数ある植物の中から今、注目の植物をピックアップするシリーズ「Now blooming」。今回ご紹介するのは、風車のような花形が特徴的なガイラルディア。暑い夏の盛りに次々に花をあげ、9月まで庭を鮮やかに彩ってくれます。一年草と多年草がありますが、どちらもタネから容易に育てることができ、初心者にもオススメの夏の花です。

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草丈、咲き姿、花色もいろいろ

ガイラルディアは夏から秋遅くまで次々に花を咲かせ、アリスタータという宿根草タイプとプルケラという一年草タイプ、両者の交配種でグランディフローラという種があり、それぞれにたくさんの園芸品種があります。花の中心が赤色で黄色の覆輪が入るのは、もっとも一般的なガイラルディアの花色です。「インディアンブランケット」、「サンダンス」、「ファイアーウィール」など、ガイラルディアにつけられた複数の別名は、どれもこの花姿をよく表しています。上の写真の‘アリゾナ・サン’は宿根草タイプのアリスタータ種。他の品種に比べて早く開花し、春から秋まで半年以上も花が楽しめる強健種です。草丈は30㎝前後で、低めにこんもり茂るので花壇の前方に向いています。

こちらもアリスタータ種の‘サンバースト’。コンパクトな草丈ながら、シックな赤色の花がとても目を引きます。赤い花びらの縁にチラッと黄色が入ります。

一年草タイプのガイラルディア・プルケラ。草丈は60㎝ほどで、細い茎を伸ばして花径4〜6㎝ほどの花を咲かせます。より自然な雰囲気をもち、ナチュラルガーデンやメドウ(野原)風の演出に向いています。

ガイラルディア・プルケラの花。

ガイラルディア・プルケラ‘ラズル・ダズル’。細く華奢な茎を50㎝ほど伸ばして八重咲きの花を咲かせます。淡い色合いと風にそよぐ様子が可憐な印象の花です。ラズル・ダズルとは「眩惑」という意味。単色やミックスカラーなど、いろいろな花色があります。

丸い赤い花心にグラデーションの美しい筒状の花びらを放射状につけるのは‘ファンファーレ’という品種。その様子がまるでトランペットのようで、華やかで楽しげな音楽を奏でるように、庭に明るい雰囲気をもたらしてくれます。草丈は30〜45㎝ほど。細い茎を立ち上げて可愛らしい花を咲かせます。アリスタータとプルケラの交配種のグランディフローラ種で、環境が合えば宿根する場合もあります。

花びらが散った後もまん丸の花心が可愛らしい様子ですが、花がらは切ったほうが次の花がよく咲きます。

ガイラルディア・グランディフローラ‘サンセットサンライズ’。赤いポワポワとした花心に黄色の花びらが可愛い品種。草丈は30〜45㎝ほど。

ガイラルディアは多肥と湿気に注意

ガイラルディアは北・南アメリカに自生し、やや乾いた場所を好みます。水はけがよく、風通しもよい場所が向いているので、ベランダガーデンや屋上ガーデンにもオススメ。有機物の豊富な肥沃な場所よりも、あまり栄養がない場所のほうがよく育つという野生的な性質です。ですので、むしろ多肥にすると葉ばかり茂って花がちっとも咲かなくなることがあります。地植えの場合は肥料を与えなくてよいでしょう。用土の限られた鉢植えで宿根タイプの種類を育てる場合は、植え込む時と花後に緩効性肥料を株元に置くとよいでしょう。

花苗よりもタネ播き

ガイラルディアは花苗が出回っていることが少なく、タネのほうが入手しやすいでしょう。タネは4〜5月、または9〜10月に播きます。

さまざまなタイプがあるガイラルディアですが、共通するのは「暑い夏にとてもよく咲く」ということ。育てやすく、ギラギラの太陽を浴びながらも機嫌よくずっと咲いてくれる花ですから、ぜひ育ててみてください!

Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

Photo/1&7)Bubushonok/ 2) mykhailo pavlenko/ 3) Del Boy/ 4) Kostenko Iryna/ 5) Imladris/ 8) Vasilii Aleksandrov/

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