古くから虫除けの効果が知られるニーム。和名ではインドセンダンとも呼ばれるインド原産の常緑樹です。ニームはオーガニックガーデニングで害虫の忌避剤としても用いられるほか、暮らしのさまざまなシーンで活躍しています。ハーバルセラピストの資格を持ち、ペットのための自然療法も学ぶ海野美規さんは、愛犬‘あん’が夏を快適に過ごせるように、最近ニームを育て始めました。

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蚊は黒色が好き! 愛犬、黒柴‘あん’を蚊から守れ

この季節、犬にとって蚊除けは重要な課題の一つです。もちろんフィラリア対策の薬を服用していますので、基本的に心配はないのですが、より万全にしたい気持ちが湧き起こります。というのも、昆虫は人の目には見えない紫外線を認識し、光の波長で色を見分けていると考えられていますが、海外の実験では蚊が最もよく誘引される色が黒。ですから、我が家の柴犬のあんは、黒毛ということもあって、公園の日陰で休んでいると、どこからともなくブ~ンと蚊が寄ってきますし、庭に出るとあんの周りにブ~ンブ~ンとたくさんの蚊が引き寄せられてきてしまうのです。その様子を見ると、もうそれだけで痒くなってきます。そして、「なんとしても、あんを蚊から守ってやらねば!」と対策にも力が入ります。

薬効の多さから「ミラクル」の名がつくニーム

原産地はインド亜大陸で、12~25mくらいに育ちます。Photo/Avadhesh Maurya/Shutterstock.com

ニームは園芸用の虫除け剤や肥料としてもお馴染みで、よくご存じの方も多いと思います。ホームセンターの園芸コーナーに、ニームの苗木を売っているところがあります。

ニームとは、和名インドセンダン。原産国はインドで、古くから「奇跡の木」としてよく知られた植物です。アーユルヴェーダでは最も強力な浄血作用・浄化作用のある薬として、また民間薬として利用されています。一般の家庭には、常備薬としてニームが置かれてきました。虫除けの効果が高く、動物や人間には無害なことから、近年その成分が農業分野やナチュラルライフ志向の人々から注目を集めています。

爽やかな白い花が咲くニーム。Photo/SnowWhiteimages/Shutterstock.com

ペット用のニーム商品も続々登場

ペット用としてもいろいろな商品が登場しています。ニームオイルを使った虫除けスプレーや、ニームの木の玩具、シャンプーなど。この骨の形をした玩具は、現地のインドの方が、ニームの小枝で歯磨きをするというところからヒントを得たのでしょうか。犬がこのニームの木をガブガブ噛むことで、ブラッシング効果や、歯石などの付着を防ぐことを期待して作られているようです。

あんにも与えてみましたが、嫌がることなくガブガブとよく噛んで遊んでいます。

ニームの枝でブラッシングするインドの少年。Photo/clicksabhi/Shutterstock.com

ニームの木を育ててみる

ニームのティーや、カプセル、オイルなどもあり、用途によって使い分けるとよいのですが、専門知識のもとで使用したほうが安全です。一番手軽に取り入れることができる方法は、鉢植え栽培ではないでしょうか。

ニームは湿度と寒さに弱い植物。15~20℃の、日がよく当たる場所で育てることがポイントです。寒さに弱いので、冬は室内がベターです。木全体に虫が苦手とする成分が含まれているため、屋外で育てても害虫の心配をする必要がないのが嬉しいところです。ベランダや窓辺に置けば、室内に虫が入るのを防ぐのに役立ちそうです。実は、昨年鉢植えをベランダで育てていましたが、温暖な静岡でも越冬できず、残念ながら枯らしてしまい再チャレンジ中です。

うまく育てて、あんが快適に過ごせるようにすることと、剪定した葉を乾燥させて、タンスやクローゼットに入れる防虫サシェを作るのが目標です。

Credit

写真&文/海野美規(Unno Miki)
フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
http://www.annegarden.jp

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