咲かせて、眺めて、飾って嬉しい、小さな庭がある花暮らしを楽しむ前田満見さん。神奈川の住宅街にある自宅の30坪の庭で、夏になると必ず育てているミニトマトの栽培と美味しい活用方法をご紹介します。

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5月に植えたミニトマトの収穫

眩い陽射しが照りつける盛夏。

庭のテラスでは、5月に鉢植えしたミニトマトが収穫を迎えます。

植えつけから約3カ月、10㎝ほどだった苗はわたしの背丈まで成長し、左右に大きく広げた葉は、ダイニングの窓辺で陽射しを遮る緑のカーテンに。つやつやの実は、どうしても房採りしたくて、ひと粒ひと粒が真っ赤に熟するまで今か今かと待っていました。

とはいえ、いざ収穫するとなると、嬉しさと同時に、宝石のように愛らしいミニトマトが何だかもったいなくてちゅうちょしてみたり……。こんなふうにワクワクドキドキするのも、日々目をかけながら育ててきたからこそ。ほんのささやかな収穫だけれど、ハサミを入れた瞬間にフワッと立ちのぼる青臭い香り、太陽の恵みがたっぷり詰まった瑞々しいミニトマトの重みに、歓びが一気に溢れます。

ひと手間かけてドライトマトに

採りたてのミニトマトは、何といってもその場でつまみ食いするのが一番美味。でも、せっかくなので、長く楽しめるようにドライトマトにします。つくり方は、ヘタを取ったトマトを半分に切り、切り口を上にしてオーブンシートの上に並べます。

120℃に温めておいたオーブンで約45分間焼き、粗熱が取れたら煮沸した清潔な保存瓶に入れ、かぶるくらいのオリーブオイルを注ぎます。とても簡単ですが、そのお味はトマトの旨味がギュッと詰まって驚くほど濃厚。パスタやブルスケッタに、シンプルにモッツァレラチーズに添えるだけでも十分美味しくいただけます。

フレッシュバジルで自家製ジェノベーゼソースづくり

そしてもう一つ、ドライトマトと合わせてつくりたくなるジェノベーゼソース。バジルもミニトマトの苗と同じ時期に鉢植えしているので、盛夏にはモリモリに。こちらも、つくり方はとっても簡単です。

朝採りしたバジルの葉を洗い、よく乾かします。フードプロセッサーにオリーブオイルと塩、ニンニクとクルミ(または松の実)を入れ攪拌します。バジルの葉を加えて、再び攪拌したらでき上がり。市販のものより風味豊かで、俄然食欲をそそられます。煮沸した保存瓶に小分けして冷凍しておくと鮮度と風味が保たれ、欲しい時に重宝します。パスタやラタトゥイユ、肉や夏野菜のソテーの調味料として、わが家の夏に欠かせません。

ドライトマトとジェノベーゼソースで手づくりPIZZAを

自家製ドライトマトとジェノベーゼソースができたら、家族も大好きなPIZZAをつくります。ピザ生地は、前夜につくって冷蔵庫でゆっくり一次発酵。翌日、時間を見計らって冷蔵庫から出し成形をします。ピザ生地は、一次発酵のみでよいので、短時間ででき上がるのも嬉しいですね。

トマトソースとドライトマト、ジェノベーゼソース、モッツァレラチーズをのせたら250℃に予熱しておいたオーブンで約8分焼きます。仕上げに、フレッシュバジルの葉と房採りミニトマトをトッピング。とてもシンプルなPIZZAですが、トマトの旨味と新鮮なバジルの風味、チーズのコクがジュワッと口の中で広がります。

木漏れ日のテラスで汗をかきながら、夏の太陽とささやかな収穫に感謝していただきたい、とっておきのPIZZAです。

Credit

写真&文/前田満見
高知県四万十市出身。マンション暮らしを経て30坪の庭がある神奈川県横浜市に在住し、ガーデニングをスタートして15年。庭では、故郷を思い出す和の植物も育てながら、生け花やリースづくりなどで季節の花を生活に取り入れ、花と緑がそばにある暮らしを楽しむ。小原流いけばな三級家元教授免許。著書に『小さな庭で季節の花あそび』(芸文社)。

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