこんもり盛り上がったような形に整えたオアシスを入れて、冬のバラだけを隙間なく挿して作ります。

黄色のバラをアレンジ
黄色のバラを、シンビジュームとオンシジュームを合わせて、輪ゴムで止めただけの簡単アレンジです。

バラは、洋風のアレンジメントにする機会が多いと思いますが、ご紹介したように意外と和の器にも雰囲気が合うものです。家の中に眠っている和の器に、どんなバラが似合うか、考えるのも楽しい時間ですよね。

庭のバラも剪定作業が進むとともに、花や葉がなくなって、いよいよ春に向かって本腰を入れて冬のお手入れ作業を進める時期がきます。大変な作業のあとに待っている、庭で咲いていたバラと遊ぶ時間を楽しみに、作業を頑張りましょう。

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Credit

写真&文/元木はるみ
神奈川の庭でバラを育てながら、バラ文化と育成方法の研究を続ける。「日本ローズライフコーディネーター協会」代表。近著に『アフターガーデニングを楽しむバラ庭づくり』(家の光協会刊)、『ときめく薔薇図鑑』(山と渓谷社)など。
http://roseherb.exblog.jp

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