虫が気になる季節になりましたね。今年は精油で虫除け作用のあるスプレーを手作りしてみませんか?
植物から抽出された天然の芳香成分の中には、蚊が嫌う香りを持つ種類があり、それを使えば、自分で作れてしまうのです! 作り方も非常にシンプルで、材料を順番に混ぜればできますので、ぜひトライしてみてくださいね。

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虫除けスプレーは何を使っていますか?

虫除けスプレーは、夏のガーデニング作業の必需品の一つでもありますが、成分を気にしたことはありますか?

多くの市販品に含まれているのが「ディート」という農薬です。これは、第二次世界大戦時、うっそうと木々が茂ったジャングルでの戦いの際に、兵士がマラリアやデング熱などの病気にならないために、アメリカ軍によって作られた薬で、1946年の開発以降、世界中で広く使われてきました。ですが、2000年代になって、アメリカ・カナダでディートの安全性が再調査され、子どもへの使用に対して規制が行われるようになっています。

こうした動きを受けて、日本でも製品には注意書きがされていますし、ここ数年で関心も高まり、ディートを使っていないものや、ハーブなど人に優しい成分で作られた虫除け製品も、よく見かけるようになりました。

そんな虫除けスプレーですが、実は、植物から抽出された精油を使えば、簡単に手作りすることができるんです!

精油ってなに?

こんな小さな小瓶に入っている精油は、エッセンシャルオイルとも呼ばれます。

精油は、植物の花・果皮・果実・根・葉など、さまざまな部位から抽出された、天然の揮発性物質です。アルコールや水などは一切添加されていない、純度100%のものを精油と呼びます。100%の天然香料は、数十~数百種類の化学成分から成り、植物ごとに異なる芳香成分と、血圧を下げる作用や脳の働きを活発にする作用など、身体に作用するさまざまな効能を持っています。

今回の虫除けスプレー作りでは、蚊や虫が嫌って避ける働き「昆虫忌避作用」がある精油を使いますよ。

昆虫忌避作用のある精油「シトロネラ」

昆虫忌避作用のある精油は、シトロネラ、レモングラス、レモンユーカリ、パチュリ、ティートリー、ローズゼラニウムなどが挙げられますが、特に、蚊除けでオススメなのが、「シトロネラ」というハーブです。

イネ科の多年草で、熱帯地域で広く生育しています。レモンに似たさわやかな香りが特徴ですよ。

精油を購入する際に気を付けたいことは?

シトロネラ精油を購入する場合に、ご注意いただきたいことが2つあります。

その1:必ず100%天然香料であることを確認する

現在、香りの商品はたくさんありますよね。その中には、「アロマオイル」「フレグランスオイル」など、合成して作られた香りや商品もありますが、これは精油とは違うものです。

精油は植物100%から採取されたものだからこそ、植物が持つ「昆虫忌避作用」や「防虫作用」などのほか、心身へ働きかける作用が存在します。購入される際には、必ず精油を選んでくださいね。

その2:半年で使い切る量を購入する

精油は揮発性成分で、はじめは液体ですが、空気に触れると蒸発していく特性を持っています。香りがなくなれば、精油の持つ有効成分も消えてしまいますので、結果、虫除け作用も期待できません。

シトロネラの使用期限の目安は、ふたを開けてから半年です。

ですので、今シーズンで使い切る量を購入する、または、少量を購入し、使い終わったら新しいものをまた少量購入する、というのが賢い選択ですよ。

虫除けスプレーの作り方

それでは、実際に虫除けスプレーを作っていきましょう。

<材料>

  1. 精製水 80㎖
    ドラッグストアで購入できます
  2. 消毒用エタノール 20㎖
    ドラッグストアで購入できます
  3. 100㎖容量のスプレー容器
    スプレー容器は、遮光のガラス製がオススメです。アルコールや精油に耐性がない、安価なプラスチックは溶けてしまうこともあり得ます。お肌につけるものなので、ガラス製が安心です。アロマショップやインターネット通販などで購入可能です。
  4. シトロネラの精油 20滴
  5. ビーカーなど計量できる容器と竹串

<作り方>

  1. ビーカーに消毒用エタノールを計り入れ、精油を加える

    精油を加える際には、瓶を振ったりせず、自然と精油が垂れてくるのを待ちます。
  2. 竹串でよく混ぜたら、容器に移し入れる
  3. ビーカーで精製水を計り、容器に移し入れる
  4. 口をしっかり閉じて、よく振って混ぜて完成

★使う際には、よく振ってからスプレーしましょう。
★防腐剤などが入っていませんので、作ったものは2~3週間を目安に使い切りましょう。

作った虫除けスプレーの注意点

精油を使った虫除けスプレーは、虫が嫌いな香りを身につけることで、虫を近づけなくしています。つまり、時間経過とともに芳香成分が揮発すると、作用が弱まってしまいますので、こまめにつけ直してくださいね。

また、3歳以下のお子様はお肌がデリケートですので、肌への精油の使用は避けたほうがよいでしょう。作った虫除けスプレーを使いたい場合には、直接肌にスプレーするのではなく、洋服など、身につけているものにスプレーして、試してみてください。

ご紹介したレシピの作用や反応には、個人差があります。ご利用の際には、身体に合うかどうかパッチテストを行い、違和感がある場合にはすぐ使用を中止するなど、ご自身で責任を持ってお試しいただくようお願いします。

Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)

花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。

生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/

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