真似したい! フェンスを可愛く変身させる花使い、海外実例5選
高さを低めに設えた木製フェンスにつるバラを絡ませた玄関アプローチ。
エクステリアとは、外構のこと。室内の家具や照明などをインテリアと呼ぶのに対し、エクステリアはフェンスや門扉、舗装、ガーデン家具、サンルームなど、家の外側に関わるすべてのデザイン装飾を指します。エクステリアは、草花とコーディネートすることで、美しさも楽しみも、何倍にも膨らみます。今回は花とフェンスの素敵なコーディネートをご紹介します。

隣家や公道との境に設けられるフェンス。境界線を示したり、プライバシーを守ったり、防犯、装飾などさまざまな役目を持っていますが、草花とのコーディネートを考える際には、花の背景や支柱としての役割も担ってくれます。
上の写真では、白いフェンスに寄りかかるようにバラが咲き、足元にも草花が豊かに彩っています。ロマンチックで美しい風景ですが、実は構成はとてもシンプルです。フェンスを中央に植栽スペースは家側と公道側に設けられており、家側はピンクのバラだけに植物が絞られています。公道側の植栽スペースは奥行き30cmほどで、紫色のサルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、キャットミント、ライムグリーンのアルケミラモリス、この3種の植物が交互に植えられています。「ピンクのバラ+3種の宿根草」というシンプルな植栽をより優雅で上品な雰囲気に演出しているのは、この白いフェンスです。キャンバスのように各花の色や姿を際立たせ、なおかつバラがフェンスの間から枝を出してあふれ咲く様子は豊かな雰囲気をつくり出しています。
ただし、バラの枝は公道を歩く人の邪魔にならない箇所までに留められており、花びらが散ってもフェンスの外側の植栽帯が受け止めてくれるようになっているので、道はいつもきれい。フェンスを中心に、家の中の人も、道行く人の目も楽しませてくれる優れたガーデンデザインです。ここで使われたバラはブッシュまたはシュラブと呼ばれる形状のバラですが、バラにはさまざまな品種があり、用いる場所によって適したバラがあります。詳しくは「バラを育てる1・2・3 樹形」をご参照ください。




Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
Photo/2)Jorge Salcedo/3)Labrador Photo Video/4)Olesia Bilkei/5)Richard Thornton/Shutterstock.com
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