ロザリアンにとって、バラは見るだけでなく、その香りも味も、すべてを楽しみたいもの。バラ文化と育成方法研究家で「日本ローズライフコーディネーター協会」の代表を務める元木はるみさんに、バラの果実・ローズヒップの効能とハチミツ漬けの作り方を教えていただきます。

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冬の悩みに役立つローズヒップ

ヨーグルトとローズヒップのハチミツ漬け
ヨーグルトに、自家製ローズヒップのハチミツ漬けを添えて。

初冬のガーデンでは、花が少なくなりますが、ローズヒップの赤やオレンジの鮮やかな色彩が、明るく彩ってくれるのは嬉しいですね。

日に日に気温が下がり始めるこの季節、人の体温も下がり、抵抗力が落ちるといわれています。また、空気が乾燥気味になり、風邪やインフルエンザ等のウィルスが空気中に浮遊しやすくなり、それらのウィルスが体に侵入しやすい条件が増えるとのことです。さらに、肌も乾燥しがちで、カサカサしたり、小じわが出来るなど、とても困った季節ですよね。

そんな季節に、バラは「ローズヒップ」という自然の恵みを用意してくれました。

バラの実、ローズヒップとは

ローズヒップの実り
Photo/sunsinger/Shutterstock.com

ローズヒップは、一般的にバラの実ではありますが、正式には、「偽果(ぎか)」(植物学上では果実ではなく、花床という部位が膨らみ一見果実に見えることから偽果と呼ばれる)のことです。

‘ペネロペ’のローズヒップ

上写真は、「ペネロペ」(HMsk)のローズヒップです。春に咲いた花の咲きがらをそのままにしておくと、秋~冬にかけてローズヒップが色付きます。

ローズヒップの成分

ローズヒップの実るバラ
ローズヒップが実るバラはいろいろな種類がある。 Photo/Madlen/Shutterstock.com

ローズヒップには、各品種毎に違いはあるかもしれませんが、一般に、ビタミンC、カルシウム、鉄分、ベータカロチン、ビタミンE、植物繊維他が含まれているといわれています。

特にビタミンCが豊富で、本来ビタミンCは、水や熱に弱く、体に吸収されにくいのですが、ローズヒップの中には、ビタミンCを守るビタミンPやビタミンEも含まれている為、熱を加えてもビタミンCの効果を有効的に働かせることが出来るそうです。

また、一緒に含まれるフラボノイドは、ビタミンCの働きを増強します。

ローズヒップの効能

ロ-ズヒップを体内に取り込むと、ビタミンCが、肌のハリや弾力性を保つコラーゲンの生成を促進し、冬の乾燥や紫外線等からのダメージによる肌のコラーゲンの減少を抑える等の効果があるとのことです。

人によっては違いがあるようですが、一般的には、ローズヒップは、美肌作りに効果的であり、風邪やインフルエンザ、便秘の予防と改善にも役立つといわれています。

※大量摂取はなさらないようお気を付けください。また、アレルギーのある方や妊婦さん、お子様、ご高齢の方のご使用は充分気をつけてください。

自家採取でできるローズヒップの利用法

今回は、そんな冬の自然の恵みである「ローズヒップ」の利用の方法のひとつをご紹介させて頂きます。

なお、ローズヒップは12月以降、寒さと共に、徐々に硬さを増していきますので、なるべくみずみずしいうちに採取し、利用することをオススメ。また、あまり小さなものより、2cm以上の大きさのあるローズヒップがよく、無農薬で育てたバラのローズヒップをご使用下さい。

ローズヒップを2つに切る

ローズヒップを半分に切ると、種子と白毛がびっしり詰まっています。食用に利用するので、これらをきれいに取り除きます。

種子と白毛を取り除いた状態
種子と白毛を取り除いた状態。
ローズヒップをハチミツに漬ける

ローズヒップを瓶に入れ、ハチミツを注いで、約2週間漬けてでき上がりです。生のまま漬けるので、少し硬めの仕上がりとなります。

ローズヒップのジャム

ジャムのように使うなど、柔らかめがよい時には、ハチミツに漬ける前にスライスしたり、みじん切りにして、鍋で約20分煮ます(それでも少し硬さは残ります)。ローズヒップをよく煮た後に、ハチミツを加えましょう。

ローズヒップのハチミツ漬けでティータイム

ローズヒップのハチミツ漬けをお茶に

私はよく紅茶やヨーグルトに加えて頂いています。他では売っていないオリジナルのローズヒップのハチミツ漬け。花好きの友達とのお茶の時間やリラックスタイムに、ぜひローズヒップでビタミン補給してください。

ローズヒップのハチミツ漬けをお茶に

春にたくさん花が咲けば、それだけ冬に恵みをいただけることになります。ですので、また次の春に、たくさん花が咲いてくれるように冬のバラのお手入れをすることは、とても大切ですね。これから寒い季節を迎えますが、ローズヒップの効果を得ながら、来春に向けた庭作業も少しずつ進めていきましょう。

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Credit

写真&文/元木はるみ
神奈川の庭でバラを育てながら、バラ文化と育成方法の研究を続ける。「日本ローズライフコーディネーター協会」代表。近著に『アフターガーデニングを楽しむバラ庭づくり』(家の光協会刊)など。
http://roseherb.exblog.jp

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