自然と一体になって、植物との触れ合いがある暮らしをすることは、ストレスをコントロールし、心と体を健やかに保つ作用が期待できます。そんな植物を使った自然療法を総称して、「ガーデンセラピー」と呼んでいます。中でも、土に触れ、植物を植えて育てることで、心身のバランスをとるという一連の作業が「園芸療法」と呼ばれるもの。今回は、園芸療法の効果も期待できる「苔玉」の作り方をご紹介します。
小さな植物ですが、コロンとした姿が可愛らしく、眺めているだけで癒されるという人も増えています。ちょっとしたスペースに飾れるのも◎。作り方と管理のコツをつかんで、自分だけの癒しの苔玉を楽しんでみませんか。

Print Friendly, PDF & Email

苔玉に向く植物は?

苔玉にする植物は、盆栽になるようなモミジやサクラなどの和の植物から、一年草などの花苗まで、どんな植物でも作ることができますが、室内でも育つ観葉植物がオススメ!

観葉植物なら育てやすいですし、室内で見て楽しむことができる点や、種類も豊富にある点、インテリアグリーンとして活躍してくれる点も魅力です。

「鉢に植えていなくても、植物って育つの…?」と心配になるかもしれませんが、鉢がない分、通気性がよく、根がしっかり張るので、ご安心を。

そのまま何年も育てて楽しむことができますよ。

苔玉にする観葉植物を選ぶコツは?

まずは、置きたい場所に合った観葉植物を選ぶところからスタート!

観葉植物は、種類によって、適す置き場所が異なります。

多くの観葉植物は、日当たりがよい窓辺や、レースのカーテン越しなどの明るい場所を好みます。そのような場所で育てられる場合は、あまり種類を気にしなくてもいいのですが、室内の日が当たらない場所に置きたい場合には、耐陰性のある植物(日陰でも育つ植物)を選ばないといけません。

アイビーやテーブルヤシ、オリズルラン、ポトス、ドラセナ、カポックなどは耐陰性がありますので、窓のないトイレや廊下などにも置けますよ。

ただし、苔の部分は日陰になると日光が不足し、枯れてしまいます。時々軒下などに出して、日光浴をさせてあげてくださいね。

苔玉を作ってみよう

それでは、さっそく苔玉を作っていきます。

<準備するもの>

●けと土+ピートモス+赤玉土(1:1:1の割合)

苔玉の土は、お団子にしやすいけと土(湿地のヨシなどが蓄積してできた土)と、ピートモス(コケが泥炭化したもの)がオススメです。今回は、さらに赤玉土を加えて、土をブレンドしていきますが、割合は目安ですので、いろいろ試してみてくださいね。

●お好きな観葉植物(ここではアイビー)

アイビーは、丈夫で耐寒性もあります。葉色もグリーン一色の種類から斑入りや白っぽいものまで、さまざまな種類がありますので、気に入った種類を選んでくださいね(白い葉よりも緑が強い種類のほうが丈夫に育ちます)。

●ハイゴケ

よく苔玉づくりで使われるのが、このハイゴケです。高温多湿に強く、室内でも日光が差す場所を好むコケです。

●お皿(受け皿)
●木綿黒糸
●ラップ
●水

<作り方>

1. 苔玉用の土をよく混ぜてから、握りこぶし1つ分くらいをラップの上に置き、水をかけて湿らせます

2. おにぎりを握るように、ラップの上からよくこねて、固まりがないようにしましょう

3. 2を開いて、その上にさらにラップをかけ、直径20cmくらいまで広げます

4. 観葉植物をポットから出して、形を整えます

ポットから出した土の部分は状態は四角っぽくなっています。今回は丸い苔玉にしたいので、角張った四隅の土を落として、丸い形にしておきます。

5. 3のラップを取り、4の観葉植物を広げた土の上に乗せて包みます

この時に、全体に土がつくようにしっかり握っておきましょう。

6. ラップの上にハイゴケを裏返して置いたら、枝や枯れた葉などを取り除き、ていねいに薄くドーナツ形に広げ、中央に5の観葉植物を置きます

7. ラップを持って、周りにハイゴケを貼りつけます

8. 黒糸を7に巻きつけます

たすき掛けになるように、左右上下まんべんなく巻きます。その際、しっかりと力を入れて巻きつけてください。15周ほど巻いたら、残りの糸は苔玉の中に巻き込んでおきましょう。

9. 完成です

苔玉管理のポイントは、水やりとローテーション作戦

苔玉が枯れてしまう一番の原因は、水不足です。上から葉に水をかけても、葉が水をはじき、苔玉の中まで浸透しません。しっかり吸水させてあげることが大切。そのためには、ボウルに水を張って、1時間ほど浸けておくのがオススメです。

水に浸けた後は受け皿に戻しますが、受け皿には水が溜まっていないことが理想の状態。

溜まった水は、こまめに捨てるようにしてくださいね。

水やりのタイミングは、季節によっても変わりますが、生育期には3~4日に1回くらいを目安にしましょう。

また、苔玉をいくつか作って、ローテーションさせるのもオススメです。観葉植物の苔玉は、屋外管理でもいいくらい、明るい風通しのよい場所が好きです。1つは室内、1つは外の半日陰に置き、2~3週間ほどで場所を入れ替えるローテーション作戦を実行することで、日光浴ができ、よい状態をキープできます。

ぜひ癒しの苔玉を作って、室内にもグリーンがある生活を楽しんでください。

併せて読みたい

ゆっくり植物時間を楽しもう! コケ栽培の魅力
土を使わない栽培法。「水苔(みずごけ)」の基本的な使い方
空気清浄の効果も! 手軽な観葉植物でおしゃれなインドアガーデン

Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)

花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/

Print Friendly, PDF & Email