本格的な夏を前に、ガーデンセンターには、これから育て時を迎える野菜苗がたくさん並んでいます。自宅で野菜を育ててみたいけれど、何から始めてよいか分からないという人には、ミニトマトがオススメです。5月から育て始めれば9月上旬まで、4カ月間楽しめる栽培プロセスをご紹介します。

育てやすいミニトマト苗が豊富に登場

左からイタリアンゴールド、イタリアンアイスレモン、イタリアンプラムオレンジ、イタリアングレープ、イタリアンレッド、フラガール。どれもニームオイルを用いて無農薬生産された生食用に安心な苗。生産・販売/石井フラワーガーデン。

ミニトマトは、サラダの彩りにも大活躍するとても身近な野菜ですね。普通サイズのトマトと比べて、家庭菜園用に育てやすく改良された品種が多く、最近では黄色やオレンジ、黒みがかった赤、円錐形など、いろんな品種が揃っています。地植えでも鉢植えでも育てられるので、マンションのベランダでも楽しむことができます。

ここでは、無農薬栽培された苗「イタリアントマト」シリーズを中心に、黄色やオレンジ、黒系などの6種を寄せ植えにして、南向きのベランダで栽培したプロセスをご紹介します。

5月上旬、ミニトマト栽培スタート

カラフルな支柱と鮮やかなミニトマトの実は茂った緑の中で映えます。

植え付けのために用意するのは、苗のほかに、用土と大きめの鉢、そして支柱です。ミニトマトの栽培は用土を選びませんが、新しく野菜用の培養土を用意すると育ちがよいでしょう。苗を購入したら、なるべく早く植え付けます。あまり長い期間ポットのまま置いておくと、水切れが早く、苗が傷んでしまいます。

ここで植え込むのに使用したのは、鉢底に穴をあけた幅55×奥行き35×高さ25㎝(20L)のブリキのコンテナ(IKEA製)です。まず、鉢底石を敷き詰めたら用土を10㎝厚ほど入れ、ポットから取り出した苗を、ある程度離して植え付けます。ミニトマトの栽培には2m程度の支柱が必要ですが、最初の頃は草丈が30㎝程度と低く、ベランダでは邪魔になるので、1カ月ほど長さ1mの支柱を4本立てて様子を見ました。

伸びた茎をとめつけるのは、麻紐や結束バンドでもよいですが、ワンタッチでとめつけることができる「小枝ささえ」や「ローズフック」(販売元:ベルツモアジャパン)が便利です。ミニトマト以外にも、つるバラやクレマチスなどのつる植物などにも使えます。

今日は何色の実を収穫できるかな? 毎日が楽しみに

植え付け後は、毎日表土の乾き具合を確認し、水やりは、鉢底から流れ出るまでたっぷりと。1日に5時間以上日が当たる、日当たりのよい場所に置くのがベストです。軒が深いベランダの場合、夏は日が高いので、手すりに寄せてプランターを置くと日光がよく当たります。

小さな黄花を咲かせた房の先端に、やがて緑の実が膨らみ始め、いよいよ6月には収穫シーズンがやってきます。赤やオレンジに色づいたら収穫のタイミング。熟しすぎると実が割れてしまうので、葉の陰に隠れて熟した実を採りそびれないように、水やりをしながらよく観察しましょう。

いろんな種類を一緒に育てて、採れたての味を比べることができるのも、ミニトマト栽培の楽しみです。房ごと収穫して今日の栽培記録をSNSに投稿してみましょう。友達と収穫や栽培、レシピ情報を交換すると盛り上がりますね。

7月には茎が1m以上に成長。支柱を交換

ぐんぐん伸びた茎は、7月上旬には1mを超えるまでに成長(写真左)。元々使用していた1mの支柱では今後支えきれそうにないため、フェンス状の支柱に交換しました(写真右)。

2m程度の長い支柱をピラミッド状に立てて頂部を紐で縛ってとめるのもよいですが、長く伸びた枝同士が重ならず、なるべく低くS字に誘引できるようにと、幅が広いフェンス状の支柱へ仕立て直しました。使ったのは、ゆるやかに波打つステンレス製の「スパイラルスティック1500」(10本セットで8,500円前後)。「固定用クロスワイヤー」を使って、縦横に交差したスパイラルスティックを固定します。育てるもののサイズに合わせて支柱の形を変えることができ、使い終わったら棒を束ねておけるので、収納場所が少ないベランダにはオススメです。

ミニトマトは、トマトのように脇芽を摘んで1株あたり1本か2本などに仕立てる必要はありませんが、スペースが限られたベランダでは、伸び放題にしておくと株が乱れて風通しも悪くなるので、伸びすぎて邪魔な茎がある場合は切り落としてもよいでしょう。複数の株を植えているので、収穫は長く楽しめます。

収穫したらどんどん調理しましょう

茎が伸びるにつれて実がつく位置が上方へ移動し、株の下方にある葉が傷んで枯れてきます。傷んだ葉は見つけ次第取り除いて、風通しをよくしましょう。雨が降らない日が続いたら、たまに霧吹きで葉を濡らしてやるのも、株を健康に保つ方法です。

傷んだ葉を摘み取って株元が寂しくなったら、急激に大きくならないシソやバジル、パセリを隙間に植え付けるのもアイデアです。7月にもなれば、ミニトマト栽培にも自信がつき、他の収穫物にチャレンジしたくなっています。

カンカン照りの日がつづく真夏は、ドライトマトに挑戦してみましょう。ミニトマトは小さな粒に味が凝縮しているので、ドライトマトにして保存する人もいます。乾燥をスタートするときは、必ず天気予報で4日以上晴天が続く日を選ぶこと。3〜4日天日干ししてもまだ水分が残っているときは、電子レンジで完全に乾燥させましょう。乾燥が十分できていないとカビが生えるので、ご注意を。

ミニトマトの旨味を引き出す美味しいレシピは以下でもご紹介。
料理に欠かせないトマトソース。トマトソースの作り方【キッチンガーデンレシピ】
キッシュとブルスケッタ、トマトを使った世界の料理レシピ

9月上旬に最後の収穫

2mほどの支柱の上方にまで茎が到達し、日も少し短くなりはじめた9月上旬。枯れた葉が目立って株の勢いも衰えてきたので、この年のミニトマト栽培はこれにて終了です。

食べきれなかったミニトマトは冷凍保存して、そのまま夏場のおやつとしてもGood。時間があるときにトマトソースをつくるのもオススメです。冷凍しておくと、皮が剥きやすく、ソースもつくりやすいですよ。

ミニトマト以外の夏野菜を育ててみたいと思ったら、『【二十四節気】大暑はプランターで育てた「旬」の夏野菜を味わおう!』も参考にしてください。

Credit

写真&文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。