数ある植物の中から今、注目の植物をピックアップするシリーズ「Now blooming」。今回は花色も草姿もさまざまで、初夏から秋まで庭を彩るバーベナをご紹介します。主に宿根草タイプと一年草タイプがあり、暑さにも強いので、真夏の花壇にもぴったりです。

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暑さに強く、使いやすい花

Photo/LDWYTN/Shutterstock.com

バーベナは南北アメリカの熱帯から亜熱帯を原産とするクマツヅラ科の植物。花期が長く、春から晩秋にかけてサクラソウにも似た小さな花を咲かせ続け、暑さの厳しい季節にも旺盛に生育します。可愛らしい小花がまとまって咲き、他の草花に合わせやすいのも嬉しい種類です。本来は毎年花を咲かせる多年草ですが、日本で栽培する場合、大きく分けて、比較的耐寒性が強い宿根草タイプと、寒さに弱い一年草タイプとに分かれます。

特に宿根草タイプは非常に強健で乾燥にも強く、バーベナ・ボナリエンシス(三尺バーベナ)などはアスファルトの隙間からも芽を出すほど。一年草タイプは、いくつかの野生種が掛け合わさってできた園芸種、ヒブリダなどが代表的な品種です。宿根草タイプは苗から、一年草タイプは春か秋にタネを播いて育てるのが一般的ですが、苗でもよく出回っています。

また、バーベナには、茎が立ち上がるものと這うように横に広がるものがあり、多様な花姿とも相まって、ハンギングやグラウンドカバーからボーダー花壇まで、さまざまなガーデンシーンで活躍します。カラーバリエーションも多く、白やピンク、赤、紫、バイカラーなどの花色があります。種類によって大きく雰囲気が異なるので、育てたい場面に応じた花を選びましょう。

バラエティー豊かなバーベナ

Photo/Skyprayer2005/Shutterstock.com

花つきがよく、カラーバリエーションも豊富なバーベナは、寄せ植えはもちろん、単体で鉢植えにしてもGood。花壇の手前に植栽するのもいいですね。横に広がるタイプは、ハンギングバスケットやグラウンドカバーに。細かく切れ込んだ葉を持つバーベナ・テネラなどのほか、花房が大きく花つきがよい「花手毬~絢(あや)~」シリーズや、繊細な葉を持つ「タピアン」シリーズなど、園芸品種も多くあります。

色鮮やかなバイカラーの品種も豊富。
パステルカラーのバーベナは、他の草花とも合わせやすい。
バラと合わせてコンテナガーデンに。Photo/VICUSCHKA/Shutterstock.com

バーベナ・ハスタータやバーベナ・ボナリエンシスは、背が高くなる大型の宿根草タイプで、ボーダー花壇に向きます。野性味のある草姿で、ナチュラルガーデンにぴったり。どちらも性質が強健で、手を掛けなくても毎年花を咲かせてくれる頼もしい存在です。

ナチュラルガーデンの演出に欠かせないバーベナ・ボナリエンシス。Photo/Andrew Fletcher/Shutterstock.com
穂状に咲く小さめの花が野趣のある、バーベナ・ハスタータ。

バーベナの育て方

Photo/lcrms/Shutterstock.com

バーベナはとても丈夫で育てやすく、ガーデニング初心者にもオススメの花。特に宿根草タイプは強健で、暑さに強いのが特徴です。タネからも育てられる一年草タイプは暑さに弱いので、涼しい場所に移動できる鉢植えで育てたほうがよいでしょう。タネの表面には発芽抑制物質が含まれているので、発芽処理をしていないタネを播く際には、一晩水につけ、よく洗ってから播きましょう。

バーベナは日光を好み、日当たりが十分でないと、間延びしたり花数が少なくなりがち。日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。乾燥には強いですが、過湿を嫌うので、水はけのよい土に植えつけます。酸性土壌を嫌うので、植え付け前の用土は苦土石灰を混ぜて中和しておきましょう。また、植え込みが終わったら摘心をしておくと脇芽がよく出て花数が増えます。

長期間花が咲き続くので、開花中は適宜追肥を与えましょう。ただし、真夏は肥料が多いと株が弱るため、追肥は必要ありません。一年草タイプは、株を弱らせないためにも花がらをこまめに摘みましょう。宿根草タイプは、草姿が乱れてきたら、夏の終わりの8月中旬~下旬頃に草丈の1/2~1/3を切り戻すと、秋にはバランスよく花を咲かせてくれます。

Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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