夏の庭でよくありがちな失敗が「水切れ」です。地植えの植物は滅多に水切れを起こしませんが、鉢植えの植物は気温の上昇に伴って、一日水やりを忘れただけでグッタリなんて失敗もしばしば。そんなときは、「腰水(こしみず)」という応急処置をお試しください。かなりグッタリしている植物も、復活できますよ。

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水切れ症状を覚えましょう

3日ほど家を空けて帰宅したら、鉢植えのバラがこんなありさまに。鉢植えのバラは日陰に取り込んでおきましたが、5鉢のうち鉢サイズの小さかったこの1鉢だけが水切れでグッタリ。つぼみがいっぱい付いているのに、開花前に水切れさせてしまい、大ピンチです。花は咲くでしょうか…。

つぼみも開花した花も、一様に首を垂れています。これが典型的な水切れの症状です。5月は急に気温が上昇し、油断しているとこのように水切れ状態になることがしばしばあります。

葉の黄変も水切れ症状の一つです。一度黄変すると、パラパラと落葉してしまいます。

つぼみの根元が黒く変色し、折れてしまった箇所もあります。無念。

水切れ大ピンチを救う「腰水」の方法

まずは水やりを。鉢穴から水が流れ出てもストップせず、しばらくたっぷり与え続けましょう。鉢の中の温度が高くなっていることがあるので、まずは温度を下げます。次に水切れの鉢がすっぽり入る大きさのバケツを用意します。鉢をバケツに入れ、鉢の2/3ほどが浸かるようにバケツに水を注ぎ、そのまま一晩おきます。こうすると、バラの根が鉢底穴から水を吸います。これを「腰水(こしみず)」といいます。

鉢の2/3ほどを水に浸けます。

腰水から2時間経過。だんだんつぼみが上を向いてきました。開いた花も上を向いて咲くようになりました。なんとか復活しそうですが、念のため一晩浸けたまま様子を見ます。

翌朝、ほとんどのつぼみがピンと上を向きました。新たな花も開いています。バケツから出して、陽の当たる場所へ。この鉢はピンチから脱しましたが、場合によっては一晩では復活しないこともありますので、そんな時は根気よく、2日くらいはバケツに浸けたまま様子を見ましょう。かなり乾いてしまっていても、奇跡的に復活することがあります。

ただし、「腰水」の応急処置は1鉢につき1回までの限定復活法と覚えておきましょう。何度も水切れさせると、確実に株が弱り、枯れます。また、開花前に水切れさせると本来の花色や大きさで咲かないことがあります。

水切れを防ぐ方法

  1. 留守が多い人は自動灌水機を設置するとよいでしょう。
  2. 夏休み、GWなどで、2〜3日留守にすることがある場合は、あらかじめ腰水をしてから出かけます。*バラが休眠期に入る冬は必要ありません。
  3. 鉢が小さいと水切れしやすいので、大鉢に植えます。2〜3日の外出ならお出かけ前にたっぷり水をやれば水切れしにくくなります。真夏の場合は、日陰へ移動してから出かけましょう。
  4. 水やりを人に頼みます。植物に興味のない親族より、花好きの友人などに頼んだほうが安心です。お土産を忘れずに。
  5. 頼める人がいない場合には、ガーデン施工店などに相談してみるのも手です。水やり代行サービスやペットホテルのように、大事な鉢を預かってくれるお店もあります。

Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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